※この作品はR-18です。

アースガルズの次期当主   作:ボルメテウスさん

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黄金の可能性

その日、俺は駒王町の近くにある食堂に行っていた。

 

どうやら、鎧武に出てきたシャルモンのモデルになった店に向かっていた。

 

それは、一ヶ月に1度のケーキバイキングという事で、楽しみにしていたが

 

「なんというか、凄い量を食べるな」

 

「そっそうでしょうか」

 

ケーキという事で、興味があるメンバーは多かったが、カロリーを気にした様子で俺は1人で来ていた。

 

だが、その時、相席になっている女性は凄い量を食べていた。

 

既に何十という皿を食べていた。

 

その事で、恥ずかしがったのか、顔を赤くしながら、俯いていた。

 

「いや、別に良いと思うぞ。

 

何よりも、食事を残す奴よりはマシだ」

 

アレルギーや、思った以上に満腹、それに本当に苦手な食べ物など、しっかりとした理由ならば納得する。

 

だが、注文しておいて、食べる気もなく残す奴らは嫌いだ。

 

それに比べて、本当に美味しそうに食べている目の前の女性にはむしろ尊敬するぐらいだ。

 

「そっそんな風に言われると、嬉しいです」

 

笑みを浮かべながら彼女は言う。

 

「あっ、あの、私は甘露寺です。

 

あなたは」

 

「んっ、俺は紘汰だ」

 

「紘汰?

 

もしかして」

 

そう俺の名前を聞くと、甘露寺さんが少し驚いた表情をしていた。

 

何かあったのだろうかと思っていると、彼女が声をかけてきた。

 

だが、次の瞬間、店の雰囲気が一気に変わる。

 

窓の外から見え、周りに広がる群生。

 

まるで、蟻を思わせる怪物であり、鋭い牙を出しながら、まるでゾンビを思わせる動きで近づいてくる。

 

既に人影はいないが、建物の上にも、近くのマンホールからでも湧き上がるそいつらを睨みながら、俺は懐から戦国ドライバーとオレンジロックシードを取り出す。

 

「甘露寺さんは下がっていて。

 

こいつらは、俺がなんとかする」

 

「えっ、いや、私は」

 

【オレンジ】

 

俺はそう甘露寺さんを店の中へと避難させると共に、オレンジロックシードを起動させる。

 

起動させたオレンジロックシードをそのまま戦国ドライバーに装填し、周りに襲い掛かる蟻の怪物に目を向ける。

 

「変身!」

 

【ソイヤッ!オレンジアームズ・花道オンステージ!!】

 

変身したと同時に無双セイバーを抜き放ち、襲いかかる蟻たちを切り裂く。その勢いのままに飛び上がり、上空より襲いかかってきた奴らにも一太刀浴びせる。

 

だが、これまで一騎打ちでの戦いが、これまでの基本だった為、一体倒しただけでは、油断はできない。

 

目の前にいる奴を倒した跡でも、すぐに他の怪物がその爪を振り下ろす。

 

大橙丸で、その攻撃を受け止めながら、回し蹴りで、群がる敵を多少飛ばす。

 

それでもなお迫り来る敵に対して、俺は左手に持ち替えた無双セイバーを横薙ぎに振るう。

 

飛びかかってきた敵数体を切り払う。

 

「まだだ……」

 

まだまだいる。

 

今ここで俺が倒れれば、間違いなく甘露寺さんの命はない。

 

この多くの敵に対して、有効なロックシードは

 

「これしかないな」

 

【イチゴ】

 

それと共に、俺はイチゴロックシードを取り出し、そのままオレンジロックシードと入れ替える。

 

同時にオレンジアームズを外れる。

 

それと共に背後から襲い掛かってきた奴に向けて、オレンジアームズをオーバーヘッドキックで蹴り飛ばす。

 

それによって、吹き飛ばされると同時に、イチゴアームズにアームズチェンジする。

 

【ソイヤッ!イチゴアームズ!シュッシュリ・スパーキング!!】

 

それと同時に、手元にあるイチゴクナイを手に取り、振り向きざまに投げつける。

 

投げつけたそれは見事に敵の身体に命中し、爆発を起こす。

 

爆炎の中から飛び出してきた奴には、無双セイバーによる銃撃を浴びせる。

 

「さぁ……こいよ。お前らの相手はこの俺だ」

 

俺は目の前の敵に言い放つ。

 

すると、敵は一斉にこちらに向かってくる。

 

向かってくる群れに対し、俺は無双セイバーを構え直す。

 

未だに続く怪物の群れの中で、一人、異様に目立つ存在が見える。

 

鋭い切れ味を誇る三叉の槍を手に持ち、女王蟻を思わせる奴がいた。そいつは他のものと違い、明らかに雰囲気が違う。

 

「あいつが親玉ってわけか」

 

俺は呟きつつ、手に持った無双セイバーを構える。

 

「けど、どうやったら、行けるかだなぁ」

 

無尽蔵に出てくる敵に対して、イチゴアームズの能力は有利だ。

 

けど、それでも数は多く、そして強い。

 

いくら、俺が強くても限界はある。

 

そう思っていると

 

「もぅ、こういうのは嫌なのにぃ!!」

 

そう俺が警戒していると、聞こえた声。

 

同時に甘露寺さんに隠れて貰った店のドアが吹き飛ばされる。

 

その勢いは凄まじく、大軍の怪物を吹き飛ばしていた。

 

「えっえぇ?!」

 

それは予想を超えた出来事で、俺は思わず驚きの声を出してしまった。

 

「えっ、どういう事?」

 

「あぁ、紘汰さん!いきなり店に入れて、びっくりしましたよ!」

 

その言葉は、俺が変身している事が分かっているような一言だった。

 

「もしかして、甘露寺さんって」

 

「はい、私、ワルキューレの一人、甘露寺蜜璃です」

 

まさか、この人がワルキューレだとは、予想外だった。

 

「けど、武器は何も、魔法を?」

 

「いえ、私、魔法は苦手で。

 

武器も、今は修理に出していて、手元にはなくて。

 

その、何か武器とか、って、出せますか?」

 

「出せるかって、言われても、今はこのイチゴクナイと無双セイバーしか」

 

「でも、それって、黄金の果実で再現されただけだから、もう一つは出せたりできませんか?」

 

「そんな事、んっ」

 

その言葉に俺は、思わず目を見開く。

 

「そうだ、これは俺が、イチゴアームズを再現した武器」

 

「あのできれば、新体操のような剣は出せたりできますか?」

 

「あぁ、なんとか」

 

同時に、俺はイチゴクナイと無双セイバーを合わせる。

 

それと共に黄金の果実を通して、何十というイチゴクナイが重なり合う。

 

それと共に、まるで蛇腹剣へと変わる。

 

「うわぁ、凄いです、凄いです!」

 

「えっと、これで良いのか?」

 

それと共に、俺はその蛇腹剣を甘露寺さんに渡す。

 

「けど、甘露寺さんは無理に」

 

そう言っている間、甘露寺さんはそのまま怪物達の群れに飛び込む。

 

その動きはまるで新体操のようにアクロバティックな動きから斬撃を繰り出しており、群がっていた怪物達を次々と切り裂いていた。

 

「すげぇ……」

 

俺は思わず感嘆の声をあげてしまう。

 

「さぁ、いきましょう!」

 

その声とともに、俺は彼女の後を追いかける。

 

「まったく、頼りになるよ、本当に。

 

そちらは任せても大丈夫か?」

 

「えぇ、勿論!」

 

甘露寺さんの言葉を聞くと共に、俺はイチゴクナイを手に、そのまま女王蟻を思わせる怪人の元に接近する。

 

俺に向けて、三叉の槍での攻撃に対して、召喚したイチゴクナイを両手で構えて防ぐ。

 

「はぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

気合と共に、俺は相手の攻撃を押し返す。

 

それと同時に、一気に懐に入り込み、そのまま蹴り飛ばす。

 

その一撃を受けて、大きく吹き飛ぶ相手。

 

だが、そのダメージはすぐに回復する。

 

やはり、普通の方法じゃ倒せない。

 

「紘汰さん、こっちは片付けたので、これを!」

 

「早っ!」

 

見ると、既に大半の怪物達を退治していた。

 

甘露寺さんはそれと共に蛇腹剣となっている無双セイバーを俺に向けて投げ飛ばす。

 

俺は片手にあるイチゴクナイを女王蟻に向けて、投げる。

 

それによって爆発しているのを見ると共に、蛇腹剣を手に持つ。

 

【ロックオン】

 

【イチ・ジュウ・ヒャク・セン・マン!イチゴチャージ!】

 

音声が鳴り響くと同時に、その手に蛇腹剣の刀身に纏った赤いエネルギーを刃として放つ。

 

それと同時に、俺は跳躍する。

 

空中で回転しながら放ったそれは女王蟻の身体を大きく斬り裂く。

 

それにより、女王蟻の身体が砕け散り、周囲に散らばる。

 

それと同時に、俺は着地する。

 

「なんとか、倒せたか」

 

「良かったです」

 

それと共に甘露寺さんが駆け寄ってくる。

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