セリフ追加しました。
窓から漏れる月明かりに照らされて、艶やかな色めきを返す黒髪は彼女の魅力のひとつだった。同じ屋根の下に両親の姿はなく、二人の少年少女は寝巻きに身を包みベッドに腰かけている。湯上がりでほんのり赤に染まる頬は緊張から来ている様で、互いが気付かない、或いは気付かないふりをしていた。
少女の名前は星乃一歌。この家の住民であり今二人がいる部屋の主でもある。少年の名前は衛藤七緒。この家に招かれた客人であり、異性の部屋まで通されるほどの信頼を重ねた者でもある。いつかの日の告白に成功し、付き合うこと数年といった熟年カップルであった。
事の始まりは些細なもの。一歌の両親が泊まり込みの旅行に出掛けることで、幼馴染みと七緒を誘ってお泊まり会を企画したものの、何故か幼馴染み三人は各々の理由で辞退。やってきたのは七緒だけという予想外の展開に戸惑いながらも、つつがなく時間は過ぎていく、筈だった。
訪れてから暫くの時間こそ、好きな楽曲やギターの練習、バンドの方針など他愛ない話に華を咲かせていた。しかし話題が一つ消化される度に気まずい沈黙が降り、共通の認識に思考を割かれてしまう。
愛し合う二人が一つ屋根の下で行う営み。互いに知識がないわけでもなく、いつかそういう時が来るのかもしれないと心のどこかで感じていたのかもしれない。二人でデートに出掛けた際に見かけた家族連れだったか、動物に触れ合った際の赤子だったか、想像するだけのきっかけは数知れず。
行動に移すきっかけも過去に存在したが、初々しさと恥ずかしさから逃げに転じていた。今回のお泊まり会も幼馴染みを誘うことで中和を図ったのだが、意図は筒抜けであり逆手にとられてしまう。
一歌のスマホに通知が飛ぶ。緊張しきったこの場の話題になるかと開いてみれば、咲希から送られてきた可愛らしい猫のスタンプイラストに『がんばって!』の文字。本来であれば笑って流せたものの、この状況を理解しているともとれる応援は意識を更に強くさせた。内容が気になったのか七緒が画面を覗き込もうとしていたものの、即座に画面を消して阻止する。
食事もお風呂も済ませ、就寝時間にはまだ余裕がある。高鳴る鼓動に耐えかねたのか、先に動いたのは七緒の方だった。互いの距離を詰め体が触れ合い、互いの鼓動を感じさせ、恥ずかしさから距離を取ろうと試みる一歌の腰には手が添えてある。一度きりの抵抗は無意識からで、意識してしまったからには逆らう理由はなく、彼なりのエスコートだと気付くのに時間はかからなかった。
「緊張してる。大丈夫ですよ」
耳元で高くも心地のいい声で甘い言葉が響く。歌声にも似た囁きは、最近ギターのチューニングの為に耳を研ぎ澄ましている彼女にはひどく効果的で、顔を林檎の様に染めていった。うつむき視線が落ちる先には、待ち受けるように彼の顔がある。この距離でも女性と見紛うほどの童顔は確かに一歌が惚れたものであり、次第に近付いてきているのが吐息の熱で理解した。
瞳を閉じれば互いの唇が触れ合う。緊張から何度も湿らせていたこともあり、いつもと違って水音が目立ったがむしろ互いを昂らせる発火材となって、次へと踏み出していった。離れる唇が名残惜しいのか、閉じていた瞼を微かに開いて物欲しそうな表情を浮かべる。決して自らが動くことはなく、彼の存在を待ち続けた。
再び交わされる口付けは前よりも濃厚で、求めあう引力が二人を引き付け離さない。唇の柔らかさを感じるように舌でつついてみたり、優しく吸い付いて甘噛みしてみたりと次第に力強さを増していく。互いの舌先が触れ合うのも時間の問題であり、いつしか絡み合って隙間から漏れる艶やかな吐息に胸の鼓動と期待を高まらせた。
恋に奥手な者同士、普段からの交流は健全そのものであり、キスも良い雰囲気になった時にしか交わさぬ関係である。しかしこの一線を越えるキスは、内に秘めていた想いを引き出し素直な自分をさらけ出した。同じ視線にいながら自分の弱みを受け止めてくれる彼らしい誘導であり、それに何度も甘えてきたからこそ、止める選択肢はなかった。
「……ぷはっ……んちゅ……」
後ろに手を回し引き寄せれば、腰にあった彼の腕の力も増してさらに密着する。絡み合う舌の動きも大胆さを増して口内を行き来するまでに至っており、早まる鼓動がより体を強く打ち付けて次の予感を一層強くさせた。
新鮮な空気を求めて舌を離せば交わる唾液が橋を作り、重力に引かれて落ちていく。口の回りはどちらの物かわからないほどに濡れぼそっていて、先ほどまでの激しさが見てとれた。普段見慣れた顔を自分によって汚す背徳感は理性の糸を千切るには十分すぎて、七緒の空いた手で押し倒すのにそれほど時間はかからない。
「あっ……」
白のシーツに長い黒髪が広がり、一種の芸術のようだと彼は思った。彼女の魅力のひとつであり、普段から手入れを惜しまぬからこその輝き。今日は一段と力を入れていることを知ってか知らぬか、一束手に取りそっと口付けをした。髪故にその刺激は僅かなものであり、興奮するには至らない。
それでも、何度も繰り返されれば話は別。まるで忠誠を誓う騎士の様な清純なキスも次第に熱を帯びていき、いつしか耳元で音を立てるまでに変化していた。最早舌を交わらせていた時と変わらず興奮を掻き立てていった。
そんな変化を感じ取られたのか、次はパジャマ越しに指が体の輪郭をなぞる。顔から首や肩へと続き、胸を避けて横腹へと向かう細い刺激に思わず体を震わせた。くすぐったさもあるが嫌な気持ちは微塵もなく、むしろすぐにでも触れることが出来る、と期待してしまう。パジャマの隙間から覗く白いお腹はより強く指の動きを捉えて離さない。
思わず甘い吐息が漏れそうになるも、羞恥心から手で口元を覆って隠す。そんな彼女に対抗して耳元にあった彼の口から生暖かい吐息が吹き掛けられた。先程までの行為で露見した一歌の弱点へ見事に刺さり、可愛らしい声が飛び出した。
「んっ! はぁ……んぁ……!」
そんなところに今度は耳たぶへの甘噛みが加わり更に刺激が増す。体を這う細い指も合わせて変化する刺激が本人の興奮を沸き立たせ、体を震わせる。甘噛みの次は耳孔へと舌が滑り込んでより一層艶かしい音が脳裏を刺激した。声を抑止していた手もいつしか離れて、外気に触れれば白くなりそうな程の熱を帯びた吐息が溢れている。耳を通した淫らな音と刺激は想像以上に思考を掻き乱していた。
いつしか体をなぞっていた指は手のひらへと変わり、ふくよかに育った片方の胸へと至っている。下から掬い上げるようにゆったりとしたマッサージであり、頂きには決して触れない。敏感な所と描かれがちだが実際はそんなこともなく、彼女自身も今攻め立てられている耳に比べれば些細なことである。ただ、それも心を許しきった相手だからこそ言えるのは変わりない。
淫らな刺激は一歌の性欲と快楽を高めていき、次第に腰が浮き始める。体の震えはベッドの軋みを引き起こし、漏れる甘い声と合わさって行為の激しさが響き渡った。それでも聞き手は二人きりであり遮るものはなにもなく、引き立てられる一歌はやがて限界を迎える。
「あっ、んんっ……! イック……!」
腰から伝播する激しい痙攣と共に普段の彼女からは想像もつかない甘い鳴き声が木霊した。ベッドに沈んでもなお腰を震わせるその姿は絶頂の深さをまざまざと見せつけており、彼の本能を呼び覚ますには十分すぎる。股間にはみるみる内にテントを張り、彼女の陰部を見つめていた。
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七緒の伸びる手が一歌のボタンに触れる。丁寧にゆっくりと外していく度、隠された紺のブラジャーが露になり、まるで夜空を表すようだった。ゴムの緩いズボンも脱がせれば、小さな黒い染みが浮かぶ同色のショーツ。しかし興奮を引き立たせるよりも、普段からこういう過激なものをしているのかという疑念も沸いてしまう。元より今日はLeo/needの皆と泊まる予定だった筈だと。
「えっと、もしかしたらって着替えておいたんだけど……変かな」
「そんなことないですよ。とっても、素敵です」
戸惑いが顔に出ていたのか、誤解を解くため顔を赤らめながらも事情を説明する一歌だが、羞恥プレイもいいところ。その恥ずかしさを別の形で上塗りするように、両手が胸を優しく捉えた。先ほどと同じく頂を避けてのマッサージにも似た仕草で、一歌も時折漏れる甘い声を隠すことはせず互いの愛おしさを育んでいく。
何度も続けていれば次第に下着の存在ももどかしくなっていき、胸の隙間から指を滑らそうと下から攻め立てた。しかし彼女の手によって阻まれてしまう。流石に嫌だったか、と思いきや自らの手を後ろに回し、胸の締め付けが緩んだのが見てとれた。再び前へと戻す手に引き連れ彼女の横には外れたホックが露出する。
再び下から伸びる手を阻むことはせず、胸を覆うだけの下着は抵抗もなしに柔肌を外へと晒した。これまでの行為で興奮したからか、赤い頂は既に固くなっており重力に逆らっている。摩擦を減らすため指先を舐めてからマッサージの様に周囲を揉み込んで、滑りをよくしていく。繰り返す度に、くすぐったさともどかしさで体が震え、合わせて頂も揺れるが未だに手をつけることはない。
むしろ周囲の麓まで伸びるものの、すんでのところで引き返され、いつしか固さが伝染して周囲も丘のように膨らみ始めている。徹底的した焦らしによって腰にまで伝播したもどかしさは、次第に腰の動きとショーツの染みを大きくするものの、彼が気付くことはなかった。
本来感じる場所ではないところもすっかり性を感じてしまう一歌は、程なくして二回目の絶頂を迎えることとなる。伴う体の痙攣は彼の手で抑えられるものでもなく、ただギリギリを攻めていたことも相まって呆気なく均衡が崩れ去った。焦らされ続けた指が頂きに触れた瞬間走る稲妻のような快楽に絶頂を重ねられ、脳裏と目の前の光景に光が走る。
「んんんんんっ!!」
いつも自慰で感じるよりも深く長い感覚を頭に刻み込まれ、一歌は思わず股下の緊張を解いてしまった。長時間緊張と行為に費やしていた分、貯まっていた物が勢い良く迸る。色は透明で独特の臭いもしない液体が、ショーツを瞬く間に青から紺へと染め上げていき、溢れた分がベッドへと溢れ落ちる。後から遅れてじんわりと熱を帯びた何かが股下を濡らしたが、既に濡れている為気にする程でもない。ただ、はしたなさが彼女の心を支配した。
そんな彼女に再び優しい言葉が囁かれる。慰めるのではなくただ受け入れる様な言葉にまたも甘えてしまい、愛おしさが大きくなる。そんな彼だからこそ自分もまた受け入れようと思うのは当たり前になっており、これから始まることに少しばかり期待する一歌であった。
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七緒の手がショーツへかかり、それを合図に腰を浮かせる。驚くほど無抵抗な素足に対し、股下に吸い付く生地は暫く離れることを知らず、離れる時は名残惜しそうに糸を引いていた。先ほどの潮に紛れた熱の正体がこれだったらしい。股下の陰毛は綺麗に処理されており、白い肌をまざまざと見せつけている。彼の下着にも黒い染みが出来ているが、焦ることなく念入りに指先に唾液を塗りたくっていた。
細い指が爪を立てぬよう注意しながらも股下に触れ、粘りけのある水音が響く度に一歌の体が跳ねる。より深く感じようと瞳は目蓋の奥へと仕舞われ、意識の大半が陰部に集中していた。閉ざされた部分を慣らすようにゆっくりと指を前後させ、再び耳元で囁きながら緊張を解いていく。湧き出る愛液も量を増していき、固く閉ざされていた肉の門は次第に抵抗を失いつつあった。
開口部に指を一本滑らせて、器用に内側から愛撫していく。異物の存在に拒まれることを覚悟していたが、その気配はなくむしろ受け入れるかのように奥へと導いていた。それでも愛撫を忘れることなく、反応を確かめながらも奥へと進んでいく。そんな深くもねちっこい動きに再びもどかしさを感じていると、ある内壁に触れた瞬間反射的に腰が跳ねた。
自慰ですら感じたことのない始めての感覚に戸惑いを覚えている内も、再び指の腹が内壁を押し上げ強制的に跳ねさせる。それが彼女にとってのスポットであると気付くのにはさほど時間はかからず、何度も短時間で集中的に攻められた為に我慢も出来ないままに三度目の絶頂を迎えた。これにより迸る愛液と緩みきった膣はようやく迎え入れる準備が整ったのである。
指を引き抜き、下ろされた彼の下着の内から顔を見せるのは反り立つ肉棒であり、鈴口からは先走りが丸い雫をたくわえていた。サイズは大きすぎるわけでもないが、逆に痛める心配もないだろうと安堵する。ただ始めてみた男性器に思わず目を奪われてしまい、ゴムをつけるまでの間視線は外れることはなく逆に彼が羞恥を覚えるほどだった。
ゴム越しに感じる熱くも固い感触に思わず陰部がひくつく。一歌の許可を経て押し込まれるそれは入れてみれば、やはり大きく多少の痛みが伴う。そんなことを表情から汲み取った彼は入り口だけだというのにやさしく丁寧に、ゆっくりと馴染ませる様に腰を動かした。
その甲斐あってか痛みも次第に和らいでいき、やがて彼の肉棒を少しでも感じようと締め付け始める。何度も気持ち良くしてくれたお返しでもあり、体が本能的に求めるのも相まって極上の快楽を届けていた。覆い被さる彼を求めるように両の手が背中に回されており、押し進めていく肉棒に対してやがてひとつの壁が立ちふさがる。それはこの行為が始めてである証明であり、解ってはいたものの思わず彼は心を弾ませた。
動きが止まる彼に対して心を許す一歌の顔はどこか覚悟が座っている。ここから先は戻れない、お互いの関係を深めるための最後の障害だと認識していたから。三度の絶頂と丁寧な導入によって挿入が終始快楽だけを伝えていた為、ここまで来たらというのも大きい。
二、三のやり取りの果てに折れた彼は、強めに腰を打ち付ける。純潔の証を突き破り奥へと突き刺された肉棒の衝撃は、自らの足先まで届き軽い絶頂と痛みを走らせた。思わず彼の背中に爪を立ててしまうものの、彼は顔を歪ませることはない。一度仕切り直しにと引き抜かれるそれには鮮やかな鮮血に彩られており、愛液混じりにベッドを赤く染める。
やはり傷の印象が強いのか腰の動きが止まってしまうのに対し、一歌は求めるように強く膣内で締め付けた。それはまだ奥に新しい快感が待っているかの暗示に思え、誘いに乗ってしまう。
優しくも弱いところを的確に突いてくる肉棒が、絶えず一歌の口から甘い歌を奏でさせ、彼の吐息と混じり合った。愛にまみれた淫らなデュエットは誰にも聞かせることもなく、知らない自分を相手に晒して興奮を高めあっている。やがてそんな時間も終わりの時を迎えようとしていた。
最初の優しさを捨て去ったような激しいピストンに咥え込む膣内で受け入れられ、たちまち上る射精感に抗うことなくぶちまける。膨らむ精液溜まりと震える肉棒に掻き回され、一歌も絶頂を迎えた。惚けた頭ではもう既に回数を覚えておらず、ただ愛する相手に処女を捧げた喜びと互いの絶頂を迎えた喜びが彼女の心に溢れている。
引き抜かれた彼の肉棒は小さくなっており、ゴムがまだ中に残っている。行為の後は冷静になると知っていた彼女は、まだ覚めぬ興奮を見せつける為に股と両手を広げた。みるみるうちに固さを取り戻す彼の肉棒を目に、一歌は膣内に残るゴムを引き抜く。まだまだ、二人の夜は終わりそうになかった。
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あれから何度かの性行為の果て、汗だくになった二人は風呂へと足を運んでいた。お互いの背中を流し合っていると背中にある引っ掻き傷が目に入る。処女を失った際の痛みで伴った彼への傷であり、自分が刻んだ証。そんな傷を愛おしそうに細い指でなぞり、思い出に耽る一歌。
これからもこういう幸せを続けていきたいと、二人の未来に想いを馳せるのであった。