アースガルズの会議から数週間。
駒王学園の3学期に突入した。
「なんとか、エナジーロックシードも生成ができた」
「けど、凄い疲れていますね」
あれから、俺はなんとか劇中に出てきたエナジーロックシードを全て生成する事ができた。
その様子を見ていたロスヴァイセさんは結構心配そうに見つめていた。
「他のロックシードよりも生成は難しい」
「だけど、これはまだ作れないのね」
そう言いながら、マリアは不満そうに呟く。
それはゲネシスコアであり、ゲネシスドライバーではない。
ゲネシスドライバーは構造の事もあってか、生成は難しい。
その事もあって、斬月のファンであるマリアは不満そうである。
「そう言ってもなぁ」
黄金の果実はイメージが重要である。
特に俺が生成する際には、主役である葛葉紘汰が変身する仮面ライダー鎧武を中心に考えているのもあり、未だにゲネシスドライバーを作る事ができない。
「まぁ、ロキの奴もこれ以上は手を出せないと言いたい所だけど」
あの会見後、俺達はすぐにロキの所に話をした。
だが、返ってきたのは
『俺がお前達に刺客を?
そんな証拠、どこにあるんだ?』
それは明らかに分かっているような答えだった。
しかし、実際に証拠がないのも事実である。
ロキが放つ刺客であるクローン達はほとんどが意識のない魔物達。
実際に、ロキの刺客に関しては奴しかクローンを作れない事やオーディンの爺さんからの情報でしかない。
だからこそ、これからも襲ってくるのだろう。
「しかし、結局の所、紘汰は未だに次期当主という立場。
それが、これからは穏便に済ましてきたけど、おそらくは」
「あれで、穏便なのは凄いな」
マリアの一言に俺は思わず首を傾げる。
「当たり前よ。
ロキはあれでもオーディン様と並ぶ神よ。
それもトリックスターと呼ばれるような奴が、このまま終わらせるとでも」
その話を聞けば、確かに分かる。
ならば、これからどうするべきなのか。
未だに悩みが尽きない。
「とりあえず、少し外に出てくる」
「あっちょ、紘汰!
たく、護衛もなしにどこに行くつもりよ」
俺はそのまま1人で、家から出ていく。
そして、人気の少ない公園まで見えた。
「さて、ここでやるか」
普段はここで、俺はジンバー系統の変身の練習をしていた。
そう、俺が構えていると
「っ」
だが、そんな俺の練習も、本番に変わってしまう。
そこには狼を思わせる怪人が出てきた。
「こいつは」
それは、俺が最初に戦ったガルムによく似た狼型の魔物だった。
「まったく、こういうのは嫌になる!」
そのまま俺はオレンジロックシードとレモンエナジーロックシードを取り出す。
「変身!!」
【ミックス!オレンジアームズ!花道 オンステージ!ジンバーレモン!ハハーッ!】
その音声と共にジンバーレモンへと変身した俺はすぐにその手に持つソニックアローの弦を引き、狙いを敵に向ける。
それと共に、弦を離し、放たれた矢は真っ直ぐと敵に向かって行く。
しかし、その矢は敵に当たる事なかった。
「やっぱり、素早いな」
その言葉と共に、その赤い狼を思わせる怪人は巨大な鉤爪が俺に襲い掛かる。
瞬時にソニックアローの鋭利な刃で受け止める。
刃で受け止めながらも、間近まで迫っている怪人に向けて、再び弦を弾き、放つ。
野生の本能なのか、放った矢を怪人はすぐに避けて、距離を取る。
それと共に怪人はその姿を周りの建物の中へと隠れてしまう。
俺は瞬時にソニックアローを構えながら、怪人が隠れた建物に向けて矢を放つ。
だが、矢は怪人には当たらずに、壁や窓に当たってしまう。
どうやら、上手く避けられているようだ。
そう思いながら、俺は周りを警戒しながら、ゆっくりと歩き始める。
その時だった。
突然、背後から何か衝撃を受ける。
振り向くとそこには先程の怪人の姿があった。
怪人はニヤリと笑い、そして、腕を振り上げる。
「まったく、見てられないわね」
その言葉と共に怪人の腕が切り落とされる。
怪人は痛みを感じながらも、後ろを見るとそこにいたのは見たことのない女性だった。
「誰?」
「フレイアのヴァルキリー、ヒカリです。
それにしても、まさか本当にロキ様が」
「フレイアさんのヴァルキリーが?」
以前のアースガルズの会議で会った神様だったが、その人のヴァルキリーとこんな所で会うとは思わなかった。
「仕方ないわね。
少し力を貸すわ」
「それは助けるけど」
その言葉と共に目の前にいるヒカリさんは俺の手を触れる。
それと共に、ヒカリの身体は俺の手元でロックシードへと変わった。
「なんだ、これは?」
「オーディン様から貰った術式よ。
私も未だに詳細は分からないけど、あなた次第としか」
「なるほど」
未だによく分からないが、逆転できる可能性があるならば。
俺はそのままロックシードへと変わった彼女を無双セイバーに装填する。
【ロックオン!】
その音声と共に無双セイバーの刀身は西洋剣を思わせる姿へと変わっていた。
「これは」
鎧武でも無双セイバーが大橙丸やパインアイアンなどと合体できるのは知っているが、こんな風な変形は見たことない。
同時に先程ヒカリの攻撃によって、傷を負っていた怪人が俺に向けて、再び爪を振り下ろそうとする。
だが、それはすぐに見えなくなった。
「今のは一体」
疑問に思っている間にも、先程と同じように怪人が、同じ動きで襲い掛かってきた。
「まさか、これって」
俺はすぐに無双セイバーを振り上げる。
爪は弾く事ができた。
「未来予測」
まさか、彼女の力が宿って、ここまでなるとは。
「これは、私も予想外だわ。
私自身の力がここまで高まるとは思わなかったわ」
「未来予知が使えるならば、これを試してみるか」
【チェリーエナジー】
その言葉と共に俺はチェリーエナジーロックシードを取り出し、そのままレモンエナジーと入れ替える。
【ミックス!ジンバーチェリー!ハハーッ!】
その音声と共に俺はジンバーレモンからジンバーチェリーへと入れ替わる。
ジンバーチェリーへと入れ替わると同時に、怪人が攻撃を仕掛けてくる。
だが
「それは見えているんだよ」
俺は高速移動で避け、無双セイバーで斬り上げる。
「っ!」
それに、何が起きたのか分からず、困惑する怪人。
今の俺はジンバーチェリーの高速で移動する能力を持っている。
さらに、ヒカリの能力である未来予知が合わさる事によって、これまで動きを見る事ができない怪人を、反対に翻弄する事ができるようになった。
「はぁあああっ!!」
俺はソニックアローを構えて、矢を放つ。
矢は真っ直ぐと怪人に向かっていくが、それを怪人は軽々と避ける。
だが、その避けた先を予測していた俺は既に怪人の懐に入り込むように近づき斬り上げる。
そして、怯んだところで一気に攻め立てていく。
この速度ならば、怪人の動きを捉えることができる。
俺はそのまま怪人を追い詰めていく。
『一撃の高い方に変わるわよ』
「よく分からないけど、分かった」
俺はすぐに戦国ドライバーを操作する。
【オレンジスカッシュ・ジンバーチェリースカッシュ】
その音声と共に無双セイバーの刀身は光から炎へと変わり、それと同時に怪人目掛けて振り下ろす。
それに対して、怪人も爪を振り上げようとするが、それよりも先に俺の斬撃の方が早かった。
それにより怪人は倒れ込み爆発を起こす。
俺は爆煙が上がる中、急いで変身を解く。
「今のは一体」
「うわぁ、凄い威力」
その言葉と共に無双セイバーから外れたロックシードから出てきたのは、ヒカリとは違う赤い髪に赤い瞳の女性だった。
「誰?」
「私?
私は、ホムラよ」
そう言いながら、彼女は手を差し伸べてきた。
とりあえず、握手をしながら、彼女について聞いてみることにした。
「それよりも、さっきのロックシードになった理由は」
「それは、先程もヒカリちゃんが言っていたようにオーディン様からの魔術よ。
あなたが作り出した黄金の果実を元にロックシードを擬似的に再現できるようになったの」
「何時の間に」
「なんか、知り合いにも協力して貰ったらしいの」
色々と気になる事は多いが、今はそんな事を気にしている暇はない。
「えっと、それよりも、なんで、そのヒカリが君に?」
「私とヒカリちゃんは2人で1人のワルキューレなの。
まぁ色々と事情があってね、本名とは別にフリストの称号も得ているの」
よく分からないが、とりあえずワルキューレの1人という事になるのか。
「とにかく、これからよろしくね、紘汰くん」
「よろしくと言われても、そもそもオーディンの爺さんの所のワルキューレは全員で13人じゃないのか?」
「まぁ、そうなんだけどね。
私はフレイア様に仕えていたけどね」
「それじゃ、なんで?」
「それはロキ様の怪しい動きを警戒してね。
他の神様の所からもヴァルキリーは派遣される予定なんだ」
どうやら、俺が思っていた以上に厄介な事に巻き込まれる事になった。
今回はゲルゲさんのリクエストであるフレイアに仕えるヴァルキリーとして、ゼノブレイド2のホムラ&ヒカリです。
また、今回出てきたロックシードの説明に関しても活動報告で追記しております。
これからもよろしくお願いします。