ララが帰った後にムラムラとする頭のまま、裏通りから更に奥に続く退廃通りと呼ばれている通りを歩く。流石にそのまま歩く事はできないのでフード付きの外套を着込む。
退廃通り。その名の通り、表側で売れない珍妙な品などが露店や怪しい店によって売られている場所だ。どれもこれも違法性は無いらしく、けれど表立って売るのはちょっと、と言うアングラなラインナップが並んでいる。
言うなればゲームショップの暖簾の掛かったスぺースのようなものだ。
堂々と置いておくには難しいのでこうしてちゃんと目に付き辛い場所で売ってます、と言う商店側のアピールに涙が出てきそうな残念な場所なのである。
まぁ、主にオナニーに使うアダルトグッズや媚薬など、歓楽街の一部にありそうな店の通りだ。
アクセルには娼館が無い事もあってこういう一人遊びのための道具は一定の需要があるらしい。
……一説によると豚領主と呼ばれているこの街を含む地方領主アルダーブとやらがこっそりと作った店が繁栄しちゃった結果だなんて聞いてもいるが。
そう言う事もあって、この通りでは普通にキャッチで春を売る店もあったりする訳だ。
娼館と名乗りはしないが、そういう事が出来る店と言う訳だな。言うなればソープを除く風俗店だ。
退廃通りと呼ばれているが、別名は外套通りとも言われてもいる。まぁ、この通りを通る誰もが外套を着て顔を隠して歩いているから当然なのだが。
面白い事に此処では売る側も外套を着て姿を隠している。風俗店は除くけどな。
よくもまぁ駆け出しの街でこんな通りが発展したものだと思うが、むしろ王都に風俗遊びに行けない駆け出しだからこそこういう店が流行ったのだろうな。
見かけは細い路地なのでそう大きくも長くも無い。だからこそひっそりと繁栄している訳だ。
幾つかの店を冷かしながら女性用のアダルトグッズを主力とする店を探していく。
……ふむ、古めかしい布のテントの店か。面白い趣のある店だな、入ってみるか。
一枚薄い布を捲って中に入ればそこは時代錯誤のオンパレードだった。
「らっしゃい、奴隷小屋にようこそ」
そっけない店主の来店の挨拶を受けながら、商品を吟味していく。
この店はかつてあった奴隷文化を再現するような道具を揃えたイメージグッズの店のようだ。金属製のどでかい首輪から革製のリード付きの首輪、手枷や足枷、木製のヨークなども売っていた。
これは……、当時の奴隷文化に詳しくないと並べられないラインナップだろ。
ちらりと店主を見やれば外套のフードから僅かに露わになった口元がにやりと笑みを浮かべていた。
だがまぁ、もしかすると表に出ていないだけで奴隷文化が未だに残っている場所もあるのかもしれない。そこから商品知識だけ学んで此方に持ち込んだのなら分かる話か。
ふむ、買いだな。一通りのアイテムをカウンターに置いて支払いを行なう。
店主が何やら戦慄していたが、普通こういうのは揃えてなんぼだろうが。
「毎度あり、あんたの夜に潤いあらんことを」
ソウルにそれらを仕舞い込み、軽く頭を下げて外に出る。
拘束系のアイテムは集まったが、調教系のアイテムはまだ足りないな。
……なんだあれ。マネキンに鎧を着せてからボンテージな恰好をさせたのを表に出している。
ふむ、SM系の店だろうか。二階建ての一階にあるその店に入るとゴムっぽい臭いがむっと来た。
「いらっしゃぁい、マダムバタフライの店によ、う、こ、そ」
カウンターには筋骨隆々の上半身を露わにするバタフライマスクをしたおっさんが立っていた。
完全無欠なスキンヘッドなオカマであった。だがまぁ、随分と鍛えられているな。
サムズアップをしてみたら、良い笑顔でサイドチェストした後にサムズアップが帰って来た。
ナイスバルク、その筋肉だけは褒めてやるよ。
さて、商品を見てみるか。……あぁ、成程な。SMグッズの店かと思ったらゲイショップか此処。
尻穴に入れるためのグッズなどがそれはもう沢山あった。素直に凄いなと思った。
異世界に前立腺の概念があったのか、と。明らかにエネマグラな形をしているものもあった。
ただまぁ使うのはララなので普通にアナルビーズで良いな。細いものから五センチはあろう巨大なサイズと浣腸用のシリンジを買っておこう。
「すまない、マダム」
「あら、なにかしら?」
「女性が男性器を生やしたような形で固定するタイプのものはないか?」
「勿論あるわよ。まぁ、用途は少し違ってちっちゃなおちんちんの子が使ったり、貞操帯でロックされてる時に使う用の奴だけどね。魔道具タイプもあるけど」
「と、言うと?」
「先端を取り換えられるのよ。接着の魔法が付いててあらゆるタイプのディルドに対応するわ。普通のタイプだと専用品のみになるわ」
「魔道具の方を頂こう」
「あらあら、お買い上げありがとうね。そうね、そういう需要もあるのね。お姉さん驚いちゃったわ」
「ふふふ。大分特殊な例だと思うぞ」
「分かってるわよ、私自身が証拠よ」
それはまぁ、確かに。流石に口にはしないで笑みだけ浮かべておく。
カウンターの裏から取り出したそれも買って、ソウルに仕舞い込む。
「貴女に夜の潤いあらんことを」
バチコーンッとウインク付きの送り出しの言葉を貰って外に出る。
後は……、ローションとディルドか。これは流石に普通っぽい店で買うべきだな。
だなんて思って歩いていたらえげつない形のディルドを並べる露店に出くわしてしまった。
一般的なサイズからガバガバサイズのものまで取り押さえている事もあって、ついつい興が乗って露店の前に立ってしまった。
「いらっしゃい、ヘル&ヘヴンにようこそ。普通じゃ満足できないアウトローな品々だぜ」
店主の外套から聞こえてくる声は明らかに女性であり、やべぇ猛者だと一瞬で分かってしまった。何せ、その来店の挨拶をした後も小刻みに上下に揺れており、小さいながら艶やかな喘ぎが聞こえている。
こいつ外套があるからって路上変態オナニーしてやがる。この通りに居る奴大概やべぇな。
でもまぁ気持ちは分かるからそっとしておくか。にしても、商品の形がえぐすぎるな。
ディルドから伸びる細い突起にびっしりと突起が付いているとかどうやって作ってるんだよこれ。そっちのはドリル型に螺旋を描いていて徐々に太くなっているし、こっちのはもはや人の握り拳だ。
変わり種ディルド此処に極まれり、みたいなラインアップで見てて少し楽しい。
と言う事でドリルのだけ買った。それを見た周りの外套たちがざわついていたが、店主の女性はニシシと笑みを浮かべて手渡してくれた。
「キシシ、汝に夜の潤いあらんことを」
その後は適当に店を回って普通なディルドを買い揃えた。にしても異世界ファンタジーの世界でゴム製のディルドがあるとか価値観壊れそうだ。いやまぁ、十中八九、以前に此方に来たであろう日本人と言うか転生者のせいだろうけどな。
……ララ、悦んでくれるだろうか。
途中でスライム専門店があり、案の定下剤スライムだなんて商品があったのでそれも買っておく。水に溶かして浣腸すると腹の中のものを消化してくれるらしい。一度買えばそのまま使い回せるらしいので便利で良いな。
まぁ、デメリットとして体積が増えていくんだけどな、当然だが。
「……ふぅ、随分と満喫してしまったな。めぐみんたちが帰る前に帰らないとな」
買った品々はソウルに仕舞い込んだので見られる心配がない。
めぐみんたちが寝静まった夜に廃教会に行ってセッティングをしなくちゃな。
ベッドとかも買わないとなぁ。そういうのは何処に売っているのやら、今度探さないとなぁ。
脳裏に浮かぶララのあられもない姿に口元を緩ませながら、幾つか路地裏を経由してから外套を脱いで帰路に着いた。
サブタイトルに内容の概要乗せ……
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る。(キャラ+番号+内容)
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ない。(キャラと番号のみ)