ある日、執務室には祭、翠、華琳、冥琳、猪々子、斗詩が呼ばれた。
特に関連性のない面々がマルスに呼ばれて、纏めて抱かれるのかと雑談をしていたがマルスからは違うことを言われた。
「山賊の討伐?こんな時期に山賊が出るのか?」
「村の1つが最近、襲われたらしい。今まで討伐し損ねた山賊の残党達が徒党を組んだ様でな。幸い近隣を警らしていた凪と高翔が追い払ったが、城の1つが奪われて籠城してるらしい。」
「あたいらに不満持ってる山賊が残ってるのがいたんだな。ビックリだぜ、なぁ斗詩?」
「うん、そうだね。それでマルス様、敵の規模はどれくらいなんですか?」
「それがなぁ、何か引っ掛かるんだよ。山賊にしては規模がでかくて15000らしい。」
マルスの言葉に冥琳が何かを考えている。
「山賊にしては確かに規模が大きいな……裏で何者かが手を引いていると?」
「可能性はあるな……ま、やりあえば解るだろう。行くぞ。」
「「「「「「はっ!」」」」」」
皆は戦支度をするのであった。
そして、山賊の討伐が始まったのだが、そこにはいくつもの“旗”が点在しており、かつての連合のようであり、双眼鏡で見てみるとそこには、マルスと冥琳の予想通りの光景が広がっていた。
「あいつら、連合の落ち延びた連中だ。しかも淫に反発してる奴等だな。」
「恐らく私たちから逃げ延びて山賊に拾われたのだろう。かなり厄介だぞ?」
「冥琳、悪いが華琳を呼んでくれ。あいつの力を借りる。」
「分かった。」
冥琳はマルスに言われた通り、華琳を呼んでくると彼女は何処か期待したような面持ちでマルスの前に立つ。
「華琳、悪いが能力を使ってくれ。対象は解るな?」
「えぇ、任せて❤」
そうして華琳は自身特有の能力『覇王の恵み』を発動する。
この能力は華琳が兵士達を勝利へ導く為に力を分け与える物で、この『力』とは恋姫達の力を指す。岩をも砕く剛力、風のように駆ける速度、それを扱う技術などを一時的にトレースすることで兵士達を強化する。
これによって祭の弓術と翠の馬術と槍術、猪々子、斗詩の力を兵士達にトレースしていき、四人には冥琳の知能をそれぞれの力をトレースしていく。
逆に欠点もあり、一般兵にとって姫達の力は生まれながらに強力な物がほとんどで、長時間使おうとすると体がついてゆけず壊れる可能性がある。その為、あくまで一時的な物として最長10分が限度とされ、トレースを行う規模と時間によって、華琳は著しく体力を消耗するので、重要な作戦に使用する兵に10分を限度に与えることで最低限の消耗に抑えている。
更にこの能力の厄介なところは、華琳がトレースする姫を知っておく必要があるのだ。その姫の得意分野を把握しておくことでどの力をトレースするか判断出来るから。
華琳は魔族になったことを利用し、最も効率の良い方法として彼女達の血を吸血している。血は持ち主の情報が詰まっているので、これを吸うことで華琳は彼女達の全てを知ることが出来る。
「行け!!我らの敵を討ち滅ぼせ!!!」
「「「「おおおおおおおおおっ!」」」」
華琳の号令と共に皆が一斉に向かっていく。四人の部隊はそれぞれの指揮の下で統一が取れており、山賊達を次々打ち倒していき、なんと今回は限界時間のギリギリで片が付いた。
「はぁ、はぁ……。」
「華琳、よく頑張ったな……。ありがとう。」
「ああ、マルス……❤もっと、もっと撫でて❤」
マルスに頭を撫でられて、恍惚の表情を浮かべる華琳。その後、マルスは祭、翠、猪々子、斗詩、兵士達にも労いの言葉をかけ、次の日は休むように言うと、その夜は華琳を優しくも激しく抱いたのであった……。
◆◆◆
別の日、マルスが穏やかに休んでいると恋がトコトコと部屋に入ってきて、マルスに甘えるように顔をペロペロと舐めていく。
転生した恋。魔族の姿はかっこいいけどセキトや皆を驚かせちゃうと、淫の国内や城では基本的に元々の姿で過ごしている。
「マルス……❤マルス……❤❤」
「恋、落ち着け。ここにいるから。」
「……❤」
「そうだ、恋。お前の力見せてくれないか?」
「?マルス、見たいの?」
「ああ。」と、マルスが頷くと恋はゆっくりと立ち上がって新しく得た得物“覇穿方天戟”を持ち、外へと向かう。
その日、転生した恋の実力を見ようと集まった兵士や姫達は、マルスから国の外でやるとの事で観戦しに来ていた。
「恋、あの山に向かって“全力”で振れ。今のお前なら振れる筈だ。」
「……分かった❤」
「……っ!!!!!!」
恋が戟に力を込めて振り払うと、文字通り山がスパーンと“斬れて”、返し払いで上半分を消し飛ばした。これには、マルスを除く先輩魔族達も唖然とし、将兵らも愕然としていた。
恋の覚醒した力は『天上天下古今無双』。
文字通り、“天界下界含めた今も昔も自らに並ぶ者なし”というまんまな能力となる。恋にとって
淫はここに最強の矛を得たのであった……。
コメント等待ってます!
次回も海行くまでに幾つか話し出します。
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