太陽が昇りはじめ深い森に微かな光が差し込みネッドとミスティオラ二人がいる屋敷を朝日が照らす。
早朝の為少し薄暗いが、じっとりとした嫌な汗が出るほど暖かい気候。
風が無ければ不快な初夏の暑さの中、寝室の暖炉では昨夜二人が睦ぎあった証拠を燃やされていた。
精液と汗で染み込んだベッドの布団とシーツをはじめシミが着いたカーペットはパチパチっと音を立て燃やされていく。
激しく愛し合ったネッドとミスティオラの二人は昨日と同じ服の姿で剥き出しになった木の床に正座し辻褄を合わせていた。
この一晩で心身共に成長し大人になったミスティオラはニコニコな笑みを崩さず昨日、いや2時間前の疲れを感じさせずネッドの質問に答える。
「さあミスティオラ様、貴方は昨日何をしていましたか?」
「気分が優れないので森へ気分転換をして歩いていました。そこにアスタリアの花を持ったゴブリンが私を襲い純潔を奪おうとしましたが・・・ネッドが私を助けてくれました」
ミスティオラはネッドが教えた通りの文章を答える。
顔を赤らめ恍惚した息をフゥっと吐き胸に手を当て喜びを噛み締めながら。
「ネッド・ベイセルは劣情し意識朦朧の貴方を屋敷へ連れて行き介抱をしたと仰っていますがその時の記憶は覚えていませんか?」
「いいえ何一つ」
頬を染めたミスティオラは首を振る。
そしてミスティオラは愛を語るようにロマンチックに、音読をするようにスラスラと言葉を紡ぐ。
「アスタリアの花で発情した私は意識朦朧とし何をしていたのか覚えておりません。起きた時は一人ベッドでした、服もこのままで」
「では処女膜がないのは?」
「動けない私はネッドが連れて来た馬に乗りその時に破けてしまいました。誠に申し訳ございません」
(少しは済まなそうな顔をしなさい)
謝った顔を上げるミスティオラ。
勝ち誇った笑みを崩さない彼女にネッドは内心毒づく。
(この子は今の状況を分かっているのか)
ネッドは優しく暖かい笑みを浮かべ続けるが今でも舌打ちしそうだ。
ダークエルフの次期女王であるミスティオラは主神たる男の巨人にその身を捧げる役割がある。
健康で良質な肉を持つ羊を生贄にするが如くミスティオラも最高の生贄でならなければならない。
つまり初めての純潔を主神の為に保たねばならぬというのにそれを破った。
ダークエルフの異端児、はみ出し者と馬鹿にされるネッド・ベイセルに。
アスタリアの花で発情しているとはいえ神聖な儀式を忘れ自身の役割をアッサリ放棄し情欲に身を任せた彼女を皆下等な魔物のように映るだろう。
(種に交われば種に非ず。俺達は孤高で高貴なダークエルフではなく肉欲に負けたはみ出し者だ)
バレた瞬間にニダヴェリーナの元老院は逡巡することもなくミスティオラを死刑しネッドに自己を喪失する呪いをかけ奴隷のように使役をする。
これは既定路線であり決定事項と言ってもいい。
そのような憂き目に合わない為のアリバイ工作だというのにミスティオラはニヤニヤな笑みを止めない。
熱を伴った視線をネッドに向け『本当は違うのを分かっているくせに』と目で語りかけている。
真剣味が足りないミスティオラに怒鳴りたいと思いながらも当事者である自分がそのような立場ではないという考えからはあっとため息を吐くだけにした。
(後はこのミスティオラが何故このように成長したのかが問題だな)
ネッドは成長し自身と同世代になったミスティオラを見つめるとフッと鼻で笑った。
(遺伝というのは凄まじい、よく似ておられる)
と美女となったミスティオラを見てそう思う。
腰まである長い髪、彼女のキリッとした佇まいと豊満な胸と尻に顔の形。
大きく愛らしい目つきから涼しさを思わせる鋭い目つきが特に。
(目に見えぬ主神様が伴侶となる女王を自分好みに成長させたというヘンテコな言い訳が通るわけないしな・・・屋敷にいたら何故か大きくなったと押し通すしかないか)
大きくなり過ぎだがーとネッドはミスティオラの胸を見て苦笑する。少女の時の彼女でも如実に膨らんだ胸が服を破れんばかりに丸みを帯びている。
(・・・アレを昨日なすがままにしていたのか)
強烈なフェロモンと泰然自若とした存在感を漂わせる胸に息を呑むネッド。
昨日散々弄んだくせにまた揉み舐めたいと強烈な衝動で目が釘付けとなると同時にギリっと歯ぎしりをした。
(こんな事ならワインを飲まなければ良かった)
昨日は泥酔同然でしたためよく覚えていないネッド。
ただ''気持ち良かった''というのは分かるがどのように楽しんだのか?ミスティオラの感触は?という大切な事は記憶が薄っすらとしか残っていない。
「ネッド」
「何ですか?」
胸から顔に目を移すネッド。
そこには顔を赤らめモジモジとウブなミスティオラがこちらを見つめていた。
「その、胸ばかり見ていて、もう一度したいのか」
(コイツは何を言っているんだ)
アホかーとネッドは呆れて蔑んだ目でミスティオラを見る。
(過ちのおかげで頭を悩ませているというのにその過ちをもう一度する、元老院(ババア)共と同じくらい馬鹿だ)
恋する乙女のミスティオラは気付いていないのかたどたどしく言う。
「睦ぎあう時間は・・・まだあるぞ」
「いや・・・ありますけども」
期待するミスティオラにネッドは呆れる。
まだ人が寝静まっている早朝、ここから1回とは言わず5回は出来る時間はあるが常識的に考えて出来るわけない。
と断りたいネッドだが、
「ハァッ、ハァッ・・・すぐに終わるから、のう」
息を荒げ今でも襲いそうなミスティオラを見て言葉を飲み込み硬直した。
「キス、キスをしてもいいか。お主の唾液は砂糖水よりも甘く飲むと漢方薬よりも元気になる」
と前のめりになるミスティオラ。
ネッドの膝に手を当て体重を乗せ互いの息が感じるほどまで近く。
「・・・落ち着けよ」
しかし、ネッドは止めようとも仰け反りもせず動かないでミスティオラを見ていた。
小さな口から止めどなく唾液が口から流れ落ちる犬のように下品だが淫らな美女の舌を絡めたいと思った。
「か、体がまだ疼くのじゃ。お主もまだ止まらないのじゃろ」
「あぁ」
(そうだな、一度やらかした事はもう一度やってもどうでも良いよな)
フェロモンを発し甘い吐息で脳がドロドロとなったネッドは情欲に身を任せミスティオラの豊満な胸に手を乗せた。
そしてモニュモニュと柔らかく揉み始めた。
胸を揉まれるミスティオラは反応もせず我が意を得たりと言わんばかりのニヤケ面を見せた。
「良いぞ、其方は妾の胸を妾は其方の口を堪能しようとしよう。フフフッ、肉欲に身を任せいやらしく堪能するが良い」
「ミスティオラもいやらしくしてくれ、愛情を込めて」
「・・・当たり前じゃ」
ミスティオラは赤子のようにネッドに抱き着くと目を閉じネッドの口を食べるかのように大きく口を開け近づいた。
「んんっ、ネッド。チュパっ、チュッ」
チュパ、チュパという水音と好きとやたらに囁く甘いミスティオラの声が再び部屋に鳴り響いた。