どびゅっ、びゅるっ、どぷんっ!
梨斗の遺伝子を内包した大量の精液が、新たにモモの子宮に詰め込まれる。細かったモモの腹は出産間近の妊婦と殆ど相違はなく、モモは丸々と膨らんだ自身の腹を相変わらず愛おしそうに撫でている。
「詰め込めるだけ詰め込んでみました。いかがですか? 私の疑似的な妊婦腹は。これはいずれ現実のものとなりますよ。このお腹でリトさんと私の愛の結晶を作って、栄養と愛情をたっぷりと注いで育んで、この世に産み落としてみせます」
これだけの量の精液が一滴も漏れることなく子宮に留まるなど不可能だ。だが、現実にそれは起こっている。射精に次ぐ射精で気持ち良すぎて言葉もない梨斗は、モモが引き起こしている非現実的な光景に内心で驚愕していた。
モモに与えられた女神とやらの力。それはあまりにも万能で、何ができて何ができないのか梨斗には見当もつかない。梨斗に与えられたLv.100チンポと呼ばれるものもそうだ。不穏な名前のデカマラチンポにはいったいどのような能力が宿っているのか。これだけ射精しても出し足りないと思うほどの精力増強とは別に、もっと恐ろしい潜在能力を秘めているように感じた。
わからないことだらけで理解が追いつかない梨斗の上で、モモが小さく息を吐く。
「ひとまず、今朝はこのくらいにしておきましょうか」
人心地ついたようだ。ようやく解放される。梨斗が油断した直後のことだった。
『
「え……!?」
ゴクンッ。嚥下に似た音が響き、モモの全身が仄かな紫色の光を纏う。それはモモと繋がっている梨斗にも伝播し、二人が妖しげな光に包まれた頃になって、自分に見舞われた事態に梨斗は遅れて気がついた。
ごくっ、ごくっ、ごくっ!
「あ、あ、あ……!?」
立て続けに鳴る音とともに、梨斗の精液が吸われていく。亀頭にピッタリと吸いつく子宮口が蠢き、尿道に溜まった精液だけでなく、次に射精を控えていた金玉の新鮮な精子すらも。梨斗は未知なる現象に翻弄され、搾取される。
「これは、面白い技ですね。相手が脆弱な男であれば、一回で干乾びてしまいそう。まあ、リトさん以外の男と交わるつもりは絶対にないので、試すことはないですが」
その事象を引き起こしているモモは、梨斗の両手を握ったまま笑っていた。
「ゃ、め、ぅぁっ……!」
梨斗は震え上がった。紫色に光り始めたモモの瞳に見つめられ、精を搾取され続ける。モモの胎を満たしていた精液がモモに取り込まれて消えていき、モモのボテ腹はみるみるうちに小さくなっていく。
ごくっ、ぢゅるっ、ごきゅっ、ごきゅっ、ごきゅっ!
「あ、はぁ……。とっても濃厚で美味しいですよ、リトさんの精液」
人知を超えた力を使い、雄を食らう魔性の存在。それは地球において架空の生き物とされている淫魔と呼ばれる種の特徴を体現しており、モモの背後で上機嫌に揺れ動く黒い尻尾がモモを本物の淫魔かのように見せかけていた。
「モ、モ……」
このまま骨と皮になるまで精を吸い尽くされるのではないか。そんな自分の数分先の未来を予想して喉を震わせた梨斗だったが、その未来は訪れなかった。子宮に溜まっていた精液を飲み干して、モモの腹がいつも通りの細さを取り戻した後、モモたちを覆っていた紫色の光は弱まって、やがて完全に消え去った。
「ご馳走でした」
ぺろりと自身の唇を舐め、モモが告げる。
「まさか、こんなにも味わい深いだなんて。栄養たっぷりで、リトさんの精気が私の中を循環していますよ? これだけ質が高ければ、食事は精液だけでも賄えそうですね」
本当に、梨斗の精気を食らったのだ。
恐ろしい。梨斗は純粋な恐怖と、モモから漂う魅惑的な雰囲気に圧倒される。
「あ、ご安心ください。既に私の卵子へと泳いでいる精子は吸収していませんよ? 皆さん競い合って、私を孕ませようと躍起になっているようです。運がよければ、この中の一匹が私の卵子と愛し合ってくれるかもしれませんね?」
梨斗は何も言えず、表情に怯えの感情を滲ませていた。
梨斗を見て何を思ったのか、モモが梨斗と繋いでいた手を離し、体を倒す。梨斗の胸板でモモの胸がむにゅんっと押し潰される。弾力の向こう側からモモの鼓動が伝わってくるのを梨斗は感じた。
「殺されると思いましたか?」
梨斗は何も言えなかった。互いの熱い息が届く距離で顔を接近させ、見つめ合う。
「そんなことはしませんよ。リトさんは私にとって、いえ、この世界にとっての宝。他の塵芥ならばともかく、たとえ天地が引っ繰り返ろうとも、リトさんを殺すことなどあってはいけません」
モモの口が梨斗の首筋に吸いつき、痕をつける。刻まれた吸引痕を見てうっとりと頬を染めたモモは舌で梨斗の首筋を舐め上げ、頬を経由し、耳にたどり着く。梨斗の右耳を密閉するように舌をねじ込み、ぐちゅぐちゅと掻き回した後、濡れた耳穴に向けて「ふーっ……」息を吹きつけられる。
「ぁ……」
思わず声を上げる梨斗を楽しげに見つめ、モモは続ける。
「リトさん。私のリトさん。あなたを立派なハーレムの王にしてあげますからね?」
そう言って、梨斗の返答を待たずにモモは梨斗の耳穴を舌で舐め回す。
「違っ、俺はハーレムなんて、ひぃっ、ぁ、も、モモっ……!」
自分の行動は正しいのだと信じて疑わないモモには、何を言っても無駄なようだ。梨斗の言いたいことを理解しているはずなのに、モモは聞く耳を持たずにそれを受け流し、梨斗の耳を嬲って反応を愉しんでいる。
梨斗ではなく、モモの野望であるハーレム計画。
計画進行に向けた第一歩は、モモによる蹂躙によって幕を開けた。
「では、お先に失礼しますね?」
脱ぎ捨てていたネグリジェを着たモモは、平然とした様子で部屋を出ていった。ようやく解放されて体の自由を取り戻した梨斗だったが、ヤリ捨てられたかのようにベッドで仰向けになったまましばらく放心していた。宿主とは違い、肉棒は萎えることを知らずに意気揚々と天を向いていた。
さっきまでの出来事は本当に現実なのか。梨斗はしばらく現実を受け止めきれなかった。
初めてのセックスは気持ちがよすぎた。処女と童貞を捧げ合い、そのまま初の生中出し。
それだけでも衝撃が強かったというのに、どうやら今日を境に日常はさらに掻き乱されることになりそうだった。これから先、どうなってしまうのか。この問題を解決し、元の慌ただしくも愛おしく感じるようになった日常に戻れる日は来るのか。
「なんとかしないと……」
対処方法は何も思い浮かんでいないが、気持ちだけは負けてはいけない。
梨斗は身を起こし、モモによって乱された身なりを整える。化けてしまった股間から視線を逸らしつつ、下着と寝間着を身に着ける。十月に入って秋の衣替えを終えたばかりだが、今朝は半袖では少し肌寒かった。
梨斗は胡坐を掻くと、ベッドの隅に退かされていた毛布を羽織った。
時刻は六時半。普段はまだ寝ている時間だが、眠気は吹き飛んでしまっている。
梨斗は悶々としたまま、苦悩した。
ここ一年ほどで、梨斗は昔からは想像もできない現実離れした日常を送ってきた。宇宙からやってきた少女と出会い、何やら好かれてしまい、彼女と彼女の周囲が引き起こす非日常が梨斗の日常に置き換わった。
そんな日常でも、今回のような異常は初めてだった。
「女神って奴に会えば、元に戻してもらえるのか……?」
考えてはみるが、どうやって会えるのか。モモに直接問い質したところで答えてくれるとは思えない。女神というのが本当に神に等しい存在ならば、気軽に会えるものではないだろう。そもそも、今この状況においても、梨斗は神など完全に信じてはいなかった。
「宇宙人がいるなら神も……。いや、やっぱり信じられねぇよなぁ……」
だが、女神が実在するならば、梨斗の体を弄り、モモに力を与えることなど造作もないだろう。それをして女神に何の得があるのかは掴みきれていないが、それはひとまず置いておく。問題は、神に等しい力の一端をモモが所有していることだ。
それと、段々と勃起が収まりつつある肉棒。大人しくなっても昨日までの梨斗の完全勃起状態を軽々と上回る大きさではあるが、生活に支障をきたすほどではない。梨斗は少しだけ安堵した。今朝みたいに、モモに操られて使用させられるような状況にならなければ、大丈夫だと思っていた。
「結局、モモをどうにかしないといけないんだけど……」
自分が置かれている立場を段々と理解していくが、やはり対処する術は見当たらない。
「うーん……」
いい案は浮かばず、いたずらに時間ばかりが過ぎていった。
「リトー! まだ寝てるのー? 朝ご飯できてるけどー!」
思案に暮れていた梨斗の耳に、少女の声が届いた。小学六年生の妹である
もうそんな時間か。時計を見れば、七時を過ぎていた。
「ごめん、今行く!」
遠くから聞こえてきた声に返事をした後、梨斗は数回ほど深呼吸を行った。乱れていた気持ちを落ち着ける。何が起こるかは不明だが、いちいち慌てていては切りがなさそうだ。すぐには無理でも、冷静になって対処すれば光明が見えるかもしれない。
「よし!」
頬を両手で叩いて気合を入れ、梨斗は部屋を出た。
二階から階段を下りて一階へ。立ち寄った洗面所で軽く顔を洗う。目はとっくに覚めている。これ以上覚めることはないと理解し、やはりこれが現実なのだと突きつけられ、憂鬱な気分になりながらも梨斗はダイニングへと向かった。
扉の前。向こう側に美柑たちがいる。
その中には当然、モモたちもいる。
「気まずい……」
非常に顔を合わせ辛い。先ほどのこともあって、モモの前に出ることを躊躇する梨斗。
そんな梨斗の前で、開こうとしていた扉が勝手に開き始めた。
「リト?」
開いた扉から現れたのは、美柑だった。茶色がかった長い黒髪をトップで束ね、年相応の幼さを残しつつも愛らしく整った顔。小さく華奢な体には黄色いエプロンを身に着けていた。
「そこで何してるの?」
その姿は普段見慣れたものとは様相が大きく異なっていた。
「み、美柑!? お前、その格好……!」
美柑の姿を見た梨斗は顔を真っ赤にし、よろめくように後退する。
「え?」
対して、美柑は梨斗の反応に心当たりがなかったようで、その場で軽く体をよじってみせる。ひらりと舞うように動くエプロン。他に布地はない。美柑がいつも履いているスカートも、その下にあるはずの下着も、何もない。
エプロンで覆われている場所以外は全て、健康的な肌色を覗かせていた。
「何かついてる?」
明らかな異常事態。だというのに、美柑は不思議そうに首を傾げていた。
裸エプロン。それも、乳首や秘所などの隠すべき場所が見えるか見えないかのギリギリに挑んでいるかのように丈が短い。白い太腿も、肩も、胸元も、梨斗の瞳に飛び込んでくる。そんな梨斗の視線を当たり前のように受けていた美柑は、何かに気づいたように梨斗の下半身に視線を下げ、手をそっと伸ばした。
「な、なな、何を……!」
その手が触れたのは梨斗の股間。高校二年生の今でも美柑とたまに風呂に入ることのある梨斗だったが、変貌した肉棒は妹の裸エプロンに敏感に反応を示し、モモと交わったときの勢いを取り戻してしまった。大きく膨らむズボンの股間を躊躇いなく撫でてくる美柑に、梨斗は驚きが止まらない。
「勃起してるじゃん。ちゃんと処理しないとだめでしょ」
「何言って……」
「軽くで良かったら、この場で抜いてあげられるけど?」
「え……?」
優しく股間を撫で擦って、梨斗へと提案をしてくる美柑の顔は、冗談を言っているようには見えなかった。「どうするの?」と続けて、美柑は口元で作った手の輪っかを前後に振る動きをみせた。
その動きが何を表しているのかなんて、聞くまでもない。
そして、美柑が冗談でもこんなことを言う少女ではなく、操られているのだということも。
操っている者が誰なのかも、何を目的としているのかも、わかりきっていた。
美柑にそんなことして堪るかっ!
大切な妹を穢すことなんてできるわけもなく、梨斗は即座に断ろうと口を開いた。断ってから、すぐに居間に駆け込んでモモを問い詰めようと。
「ああ、頼むよ」
な、なんで……!? 思ってもいなかった言葉が飛び出して驚く梨斗の意思に反し、勝手に動いた両手がズボンを下着ごとずり下ろす。ぶるんっと勢いよく跳ね動いた肉棒が表に曝け出され、直視した美柑は驚愕に目を見開いた後、熱に浮かされたように頬を紅潮させる。その瞳から徐々に光が失われ、虚ろになっていく。
「なにこれ、すごい……。ここまで大きかったっけ……?」
感嘆としている美柑。自分の言動が信じられない梨斗は慌てて自分の発言を撤回しようと考えるが、口は動かない。指一本自分の意思では動かせず、操られて勝手な行動を続けてしまう。
美柑の前で肉棒を掴み、扱き始める。梨斗の手にすら余る大きさの竿をゴシゴシと擦る中、美柑が生唾を飲んで熱い眼差しを送っていた。肉棒を直に目の当たりにする前よりも、明らかに気分が昂っているようだ。
「ちょっと、待ってて……」
梨斗に断りを入れた美柑は背後の扉を開き、中へと声を掛けた。
「ごめん、先に皆で朝ご飯食べてて……?」
「はーい! 頂きまーす!」
「ごゆっくりお楽しみください、美柑さん」
「なんだよ。リトの奴、また寝坊か? だらしねぇな」
「まうー!」
少女たちの明るい声が返ってきたのを聞いた後、美柑は扉を閉ざして梨斗に向き直る。
「リト……。行くよ……?」
「美柑……。んっ……」
美柑の顔が迫ってきたかと思えば、梨斗の唇に自身の唇を重ねた。
「ちゅっ、くちゅっ……」
梨斗の目線と合うように背伸びをして、啄むようなキスを放つ。ぎこちなさはあるものの、立て続けに唇を接触させ、ぷるぷると柔らかい感触を伝えてくる。やがて伸ばされた美柑の舌が梨斗の唇の間に割り込んできた。
「リトぉ……。ちゅ、ぷちゅっ、くちゅっ、ぬちゅっ、ちゅるっ、ぬぷぷっ!」
美柑の舌が堂々と梨斗の口内を穿り返し、梨斗の体はそれを受け入れて両手で美柑の尻を掴んでいた。こんなに力いっぱい女の体に触れたことはない。梨斗の人生でもっとも下心に満ちた掌握が小振りな尻にお見舞いされ、尻肉に指が食い込んでいる。
裸エプロンのため、手の平へ直に伝わる感触。
なんで、こんな……!?
暴走する体の内面では、梨斗の本心が酷く混乱していた。おそらくはモモによって操られている体が美柑を揉みくちゃにしている。それで喜んでいるかのように涎を垂らし、美柑の舌で拭わせている。
「リトの唾液、美味しいよ……。ちゅるっ、れろっ、くちゅっ……」
梨斗がどれだけ力を込めても、美柑は嬉しそうだった。美柑もまた、モモの制御下に置かれているのは言うまでもないだろう。操られた兄妹が交わるのを楽しんでいるのが、突然開いた扉からこちらを覗いてきたモモの表情から容易に察せられた。
「うふふ、順調のようですね」
悪戯では済まないというのに、悪戯を成功させた子供のような満足そうな顔をしている。
モモ! と梨斗が心の中で叫びかけても届くことはなく、無慈悲に扉は閉ざされる。
「モモ、どうだった?」
「まだ時間が掛かりそうですね」
「ったく。リトの奴……。もうあたしが起こしにいったほうが」
「ナナの出番はまだよ。いずれはリトさんの相手をしてもらうけど。愛し合ってもらうか、乱暴に食い散らかしてもらうか。どうしようかしら?」
「ん? 何か言ったか?」
「いえ、何も」
扉を隔てた向こう側で日常的な会話が繰り広げられる一方で、すっかり蕩けた顔をした美柑が梨斗の舌を執拗に舐めしゃぶる。美柑の動きに梨斗の体も対応し、伸ばした舌で妹とじゃれ合う。
「ちゅっ、ぢゅる、ぴちゃ、ちゅっ、くちゅっ、ちゅるっ、ぐちゅ、ぐちゅ!」
「ぢゅぱっ、ぐぷっ、ぢゅく、ぐぢゅぢゅっ、ぢゅぞっ、ぢゅぞぞっ!」
美柑と梨斗の口内と口周りはもう、互いの唾液に塗れている。誤って口が触れたなどという程度では済まされない。モモと交わってしまった後に、実の妹ともこんなことをして、梨斗の心に罪悪感が満ち満ちた。
ごめん、美柑。
ごめん、
謝罪の言葉を向けたのは目の前の美柑と、ここにはいない少女。
その事情はモモも理解しているし、ある程度譲歩して尊重もしてくれたはずだ。
それなのに、十中八九女神のせいで、モモは一転してなりふり構わぬ行動に出た。
女神になんとしても会って、話をしないと。
今後の方向性を定めることしかできない梨斗は、美柑が欲求を満たすまでの間、ベロチューの気持ちよさと安心感に耐え凌いだ。勃起チンポをビクビクと震わせ、それを美柑の手で掴まれて扱かれても、ただ必死に。
「リトっ、ぢゅぷっ、ぐちゅっ、気持ちいい……? ねえ、気持ちいいよね……?」
「ああ、もうイキそうだ……」
「出していいよ……。いつもモモさんとかに絡まれてムラムラしてる分、溜まった精液全部コキ捨てちゃおう……? 日頃のストレスも全部……。リトの余った精液は、私が受け止めてあげる……」
ぷにぷにしていて、滑らかな肌触りの小さな手が梨斗の肉棒を激しく擦って往復する。信じがたいことに、肉棒はモモに犯されていたときよりも禍々しい威圧感を放っているように見えた。おそらくは、梨斗の体に馴染んだのだろう。
不可視のオーラ。しかし、梨斗の目には濃密な紫色の靄となって分厚い肉棒から発散されていくそれは、美柑の呼吸器官のみならず穴という穴を通って全身を蝕む。これはなんだと梨斗が狼狽える。
「ふ、ぁっ……」
ビクンッと美柑は細い身体を震わせ、口角を緩めた。
良からぬものを美柑に吸い込ませてしまったらしいと悟ってからは、余裕がなくなった。
「えへへ、リトぉ……。あむっ、ぢゅるっ、ぐちゅっ、ぶちゅっ、ぢゅぶっ!」
瞳にハートマークが浮かんでいると錯覚するほどの雌の顔で、美柑は梨斗の口と舌を味わいながら肉棒を扱く速度を上げる。尿道からこぼれた先走り液が竿に広がってぐちゅぐちゅと粘ついた音を立てる中、梨斗は湧き上がる快楽を受けてブルリと腰を揺らす。
「もう、出そうだ……」
「あ、出すならこっちにお願い……。床が汚れちゃうから……」
美柑は梨斗との口づけを止めると、その場で膝を突いて座った。煮えたぎるように熱を集める肉棒の前で口を開く。手で肉竿を扱き、空いている手で陰嚢を揉む。たくさん出してもらうようにという思いから来る行動が決め手となって、梨斗の肉棒は急速に膨張した。
「くっ……!」
呻きの後、梨斗は尿道口から白濁を撒き散らした。
びゅるっ、ごぷっ、ぶびゅっ、びゅるるっ、どびゅーっ、びゅーっ、ぶびゅるっ!
「あっ、んっ、んぐっ、ごくっ……」
美柑の綺麗な口内に、白濁の粘液が次々と叩きつけられる。何重にも山積し、隅々に広がって、美柑の喉奥に流れていく。亀頭に口をつけることなく精液を受け止めてみせる美柑は、兄の逞しすぎる肉棒をじっと眺め、飲みくだす精液の味に惚れ惚れとしているようだった。
「ぬちゃ、ごくっ、ごくっ、ごくっ、んっ、美味しい……」
卑猥に音を立てて梨斗の精液を飲み、咀嚼し、満悦な表情を見せる美柑。
梨斗は駄目だとわかっていても、美柑から目を離せない。小学生ながらも女として魅力的に成長しつつある妹に対して抱くべきではないが、このときの梨斗は本心から美柑を異性として認識してしまった。たとえ一瞬の気の迷いから生じる感情であっても、慌ててそれを振り払っても遅い。
「スッキリできた……?」
精液を飲み干した美柑が、口内に残留するぐちゃぐちゃの精液を見せながら尋ねてきた。
「そろそろ朝ご飯、食べよう? 学校遅刻しちゃうから」
もしかして、このまま本番に。などと思っていた梨斗だったが、美柑の提案に安堵する。あくまで美柑の中では普段通りに生活を送るというのが前提で、時間に余裕があれば梨斗の性欲処理をするという認識であるらしい。
「あ、ああ……」
梨斗は自身の意思で返事をする。
安堵したのは間違いなく本当だった。だが、安堵とは別に、残念だという気持ちがあった。梨斗はそれを自分の本心によるものだとは信じず、邪念として振り捨てた。既に体が自由に動かせるようになっていたため、すぐに下着とズボンを履いて肉棒を収める。
「く、ぅっ……」
本番に至らぬまま役目を終えた肉棒が不満を訴えるように震えていた。
射精がしたい! 生理的欲求のように襲い来るそれを、梨斗は歯を食い縛って耐えるしかなかった。