<奏>
わたしは臭いが独特なものが苦手だ。他には直射日光も眩しくて目が潰れるかと思うし、多分他の人より敏感なんだ思う。それはそれで聴覚は音楽に欠かせないし、部屋に引きこもってるから妨害されることもない。
お手伝いに来てくれてる七緒も、家事をしてくれる望月さんも、その辺りはわかってくれてて気を利かせてくれる。でもそんな生活に変化が訪れたのは、ある夏の日だった。
ネットの記事で最高気温を更新とか言ってたりしてたけど、わたしには関係ない。冷房の効いた部屋で作曲してると、汗だくの七緒がやってきた。
「ああ、生き返る……」
「大丈夫? すごい汗だけど」
「大丈夫、じゃないですね。ちょっとシャワーお借りします」
上着を脱いで涼もうとしてもダメみたい。汗を流してくるって部屋を出ていったけど、そこには彼の汗が染み付いた上着が残されていた。
「んっ、男臭い……」
届けるために拾い上げたらムワッて漂う汗臭さ。女の子にはない独特の臭いに思わず顔をしかめてしまう。早く脱衣所に持っていかなきゃ。
「……すんすん」
でも、なんでだろう? 少し安心できる気がする。臭いのに七緒が傍にいてくれるみたいな気がして、何度だって嗅いでしまう。
「臭いのに、やめられない……」
これが七緒の臭いなんだって思うと急に愛おしくなる。ずっと傍で助けてくれてた彼を意識したことなかったけど、この臭いがわたしを離してくれない。
「んっ、ふぅ! ダメ、ちゃんと返してあげなきゃ」
引き離すみたいに洗濯機に入れて、部屋に戻る。作曲を続けてたら着替えた七緒が飲み物片手にやってきた。
「今日は暑いですから、水分補給も大事ですよ」
「うん、ありがとう」
隣に立った時、思わず鼻をスンスンさせる。使いなれた石鹸のいい香りがして癒されるけど、これじゃない。さっきみたいな臭いが嗅ぎたいのに。
「奏さん、どうかしましたか?」
「う、ううん。なんでもない」
慌てて誤魔化しながらパソコンと向き合う。結局その日は彼が帰るまでに何度か嗅いでみたけど、石鹸の香りに邪魔されてしまった。そしてそんな考えを振り払いながら、作曲を続けていた。
◇
また夏の暑い日。今日は七緒がやってくる。試しに部屋の外に出てみたけど、暑すぎて一階までたどり着けなかった。これだけ暑いと部屋の外から一歩も出たくない。それでも、七緒が来るのを待ち続けていた。
「遅れ、ました……ごめんなさい」
「ううん、気にしてないよ。それより、今日もすごい汗だね」
「はい……またシャワーお借りしますね……」
「あ、待って」
今度は上着を置いていかずにフラフラ部屋から出ていこうとしてた。思わず引き留めて、置いていってくれそうな理由を考える。
「えっと、その、上着まで洗わなくてもいいんじゃないかな」
「汗で濡れてますけど」
「汗くらいなら大したことないし、ほら、お風呂上がったら邪魔になるかなって」
「まぁ、奏さんがそこまでいうなら……」
ひどい理由だと思うけど、珍しくわたしが引き留めたから深く聞かずに置いていってくれる。背中まで汗びっしょりの上着は少し重かった。
「すんすん……この臭いだ」
汗のすっぱい臭いの中にある、なんとも言えない臭さ。小柄で可愛い七緒だけど、臭いはしっかり男だから安心してしまう。されたことはないけど、ギュッて抱き締めてくれてる感じが心地いい。七緒はシャワー中だし、もう少し嗅いでていいよね?
「襟のところ、一番濃い……んふぅ……」
思わず鼻を擦り付けてしまうくらい、いい臭い。いや、他の人からしたら嫌なのかもしれないけど、わたしは好き。思えば通信教育とか家族とか、全然異性に恵まれなかったわたしに初めて寄り添ってくれたのが七緒だ。
でも顔も仕草も、やってることだって可愛かったから異性として意識したことはなくて。初めて感じたのは、この前上着を置いていった時で。
スンスン、クチュッ……
「はぁっ、はぁっ、暑い……」
冷房が効いてる筈なのに体が熱い。ドキドキして嗅ぐのがやめられない。あと、よくわからないのが奥から込み上げてきて、ムズムズしてくる。
「もうすぐ、七緒が戻ってきちゃう……返して、あげないと」
熱くてムズムズする体を押さえながら部屋を出て、脱衣所にたどり着く。後は洗濯機に入れるだけ、入れるだけだけど、最後に一回だけ……!
「すぅぅ……! んっ!」
キュン♥️
濃い臭いが流れ込んできて、股の奥の方で何か切ない気持ちになる。おしっこかなと思ってトイレに駆け込んだら、変なものを目にした。
「なに、これ……濡れてる?」
トロッとした何かが股から漏れてる。パンツに引っ付いて糸を引いていた。
「とりあえず拭かなきゃ」
トイレットペーパーで軽く拭き取ればおしまい。そう思っていたんだけど。
クチュッ!
「んあっ!」
気持ちいいのが体に駆け巡って、恥ずかしい声が出てしまう。すぐに口を塞いだけど、よく考えたら今はわたしと七緒しかいない。しかも彼はまだシャワーを浴びてるから聞かれるわけがない。
「さっきの、もしかして……」
中学の時の保健体育とか、ネットで出てくるちょっとエッチな広告とかで知ってる。でも、自分で感じるのは初めてだった。
今までそんなことに興味もなかったけど、気持ちいいのが頭から離れない。そして気持ちよくなった原因は、七緒の臭いだ。
「……もっと、いっぱい嗅ぎたいな」
いつしかわたしは、自分が気持ちよくなるために七緒の臭いを嗅ぎ始めた。
◇
わたしが七緒の臭いに反応して暫く経った。相変わらず上着は置いていってもらってるけど、最近は慣れてしまってもっと強い臭いがほしくなった。
「すんすん……ダメ、これじゃ気持ちよくなれない」
でもこれ以上臭いの強いものなんて七緒の肌着とか下着くらいしかない。お願いしたら変態だって思われる。だったらもう、残ってるのは忍び込むしかなかった。
「♪~」
七緒が服を置いてシャワーを浴びてる間に、素早く服を取ってトイレに隠れる。ここなら声も響かないし、脱衣所から近いから服もすぐに戻せる。
「適当に取ってきたけど、よかったか……な……」
握ってたものは彼のパンツ。嗅がなくてもわかる、強烈な臭いがトイレに充満し始めていた。汗臭さと男臭さを越える、もう一つの臭い。彼が男の子っていう証拠の臭い。
「うっ、くっ、さい……くさい、よぉ……」
思わず鼻をつまみそうになるけど、これも七緒の、濃い臭い。慣れてきたはずの頭をおかしくさせる。
「すん、すん、くさいのに、くさいのに……」
キュンキュン♥️
お股がまた切なくなってきた。うっすら縦筋が浮いてるパンツを、ジャージの上から擦り始める。
「すうぅ……くっ、さいよぉ、なのに、ムズムズしてっ」
スリスリ、クチュッ!
お股のムズムズが止まらない。それにパンツ嗅ぐのもやめられなくって、頭おかしくなりそう……
「嗅ぐの、止まらないっ、お股も、ムズムズ、なにか、来る!」
気持ちいいのがとまらなくて、パンツに鼻を擦り付ける。ムワッて七緒の、オスの臭いがして、あっ、ダメッ、イッく!
「ああっ、イくっ、うううううううん♥️」
ショワアア……♥️
トイレなのにジャージ脱いでなくてお漏らししたみたいに温かいのが広がる。からっぽの頭にくっさいパンツがまたオスの臭いをさせて、腰が震える。
「これ、夢中になっちゃう、かも」
やっとの思いで七緒のを洗濯機の中に戻してから部屋に帰る。それでもまだアソコがキュンキュンいって、作曲に集中出来なかった。
◇
それからわたしは七緒が来る度に脱衣所からパンツを盗んでトイレに籠っていた。オス臭いのがたまらなくて覚えたてのオナニーも気持ちいい。
「はぁっ、はぁっ、すんすん、くさいの、好きっ、また、イッく!」
いつもパンツを脱ぐのを忘れてジャージまでグショグショにするけど、履くのはわたしくらいだし七緒が帰ったら履き替えよう。
「今日はちょっとやりすぎたかな」
やっぱりパンツのくっさいのでも、最初に感じたあの強烈なのは味わえない。だからだんだんオナニーの時間が延びて、イクのに少し時間がかかってる。
「七緒が上がる前に、パンツ戻さなきゃ」
「パンツが、どうかしたんですか?」
震えるお股を我慢してトイレの扉を開く。するとそこにはタオルを腰に纏った七緒の姿があった。汗の臭いがする……もしかしてまだお風呂に入ってない……?
「えっと、どうして?」
「ちょっとトイレにって思ったら、奏さんが入ってたみたいなので待ってたんです」
「そ、そうだったんだ。じゃあ、パンツ返すね?」
外で待ってたなら聞かれてない、と思う。下着を返そうとして、彼の視線がわたしのズボンに集中してることに気がついた。今のズボンは、オナニーしてたからグショグショで……
「もしかして上着を欲しがってたのも、パンツ盗ったのも、全部……」
「えっと、これはね……」
タオルの下にある何かがもっこりし始めて、ムンムンした濃い臭いが漏れ出してる。
「すんすん……くんくん」
あ、ダメ、勝手に嗅いじゃ、七緒が目の前にいるのに……
キュン、キュン♥️ ムズムズ♥️
「えと、奏さん?」
「すごく、濃い臭いがするの。七緒の、臭い」
一番濃い臭いがするところに鼻を近づけて、体が疼く。きっとこの中に、またあの時みたいな臭いがあるはず……♥️
「七緒、嗅がせて。七緒の、臭い。もう、我慢できない……!」
「あっ、ちょっ!?」
タオルを取れば中から出てくるガチガチのおちんちん。それと一緒に、生のくっさいのがムワッて鼻を貫いた。
ムワッ、ビクンッ!
「んふぅ、くっ、さぁい……!」
ついさっきまでパンツの中で蒸されてた七緒の一番くっさいところ。生で見るのは初めてだけど、パンツより濃い臭いがたまらない。もっと、嗅ぎたい!
「奏、さん! 汚いですよ、何やって」
「待って、もっと嗅がせてほしい。七緒の臭い、好きなの」
「さっきくさいって言ってましたよね!」
「くさいよ。でも七緒の臭い、癖になって、それで……」
アソコがムズムズするの、なんて言えない。腰が勝手に動いちゃうけど、キュンキュン止まらないけど、関係なかった。
「ぼ、僕はお風呂行って「待って!」はぅ!」
「あっ、おちんちん、握っちゃった……」
あっついのが手のひらから伝わってきて、どんどん意識してしまう。ガチガチで、熱くって、くっさいおちんちん。逃がしたくなくて、思いっきり握っていた。
ズリュ! ズリュ!
「あっ、あっ、奏、さん、握るのダメ、で、出ちゃう!」
「えっ? 出るって、何が」
逃げようと腰を引く七緒に、わたしはギュッておちんちん握って抵抗する。ぬるぬるしてて滑るけど、両手でしっかり持てば逃げられない、よね? なんだか擦ってるみたいで、どんどん熱くなってるような……
「ああっ、もう、出りゅう!」
「きゃあ!?」
ドピュッ!
おちんちんの先っぽから白いねばねばしたのが飛び出してる。さっきまで鼻近づけてたから、顔にもいっぱいかかって気持ち悪い。これってもしかして、精液っていうんだっけ?
「うぷ、凄い量……うっ!?」
今までの癖でくんくん嗅いでしまう。生おちんちんよりくっさい、精液の臭い。ドロドロで顔から離れてくれなくて……!
きゅうううん♥️
「んひっ、くっさぁ♥️ 精液、くっさぁい♥️ イくっ♥️」
ジュワアア……♥️
アソコから漏れるの止まらない。おしっこじゃないのに、このくっさい精液で中からあっつい何かが溢れてくる。七緒に見られて恥ずかしいはずなのに、気持ちいい。
「奏さんが、お漏らしして……でも、トロトロしてる……」
「んっ、ムズムズ、止まらない……熱いのも、漏れてるのに……くっさいの、もっと欲しい」
お互い股間を見て興奮してる。もっと七緒の精液嗅ぎたいけど、どうしたら貰えるかな。
「えっと、奏さんのアソコ、見せてくれたらもっと出せると思います」
「そっか、なら……」
「ま、待ってください!」
ズボンを脱いでパンツも脱ごうとしたら止められる。そのまま手を引かれてわたしの部屋に上がると、七緒がベッドで仰向けになった。
「奏さんは僕のちんこの方向いてください。そしたら近くでお互い見せ合いと嗅ぎ合い出来ますから」
「七緒の、ちんこ……わかった」
くっさいのに引かれながら、わたしは七緒の上に股がっておちんちんに顔を近づける。やっぱりくっさいのが残ってて、精液とおちんちんの臭いが強烈。
「んっ、ふぅ、くっさぁい♥️」
「奏さんのおまんこも、ムレムレでくっさいですよ」
「そ、そう? 最近お風呂入ってないからかな」
「それですね。汗とお汁でパンツもベトベトです」
わたしのアソコに七緒の息が当たってムズムズする。最近は作曲とオナニーばっかりでお風呂入ってなかったから、くさいって言われたら少し気になる。でもおちんちんが大きくなってるから、いいかな。
「奏さんの蒸れ蒸れおまんこ、最高です。ペロッ」
「んああっ♥️ 舐めっ、ひうっ♥️」
「しょっぱくてトロトロで、とってもエッチです。それにくっさい」
「止めっ、くさいって言わないでっ♥️ ああっ、ペロペロしちゃぁ♥️」
好きな人にアソコ舐められて、くさいなんて言われながら興奮してしまう。わたしがやってることと同じなのに、されるのってこんなに、
ムワッ、ドロォ♥️
「ああ、七緒のおちんちん、おちんちんくっさい♥️ くんくん、止められない」
手でシコシコしながらおちんちんに鼻を当てて思いっきり嗅ぐ。くっさいのが鼻に染み込むくらいたっぷり。おまんこも舐められてるから何度でもイッてしまう。
ペロペログチュグチュ♥️
「あひっ、またイくっ♥️ ふううううん♥️」
「またイッちゃいましたね。敏感な奏さん、可愛いです」
プシュッ、プシュウ♥️
シコシコシコシコ♥️
「七緒も、また出してっ、精液、濃い臭い、欲しいっ♥️」
「んんっ、奏さんの細い指が、ちんこに絡み付いて、イくっ!」
ビュルルル!
また精液が鼻に当たってくっさいのがいっぱい頭に来る♥️ あっ、またイくっ、七緒の特濃精液のくっさい臭いでおまんこ、イくっ♥️
プシュッ♥️
「奏さんおまんこイキすぎて癖ついちゃってますね。これなら入りそう」
「入る……?」
「はい。奏さんの敏感おまんこに僕のくっさいちんこ、突っ込みます」
それがセックスだってことはわかる。でもわかったところね止められない。好きな人のくっさいおちんちん、欲しくて欲しくてたまらない。
「いいよ、七緒のおちんちん、ほしいな?」
体の向きを変えておちんちんに股がる。クチュクチュいいながらわたしのお汁と七緒の先走りが絡まって、エッチな気分になってきた。
「行きます、ねっ!」
「んんっ! おちんちん、きたぁ♥️」
七緒のおちんちん、すごく大きくて指じゃ届かないところも突いてくる。これが、セックス♥️
「ん゛っ、おちん、ちん♥️ 奥っ、きてぇ♥️」
「ゴシ、ゴシッ、おまん、こっ♥️ 擦れ、お゛っ♥️」
「激し、イくっ、イくっ♥️ おちん、ぽっ、くっさい、おちん、ぽっ♥️」
下から激しく突かれて頭に浮かんだことが漏れる。あれ、おちんちんじゃなくて、おちん、ぽ、だっけ? くっさい、おちんぽ、ズポズポされて、おまんこ、イッく♥️
「出します、奏さん!」
「あっ、お゛っ、またイぐぅうううう♥️」
ビュルルルル! プッシャアアアア♥️♥️
わたしの中にあっついのが注がれる。すごい量でベッドの上に溢れていた。
「はあっ、はあっ、七緒の、漏れてる……」
「とりあえず、お風呂に行きませんか……?」
「うん……ドロドロ、だからね」
お互い支え合いながら、精液と愛液でドロドロになった体を洗う。くさい臭いも、嗅ぎ慣れた石鹸の香りに上書きされていく。それが少しもったいない。
「ねえ七緒、お願いしていい?」
そんな寂しさを紛らわせるために、わたしはあるお願いをするのだった。
◇
「じゃあ、僕はこれで。あんまり無理しちゃダメですよ」
「大丈夫。七緒が用意してくれたアレがあるから」
七緒を見送って、わたしは洗濯機の中に入っていたあるものを取り出す。
「すんすん……やっぱり、くっさい♥️」
それは七緒のパンツ。こっちが着替えを用意するから、そのお礼に置いてもらう使用済みのもの。
ムズムズ、ムズムズ♥️
「これで、七緒がいなくても捗りそう」
染み付いた臭いを嗅ぎながら、わたしは部屋に戻る。
そんなくっさいパンツが望月さんに見つかるのは、また、別のお話。