ベルファストがメイド長としてご主人様のあらゆる要求に沈着冷静に応えつつも最終的にロイヤルメイド失格アクメをキメ尽くして大喜びでブチ壊されちゃうお話 作:デイジー亭
「ん……朝、ですね」
「おはようございます、プリマス。寝汗がひどいようですが?」
「おはようございます……いえ、夢見が悪かったもので」
カーテンから差し込む、優しい陽射しと小鳥さんの声で目覚める……などはメイド見習いとしてあり得ざる行いである。ほうほうと啼く梟の声のなか、柔らかな寝具の中で目を覚ます。そして同僚の凛々しい声で今日は休日……すなわち日頃お疲れになっている皆さまに対しご奉仕を行う日であることを思い出す。
ロイヤルの身分制度は厳格に定められている……至尊のお方たる陛下をはじめとした、『王族』。それを支える『貴族』。剣を捧げ仕える『騎士』。騎士の補佐を行う『従士』。そしてその全てに対して奉仕を行う『メイド』。大きくその区分に分かれており……お寝坊さんな私を起こしてくれた、目の前の彼女は騎士にしてメイド見習いという変わり種である。
「どのような夢を?」
「恐ろしい夢でした……丹精込めて作ったフルコースの大半が残されてしまうのです」
「それは昨日の出来事ですね……ティータイムとディナーを間違えてはいけません」
やれやれとショートカットの灰髪を振り、その栄光に包まれた騎士服を脱いで畳んでいく私の休日限定の同僚。日頃激務に励んでいるというのに、数少ない非番にもメイド見習いとしての業務に邁進するとは、なんというお方か。この母港に着任したのも、私の相当前であると聞く……だがその指摘には異論を禁じ得ない。
「しかしフッド様が、物事とシグニットさんのおちちは大盛りであれば大盛りであるほど良いと」
「知識を吸収する対象は慎重に選んでください」
「あら……? でもベローナさん。私どもとしては、皆さまの仰ることは全て従順に受け止めるべきでは? なんといってもド底辺ですし」
「ええ! そうですね! 私は騎士失格のド底辺ですとも!」
「あまり大きな声をお出しにならないでくださいますか? お耳が少々痛いです」
「このド天然が……! 失礼、少々取り乱しました」
「うふふ、ベローナさんったら」
声を荒げるそのさまは、なんだか輝かしいメイド見習いとしての地位に納得していないように見受けられるが……恐らく気のせいだろう。素晴らしき先達の方々の全て……すなわち知識に始まり、その日頃溜まったストレスや憤り……そして性欲まで全て受け止めてお慰めして、癒しを楽しんで頂くとともにマゾメスKAN-SENとしての自覚を叩き込んで頂く。ピラミッドのド底辺、なんと素晴らしいことか。
「プリマスは少々、疑うということを覚えた方が良いように思えます……ベルファストも酷なことを」
「メイド長のお言葉を疑うなんて……おくちが過ぎましてよ? 私にメイドたる規範を教え込んでくださる、素晴らしいお方です」
「駄目だ、完全に洗脳されている……! なんでこの娘、こんなにっこり笑顔で自らを蔑めるんだ!?」
「メイドは笑顔が重要。基本中の基本ではないでしょうか……?」
私の同僚は頼れる先輩だけれど、ちょっとだけ変わっている。笑顔と引き締めた表情以外をお顔に出すなんて、メイド長に怒られてしまうのではないだろうか……思いつつも、煎餅布団から起き上がり装いを整えることとする。重桜文化って素晴らしい……少し夜が寒いことだけが難点ですね。
◇◇◇◇◇
「さぁ、今日も張り切って参りましょう! まずは身だしなみから!」
「ううむ。私もこのぐらい素直になれば刑期が短く……? いや駄目ですね。この娘、純粋故に順調に道を踏み外していってます」
「我が前には栄光あるロイヤルロードしか広がっておりませんけど?」
「そうですね、とほほ……」
狭っ苦しくてカビ臭い元倉庫。その住人は今日も朗らかな笑顔を自分に披露してくる……生きているのが楽しくてしょうがない、そんな顔だ。その物腰と建造当初に着ていたという、今はタンスの肥やしとなっている上品な衣服。恐らく貴族として設計されているはずなのだが……自らの境遇に一切の疑問を持ち合わせていないらしい。凄まじくタフだ……毎日の睡眠時間は、三時間を切っているはずなのだが。
「もう、ベローナさんたら。そんなことではいけませんよ? 私たちの栄えあるメイド見習い具を着用する際は、笑顔でなければなりません」
「はい……んぁっ♡」
「んくぅっ……♡ こ、この震動が私たちに自覚をくれるのですよね……♡」
擦り切れた寝間着を脱いだ、量感溢れるボリューミーな肢体。薄暗い照明でも輝き放つその中でも、一際目立つ乳肉。そこにまずメイド見習い装飾を取り付ける彼女に倣い、自らも……粘着力に優れたテープにて、微振動する卵型を乳首にそっと取り付ける。途端にぶるぶるぶるっ……♡ とプリマス程ではないが、それなりに大きい乳肉が震動して。乳悦に囚われて、自分の現在の立場を思い知らされる。
「つ、続いてここもぉ……♡」
「これは少々……♡ 私も見習い自覚を保つのが厳しいですぅ……♡」
「ま、まったく……♡ 趣味が悪すぎると思うのですが……んきゅぅっ♡ あぁッ……♡」
「ふぁぁんっ♡」
たぽぽぽっ……♡ と豊満な乳肉を内側から微振動させる彼女と共に、次なる装飾を取り付けて揃って腰をかくんっ♡ かくかくっ♡ とヘコつかせる。慣れるまで少々時間がかかる……気を紛らわせるため相方を見ると、私よりずっと酷い。陥没乳首の中から半分はみ出す卵型に、毎日クリオナが義務づけられてズル剥けのクリトリス。優美な肢体を淫らに無様に震わせる、無垢なる新造巡洋艦。
「これで
「はひぃっ……♡ きょ、今日はどれにしようかしらぁ……♡」
「ま、また増えてません……?」
「メイドちょおの温かい、心遣いですぅ……♡ あまりのご厚意に、身が震えますぅ♡」
それは多分ローターの震動であり、悪意からの物であると思うのだが……指摘して彼女が現状のおかしさに気付きベルファストに疑念を呈せば、疑われるのは自分である。それはつまり自らの受ける過酷な現状を加速させることに繋がる……休日限定で、我が身は彼女の手に委ねられているし一切の容赦は期待できない。罪悪感は自己保身には勝てないのだ。
淫猥に改造されたメイド服を手に取る私を他所に、クローゼットの中身とにらめっこする彼女。収められてる全ての布切れは、とても衣服とは呼べぬありさま……だがそのまなざしに妥協の二文字は存在しない。やがて満足が行ったのか、手に取ったのは髪と揃いのスミレ色。
「やはり今日は基本で行きましょう……ベローナさんとお揃いですし♡」
「私の罪悪感を刺激するのはやめてくれないだろうか」
「罪悪感?」
「なんでもない……」
「変なベローナさん。まぁいつもですけど……ふぁぁんっ♡」
その楚々とした美貌とは裏腹に、子イヌのような人懐っこさを見せてくる彼女にはどうも強く出られない。なんでベルファストはこんないい子に厳しく当たるのだろう……不思議がる自分を他所に、緩く巻いた長髪をツインテールに結び、明らかにサイズが小さすぎるマイクロビキニで乳肉を締め付け嬌声を上げる彼女。どうやら先端の極小布地でローターを思い切り突き込んでしまったらしい。
「だ、大丈夫かな?」
「らいりょうふ、れすぅ……♡ しきかんさまのゆびさき、おもいだしましたぁ……♡」
「それはキツい……んぎゅっ♡」
ほぢくられたことがあるらしい。我らKAN-SENは、愛するお方の愛撫を思い出すとすぐに喜びの絶頂に達する。そしてそれは自分も例外ではない……以前よりも乳穴面積を増した、下乳丸出しの黒い布地。それで乳肉を締め付けると、無遠慮にぐい揉みされた記憶とパイズリを楽しんで頂いた記憶が呼び起こされる……幸せな気分とともに、着替えを継続する。
「お着換え完了、ですね……♡」
「ま、毎度思い出を盛大に穢された気分だよ……♡」
姿見どころか、小さな鏡すらないこの部屋ではお互いに確認しあうしかない。乱れがあればメイドたちに見つかり、叱責と懲罰を受けてしまう……目を逸らしたくなるような淫猥を、入念にチェックせざるを得ない。全体として紫でまとまった衣装。
白いホワイトブリムと、可愛らしい青いリボンで結わえたツインテール。首元を包む白い襟と、髪と揃いのリボン。肩から上腕部に掛けて両の細腕を包むふわりとした袖と手を覆う白手袋……ここまではまだいい。……その下が大問題である。
「ベローナさんもとっても素敵です♡ 丸出しの下のおちちが柔らかそうですし、ニーソックスはもうズブ濡れ♡」
「口に出さないでもらえるかなぁ!?」
夜も明けぬうちから、性欲に塗れた蜜を垂れ流す我が身の淫らを突きつけられる。だが彼女の服装も大概である。なんといっても上着が襟と袖しかないアホ丸出しの服装。ぶんぶんと唸るローターが、下乳どころか上下左右の乳肉が丸出しの薄すぎるビキニ頂点に浮いているのが視認できる。下半身だってひどい。ちんまりとした紙切れみたいなエプロンが腰に結ばれ……股間を隠すのはそれだけ。私と同じように、風が吹けば雌穴丸出しの痴女服装。
ガーターベルトが吊り下げる白い二―ソックスが、間抜けさを引き立てている。鼠径部からとろとろ……♡ と伝う淫蜜が染み込み、淫乱具合を目立たせるだけの役割しか持たぬそれ。いや……私と同じだがもっとひどい。豊満故にむっちりとし過ぎた太腿の肉が、完全に段差を作ってしまっている。完全にメイドではなく、性奴隷の装いである。足を包む可愛らしいスミレ色のローファーだけが、なんとなく気の慰めになる。
「二人とも。準備は……できているようですね。自覚があって非常によろしい」
「メイド長! おはようございます!」
「お、おはようございますベルファスト」
そしてノックもせずに建付けの悪い扉を開き、諸悪の根源のご登場である。我々よりはよほどにマシだが、それでもところどころムチ肉をはみ出させる淫猥メイド服に身を包みながらも背筋を伸ばし威風堂々。その表情からは、何の感情も伺い知れない……仕込まれた乳土下座の姿勢を取って挨拶しつつ観察するが、いつも彼女は鉄面皮だ。
「はい、おはようございます。ですが挨拶に覇気が足りませんよ? 負け騎士メイド。それとメイド長と呼びなさい……新妹メイドも連帯責任です」
「ふぁ゛ぁ゛ぁ゛っ♡」
「も、申し訳ありませんひぃぃっ♡」
そして行いはド外道。彼女は閣下以外には、例え女王陛下であろうとも遠慮呵責はしない。その細腕に握ったスイッチがかちかちと回されて、ローターの震動が数段階一気に強くなる。しかしながらアクメ寸前のイけそうでイけない、完全に我らの性感を掌握した加減。こんなところまで完璧じゃなくてもいいのに。
◇◇◇◇◇
「ベローナ。貴女は普段は騎士ですが……休日は私に全ての裁量が任されています。その事実を忘れてはいけません」
「はひぃんッ……♡」
「プリマスも、先達にして反面教師。そして同じド底辺の姿を見てよく学びなさい」
「はいぃ……♡ ベローナさんと一緒に、誠心誠意努めますぅ……♡」
そういえば、どうしてベローナさんは負け騎士メイドと呼ばれているのでしょう……今度聞いてみましょう。思いつつ、メイド長のお言葉に素直にお返事する。何といっても、私は最新鋭の計画艦……それはつまり、他の全てのKAN-SENから学ぶことしかないということだ。そして姉妹艦にしてメイド長たる彼女の言葉となれば、無条件に信頼できる。
「よろしい。本日は初めての外部の方への奉仕となります。今日の指導係は……奉仕対象から考えて、彼女が適任でしょう。ニューカッスル」
「ここに」
「二人を頼みました」
「わかりました。ベルファストはご自分の業務を」
なんといっても、先代メイド長ですらその決定に異論を差し挟んだところを見たことがない。熟練したカーテシーを行い茶色がかった髪を下げる、先輩方の中でも特に経験豊富な彼女。今日もとてもいい経験が積めそうだ……毎日が新鮮で、我がカンレキは光輝いている。初めはプリセットとの差異に戸惑ったが……インストールされた知識が告げる通り、この母港は素晴らしい。
「いかなるときでも、ご主人様のご要望に答えるのがメイドの努めでございます……ふふ、似ていますか?」
「嫌になるぐらいそっくりだよ……」
「……ニューカッスル」
「はひぃっ!?」
うきうきとした気分のままに、乳土下座の態勢で模範に近づくための練習成果を披露する。頼れる同僚の口ぶりからするに、非常にハイクオリティに尊敬する姉妹の口調を再現できたらしい……私は確実に理想に近づけている。満足感に浸る私の耳に、先代メイド長の動揺したような声が……? 一体どうしたのだろうか。
「わかっていますね?」
「かしこまりましたメイド長ッ!!」
「あ、終わったねこれ。今日も最悪の休日になりそうだ」
「私の毎日は、いつだって光輝に満ち溢れておりますよ?」
さぁ、今日も頑張ろう。びしぃっと踵を鳴らす音がさらに私に自覚をくれる。一部の先輩には、そうやって尊敬すべき方に敬意を示す方も居るらしい……ちらりと上目遣いに憧れの存在のお顔を確認すると、あら青筋がぴきぴきと……ご機嫌はよろしくないようだ。きっと私がまだまだ至らぬからに違いない。またお姉さまに練習に付き合ってもらわないと……もっともっと頑張らなくてはなりませんね。
◇◇◇◇◇
「プリマス。その……あまりベルファストを刺激するのはやめていただけませんか? 毎度私は、身が凍る想いです」
「エディンバラさんも、太鼓判を押してくれたのですけれど?」
「駄目だよニューカッスル。プリマスに悪気なんて存在しない……喜んでもらえると思ってやったんだよ、この娘」
「……こんなに手の掛かる娘は初めてです」
肩を落とす指導メイドの後に続いて歩みつつ、深い同意の頷きと……ぽやぽや笑顔で隣を歩む、
「あら? ニューカッスル姉さん。お出かけかしら?」
「ええ。メイド見習いの付き添いです」
「ふゥン……そう。かわいい妹たちとのお茶会を断ったと思ったらそういうこと?」
「申し訳ありません……この埋め合わせは必ず」
「グラスゴーさん、ご機嫌よう……やはりニューカッスルさんは素晴らしい。姉妹の仲にも礼儀あり……そういうことなのですね」
だから目の前で生起した事態の本質にも気づかない。イラだたしげに腕を組んだツインテールの同色髪に、へこへこと頭を下げる指導メイド。サウサンプトン級で最も就航が早い……長女としての立ち位置に相応しからぬ、その振る舞い。それは決して丁寧とか、気遣いという問題ではなく……
「妹の面倒もまともに見れないどころか、お世話されちゃう姉さんが新人指導? 無能の癖に生意気ね」
「はぅゥンッ……♡」
「罰よ。帰って一緒にお茶を楽しむまでそのまま……いいわね?」
「わ、わかりましたぁ……♡」
「姉妹仲がよろしいのですね? 私も今度お茶にお誘いしようかしら……エディンバラさんの絶品紅茶を、是非ともものにしなければ」
くいと顎を掴まれて、瞳を覗き込まれて言い聞かされるその姿……妹のもう片腕に握られたスイッチの目盛りがかちかちと動くたびに、ぶぅぅぅぅん……と低い唸りのような音が抑えたスカートの内側から漏れる。私たちよりは長いけれど、それでも短すぎる裾から垂れた淫蜜が長靴下を濡らす……私たちと同じように、管理されるマゾメスKAN-SENの姿。
「ええ、とっても仲良しよ? ニューカッスル姉さんは、私が居ないと生きていけないんだから」
「この母港の姉妹関係は、歪んでいないといけない決まりでもあるのだろうか……あとシェフィ―ルドとネームシップは?」
「ちゃんと私が面倒を見てあげてるわよ? シェフィたちのおさんぽも、欠かせない日課だわ」
「はい」
一応彼女は末妹という立ち位置の筈なのだが……夜毎響くサウサンプトン級たちのマーキングを強要されて零す淫声と、高らかに叱咤する声は母港の風物詩と化している。改ダイドー型で良かった……姉妹関係がなかなか複雑故か、黑い王子はこのベローナに対してそこまで異様な執着心は見せない。いや待て……たまにこっちを見る目が妖しいような。
「そういえば、ブラックプリンスが最近首輪を購入してたわね」
「終わった……妹に飼われるのは心にクるね」
「一緒に指揮官のワンちゃんになるのが楽しみだって」
「ギリセーフッ……! むしろ楽しみだ!」
「あら? 犬でも飼うご予定が?」
妹に飼われるのがアウトでも、共に閣下に犬扱いして頂けるならそれはもはやファインプレーである。このベローナ、見事な媚び啼きを披露してみせよう……私は気の利いた妹を持てて幸せだ。気分が踊る……妹よ、待っていておくれ。お姉ちゃん刑期が終わったら頑張るワン。むしろダイドーお姉ちゃんたちも巻き込むべきじゃないワン?
「まぁいいわ……ニューカッスル姉さん。今日もかわいいおもらし乞いを期待しているわ」
「はいぃ……♡ ど、ド変態なお姉ちゃんで申し訳ありません……♡」
「いいのよ。そういうお姉ちゃんだってわかって、私安心したんだから……憧れは、理解とはもっとも遠い感情だものね」
「ンくゥっ……♡ わんっ♡」
「……そうなの、でしょうか?」
「? どうしたのかな、プリマス」
さらに彼女が取り出した別のスイッチを弄ると、ニューカッスルのスカートの後ろが蠢く……啼き声からして、
「ニューカッスルさんは、妹さんとはどのようなご関係で?」
「む、無能でだらしなくて自分の性欲も管理出来ない駄目お姉ちゃんを、管理してくれてる優しい妹ですぅ……♡」
「まぁあれはしょうがない」
「一体何が……?」
あまり欲しくない妹が、ひらひらと手を振り去っていき……たまにこちらを向いて両手のスイッチをかちかちやるたびに指導メイドが頭と腰をヘコつかせる。彼女はその……ちょっと性癖がおかしいため、グラスゴーに管理が一任されているのだ。有能なのに自己評価が低く、放っておくと勝手にヒートアップしてどん底へ自ら堕ちようとする。蔑まれるのが鬼より好き……メイド長を更迭されたのも、その変態嗜好ゆえに大惨事を巻き起こしたから。
「まぁ……気になるなら自分で調べてみるといい。きっと後悔するから」
「うーん、何事も経験ですよね」
「あ、ああっ……♡ 私の母港中に迷惑を掛けたメイド長失格どころかッ! KAN-SEN失格の鬱無能アクメが♡ 将来有望な後輩に知られちゃうぅ……♡ ま、また蔑んでもらえる……♡」
何せあれはひどかった……純真無垢なプリマスといえど、知ったならば……尊敬すべき先代メイド長に向ける視線が熱を失うことは避けられまい。しかし私が教えるのも相当イヤだ……スポンジが如き勢いで、良きも悪きも吸収しまくる彼女を穢すのは……興奮するにはするが、もう懲りた。無知なものほど、恐ろしい成長を遂げる場合があるのだ。折れた角を思い出すたびに身がすくむ。
「またニューカッスルさんが悶えてる……」
「姉妹にお世話されるのって、そんなにいいのかな……? 姉さん、私は大丈夫だから」
「イ・ヒ・ヒ~っ! トリックオアトリート!」
「げっ」
「あら先輩方。とてもかわいらしい恰好です」
そしてこの母港には、好奇心旺盛なKAN-SENが溢れている。騒いでいれば、絡んでくるのは当然のこと……そういえばこの前までハロウィンだった。少しばかり時期遅れの、魔女にミイラに……かぼちゃ。特にかぼちゃがマズい。平日ならばどうということもないが、休日の我が身はメイド見習いである……!
◇◇◇◇◇
「ね、姉さん。プリマスさんはともかく騎士様、嫌そうなお顔だよ……?」
「気にすることはないわテラー。今の彼女は牢獄に囚われた哀れなる魂……ハロウィンアフターに現れ、闇に彷徨う魂を導く存在に抗う術を持たないわ」
「あれれー? 聞こえなかったのかな? トリックオアトリート! それとも、ハロウィンバージョンのMarkⅠと握手したいのかな?」
「ふふ、少々お待ちください。ええと確か、ここに以前いただいたお菓子が……」
ごそごそと、股間を隠す役割はあまり持たないエプロンのポケットを漁る。このプリマス、世界各国の伝統行事にも興味津々である……目の前のかわいらしいお化けさんたちを、誠心誠意もてなす準備も夏休み前からクリスマスぐらいまでは整いっぱなし。これも憧れのメイド長に近づくためである……これをくださった先輩も、きっとこの事態を想定していたに違いあるまい。
「どうぞ」
「ええと……かたつむり?」
「待ちなさいテラー。急いては夕闇に目が眩んでしまうわ……なるほど、被虐の束縛。その快楽を味わうためのものね?」
「く、くさいっ! フッドおばさんみたいな匂いがするぅ……♡」
取り出して差し出すと、興味深げに覗き込み……動揺したように三者三様の反応を見せる、かわいらしいお化けに紛した先輩方。テラーさんは幼い身体を隠しきれぬ包帯をびりびりとして露出度を上げ、エレバスさんは魔女帽を深く被り……アバークロンビ―さんは興奮したようにかぼちゃパンツの中心を抑え、熱心に嗅ぎたてる。どうやら喜んで頂けたようだ。
「あの……プリマス? それはなんでしょうか」
「シュネッケンですが。テラー先輩はさすがにお詳しいですね……鉄血の言葉で、かたつむりの名を持つ大人気のお菓子だとか」
「ちなみに誰からもらったの?」
「ドイッチュラントさんですが」
「「ああ……」」
「すんっ……すんすんっ……♡」
見た目は完全に、工業用タイヤを細く引き延ばして巻いたような姿であるし異臭もするが……一人、非常に素晴らしい喜びようをしてくださる方がいる。熱心に小さな鼻孔を膨らませる彼女には大好評のようだ。そういえば、納豆やシュールストレミングについても好物だと伺ったような気もする。びろんと巻きをほどくと、エレバス先輩の仰るように……縛るためにも使えそうな、頼もしい強度も感じる。
「プリマス。情報の取捨選択についても覚えるべきです」
「ええ? ですが……メイド長が全てのKAN-SENは私の上位種であらせられるので、ありとあらゆる疑問を封じて妄信せよと」
「ベルファスト……! 教育を間違えましたか!」
「先代メイド長たるニューカッスルさんに、過ちなどあろうはずもありません」
「駄目だこの娘……やはり私が騎士として守ってあげないと」
やはり、この世界は優しさに満ち溢れている……ひしと我が両手を握る、お二人の温かい手のひら。私を導いてくださる、尊敬すべき先輩たち。生まれ落ちたばかりの私の不安を拭い去ってくれる魔法の手。このぬくもりがある限りは、私が道をたがえることはない……リュウコツの奥底からの確信が、さらにその重みを増す。
「はぁーっ……♡ くっさ……♡ いひひ、このにおいすきかもぉ……♡」
「冥府への道に導かれた哀れな魂よ、正しき道へと戻りなさい」
「あいったぁッ!?」
「姉さん、フルスイングはまずいと思うの……」
「狂気の鎖に囚われた者に、容赦は無用……また光へといざなってしまったわ。魔女なのに」
ぱっこぉん! と快音を奏でるかぼちゃの後頭部。杖を振り抜いた魔女が、やれやれと額の汗をぬぐう……マミーが恐る恐る、つんつんと痙攣するかぼちゃをつつく。……クリケットのボールのような勢いでスッ飛んだように見えたが、恐らく大丈夫だろう。頼れる先輩方がこのようなことで轟沈するはずもなし……まったく問題はないものと思われる。
「あ、アバークロンビ―? 生きて「イヒヒヒヒヒヒヒヒヒッ!!!!」うひゃぁぁぁッ!?」
「ほ、ほら言ったじゃない……むしろ闇に囚われる前よりも輝きを放つ生命」
「まさか私がトリックされるとは……いい度胸してるねプリマスッ!」
「あら? トリートのつもりだったのですが……」
「両方、かな多分……これ本当に大丈夫なんだろうか」
かぼちゃ先輩がけたけたと楽しそうに笑う……良かった、喜んで頂けているようだ。MarkⅠさんも、ひしゃげた砲塔がおばけらしい魅力を醸し出している……なるほど、これがハロウィン。参考文献によると、ケルトの祭りを起源としているらしいが……頭ケルトという言葉もあるという。メモをしておかなくては……
「後輩に舐められたままじゃアバークロンビ―が廃る! イタズラは私の専売特許……!」
「ネルソンさんだけじゃ足りなかったのかな……」
「彼女はキャラ被りという大罪を犯したわ……そろそろ反省したころかしら」
「ネルソンさんが何か?」
そういえば彼女も、ハロウィンの仮想に興じていたのだったか……話題には出たがその姿が見えない。首を傾げていると、魔女がてこてこと茂みの方に歩いていき……見慣れた金髪の色が、がさがさという葉鳴りの音と共に引きずりだされる。さすがは砲艦。大口径を積めるだけあり、ちっちゃいのに力が強い……?
「ほら、いざ覚醒の時よ魔女見習い。弟子として、プリマスに立派な醜態を披露しなさい」
「むぐっ……? ん゛~~~~っ♡ ん゛~~~~~~~~~~~っ♡♡♡」
「アバークロンビ―、なんということを……!」
「主犯は姉さん……」
「何か言ったかしら……幻なる囁きは、私に妹への虐待を予感させるわ」
「なんでもないです」
折れ曲がった魔女帽をぺちぺちと叩かれて、紅いルビーが姿を見せ……ハッとこちらを見ると、いやいやと首を振り。しっかりと両手で掴むように縛り付けられ、箒の先端を握る彼女はとても淫らがましい姿をしていた。紫を基調とするその豊満な身体に張りつく魔女衣装は、ところどころが破り捨てられ大事な部分のみが丸出しにされた……羞恥衣装に変えられていた。
「とても似合っているわ……ほら、指揮官を誘惑するためいつも自慢げに揺らしているこれも」
「んむぅ゛~~~~~~~~っ♡♡♡」
「ところで何故こんなことに?」
「その……私たち、ずっとロイヤル・フォーチュンさんたちの次の出番を待ってたの」
「ああ、そういえば君たちの衣装は結構前のものだから……」
小さな手で思い切り握りしめられ、歪んだ乳肉。その先端の布地は切り取られ、かわりとばかりにローターが取り付けられていた。今私たちを責めるような、ゆるやかな震動でなく……ぶぅぅぅぅんと乳首を挟んで重々しく唸るそれのもたらす快感は、いかばかりか。……ビキニで隠した、私の乳先までも疼いてしまう。
「私たちは、新たなる魔の者の生誕を歓迎していた……悪魔に淫魔。角と翼持つ眷属たちの
「外まで凄い喘ぎ声が響いてたもんね……わ、私もまた今度……♡」
「それをッ! 貴女と来たら……! なんで魔女がサバトに混じってるの!?」
「自然では?」
「私でもいいじゃないッ! 統一されていたのは種族ではなく乳サイズだった……!? うおお、闇に呑まれよッ!」
「むぐぅ゛ぅ゛ぅ゛ッ♡ ぷはっ! も、もう許してぇ゛っ♡♡♡♡」
なるほど……新規着任したKAN-SEN……まぁ計画艦ではないので、私の先輩ではあるのだが。確か超先輩たる
「許せるはずが無いわ……さっきの言い訳、もう一度聞かせてくれる?」
「だ、だって指揮官が私のデカパイを一緒に楽しみたい♡ って……しょうがなく私もドチャクソパイズリしまくったわ」
「
「んお゛ぅ゛っ♡ ぉ゛ッ~~~~~~~~~~~っ♡♡♡」
「ああやって姉さんの怒りに油を注ぐから……ハロウィンの日からずっとやってます」
「季節外れだと思ったら……」
指揮官様がお求めになったならば、無罪は間違いない……だが私の予想に反し、乳をひっ掴まれて立たされたネルソンさん。その跨らされた箒の先端に誂えられたスイッチが、震える指先で押され……今度は箒と接する股間とおしりの方から、ぶぃぃぃんっ! ぶぃぃぃぃんっ! と凄まじい震動音が鳴り響き、がにまた姿勢のままに固定された彼女が乳肉をだぱんっ♡ だぱぱんっ♡ と暴れさせる。
「こんな駄肉の何が良いというの……? 私の慎ましいちっぱいがだぁい好き♡ って言ってくれたのに!」
「指揮官は大きいのも小さいのも好きだから……そういう気分だったのでは?」
「彼女が反省の意を示すようになるまで、私はトリックし続ける……! そう、これは魔女の復讐よ!」
「聞いちゃいない」
やれやれと肩をすくめるベローナさん。同僚の言う通り……飽くまでその日楽しむマゾメスKAN-SENをお選びになられるのは、我らが喜ばせる対象である指揮官様。そこに異論をはさむ余地はない……はずだ。だが魔女の瞳に宿る、焔の色は……私の知らない輝きを宿していた。どんな名前の感情が、そこに燃えているのだろう。知らなくては。だが、その前に重要な懸念事項がある。
「私も胸が少々大きいですが……指揮官様は喜んでくださるでしょうか」
「あっプリマスッ! 今そんなこと言ったら……!」
「へぇ……? 実は私もその淫猥肉の塊を持つ邪教徒がまだいるなぁって、思ってたのよ……!」
「お、落ち着いてくださいエレバスさん。プリマスはまだものを知らないのです」
「い、イヒヒヒヒ……もう助からないと思うよ~?」
ビキニに包まれたそれを、下からたぷたぷと持ち上げてみる……うん、重い。そのまま大きな魔女を弄ぶ、小さな魔女の薄い乳肉をしげしげと眺めてみると……あら。口元が凄い勢いで引き攣っていらっしゃるわ。どうしたのかしら……肩こりとかしなさそうだし、あれはあれでいい物だと思うのだけれど。
「大丈夫です、エレバスさん。その重量感に掛けるちっぱいも、きっと指揮官様は喜んでくださいます」
「テラァァァァァァァァ!!! アッバーク・ロンビィィィィィィィィッ!!!!
「魔女じゃなかったのかな……」
「異端審問ではあったかもしれないね、イヒヒ」
なんとなく見覚えのある色だと思ったが……そう言えば、敬愛するメイド長が私に向けるサファイアの色とよく似ている。あらあら、ちょっと親近感……凄まじい勢いでこちらに向かってくる先輩を眺めながら、私は頬に手を当てて嬉しい気分に浸っていた。ところで何でエレバスさんは……まるで怒っているかのように、帽子の上のろうそくを燃え上がらせているのかしら。