旅立った日本からも男の母国アメリカからも遥か離れた異国の地のホテルの一室。
二人の男女は、息を荒げていた。
男は、呆然と美女を下から眺めるのみだった。そこには、歴戦の戦士の面影はなかった。
「ふう…ふう…」
互いの息がようやく整ってきた。マライアは、男を見降ろしていた。
やはり…この男は逞しい…想像以上に。このマライアに二度も搾り取られたというのに、若返っているような気さえする。
「あなた、なかなかステキだったわよ」
「……」
「ジョセフ。私の勝ちよ。負けを認めるわよねぇ。そうねぇ。あなたは特別に、私の”ペット”として飼ってあげてもいいわ」
「ペット…だと」
マライアは、男の上に馬乗りになった。
「こんなことをDIOにもしているのか」
「嫉妬しちゃった?」
「私の一番のペットにしてあげるわ。いつでも、サービスしてあげるわ…」
「そいつは、ステキな申し出だの…」
マライアは、男の上に乗りながら股間を押し付てくる。薄いタイツとパンティ越しに擦られる。
「あなた……私がほしい?」
「…………………………」
男のものが、再び回復してくる。
「でも、ここだけは、ダメよ。ここだけは、DIO様だけの場所って決めているの」
唯一無二の忠誠を誓った男との、それが引いた一線だった。
「あなたは、男と女の勝負に負けたんだから」
「マライア、あんたを抱きしめたいんじゃ。ほどいてくれんか」
ジョセフの四肢は、スタンド『バステト女神』の磁力によって、手錠で縛られたままだった。
マライア以外の誰にも解除できない。
ここまで、男として醜態を晒させたのだ。今さら、男は仲間達には顔向けできないだろう。
いざとなれば、『バステト女神』でまた、拘束することもできる。
しかし――
「だめよ」
「どうしても、だめか?」
「だめよ」
マライアはDIO様の下僕なのだ。この男の言うことなど聞くわけにはいかない。
「だったら、あんたの負けじゃ、お若いレディ」
「なんですって?」
――その時、だった。
ジョセフは、いつの間にかハーミット・パープルを使って、手錠の拘束を外していた。
迂闊だった。気付くべきだった。すぐにマライアは反撃に移ろうとするが、遅かった。
「ひゃぁ!」
飛び上がろうと暴れるマライアを、ジョセフは、腕とハーミット・パープルで抑えつけた。
「離せ!」
「そんなことを言うんじゃあない。美人が台無しじゃぞ」
「このビチグソがああああ」
「口の悪いのが難点だの」
マライアの首に、ハーミット・パープルがみっしりと絡みついている。
ジョセフが少し力を加えれば、首の骨を折ることも可能だろう。生殺与奪を握られていた。
それでも、なお闘志を見せ、一矢報いようとするが、すげなく、全身を這い回るハーミット・パープルに、ボルトやナットといった武器を取り上げられてしまった。ほんの一瞬の攻防だった。
「くぉぉの…」
形勢は明らかに逆転していた。
「たとえるなら…狼を襲おうとして、返り討ちにあった『赤ずきん』ちゃんってところかの?」
動こうとするほど、隠者の紫は絡みつく。抵抗は無意味だった。
この男の訴えに耳を傾けてしまった。その時点で敗北なのだ。そう、悟らざるを得なかった。
だが、それでも、マライアは平静を装って答えた。
「私をどうするつもり?…さっさと、再起不能にでもすればいい」
潔い女とでも言うべきか。このまま失神させることもできた。手荒なマネはしたくない。
しかし、このまま放してまた襲って来られたら厄介だ。女性を痛めつけて『再起不能』にするのも性に合わない。
「まだ戦うつもりか。それはいかんな。二度とワシらに歯向かう気を無くさせてやらんとな」
女には屈辱的で挑発的なことをされたのだ。
「お仕置きしてやらんとなぁ~」
ハーミット・パープルに全身を縛り付けられたマライアをどうしてやろうかという目で見る。
そこには、捉えられた敵女スタンド使い、それも飛びっきりの美女がいた。
(わたしが、お仕置きされるですって…)
先ほどとは状況は一変していた。
マライアは、何をされるのかうろたえつつも、尚も不敵に男の方を睨んで言った。
「好きにしなさい」
「やはり、美人だのぅ」
形勢を逆転したとはいえ、先ほどの行為の”熱”がまだ残っていた。はたして身も心も縛られているのは、どちらだろうか。
ジョセフは、俎板の上の鯉になったマライアをちょこんと膝の上に乗せた。
縛られて抵抗できないマライアは、不服そうに見上げた。
「さて、どうしてやろうかのうっと」
まずはと、自由になった手でマライアの尻を撫でる。思う存分に撫でてみる。
「んん~。これは、これで」
重力に反して大きく突き出ているノースリーブのシャツを、首元まで引き上げてしまう。
女の胸は、今やはだけて、男の前に完全に露わになった。
「失礼」
むにゅっ
「おおっ、これは…」
さんざん押し付けられたり、胸で挟まれたりしたが、その手で、直に揉みあげる。
柔らかく、大きく突き出た頂点の上に、乳首がすでに、つんと上を向いていた。
乳首を口に含むとペロペロと舐めていく。
「や、やめろ…」
男に自由にさせている…さっきまで、男を攻めていたのに…屈辱的だった。
マライアの脚を抱き抱えて、むしゃぶりつく。
「や…やめなさい…」
ここまで男に自由にさせたことは無かった。そして、マライアの脚を抱えたまま、こじ開けるように、奥へと進んでいく。
「これは…」
「!…」
確認するように手でその奥の部分を触った。そこは、薄いタイツとパンティの上からも分かるように―――わずかに湿っていた。
「マライア…」
マライアは、赤くなって目を背けた。認めるわけにはいかなかった。奉仕している間に、己自身に起こった変化を。
その秘所を、片手でなぞり、上げていく。わずかな軽い刺激だったが、マライアはよろめき、蠢いた。
「ぐぐっ…」
もはや、明らかだった。マライアが、その男自身に、”亢奮”していたことに。
「だ、だれが、お前なんぞに…」
「お仕置きすると、言ったな」
なにより、マライアが仕掛けた男と女の勝負なのだ。降りることは許されない。
マライアは、逃れようと、振り返り、ベッドの反対側に柵にしがみつこうとした。
必然的に、ジョセフに背を向けた四つん這い姿勢になった。それが、逆効果となった。
マライアはあまりにも魅惑的な尻を男の方に、無防備に向けることになったのだから。
もう我慢できないと、その尻を掴んで、顔を埋めた。
「ひゃん」
スカートの中に顔を埋めて、その中の蒸れ気をしばし堪能するのだった。
「この変態…スケベじじぃ!…」
男の勢いは止まらなかった。もどかしくも、その黒いタイツを引き下ろす。
パンティの色は意外にも、純朴そうな白だった。
「意外じゃのぅ。経験は少なかったりするんじゃないか? マライア」
そのパンティもマライアのひざ下まで、ずり降ろしてしまった。
ようやく、マライアの女の部分が露わになった。
男は、その部分に口を付けた。そこはもう、十分に濡れほそぼっていた。
(…)
男は一匹の獣になろうとしていた。
女に吸い寄せられるように、後ろから覆い被さっていく。――このまま、一気に貫かれると思ったときだった。
男は、マライアの首筋に、そっとキスをした。
「あっ…」
思わぬ柔い刺激に女の体が緩んだ。
そのまま、首筋からうなじにかけてキスをしていく。銀髪のサラサラな肌触りが頬を掠める。
男は狼。だが、その狼の目に火を付けてしまったのはマライアだ。誘(いざな)ったのはマライアだ。
マライアの心が折られていく。
(だめよ、私には、DIO様が…DIO様のものなのに……)
「怖がらなくてもいいんじゃ、マライア」
「なんですって…」
その荒々しさの中に、紳士的な態度に、体の強張りが失せていく。これが、年季と経験の差なのだろうか。
「お願い、やめ…て…」
敵の女は、振り返り、さきほどとは打って変わって余裕のない表情で言った。
「男と女の勝負じゃろ」
男は、女の膣の入り口を優しく、撫でた。その秘所は、もうすでにぬっぷりと濡れていた。
指だけ入れると、指だけなのに、待ち望むように締め付けてきた。
「ああ、んんっ」
マライアはいつのまにか枕の方へと頭を埋めていた。
お尻をこちらに向けて、男に差し出すかのように。
「あっ!」
男は、硬直しきったものをマライアの丸い尻を掴み、押し当てていった。
「あああっ!」
「マライア…?」
その締め付けは、あまりにきつく狭かった。経験豊富な女だと思っていたのに。
「私、DIO様以外に許したこと…なかったの」
男を誘ってきたときは、あれだけ妖艶だと思ったのに、意外にも初心なようだった。
「は、激しくしないで…」
女の懇願が、ますます男をそそらせた。
めりめりと、マライアのソコがこじ開けられていく…。
(これは、お仕置きのしがいが、ありそうじゃ)