※この作品はR-18です。

アースガルズの次期当主   作:ボルメテウスさん

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最強のワルキューレ

「我が夫よ、ワルキューレに関して、どこまで知っている」

 

その日、モルガンさんから話を切り出した。

 

だが、その膝にはレンが寝ている事で、あまり話が入らない。

 

「えっと、モルガンさんを含めた13人だとは聞いているけど」

 

「そうだ、アースガルズにおける種族としてでもあるヴァルキリー。

 

様々な国の魂が、転生した事によって誕生した存在や、純粋なヴァルキリーなど様々いる。

 

その中でも、私を含めた13人は、オーディンの直属の、いや今は我が夫の直属の部隊でもある。

 

その13人をワルキューレと呼んでいる」

 

そんなエリート集団だったのか。

 

「ロスヴァイセは普通のヴァルキリーの中でも祖国では飛び級を果たした才媛を持つ。

 

レンは風に関する能力で言えば、私以上の才能を持つ。

 

マリアとクリスも各々が天才と言っても良いだろう」

 

そう言いながらも、モルガンさんは目を閉じる。

 

「だが、ワルキューレの中でも、奴は特に異常だ。

 

ヴァルキリーの才能を全てを持つ。

 

あのブリュンヒルデに匹敵する強さを持ちながらも、アースガルズの為になる者に仕える事を生き甲斐にしている。

 

そういう意味では、私は気に入らないがな」

 

モルガンさんはそう言いながら、怒りをまるで隠そうとしなかった。

 

「私としては、あんたよりもマシだと思うけどな」

 

マリアがそう言いながら、遮る。

 

「ふむ、まだ認めないか」

 

「あんたが紘汰を利用して、世界征服を企んでいるからよ。

 

まったく、あの人もなぜワルキューレの一員にしたのか」

 

「貴様のような子供をリーダーにしたのも、疑問だがな」

 

「なんですって」

 

「やるか」

 

同時に険悪な雰囲気を出す2人。

 

「あぁ、もぅ、そういうのは良いから」

 

モルガンさんはレン以外のメンバーで表面上はロスヴァイセさんとは普通だが、あまり話さない。

 

対して、マリアと雪音とはこういう口喧嘩をする事が多い。

 

「少し、飲み物でも買ってきますから」

 

そう、俺は家から出て、近くの自動販売機に向かう事にした。

 

喧嘩が増える我が家の問題をどうすれば解決できるのかについて、思い悩みながら、目的の場所へと向かう。

 

すると何か奇妙な雰囲気の空間に包まれる。

 

疑問に思っていると、気配を感じ、見つめる。

 

そこにいたのは、蟹だった。

 

しかし、それはただの蟹ではなかった。

 

人間など、簡単に掴む事ができる程の巨大な鋏を持っており、その鋏に見合う巨大な身体を持つ蟹であった。

 

明らかに、その蟹が普通の蟹ではない事は一目見れば分かるが、こちらに気づいた蟹は俺の存在を見ると共に、背中にある突起物を向ける。

 

その突起物は俺に狙いを定めると共に、白い液体をこちらに向けて、放ってくる。

 

「危なっ!」

 

すぐに俺はその場を避ける。

 

同時に、その白い液体がかかった部分が溶けており、見るだけで危険な物質だと分かる。

 

「こういう厄介な奴ばかり来て、本当に嫌になるぜ」

 

未だに襲い続ける刺客に対して、呆れた声を出しながらも、俺は戦国ドライバーとオレンジロックシードを取り出す。

 

【オレンジ】

 

そして、ベルトを装着すると同時に、空から降ってきたオレンジ色の物体を掴む。

 

それは紛れもなく、オレンジの形をした果実だ。

 

それを握り締めると共に、俺は叫ぶ。

 

「変身!!」

 

【ソイヤッ! オレンジアームズ! 花道・オンステージ!】

 

鳴り響く戦国ドライバーからの音声と共に、俺は手に持った大橙丸と無双セイバーを手に持ち、構える。

 

すると、先程まで攻撃してきた蟹が再び突進してきていた。

 

だが、今度は避ける事なく、俺は二刀流で蟹を迎え撃つ。

 

「おりゃああああっ!!!」

 

気合の声と共に、俺は蟹に向かって走り出す。

 

蟹も俺の行動を見てか、鋏をこちらに向けて振り下ろす。

 

その体格に見合った大きさを誇る鋏は間違いなく脅威であり、まともに受ければひとたまりもない一撃だろう。

 

だが……。

 

「そんなデカいだけの鋏じゃ、簡単に避けられるぜ!」

 

そう言って、俺は大きく横に跳びながら、蟹の攻撃を避けつつ、そのまま蟹へと向かっていく。

 

だが、蟹はそれだけでは終わらなかった。

 

避けようとした俺の動きに合わせて、その場で回転し始めたのだ。

 

当然のように、大きなハサミを持ったままなので、遠心力によって威力が増している状態でこっちに迫ってくる。

 

このまま当たってしまえば、大ダメージは免れないだろう。

 

だが……。

 

「っ!」

 

鋏は突然打ち抜かれた光によって、砕け散った。

 

それがどこから撃たれたのか、分からないが

 

「このチャンスを無駄にする訳にはいかない」

 

あの蟹から出てくる酸は並の装甲ではすぐに溶かされてしまう。

 

それは、オレンジを初めとしたロックシードでは対抗する事ができない。

 

だからこそ、俺は、今、現状で最も強力なロックシードを手に取る。

 

【スイカ】

 

スイカロックシードを起動すると共に、戦国ドライバーに装着し、ブレードを倒す。

 

【ソイヤッ!スイカアームズ!大玉ビッグバン!】

 

その音声と共に出現したのは、他のアームズとは比べものにならない程に巨大な物質だった。

 

全身をすっぽりと覆うほどの巨大なスイカを模した鎧。

 

その姿を見た蟹はすぐさま背中にある突起物を向けて放つが、その動きは完全に見切っていた。

 

「遅いよ」

 

その言葉と共に、俺はスイカアームズを身に纏う。

 

【大玉モード】

 

スイカアームズに身に纏った事によって、蟹の酸を完全に防ぐ事ができた。

 

先程まで、建物を溶かしていた酸だが、スイカアームズには傷一つつかなかった。

 

それと共に俺はその場を回転すると共に、その姿を変える。

 

【ヨロイモード】

 

スイカ型の装甲は展開され、その巨大なスイカの鎧へと変わる。

 

俺を覆う鎧は、目の前にいる蟹と比べても変わらない程の大きさであり、その手には巨大な薙刀、スイカ双刃刀を手に持つ。

 

それと共に蟹は残った鋏を俺に向けて、振り下ろす。

 

手に持ったスイカ双刃刀で、対抗する。甲高い音と共にぶつかり合う鋏と刀。

 

その力はスイカアームズの方が強く、簡単に吹き飛ばす事ができた。

 

「さぁ、輪切りにしてやるぜ!」

 

叫び声と共に、俺は蟹に向かって、走る。

 

蟹の方も負けじと、背中にある突起物を向ける。

 

だが、それも今のスイカアームズの前では無力だ。

 

スイカ双刃刀からスイカ型のエネルギーを真っ直ぐと蟹に向けて放つ。

 

そのエネルギーに閉じ込められた蟹は身動きが取れなかった。

 

同時にスイカ双刃刀を回転させながら、大きく振りかぶる。

 

次の瞬間、蟹は真っ二つとなり爆発した。

 

爆風の中、変身を解くことなく、俺は周りを見渡す。

 

【ジャイロモード】

 

同時にその位置が分かると共にジャイロモードに変形し、目的の場所へと向かう。

 

そこに立っていたのは、一つの槍を持つ銀髪の女性だった。

 

黒いノースリーブのワンピースの夏服と黒いミニスカート、黒いパンティーストッキング、黒いブーツ。

 

そして、その手にはワルキューレを思わせる槍と盾を持っており、真っ直ぐと俺を見つめる。

 

「さっきの攻撃はあなたが撃ってくれたのか?」

 

そう尋ねる。

 

同時に、槍と盾を地面に置くと共に、彼女は答える。

 

「この度、あなたに忠誠を誓う、セルベリア・ブレスです」

 

そう言って、頭を下げる彼女に対して、俺は言う。

 

「えっと、もしかして、ワルキューレの1人なのか?」

 

「えぇ、その通りです、我が主」

 

なんというか、話しているだけでも分かるが、堅いイメージが拭えないな。

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