※この作品はR-18です。

アースガルズの次期当主   作:ボルメテウスさん

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風のワルキューレ

「そういえば、前から気になっていたけど、ロスヴァイセさんって、確かワルキューレだったよな」

 

そう言いながら、俺は朝食を食べながら、ふと気になった事を質問する。

 

「えっ、はい」

 

「ワルキューレと言えば、なんかブリュンヒルデとか有名だけど、ロスヴァイセさんも昔からいたの?」

 

「いいえ、私も一応は種族でワルキューレです。

 

それに、現在のアースガルズではその伝説を見習ってか、各時代で優秀な13人を習って、主神オーディンの直轄部隊である私を含めて、13人がいます」

 

「ロスヴァイセさん以外にも12人か」

 

先日の一件で分かったが、俺はどうも戦いのテンションが上がると、なぜか性欲がかなり大きくなる。

 

ロスヴァイセさんとの行為を終えた後に、それを自覚してしまった。

 

「うぅ、にしても、他の人達ですか」

 

「何か不安があるのか?」

 

その様子はオーディンの爺さんに置いてきぼりにされた時と変わらない様子の為、不安になって、思わず尋ねてしまった。

 

「なんと言いますか、ワルキューレのメンバーは誰もが個性的であって、その色々と問題を起こす人も多いんです。

 

フライヤ様の所と比べても、色々と言われて」

 

その様子は本当に色々とあったのか、頭を抱える。

 

「とりあえずは、俺も、そろそろ学校に行くから」

 

「あっはい!

 

その、気をつけて、そのいってらっしゃい。

 

えっと」

 

なんだか、ロスヴァイセさんが緊張した様子で見つめてくる。

 

未だに結婚していないし、年上ではあるけど、なんというか、新婚生活を思わせて、恥ずかしい。

 

「そっそれでは、行ってきます!」

 

「あっはい、いってらっしゃい!」

 

そして、俺はいつも通り登校する。

 

しかし、まさか今日は、あんな事になるなんて思いもしなかった…… 放課後になり、家に帰る。

 

家に帰ったら、美人の奥さんがいるようで、少しウキウキしながら、家に帰る。

 

けど

 

「えっと、どういう状況」

 

帰り道、俺は目の前にいる人物に困惑する。

 

公園のベンチには青い髪の少女が寝ていた。

 

それも黒いドレスを身に纏っており、明らかに現代日本では珍しい格好だ。

 

オーディンの爺さんやロスヴァイセさん関係だと察する事ができた俺はこのまま放っておくかどうか、悩む。

 

すると少女は目を覚まし、俺を見る。

 

「・・・・誰?」

 

「いや、それはこっちの台詞」

 

俺は思わず答えてしまったが、頭を悩ませる。

 

「違う違う、思わず言ったけど、違った。

 

俺は紘汰だ」

 

「・・・紘汰?」

 

ゆっくりと、寝ぼけながら、頷いていると

 

「あぁ、オーディンさんが言っていた、次期当主」

 

「それって、オーディンの爺さんの事か」

 

それを聞くと、そのまま首を縦に振る。

 

なんというか、マイペースだな。

 

「それじゃ、ワルキューレの1人なのか?」

 

「一応、レヴェリー=メザーランス。

長いから、レンで良い」

 

そう、レンは欠伸をしながら答える。

 

どうやら、まだ眠たいようだ。

 

しかし、こんな所で寝ているなんて、一体何があったんだ?

 

そんな疑問を抱いると、レンはキョロキョロと見渡す。

 

「レン?」

 

「・・・敵」

 

その一言と共に、俺は殺気を感じる。

 

同時にレンの言葉に合わせるように、腰に戦国ドライバーを、オレンジロックシードを装填する。

 

「変身!!」

 

【オレンジアームズ!花道オンステージ!!】

 

戦国ドライバーから鳴り響く音と共に、俺は仮面ライダー鎧武へと変身すると共に、目の前に襲い掛かる存在からの攻撃を両手で無双セイバーと大橙丸を両手で構え、防ぐ。

 

同時に見えたのは敵の姿だった。

 

その姿はまさに蠍だった。

 

人の姿を得た蠍を思わせる毒々しい紫色であり、蠍の特徴とも言える尻尾をまるで髪のように頭から生やしている。

 

だが、その両手にはまるで戦士を思わせるのか、片手で持てる程度の斧と蠍が描かれた盾を手に持っていた。

 

「また、ロキの野郎が送ってきた奴か」

 

そう悪態を言いながらも、迫り来る蠍に対して、無双セイバーのグリップにある引き金を引く。

 

それによって、無双セイバーにある銃口から光の銃弾が、迫っている蠍に向けて放たれる。

 

蠍の胴体に当たった光の銃弾は火花を散らしながら、後ろに下がった蠍を見ながら、俺はそのまま後ろへと後退し、構える。

 

それに合わせるように蠍もまた、斧を構え、俺は両手に持つ無双セイバーと大橙丸を構える。

 

僅かな静寂。だが、それは一瞬だけだった。

 

合図した訳でもなく、同時に走り出した俺達は、そのまま互いの武器で斬り合う。

 

両手に持つ二刀による斬撃を蠍に叩き込む。

 

しかし、それは鳴り響く金属の音と共に防がれる。

 

それは蠍の持つ盾であり、切れ味の鋭い二つの刀でも、全て防いでいた。

 

俺の攻撃を防ぎながらも、隙を狙うように斧での攻撃。それに追撃するように尻尾を自在に操り、針先が俺を狙う。

 

しかし、オレンジロックシードを通して見た、鎧武の本来の変身者である葛葉紘汰の戦闘経験によって、全ての攻撃を予測していた俺は、即座にその場から離れる事で攻撃を回避。

 

すぐにバックステップを行いながら、距離を取り、再び無双セイバーと大橙丸を構える。

 

「打ち破る事はできるか」

 

蠍を倒す為の手段。

 

それは蠍の攻撃よりも、その絶対的な防御である盾にあった。

 

あれを打ち破る事ができれば、なんとかなる。

 

「イチかバチか、賭けるか」

 

その言葉と共に、俺はそのまま大橙丸を思いっきり蠍に向けて、投てきする。

 

突然の行動に驚いたのか、反応が遅れた為に、大橙丸は真っ直ぐと飛んでいき、そして盾に当たる。

 

大橙丸は勿論、その盾によって大きく跳ばされるが、同時に俺が取り出したのは新たなロックシードだった。

 

【パイン】

 

鳴り響くロックシードをそのまま戦国ドライバーにセットし、そのまま発動させる。

 

【パインアームズ! 粉砕デストロイ!】

 

音声が鳴り響き、俺の上空にあったパイナップル型の巨大な物体が落ちてくると同時に、それが展開して中から出てきたのは、パイナップルを模した装甲。

 

それを纏い、同時に大橙丸の代わりの武器がその手にあった。

 

パインアイアンと呼ばれる鉄球を鎖で繋いだ打撃武器であり、それを手にした瞬間、俺はそれを振り回す。

 

「さぁ、ここからは俺のステージだ!」

 

俺はそう叫ぶと共に、そのままパインアイアンを振り回し、迫る。

 

それに対して、今度は先程とは違うと言わんばかりに、手に持った斧で、向かってくるパインアイアンを防ぐ。

 

その度に金属音が鳴り響き、火花を散らせる。

 

だが、それで怯む事はなく、俺は何度も何度もパインアイアンを振るう。

 

先程と同じような武器での打ち合いである事は変わらない。

 

しかし、パインアイアンの射程範囲は無双セイバーと大橙丸に比べても広く、さらに盾に攻撃すればする程、その威力は次第に大きくなっていく。

 

だからこそ、俺はひたすらにパインアイアンを振るいながら、その盾に向かっていく。

 

最初は互角であった攻防も次第に変化していく。

 

パインアイアンは俺の意志に合わせるように動いているが、何よりもパインアイアンを纏う風が凄まじい。

 

「これは」

 

見ると、レンは手を翳していた。

 

おそらくロスヴァイセさんと同じく、魔術を使っているのが、よく分かる。

 

何度目になるのか分からない程の衝突。それによって生じた大きな衝撃により、蠍は後ろに下がる。それと同時に俺は一気に距離を詰める。

 

パインアイアンによる攻撃を防いだせいなのか、それともその一撃によって腕が痺れたからなのか、既に盾を持つ手が震えていた。

 

【ソイヤッ!パインスカッシュ!】

 

戦国ドライバーから鳴り響く音が鳴ると共に、その場で高く飛び上がる。

 

そして、空中で一回転した俺はそのままパインアイアンを投擲。

 

狙い通り盾を持ったままの状態の蠍はなんとか防ぐように持ち、俺はそれにぶつかる。

 

同時に巨大化させたパインアイアンは蠍の身体に被せ動きを封じる。

 

それと共に宙に飛んでいる俺はそのまま真っ直ぐと蠍に向けて、蹴りを放つ。

 

空中でキックを行う事により発生したエネルギーを右足に集中して放つ。

 

それにより、蠍に直撃すると同時に爆発が起きる。

 

「倒せたか」

 

そう言いながら、落ち着く。

 

「それにしても、よく分かったな」

 

「・・・風が教えてくれた。

 

そういうのは、得意だから」

 

蠍を倒した事で、安心したように眠そうにするレン。

 

先程と変わらないマイペースな様子だが、どうやら俺の戦いを見て、何かを感じ取ったようだ。

 

「眠い」

 

「えっ、ちょ」

 

そうしていると、レンはそのまま俺の後ろに回ると、そのまま背中に抱きついた。

 

そのまま寝息が聞こえ、俺は溜息を吐く。

 

あの後、戦いが終わった後、俺はレンをおんぶして、とりあえずは家に戻る事にした。

 

正直に言えば、もう疲れた。

 

だけど、まだ気を抜いていい状況ではない。

 

それにロキが送った刺客はまだいるかもしれない。

 

そうしながら、家に帰ってくる。

 

「お帰りなさいって!」

 

「ただいまぁ」

 

疲れた様子で、俺は家に帰ると、出迎えてくれたロスヴァイセさん。

 

「あの、その背中にいるのはレン様ですか」

 

「やっぱりワルキューレなの?」

 

そう言うと、ロスヴァイセさんはそのまま頷く。

 

「私達の中でも特に風に関する能力が高く、おそらく三大勢力で彼女以上の風の使い手を探すのは難しいでしょう。

 

だけど、それ以上にマイペースで警戒心が高い方ですが」

 

それと共に俺の背中に寝ているレンを見つめる。

 

「あなたは、その、ワルキューレたらしでしょうか」

 

「あー、その、なんというか、成り行きでそうなったと言いますか」

 

俺は苦笑いを浮かべる事しかできなかった。

 

「ところで、そろそろ降りてもらえないかな」

 

「・・・ダメ」

 

そんな事を言われても困ると言わんばかりに、レンは俺の背中から離れようとしない。

 

「どうしてこうなったんだ」

 

「それは私が聞きたいですよ」

 

ロスヴァイセさんの言葉を聞きながらも、俺は諦めるしかなかった。

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