初恋 作:通知
やりたい事、目的の一部は分りましたが、マレニアの人物像、性格、気質がどのアイテムテキストを読んでも私にはさっぱり分らない。まるで見えない。一連の流れ、イベントがなくてもラダーン、モーゴッド、ライカード、レナラは何となくは分りましたが、マレニアだけは無理でした。私には。
ただし、一つだけ分ったのがあります。それは部下や配下の者たちには慕われていた事です。それも多少ではなく、凄くという。なにしろ腐りゆくを受け容れ、マレニアと共に戦うことを望み、あのラダーンと相打ちになった場所、地獄のようなケイリッドからあらゆる敵を退けながら拠点がある聖樹に持ち帰ったのですから。
これがなおのこの二次小説を書くのを大変にした。
ある程度の人物像、性格、気質が分かるならオリ主(褪せ人)との会話を頻繁に入れるとか、それ以外も色々と出来ましたが、それが出来ない。部下や配下の者たちにも見捨てられていたら、いっそのこと外道や悪党として思いっきり書けたのですが、それが出来ない。
なので、イマイチなできになってます。許してください。
祝福なく、死にきれぬ死者として、導きに従い、霧の海の先、狭間の地に来た。
エルデの王となるべく。
幾たびの死を繰り返し、あらゆる苦難を乗り越え、竜を狩り、さざれ石の混じった異形のそれ、果実たる心臓を竜餐教会、大竜餐教会に捧げ喰らう事でその圧倒的な純粋な力をものにしてきた。時の狭間に座しているとされる古竜の王。その力はまだ会得できていないが飛竜アギール、輝石竜スマラグ、腐りゆくエグズキス、凍てつく霧ボレアリス、大土竜テオドリックス、大老竜グレイオール、その力に魅了され使いこなしてきた。
伝承には竜餐を為した者、いつか人ではなくなり地を這う土竜になってしまう哀れな終わり方を迎えるとされている。が、そのような結末にはなっていない。
地を這う土竜になってしまうきっかけの一つとして紹介されていた過ちも侵していない。
接ぎ木のゴドリック、冒涜の君主、ライカード、星砕きのラダーン、忌み王、モーゴット。デミゴッドを純粋で、圧倒的な竜の力にて撃破してきた。デミゴッドではないが強敵であったツリーガード、神肌の貴種、神肌の使徒、坩堝の騎士、暗黒の落とし子アステール、降る星の成獣、ローレッタ、なども腐敗させ、時には氷結させ、ある時には焼き尽くして葬ってきた。
腐敗、炎も、氷も、魔力も、あまり効かない腐敗した結晶人などは己が姿を竜となし、嚙み砕いた。
右手にゴドリックが左腕に接いだ飛竜の首。その力の名残が、具現化したものを。左手に竜餐の紋章を象った、竜血の幻影印。普段は使わない使い手の気を宿し自在に動く赤金のエオヒドの宝剣、傷口を抉り出血を強いる刃が付く血のヘリケー、儀式により盗まれた死のルーンの力を持つ黒き刃の装備にいつの間にかなっていた。
残すところ二体の内の一体に勝負を挑もうと部屋、空間に立ち入った時、そこにた彼女に見入ってしまった。鳥の翼を模した意匠の施された兜。それのせいで顔立ちはわからぬが椅子から立ち上がった時の綺麗な佇まいに、腰まで伸ばした赤い髪に見惚れてしまった。大した反応も出来ずにこの身で知ることになった艶めかしい腐敗の律に。美しくも熾烈な女神に惚れてしまった。
まさか竜の力以外にあまり興味を持てなかった己が初恋をしてしまうとは。
「あなたを害する気はなくなった。話がしたい」と言ってみるも相手にもされず、斬殺。そこから先は話しかけるだけではダメかとあの手この手、使える物は何でも使ったが結果はどれも同じの斬殺されるに終わった。
さすがに「あなたに一目惚れしました。結婚してください」と実直に誠心誠意に行ったときは立ち止まりはしたが、それだけ。最後の結果は同じ。それでも諦めずに話しかけて話しかけて話しかけ続けた結果、ようやく口を利いてくれるようにはなった。ただし、戦いながらだが。それではダメだと何とかしようとするも進展なし。最後の一押しがなかった。
途方に暮れて、百耳とも呼ばれる、円卓で書物を読みあさっている男、ギデオン=オーフニールに相談するも会話をすること数回、この男に相談したこと自体が間違いであったことに気が付く。情報のためなら手段を選ばない非情な奴、義理とは言え娘のネフェリ・ルーを特に役立たずと言って切り捨てたのだ。そんなヤツに愛だの恋だのの情緒が分かるはずもなかった。
頼るなら知識の面のみ。二つの名の中に百智卿あるのだから。
そうなると死衾の乙女、フィアが不在の中、相談できるのは調霊師となったローデリカだけであった。優しさも持つ貴人のローデリカと会話は長くなり、それなりの的確と思える助言を聞き、頭に浸み込ませた。
会話の最後に具体的に誰に恋をしたのかを聞かれ「マレニア」と一言で教えた際には驚きもしていたが、今のあなたなら大丈夫と背中を押してくれた。
あの助言、背中を押してくれる行動がなければ、この後の幸せな状況は生まれなかっただろう。
◆
情熱的な夜、めくるめくる日々。
そのせいか寝室を満たす濃厚な性の香り。
雌の甘ったるい発情臭と、雄の青臭い精臭。二つの臭気は交じり合い、むせ返ってしまうほど濃密さを醸し出していた。
もし、第三者がこの現場に居たならば眉をひそめ顔を背けるであろう。
しかし、実際この場に存在するのは一組の男女のみ。問題はない。褪せ人は隣で心地よさそうに眠っているマレニアへ手を伸ばす。触れるのはその赤髪と頬、撫でるように触れているとマレニアが目覚める。
「…………貴公、どれだけ種付けすれば気が……まだまだ種付けしたりないという訳か」
マレニアのの視界に映る力強く反り起ち肉槍は女の劣情を刺激する。
またしても抱こうと手を伸ばす彼、褪せ人を押し返さない。一人は何度目になるかも分らない劣情に身を焦がし続け、もう一人は困惑しながらも明確な拒絶は示さず。
ならば、二人の行き着く先は決まったも同然。
早く、一刻も早く繋がりたい。色欲に犯された思考が、無意識の内に二人を突き動かす。
肉棒が、蜜壺に差し込まれる。トロトロに溶けた肉門が更に大きくこじ開けられて行く。
なんて大きいのだろうか。
彼女とて今は生娘ではない、褪せ人に抱かれ続けて性行為を何度も体験している。しかし、それでもなおその大きな雄槍を、凄まじい存在をマレニアは感じていた。
ズンッズンッと奥深くへ突き進む肉棒に、女神の視界で星が瞬く。
そして、ついに最奥に到達した時、マレニアは絶頂へと押し上げられた。
突風にさらわれる木の葉のように、軽々と舞い上げられていく感覚。ガタガタと震える肉体が、無意識の内に逞しい雄の存在へ助けを求めた。
両腕が、褪せ人の背中へと回され、あらん限りの力でその身を掻き抱く。
無様にガニ股で開いていた脚は彼の腰に絡み付き、その身体ごと結合を深めた。二つの影が一つに交わる。果実は鍛えられた胸板に押し潰され、全く感触の異なる腹部同士が擦れ合う。女神だけあって、内で、外でとギリギリと男を締め上げる。普通の男ならば締め殺されていただろう。
しかし、褪せ人にとっては圧迫感が多少強めに感じる程度。強く締め付けられるのも、抱きしめられるのも、よりマレニアの体の柔らかさが感じられていい刺激になるだけだ。
素肌の擦れ合いは優しい心地良さを、力強く押し潰された乳房は鋭い悦楽を、次いで逞しい雄の存在を一身に受け止める子宮がキュンキュンと甘い旋律を刻み込む。
雪原の如き白肌を艶めかしい情欲の朱色に染め上げて、彼女はオーガズムの悦びに晒されていった。
声も上げる余裕も無い結合。
肉体だけで無く精神も彼に蕩かされている。ずっとこのまま、彼と繋がっていたい。朦朧とする意識の中で、彼女は声に出さず呟いた。
マレニアは挑発的な流し目を送る。
褪せ人は視線に気が付き極力密着したまま、すぐ側にあるマレニアの顔を見た。
顔を向き合わせるとマレニアの方から口づけた。口内で互いの舌を突つきあい、絡ませあい、二人の情欲の深さを表現する。
暫く互いに確かめ合うと、合わさりあった唇を離し、透明な橋が一本かかる
膣肉が褪せ人の精を求めている。隙間を持たずに肉棒を納めながら動くため、膣内全体が動くたびに刷り上げられる。
激しい動きは意識を一瞬吹っ飛ばしそうなほどに心地よい。止まらない絶頂の心地よさに、褪せ人の射精を、人の身でありながら竜に、古竜になりつつある彼の精液を膣内で感じ取る。動きを止める事無く、射精しながらも腰を動かし続ける。そうやって非常に粘性の高い精液を奥へ、奥へと。子宮の奥へと押し込むようにセックスを続ける。
だが、まだ足りない。
「………もっとだ」
そこからはお互いが、お互いを理性もなく、愛だけを持って全力で貪る。
愛し合った。
体中をマーキングする様にひたすら愛し続けた。
膣を、尻を、口を、胸を犯し、理性を溶かし切ってひたすらセックスに励み続けた。騎乗位で三回、正常位で三回、側位は五回ほどで、対面座位にて二回。それだけの射精していても褪せ人の性欲は尽き果てることなくマレニアを求め続ける。
未だになるパンッパンッと甲高い破裂音が、褪せ人の性欲がどれだけ強いかを物語っていた。噴き出す愛液は白く濁り、二人の性器にこびり付く様はまさに淫靡。
いままでにない膨張を始めた亀頭に、彼女はよがり声を上げて恐悦した。
男の腰が震え始める。終わりが近いのだ。本能で悟ったマレニアは、最後の力を振り絞って褪せ人を受け入れる。
「「………………っっっっ!!」」
粘着質な水音と連続する破裂音。
二人に声が重なり、合わさった身体はまるで元々一つであったかのようにシンクロする。果てしない快感の中で、マレニアは達した。
それと同時に、青年が最奥で腰を痙攣させる。
ビクンッと脈動する逸物。先端から噴き出す白濁液が子宮口にぶち当たった。ゾクゾクッと妖艶な疼きが彼女の中で爆ぜ、意識が酩酊する。
マレニアは雄の精によって染め上げられて行く感覚を噛み締めた。
ビクビクと自分の胎内で男根が震える感触が得も言われぬ心地良さを生み出すのだ。甘美な電流に、彼女は更なる頂きを見る。
情交がこんなにも気持ちいいとは――――
性的な快感、心の充足感、そして心身に溢れ出る多幸感からの勢いで褪せ人との身体を強く抱き締める。
「…………貴公、これだけの種付けをするからには子供の名は考えているのだろうな?」
「ああ、もちろん考えてある」
「…………」
「男子であろうと女子であろうと名はつけられる。安心してくれ」
「そうか」
抱き締め合ったまま交わされる言の葉。
クスッと褪せ人は笑う。
そして女神の頭を、背中を優しく撫で回した。艶やかな髪の触り心地がとても良く、爛熟たる女体に触れ肌を密着させることができるのだ。たったそれだけの行為で心が温まる。彼は今、人生で最高と言える時間を堪能するのであった。