目覚ましのアラーム音というのは、不快な音色に設定されている。そのほうが、目が覚めやすいからだとか、そういう理由だそうだ。
そして、いつも同じ時刻にセットしていると、その音が鳴るより先に、若干早く目覚めてしまう経験を、何度もしたことがあった。あれに起こされるのは目覚めが悪いと、脳が判断しているからだろう。
では目覚めの良い音とは、なんだろうか。なんとなく思い浮かぶのは、小鳥のさえずりとかの自然音、朝食を作る包丁の音などの生活音だ。
確かにそれは、心地よい目覚めを、もたらしてくれることだろう。しかし、いま俺が耳にしているのは、そういったのとは違うものだった。
もっとこう、なんというか、卑猥な音というか。
「——じゅるる……! れろっ……ちゅぷぅ……」
何かをすするような、むさぼるような水音が、頭の中に鳴り響く。だんだんと血流が下半身に集中していき、俺は意識が覚醒していくのを感じた。
薄目を開けて状況を確認する。
まず視界に入ったのは、カーテン越しに射す薄日に照らされて、淡く輝いている血色のいい肌色だった。
水音に合わせて、わずかに揺れる、二つに割れた肉塊。中身がみっちり詰まっているのに、どこか柔らかそうなそれが、人の尻であることを理解するまでに、数秒かかった。
それから、その尻が誰のものなのか理解するのと同時に、俺の意識も完全に覚醒した。
「ぐっぽ……! じゅぞぞ……!」
下半身に走る快感が、鋭敏になっていく感覚がある。
俺は今、朝勃ちの一番槍を、熱々の口内に迎えられているようだ。濡れた舌が絡みつき、唾液を塗りたくるような動きで、吸い付かれていた。
「じゅるるっ……!」
俺の顔に尻を向けて、四つん這いになっている彼女は、俺が起きていることに気づいていないのか、夢中でしゃぶりついている。
太ももに両手を置かれている感触があるので、ノーハンドでの口淫だろう。彼女お得意の性技である。
「れるぅ……んぐっ……! ごぉ……! ぐむっ! ごぷっ! こっぷ……!」
喉奥までくわえ込んだそれを、くぽっくぽっ、と小刻みなピストン運動を繰り返しながら、舌でも丹念に刺激してくる。喉ちんこと呼ばれる、ぷにっとした柔らかい部位に亀頭が擦れて、たまらなく気持ちいい。
おそらく眠っている間に、こうして長らく奉仕されていたのだろう。すでに射精欲は、存分に高められていた。
こみ上げてくる衝動を抑えきれず、俺はシーツを握り締めながら、彼女の口内に白濁液を流し込む。
「んんんっ……!? ……んっ、んくっ、ごくっ……! ごくっ……! れるぅ……。れろれろぉ……。こくっ……」
びゅくっと放たれた精液を、彼女は喉を鳴らしながら、ためらうことなく飲み込んでいった。
そして射精中も、やはり刺激を与えてくる。この瞬間が一番敏感になっていることを、知っているのだろう。
ざらついた舌の表面で、ずりずりと亀頭を擦り、快感の流れを止めないようにしてくる。射精後の甘い余韻に浸る暇もなく、俺は精を出し続けた。
「んっ……じゅぞぞぞっ……! ぢゅううぅ……! ……こくんっ。ちゅうぅ……ちゅぷぅ……」
尿道に残ったものも残らず吸い取ると、ようやく肉棒から顔を上げ始める。
引き抜く際も、根元から先端にかけて、唇の裏側を密着させながら扱き上げてきて、肉棒に絡み付いた精液や唾液などの体液を、すべてこそぎ落とされる。甘い痺れとともに、腰の奥底から何かが抜けていくような感覚に襲われた。
「ちゅっ……♡」
最後に、これでおしまいだと告げるかのように、亀頭の先端部分に軽くキスをし、名残惜しそうに離れていった。
それから、彼女が振り返るように体勢を入れ替えたことで、顔が見えるようになる。
艶やかに唇を濡らして微笑んでいるのは、もちろん千雪だった。
カーテンから漏れ出る朝日に照らされたその表情は、アイドルのものではなく、一人の女としての色香を放っている。
「ふふ、おはようございます……」
千雪は、俺の肩に手を置いて、ずいっと顔を近づけてきた。熱い吐息がかかるほどに迫られて、朝の挨拶をされる。しかし俺の意識は、あるものに吸い寄せられていて、挨拶をすぐに返せなかった。
彼女の口元に張り付いている、一本の縮れた毛。それが、妙にいやらしい雰囲気を作り出しており、俺は思わず視線を外す。根元まで咥え込んでいなければ、こんなところに毛がつくはずもないからだ。
「もうっ。挨拶は、相手の目を見ながらするものですよ……?」
千雪は、それを許さないというように、両手で俺の顔を挟み込み、無理矢理目線を合わせてきた。少し目線を下げれば、むにゅっと潰れている乳房が視界に入る。
俺の身体に、千雪がうつ伏せで乗っている状態であり、彼女の全体重が、こちらにかかってきていて、とてもじゃないけど身動きが取れそうにない。豊満なバストとヒップに裏付けられた、圧倒的な質量に押しつぶされそうになる。
そんな状況で、俺は慌てながらも、なんとか声を絞り出した。
「お、おはよう……。でも、なんで朝から……」
「だって、おはようのちゅっちゅを、してさしあげたのに、全然起きてくれなかったから……。なので、その代わりに、下の子に挨拶をしていたんです……♡」
千雪は、寝込みを襲ったことを悪びれる様子もなく、むしろ嬉々として語る。欲望に素直な、今の千雪らしい口調だった。それに、卑猥な言い回しも、すっかり板についているように感じられる。
素の千雪は、こんな感じではないはずだが、これも催眠の影響なのだろうか。それとも、俺の興奮を煽るために、わざとこういう言い方を、しているのかもしれない。
「……んっ。朝一番の、搾りたての赤ちゃんみるく……。とっても濃厚で、味わい深いんですけどぉ……。んぐっ……。喉にぃ……絡みついてぇ……。な、なかなか、通って、いきませんねぇっ……!」
喉を鳴らしながら、口元を押さえる仕草をする千雪。しかし、そんな演技じみた動きとは裏腹に、その瞳はうっとりとしていた。
「……んっ……はぁっ♡ ……ようやく、全部飲めましたぁ♡ お腹の中に、どろぉ〜って広がっていくのが、わかります……♡」
そう言って、ぺろりと舌なめずりをした。その仕草は妖しく、いやらしく見えたが、同時に可愛さもあった。
俺は、そんな彼女に見惚れてしまっていたが、ハッとなって我に帰る。
危ないところだった。あやうく、また勃起してしまうところであった。昨晩、あれだけ出したというのに、もう並々と補充されているのが、人体の不思議だと思う。
「……あっ、出そうっ……。んっ……おっ♡ ごっ……♡ えっ……! ……ぉえっ……げええっぷっ……!」
俺が余計なことを考えている間に、彼女は喉奥からせり上がってきたものを、見せつけるように吐き出してくる。
先ほどまでの妖艶さは、どこへ行ったのかと思うくらい、汚らしいゲップ音を立てていた。
「げぇえぇ……! んっ……♡ ま、まだ出ちゃいますぅ……♡ おっ……♡ ごえええっっぷっ……! ぉげええぇえぇ……!」
さらに下品極まりない音を立てて、口からイカ臭い吐息を放つ。むわっ……とした空気が、俺の鼻腔に充満していった。
「……はあぁっ、すっきりしましたぁ……。新鮮な特濃みるく、ごちそうさまでしたぁ……♡」
ようやくえずきが収まったのか、千雪は満足そうな笑みを浮かべて、俺の顔を見つめてくる。
朝っぱらから、性欲を持て余しているかのような振る舞いを、見せられているのだ。目覚めがいいのか悪いのか、わからなくなる。
「お返しに、私のおっぱいを、ちゅっちゅしていいですよ……♡」
千雪は有無を言わさず、俺の顔の横に手を突き、おもむろに覆い被さった。目の前に二つの乳房が、たゆんたゆんと揺れながら迫ってくる。それは、重力に従って垂れ下がり、俺の視界を埋め尽くす。
「まずはぁ……ぎゅう〜♡ って、しちゃいますね〜♡」
そして彼女は、その豊かな双丘の間に、顔を押し込んできた。蒸れた谷間に鼻先を埋めると、ふわっと甘い匂いがする。
マシュマロみたく柔らかい感触に包まれながら、俺は彼女の体温を感じていた。
「ふふっ♡ お顔を、パイズリみたいに擦っちゃいますっ♡ ずりずりぃ〜♡」
千雪は両肘を使って、自分の乳房をむにゅむにゅと変形させるようにしながら、さらに強く抱き締めてきた。それからしばらく、胸を左右に動かしたり、上下させたりして、たっぷりと甘やかしてくれる。
そうしてしばらくの間、俺は柔らかな乳肉に溺れていたのだが、千雪が上体を少しだけ浮かせたことで、ようやく解放された。
「は〜い、お待ちかねの、ちゅっちゅのお時間ですよぉ〜♡ みるくは、まだ出せませんけど、好きなだけ吸ってくださいねぇ〜♡ 遠慮は、いりませんからね〜♡」
それもつかの間。片側の乳房を、むにゅっと唇に押し付けられる。柔らかく弾力のある乳肉が、ぷるんっと震えた。
俺は言われるままに、彼女の乳輪に吸い付いた。唇を押し返すようにして、柔らかい感触が跳ね返ってくる。
「んっ……♡」
乳首は、まだ乳輪に埋まって隠れていたが、舌先で探るとすぐに見つかった。それを優しく舐めてあげると、千雪は小さく声を漏らす。
やがて、ぷくっ……と乳頭が出てきたところで、軽く歯を立てたり、舌で転がしたりして可愛がってあげた。すると次第に、硬く尖っていくのを口内で感じる。
「あうっ……♡ んんっ……♡ んんんっ……♡」
お言葉に甘えて、ちゅうちゅうと強く吸引してみると、千雪は背中を小さく仰け反らせた。どうやら、軽い絶頂を迎えてしまったらしい。
胸の大きい女性は、感度が低いという話を聞いたことがあるのだが、彼女に限っては例外なようだ。
「はぁっ……♡ はっ……♡」
千雪は、大きな胸を上下させながら、荒い息を整えようとしている。しかし、そんな余裕を与えないように、俺は再び責め立てた。
「だ、だめぇっ……! イったばかりなのにぃ……! ふぐぅっ……♡」
舌先でつんっ、とつついたり、前歯で甘噛みをしたり、強弱をつけて刺激する。その度に、彼女は面白いくらいに反応してくれた。
乳首は普段隠れているせいで、刺激に慣れていないのだろう。すっかりコリコリになった先端を、唾液まみれにして虐め続ける。
「はあっ……! はあぁ……! あぁっ……♡ く、くふふっ……♡」
「うっ……!?」
夢中になってしゃぶっていたため、千雪がいつの間にか身体をずらして、俺の股間に触れていることに気づかなかった。不意打ちのように撫でられたことで、ビクッと反応してしまう。
これまでの行為で、硬さを取り戻していた陰茎は、さらに熱を帯びていた。それを触った千雪は、嬉しそうに微笑む。
「ふふ♡ たくさんちゅうちゅうして、またおちんちんみるくを、出したくなっちゃいましたよね……?」
「い——」
「この姿勢より、あっちのほうが……うんしょっ……とっ」
そう言うなり、千雪は俺の頭を抱えて、その下にあった枕を移動させる。俺が言葉を発する暇もないほどに、機敏な行動だった。
そして代わりに、千雪が膝枕をする体勢になる。むっちりとした太ももの感触が、後頭部に伝わってきて、心地良い気分に包まれた。
それから顔の真上に、千雪の下乳が来て、彼女の顔が見えなくなるほどに、視界が遮られてしまう。改めて、その規格外の大きさに驚かされた。
「これだと、おっぱいも吸えますし、おちんちんも、よしよししてあげられます……♡ んっ……」
彼女は、そのまま身体を屈めてきた。重量級の乳肉が、眼前に迫ってくる。
それから、吸いやすいように左手で頭を持ち上げられて、すっかり立ち上がった乳首を口の中に入れられた。
それはまるで、赤ん坊に対する授乳のような行為だった。羞恥心を感じなくもなかったが、それよりも安心感がまさる。千雪の母性のようなものが、そうさせているのかもしれない。
膝枕をされつつ、乳首を口に含んでいるだけで、自然と幸福度が高まっていく。こんなことをされて、幸せにならない男がいるだろうか。いや、いないだろう。
俺は、ただひたすらに、千雪の乳に甘えた。母乳が出るわけでもないのに、無我夢中で吸ってしまう。舌の上で転がすたびに、甘い味が広がるような気がして、つい何度も求めてしまうのだ。
「いきなり激しいですよぉ……♡ おっぱいは逃げないので、安心して、ちゅうちゅうしましょうね〜♡」
千雪は、そんな俺の行為を、優しい声をかけながら見守ってくれていた。
きっと今の俺は、子ども同然なのだ。だから、こうして優しく包み込んでくれるのだろう。
「おっきしちゃった、こっちの子も、なでなでして、安心させてあげますねっ♡」
千雪の右手が、下腹部に伸びてきて、既に逞しく勃起している肉棒に、そっと触れてくる。
先ほどまで、千雪の口内で愛されていたそれは、唾液や我慢汁でヌルヌルになっていた。
「すりすりすりぃ〜♡」
彼女の手は、それを塗り広げるようにして、優しく上下運動を始めた。
包皮に守られている亀頭が、ときおり半分だけ露出して、空気に触れる感覚がする。それが妙にもどかしくて、気持ちいい。
「おちんぽちゃん、恥ずかしがって、かくれんぼしちゃってますね……♡ 朝からその調子だと、駄目ですよぉ……♡ だから、元気よく挨拶しましょうね〜♡ 挨拶は基本って、教えてくれたのは、貴方なんですから……♡」
そう言いながら、千雪は竿の先端に指先を添えると、一気に根元まで滑らせた。にゅるんと包皮が剥かれて、敏感な粘膜が直接、外気に晒される。
「は〜いっ、おはようございまぁ〜す! ふふ、元気に挨拶できましたねぇ〜♡ いい子いい子っ♡」
そのまま指先で、亀頭の表面をくるくると撫で回される。それに返事をするように、尿道口からちょろっ……と我慢汁が溢れ出る感覚があった。
千雪は、それを潤滑油にして、手のひら全体で亀頭を包みこんでしまう。そして、ゆっくりと上下させ始めた。
「もうぐっしょりしてますねぇ〜♡ やっぱり男の子は、元気が一番ですから……♡ ママと一緒に遊んで、たぁ〜くさんっ、汗をかきましょうねぇ……♡ にゅぷにゅぷっ……♡ にゅるにゅるぅ……♡ 」
千雪の柔らかい手が、陰茎に絡みついてきて、擦られるたびに快感が走った。それと、年下の女性に子供扱いされているという背徳感もあって、興奮してしまう。
しかし、絶頂に至るほどの刺激ではないから、もどかしさで腰が浮いてしまった。もっと強い快楽を求めて、無意識のうちに自分のモノを、千雪の手に押し付けるような動きになってしまう。
「こぉ〜らっ! 暴れちゃうと、めっですよ……?」
千雪は、俺の頭を押さえつけるようにしながら、その実りに実った果実で、顔を圧迫してきた。柔らかな感触に包まれて、呼吸がままならなくなる。
視界は完全に遮られてしまい、鼻腔に入ってくるのは、蒸れきった甘い体臭だけだ。それは、脳髄が蕩けそうなほどに、甘美な芳香だった。
彼女に抱かれているうちに、ふわふわとした浮遊感を覚えてきた。このまま何もかも忘れて、ただひたすらに甘えたい。そんな気分になってきて、身体中の力が抜けていく。
「悪い子には、千雪ママのおっぱいで、お仕置きしちゃいます……♡」
千雪は、俺の頭をぎゅっと抱きしめながら、さらに強く胸を押しつけてきた。息苦しさで、反射的に身体が跳ねてしまうのだが、それでも千雪は離してくれなかった。
「反省するまで、むぎゅ〜ってしますからね……♡ ほぉら、ぎゅぅ〜♡」
圧倒的な質量の乳肉に顔が埋まって、本当に窒息してしまいそうになる。
だが、不思議と恐怖心はなかった。むしろ、安らぎを感じている自分がいるのだ。このまま、彼女の胸に包まれて死ねるなら、本望だと思えてしまう。
「お口が、お留守になっていますよぉ〜? いい子になりたいのなら、千雪ママのおっぱいを、元気よくちゅうちゅうしましょうねぇ〜♡」
千雪の声を聞いて、俺は再び赤ん坊のように乳首を吸い始める。すると、わずかに圧迫を弱めてくれた。
「んっ……♡ 上手におしゃぶりできてまちゅねぇ……♡ いい子いい子……♡」
先ほど、子供扱いと言ったが、前言撤回。赤子扱いを、されているのだ。
俺は、千雪の胸に甘えることしかできない、無力な存在。そう自覚すると、もう身体の制御がきかなくなった。
「こっちの子にも、いい子いい子してあげまちゅからね〜♡ よしよし♡ よちよち……♡」
下半身では、千雪の手が絶えず動いていて、俺の肉棒をあやしてくれていた。それに合わせて、俺も千雪の乳にしゃぶりつく。
彼女を気持ちよくしようという気は、微塵も起きない。ただただ本能に従って、母性の象徴を貪っていた。
俺は今、千雪の赤ちゃんだから、彼女の言うことには、素直に従わなければならないのだ。それがたとえ、どんな命令であったとしても。
「おちんぽちゃんも、びくびくぅ〜っ♡ って震えてきましたね……♡ そろそろみるくを、ぴゅっぴゅしたいでちゅかぁ……?」
千雪の問いかけに答える代わりに、より激しく乳首に吸い付く。我慢なんて嫌だ。早く射精させて欲しかった。
「ふふっ♡ 焦らなくても、お漏らしさせてあげまちゅからねぇ……♡ それまでは、気持ちいいことだけを、考えるんでちゅよぉ……?」
そんな必死な様子を察してくれたのか、彼女は猫なで声で囁いてくれる。
乳肉に隠れて、彼女の顔が見えないのが、残念でならない。きっと、その向こうでは、聖母のような笑みを浮かべてくれていることだろう。
「先っぽの、よわよわなところを、すりすりぃ〜♡ ってされるの、好きでちゅもんねぇ……? こうやってぇ……♡ すりすりすりぃ〜♡」
千雪の指先から与えられる刺激は、俺にとって暴力的だった。亀頭の表面を優しく撫でられただけで、腰が跳ねそうになる。
しかし、動いてはならない。俺は乳飲み児なのだから、大人しく授乳されつつ、快感を受け入れなければ。
「くふふ……♡ その調子でちゅよぉ〜♡ 千雪ママの言うことを聞ける子は、いぃ〜っぱい褒めてあげまちゅからねぇ……♡」
千雪が何かを言うたびに、脳内に幸せな物質が分泌されていく。もっと、甘やかして欲しい。もっともっと、俺のことを愛してほしい。そんな欲望が膨れ上がってくる。
「もう、限界みたいでちゅねぇ……♡ じゃあ……どこに、ぴゅっぴゅしたいでちゅか〜?」
「んぐっ……て、手の中にぃ……」
俺は、乳肉から必死に顔を逸らして答える。このまま、彼女にあやされながら、出したかったから。
「それだとぉ、めっなんでちゅう〜。みるくは、飲みものでちゅからねぇ〜。粗末にするのは、いけまちぇんよ〜?」
「じゃ、じゃあ……口で、飲んでぇ……」
「ん〜、でも、さっきいただいちゃったから、お腹ぽんぽんなんでちゅよぉ……」
では、どうすればいいんだ。どうしたら、千雪に納得してもらえるのだろう。
わからない。甘やかされすぎて、思考能力が低下しているようだ。
「もうひとつ、ありまちゅよね……? 赤ちゃんみるくを、ごっくんできるところが……♡」
俺は、思わず身震いしてしまう。
千雪が言いたいのは、つまり——
「くふふ♡ おちんぽちゃんは、よぉく分かっているみたいでちゅね〜? どろぉ……♡ って、よだれが出てきまちたよ……♡ えらいえらいっ♡」
千雪の言葉通り、鈴口から我慢汁が溢れ出してきた。駄目だと思う反面、それ以上に期待している自分がいるのだ。
「でもぉ……あなたはぁ……千雪ママのおまんこにぃ……ぴゅっぴゅしたくないんでちゅもんねぇ……? 千雪ママとの赤ちゃんを、作りたくないんでちゅよねぇ……? 赤ちゃんに、おっぱい取られるのが嫌で、独り占めにしたいんでちゅよねぇ……? 千雪ママの赤ちゃんは、自分だけでいいと、思っているんでちゅよねぇ……?」
前半だけあっているが、それ以外は違う。そう否定しようとしても、言葉が出てこない。千雪の言うことが、俺の本心であると思えてしまうからだ。
俺は、赤ん坊のように甘えることしかできない。千雪の母性に包まれていないと、生きられない。脳が、そのように錯覚してしまう。
「そんなわがままな子には、ぴゅっぴゅさせてあげまちぇん! ……っと、言いたいところですけど、ここまで焦らしておいて、それは可哀想なので……と、く、べ、つ、に♡ 手の中にお漏らしするのを、許してあげますっ♡」
なんという、慈愛に満ちあふれた聖母だろう。俺の愚息は、彼女の慈悲深く寛大な御心に感動し、人目をはばからずに、どろどろの涙を流す。
「その代わり、心の中でいいので、私に謝罪しながら、出してくださいね? 無駄撃ちしてごめんなさい〜、気を遣わせてしまってすみません〜……って」
確かに千雪には、催眠をかけてしまった手前、申し訳ない気持ちがある。こんなにも愛してくれているのに、俺の一存で、我慢を強いている。
なので、謝罪することに抵抗はなかった。むしろ、謝りたかった。この胸の奥にある罪悪感が消え去るなら、どんなことでもするつもりだ。
俺は、再び乳房に顔を向けて、乳首を口に含む。それだけで、意図は伝わると思ったから。
「くふふ……♡ じゃあ、可愛くお射精しましょうねぇ〜♡ おっぱいおしゃぶりしながらぁ、お漏らしぴゅっぴゅ〜♡ おてておまんこが孕んじゃうくらい、濃ゆぅ〜いみるくを、出しちゃいましょうねぇ♡」
俺は、千雪の乳に吸い付き、母性の海に溺れていく。彼女の手は、優しく俺のモノを包み込み、撫でるように擦ってくれる。まるで、母親が赤子をあやすかのように。
そして、今まで巧みに停滞されていた快楽が、一気に流れ込んでくる。手つきは、さほど変わらないのに、どうしてこうも感じ方が違うのか。
おそらく千雪は、俺の感覚すら支配しているのだろう。彼女のさじ加減一つで、絶頂まで持っていかれるし、逆に寸止めされることもある。
これでは、まるで——
「は〜い、ちこちこ〜♡ ちゅこちゅこ〜♡ あと少しがんばれば、ぴゅっぴゅできまちゅからね〜♡」
千雪は、俺の心を読んだかのように、最適な刺激を与えてくる。思考は遮られ、ただひたすらに、快感を甘受することしかできない。
手の動きも早まっていき、限界が訪れる。俺は言われた通り、心の中で、千雪に謝罪した。
催眠をかけてごめんなさい。まともに愛せなくてごめんなさい。痴態を見させてしまってごめんなさい。すべて俺の我欲が生んだ結果なのに、千雪に甘えてばかりでごめんなさい——
そんな風に、何度も、何度でも、繰り返した。
びゅるる! どぷっ、ぶぴゅっ……! どぷんっ……! とぷっ……。
やがて、精液が勢いよく飛び出る。それはすべて千雪の手の中へと注がれていき、白濁とした水溜まりをつくっていく。
謝罪しているのに、またしても彼女を汚してしまった。自分の担当アイドルを、下劣な欲望で染め上げてしまった。
「わぁ〜♡ すごいすごいっ♡ がんばれ〜♡ がんばれ〜♡ もぉ〜っと出せるはずでちゅよ〜♡ おちんぽちゃん、ふぁいとぉ♡ ぴゅっぴゅ〜♡ ぴゅっぴゅ〜♡」
それでも彼女は、優しい手つきのまま、射精が終わるまで、応援しながら俺のモノを扱いてくれた。その心意気に応えるには、もう出すものを出すしかない。
「おっぱいちゅっちゅしながら、お漏らしするの、気持ちいいでちゅよね〜♡ 千雪ママの手にお漏らしできて、幸せでちゅもんねぇ〜♡」
千雪の言う通り、幸せな気分だった。こんなにも素晴らしい母に、甘やかされているのだから。
「でもぉ、千雪ママはぁ、悲しんでいるんでちゅよぉ〜? こんなにも濃いみるくを、無駄ぴゅっぴゅして……。千雪ママの赤ちゃん部屋に、お漏らししてくれなかったから……」
そうだ。本来なら、この幸福は分かち合わなければならないもののはず。それを俺は、一人で甘受しているのだ。
俺のせいで、千雪は悲しむ羽目になった。そう思うと、また罪悪感が湧き上がってしまう。
「今後、無駄ぴゅっぴゅするたびにぃ……千雪ママはぁ……どんどん寂しくなって……苦しくなっちゃいまちゅからねぇ……? そのことを、忘れないでくだちゃいねぇ……? いいでちゅかぁ……? わかりまちたかぁ……? わかったらぁ、お返事しまちょうねぇ〜?」
「は、はい……」
「ん〜? 赤ちゃんはぁ……言葉を喋れないはずでちゅよぉ〜?」
何をやっているんだ。今の俺は、千雪ママの赤ちゃんだろう。ならば、それに沿った対応をしなければ。
言葉などいらない。千雪ママなら、俺が何を考えているのか、わかるはずだ。
俺は乳首に吸い付いて、彼女の母性を堪能した。赤ん坊は、吸って漏らす生き物なのだから。
「くふふっ……♡ それでいいんでちゅよ〜♡ ちゅぱちゅぱ〜♡ ちゅうちゅうっ♡ おちんぽちゃんもぉ、よしよし♡ よちよちっ♡」
千雪ママの手が、優しく肉棒を擦ってくれて、射精後の余韻を味わわせてくれる。
こんなにも甘やかしてもらったら、乳離れなんてできるわけがない。母性全開の授乳手コキは、俺の脳をどろどろに溶かしていった。
「あらあら♡ おちんぽちゃん、あそび疲れて、ねんねしちゃいましたね〜♡」
さすがに二回も出した後だと、肉棒も萎えて小さくなっていた。もう一滴も出ないくらい搾り取られたようだ。
そして彼女の手は、優しく労るように撫でてくれている。まるで、赤子を寝かせるかのように。
「……はい、お射精、お疲れさまでした♡ とりあえず今朝は、ここまでにしておきましょうか……。うんしょ……っと」
千雪は、肉棒から手を離すと、おもむろに身体をずらして、膝枕をやめる。それから枕を、俺の頭の下に敷いてくれた。
乳肉から解放された俺は、大きく深呼吸をする。蒸れた千雪の芳香しか吸っていなかったから、外気が新鮮に感じられた。
「ん〜? 二回目のほうが、量が多いですよ? そんなに、おっぱいちゅっちゅしながらの、おちんぽぴゅっぴゅが、気持ちよかったんですか……?」
居住まいを正した千雪が、自身の右手に溜まっている精液を、俺に見せつけてくる。
千雪の指摘通り、二回目の射精は、一回目の口淫よりも、遥かに出した量が多そうだった。つまり、それだけ興奮していたということの、証左であった。
「ふふっ♡ 本当に、おっぱいが好きな甘えん坊さんですね〜♡ でも、そういう可愛いところも、大好きです♡ ……んっ」
俺が何も言わずに見つめ続けていると、千雪は右手のひらを、自身の口元へ持っていく。
「じゅっ……じゅぞぞぞっ……♡ じゅるるるぅう♡ ずびびびぃ♡」
それから俺の精液を、下品な音を立てて飲み始めた。それも、目を細め、頬を紅潮させ、とても嬉しそうな表情で。
「じゅるる……んっ……ごくっ……んくっ♡ はぁ……おいしっ……♡ んっ……ちゅっ……♡ れるっ……れろっ……れえぇっ……」
さらに彼女は、手のひらについた残り汁まで舐めて綺麗にする。
やがて、その行為が終わると、彼女は名残惜しそうに俺を見下ろし、舌なめずりした。
「げふぅ……♡ ふふっ、安心してください♡ ああは言いましたけど、無駄撃ちなんて、絶対にさせませんから……♡ 旦那さまの子種汁は、ぜぇ〜んぶっ♡ 私がいただくんですっ♡ たとえ膣内に出されなくても、お腹の中に受け入れて、赤ちゃんを育てるための栄養にしてあげるんです……♡ 受精できなかったこの子たちも、私の身体を巡りめぐって、いつか可愛い赤ちゃんの一部に、なってくれるんですよぉ……? 素敵だと思いませんかぁ……? くふ……くふふっ……♡」
結局、俺が謝ったのは無駄だったらしい。またしても、彼女に弄ばれたということか。
「さてと……。私は、朝食の用意をしてきますので、ゆっくり休んでてくださいね? だって今日は、長い一日に、なりますから……♡」
そう言って、左手で俺の頬を撫でると、鼻歌を歌いながら寝室を出て行った。
扉が閉まる音が聞こえる。
一人残された俺は、ぼんやりとした意識の中で、天井を見つめていた。
行為の途中から、千雪のノリに合わせていたが、冷静になって考えると、とんでもないことをやってしまった。赤ん坊になりきって、年下の女性相手に甘えまくっていたのだ。
しかし、後悔も羞恥もない。むしろ、とても心地よかった。千雪に母性を感じ、甘えることが、癖になってしまいそうなほどに。
癒されるのは、確かだ。
ただ、このままでは、千雪に依存してしまうかもしれない。千雪のいない生活が、想像できなくなってしまう。
催眠が無事に解けたとしても、そのとき俺が、千雪から離れられないようになってしまったら、プロデューサーとしても男としても、駄目になってしまう。それだけは、絶対に避けなければ。
人間の三大欲求といえば、食欲、睡眠欲、そして性欲である。
このうち、一つが満たされても、他の二つが満足できないとなれば、人間は生きていくうえで支障が出てしまう。
もしかすると千雪は、俺の持つそれらの欲求を、すべて掌握しようとしているのではないか。
千雪の手料理しか受け付けず、千雪に抱かれながらでないと眠れず、千雪に触れられないと射精できない。
人として終わっているような存在に、変えていこうとしているのではないか。そんな疑問が、浮かんできた。
もちろん、彼女がそこまで考えているかは、わからない。ただの思いつきに過ぎないのだ。
ただ、仮にそうだとして、一体何のために。俺を愛するあまり、というのなら、それはそれで嬉しいことだが。
いや、違う。そんなのは愛じゃない。愛とは、あくまで対等の関係。愛し、愛されるのが理想だ。一方的な押し付けは、本当の意味での愛情ではない。
「まさか……」
ふと、行為の最中に感じた、ある疑念を思い出す。あれは、千雪がわざと、焦らすように責めてきたときのことだった。
あのときは、俺が恥ずかしがる姿を、見たかったからだと思った。しかし、本当にそうだろうか。
俺を洗脳するために、あえてそうしていたとしたら?
性行為中という、男女が互いの心を、奥底まで曝け出す時間。そこにつけ入り、俺の心を、掌握しようとしていたら——
「……考えすぎか」
俺は頭を振った。馬鹿らしい。彼女は、千雪は、そんな策士じみたことをする子じゃない。
いつも笑顔で、人を明るくさせる。天使のような女性。それが桑山千雪だ。その魅力に惹かれて、俺は彼女をプロデュースしたいと思ったんだ。
だからきっと、この疑惑も、何かの間違いだろう。千雪は、俺のことを純粋に想ってくれているだけだ。
恋愛経験がないから、少しずれたアプローチになっているだけで、深い意味はない。愛情が大きいゆえの行動なのだ。そう、信じたかった。
「……ん?」
だんだん思考が落ち着いてくると、なにか見られているような気がして、俺は視線を感じたほうを見る。
視界の先には、壁際に設置した収納棚があった。その上に、いくつかのぬいぐるみが、並んで置かれている。
それらは、千雪から貰ったものだ。リビングに置くスペースがなかったので、寝室に置いてあるのだ。
その内のひとつに、俺の目は吸い寄せられた。ベッドから降りて、収納棚に近づく。
ぬいぐるみは全部で三体あって、どれも女の子が二頭身にデフォルメされたものだ。
アルストロメリアの三人組を模した容姿をしており、左から甘菜、千雪、甜花といった具合に並んでいた。全長20cmくらいの大きさで、それぞれ装飾や衣装が異なっている。
その真ん中に位置する、千雪のぬいぐるみに、目が留まった。彼女の特徴的な長いアホ毛が、ぴょこんと立っている。
表情は三体とも、にっこりとした可愛らしい笑みを浮かべているのだが、千雪のだけは違って見えた。
まるでこちらを狙っているかのような、トロンとした目つきで、口元を歪ませている。
見ていると、背筋が寒くなるような、妖しい雰囲気を纏っており、生々しい存在感を放っていた。
「……いやいや、呪いの人形じゃ、ないんだから」
先ほど、千雪について色々と邪推していたから、そう見えてしまったのかもしれない。ぬいぐるみに感情など、ありはしないのだ。
俺は首を横に振ると、シャワーを浴びるために、部屋を出ていった。