その日、仕事を終えたマルスがのんびりと1人、自室で寛いでいるとそこに麗羽が訪ねてきた。
その表情は何処か困ったような面持ちであった。
「何だ麗羽?どうかしたか?」
「マルスさん、以前に行ったチョコを配った行事……“ばれんたいん”、有りましたわよね?あれ以外に何か面白い企画は有りますの?」
「面白い、企画?う~ん、この時期だとなぁ……収穫祭もいいが、定番なのはハロウィンだな。」
「はろ……?何ですのそれ?」
「まぁ簡単に言えば子供らが仮装をして街を練り歩きながら、仮装していない大人や家に行ってお菓子をくれなきゃ悪戯するぞと迫る祭、だな。」
マルスの説明を聞いてふむふむと頷く麗羽。
本来は秋の収穫をお祝いするお祭りなのだが、マルスのいた魔界でのハロウィンは、魔族の子供が大人達に悪戯をしない代わりに菓子をねだり歩く風習で、菓子が貰えなかった時は、自分に出来る範囲の悪戯を大人相手に盛大にぶちかますのが常であった。
マルスもまだ弱い子供だった頃は、弱い自分が大人相手に強気になれる機会として菓子を食べながら無邪気に悪戯(特に美女相手にはハードな事)をしていた。
「(ハロウィン、か……。懐かしいな。)」
「マルスさん?どうなさいましたの?」
「いや、何でもない。材料や道具は俺の方で用意する。みんなには当日に知らせると言っておいてくれ。」
「分かりましたわ♪さぁて、それなら催し物を行うのは次の満月の日に致しましょう!それにやるのであればなお面白く、派手にやらなければいけませんわ!」
「はは……。羽目は外しすぎるなよ?」
マルスは麗羽に苦笑しながらも手伝う事にするのであった……。
◆☆◆
開催前日。ハロウィンが民達に周知されると皆それぞれ新しい祭りに向けて準備を始めた。
カボチャを使った菓子(タルトやケーキ、クッキーなど)を作ってみたり、カボチャを顔の形に切り抜いた飾りを作ったり、無料で配られた布などで仮装を縫ってみたり。しかし、彼らは怪物の類をはっきり見たことは無い(大抵は戦場や城内で召喚されて使役されている為)ので、顔に色を塗っただけだったりそれらしい衣装の『霊』のような怪異が精々であったが、皆がとても楽しそうに笑い合っていた。
人々はカボチャの飾り付けや衣装に、限定の菓子の制作に賑わい、子供達も合法的にタダで貰える菓子を楽しみにしながら浮き足立つ中で恋姫達も準備に追われていた。
彼女らのそれぞれの衣装の製作は勿論、天和達“数え役満シスターズ”の舞台のリハーサルなども行い、順調に進む中でマルスに集められた彼女達は民衆には内緒の企画を明かされた事で俄然やる気を出すのだった。
「それは、中々面白い企画じゃない。」
「そ、そんな事までするのか……?あ、あたし自信無いなぁ。」
「何を言うのだ翠、こういう催し物は全力で楽しむべきではないか?私は楽しみだぞ。ふふっ……♡今から疼いてしまう♡♡」
「あら星ったらスケベなんだから♡♡」
「その言葉、粋怜にだけは言われたくないぞ?そなたとて既に疼いているくせに♡♡」
星の言葉に粋怜は可愛くウインクをする。粋怜だけではない、恋姫全員が既に早く祭をヤりたくて疼き始めていたのだ。
「では、当日までに用意をするように。当日には他所からも大勢の民達が来る。……まぁ、羽目は外しすぎるなよ?」
マルスの言葉に全員が頷くのであった……。
☆♡☆☆
当日。夕方から始まったハロウィンに子供達がはしゃいでいた。
『トリックオアトリート!』
「お、可愛いな!そんなみんなには……ほら特製のお菓子をプレゼントだ!」
『ありがとう!』
様々な霊などの仮装をした子供達や小さな魔女の仮装をした璃々が楽しげに去っていく。
淫は今やハロウィン真っ盛り。空にはケラケラ笑うカボチャのお化けや霊が翔んでおり、町には焼きそばなどの屋台などが軒を連ねている。
大人も子供もハロウィンの仮装で一杯だが、この隙に悪人やらが入らないようにマルスの使い魔が見張りをしており、もし悪人などが入ってくれば即座に異空間に放り込まれ、腹を空かせたオーガなどの魔物の餌となる。
ちなみに使役している魔物達もハロウィンの際には制限付きだが外で狩りなどを楽しんでいる。
「これはまた、みんな楽しそうだな。「マルス様~!」ん?桃香か。」
マルスが振り返ると、そこには普段の服ではなく“うさぎの耳と尻尾、布の少ないふわふわの毛皮”にコスプレした桃香がいた。
「うさぎか。中々可愛いな。」
「えへへ♡ありがとう、あとねあとね?愛紗ちゃんも見て?愛紗ちゃ~ん!」
「うっ……。ど、どうでしょうか……?ご主人様……。」
恥ずかしそうに目が泳ぐ愛紗の仮装は“スカートの裾が短く、露出の多いサキュバス”であった。色香を振り撒くその姿に普通の男であれば襲い掛かるであろうが、マルスは微笑んで返す。
「いいじゃないか。似合ってるぞ、愛紗。」
「……っ!!は、はい!ありがとうございます!!」
「ふふっ♡♡良かったね愛紗ちゃん♡それとね?…………みんな~❤!」
桃香が呼ぶと、仮装をした義勇軍(蜀組)、魏組、呉組、董卓軍&官軍、袁家組と他の面々が現れた。
桃香と愛紗以外の仮装は……
鈴々が布地の少ない小鬼のコス。星がほとんど透け透けの蝶の妖精のコス。翠達馬一族が馬耳を着けた少女のコス(なんだこれ?)。紫苑と桔梗はエロすぎる女魔術師コス。朱里と雛里が可愛げながらいやらしい魔女っ子。焔耶が鬼柄ビキニの鬼コス。雷々と電々は白と黒の猫娘。美花は猫耳のシスターといった混在型。
魏組の仮装は……
華琳は吸血鬼(露出の多いタイプ)。春蘭が牛頭、秋蘭が馬頭のビキニアーマー。季衣と流琉、香風が鈴々と同じ小鬼コス。華侖、柳琳、栄華は華琳と同じ吸血鬼(同じく露出の多い)。凪は鬼、真桜はフランケンシュタイン、沙和は妖精。風は幽霊(透け透けのビキニ)、稟はキョンシー。といった妖怪系。
呉組の仮装は……
炎蓮、雪蓮、蓮華、小蓮は虎(炎蓮の場合は虎女)の柄のコス。冥琳、粋怜、祭は狼(F〇Oのデンジャラスビースト)のコス。穏は白黒の牛柄のビキニコス。雷火は狐娘(娘かどうかは置いといて)コス。思春はくの一っぽい黒豹。明命と亞莎は猫耳とビキニのコス(明命は本人たっての強い希望)。梨晏は雌獅子のコス。包は鳥のコス、といった獣風味。
董卓&官軍組の仮装は……
月と詠がシスター。空丹は悪魔で白湯は天使。傾と瑞姫、黄はアメリカンギャルコス。音々は幼稚園児コス。恋はナース(F〇Oの某婦長の物)。霞と華雄は女戦士。楼杏と風鈴が女教師と意外なコスチューム。
最後に袁とその他組の仮装は……。
麗羽は絢爛豪華な布地の少ないドレス。斗詩と猪々子は体操着とブルマ。真直はパンダのコス。美羽は蜂、七乃は狐のメイド。白蓮は白い馬娘。燈は花の妖精。喜雨はカボチャの霊のコス。黄祖は牛柄のビキニコスであった。
なお南蛮組(美以、ミケ、トラ、シャム)と張三姉妹(天和、地和、人和)は別室で準備中である。
「みんな良いな。中々似合ってるぞ。」
「そ、そうかしら?私は少し、その……は、恥ずかしいのだけど……。」
「あら?蓮華恥ずかしいの?普段はマルスや男の上でヒンヒン喘いでいるのに?」
「なっ!?か、華琳!?貴女、な、何を言ってるの!?ヒンヒンなんて……!!」
「そうなの?昨日なんてマルスと「わーわー!」むぐっ!?」
仲良さそうに接する華琳と蓮華を微笑ましげに見る者達と羨ましそうに見る者達がいたが、マルスがごほんっと軽く咳払いをする。
「……華琳、あまり蓮華を虐めるなよ?あと、これから祭なんだからそれで楽しめ。みんなも沢山楽しんでくれよ?ハロウィンはまだまだ続くからな。」
「「「「はっ!」」」」
こうして、淫らな恋姫(妖怪)達の祭が始まった……。
「ね、ねぇ、マルス……?今日は、その、ご、ご褒美は無いの?」
「蓮華、今日は祭だ。だから楽しめ。」
「そ、そうよね。「まぁでも」?」
「欲しいなら考えとくぞ?」
「っ!!う、うん❤!ありがとう!」
「「「「(ご褒美……!!!?)」」」」
夕方から始まったハロウィンに子供達がはしゃぐ中で恋姫達も思い思いの衣装で練り歩く。魔女や狼女、キョンシー、吸血鬼、妖精だったりと様々だったが、皆一様に刺激的かつ卑猥だった。
皆、胸が露出していたり、丈の短いスカートを履いていたりと、殆ど下着を隠せていない為に男達に悪戯するぞと迫ると、態と悪戯されたがる者も後が立たなかったが、悪戯目的に態と菓子をくれない男には、腕を掴んで胸をくっつけたり、股間を撫で上げたりしたが、それ以上はせずに立ち去ってしまうのでお互いに我慢を強いられていた。
そんな中で恋は祭りの仕様を理解しきれていなかった為、菓子を貰ってもお礼と言う名の悪戯(ディープキスや顔面ペロペロ)をしていたが、愛紗に引き摺られた。
男達が恋姫達に渡す菓子類は、一般の子供用と恋姫達用に分けて用意されていた。恋姫達用にはバレンタインのチョコに匹敵する量の媚薬が入っており、一口食べて発情する為、一般の子供に間違って渡さない様に包みの色を変えるなどの工夫がされていた。
そして、夕方頃になると天和達数え役満シスターズのライブが始まった。
「やっほ~~~~♪みんな楽しんでる~~~~?」
「「「「天和ちゃ~~~~ん❤!」」」」
「今日は楽しむよ~~♪」
「「「「地和ちゃ~~~~ん❤!」」」」
「今日は新曲ですよ~~♪」
「「「「人和ちゃ~~~~ん❤!」」」」
天和達はいつものコスではなく、沙和がデザインし、意匠をマルスに頼んで作ってもらった衣装を身に纏って現れた。
天和が白い狼女、地和が斑模様の猫娘、人和がリスのコス風衣装(露出多め)で新曲を歌っており、男達は熱狂し、3人も彼らの視線とライブ前に食べた菓子の効果で発情していて、乳首は勃起し、股から愛液が滴り落ちている。
そして、いよいよライブも終幕へと向かおうとしていたその時であった。
「そこまでにゃ~~~~!!!」
突如響いてきた声に三姉妹と一同がその方向を向くと、そこには黒い虎のコスを着た美以と赤、青、黄の虎コスに着替えたミケ、トラ、シャム(半分寝ている)がステージに上がってきた。
突然の事に観客達はざわつくも美以達に見入っていた。
「にゃ~~はっはっは~~!我輩こそは悪の大魔王にゃ!我らはこの淫を乗っ取るために来たのにゃ!!そして今、この国の各地に我輩の部下達をばら蒔いたにゃ~~!」
「え~~!そんなーー!どうすればいいの~~?」
「こ、このままだと淫はどうなってしまうのかしら~~?」
困惑する民衆の前で天和、地和が態とらしく困った声を上げる。
「にゃははは~~!み……ごほんっ!我輩達は力では倒せないにゃ!我輩達を倒せるのは“聖水(性水とも読む)”だけにゃ!!朝までに倒してみるのにゃ~~!」
「見るのにゃ~~!」「見るにょ~~!」「見るにゃん……」
「じゃっ!そういうことにゃ~!頑張って倒してみるにゃ~~!」
美以はそれだけ言うとミケ達と共に去っていき、それを見送った天和達が会場に響くように叫んだ。
「みんな~~!悪の大魔王がこの国を乗っ取っちゃうよ~~!あの子達とその仲間達をやっつけるには、聖水……つまり精液が必要なの!」
「みんなの精液で悪~~い奴等を退治するのよ!」
「皆さんのお力を貸して下さ~~い!」
「「「「おおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!」」」」
男達が一連の趣旨を理解すると美以の配下(仮装した恋姫達)を見つけ出す為に鼻息を荒くして、雄叫びを上げながら我先にと駆け出すのであった……。
◆◆◆
それを見た天和がるんるん気分で何処かへ向かおうとしていたのを地和が止める。
「お姉ちゃん、どこ行くの?」
「ん?マルスの所だよ?これからた~~くさんご褒美を貰うの❤」
「なっ!?お姉ちゃんそれ抜け駆け!!抜け駆けは許さないんだから!」
「姉さん達?私達も“はろうぃん”に参加するんだからね?(マルスさんに勝手なことさせないんだから!!)」
◆◆◆
その頃、恋姫達も数え役満シスターズのライブが始まった頃から、貰って食べていた菓子の効果で限界まで発情しながらも定位置について準備を始めた。
美以達の宣戦布告を合図に皆、目元を隠す仮面を着ける。それ以外は特に変わりは無いが、仮面にかけられた術によって、自分は仮装した怪物そのものだと催眠が掛かり、男と精液そして快楽を求めて限界まで発情した体で彷徨い歩く。
朝から一切の奉仕を禁止され、貰った強力媚薬入り菓子をたらふく食べた事で、限界まで発情しながらも我慢し続けて理性が吹っ飛びかけている恋姫達は既に“準備”が出来上がっていた……。
次回からエロが続きます!
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