※この作品はR-18です。

アースガルズの次期当主   作:ボルメテウスさん

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力の可能性は

「もうすぐ新学期か」

 

あと少しで高校生活が2年目に突入する中で、俺は未だに襲い掛かるだろうロキの刺客の事について考えていた。

 

これまでは、襲い掛かってくる敵という事で、あまり気にせず戦ってきた。

 

どいつも凶暴性があって、倒す事に何の迷いもなかったけど。

 

「うまい、うまい!」

 

「まさか、こんな奴がいるとはなぁ」

 

そう言いながら、俺の目の前で、大量のお菓子を食べる奇妙な怪人。

 

外見的特長は顔にあるサイの角や象の鼻・牙であり、人間に見えないそいつは、どうやら俺を襲い掛かってきた怪人らしい。

 

「なんだか、そのごめんね、こんな事に付き合わせて」

 

そう、俺に謝っているのは、学校に転入する予定だという、バルドルという神に仕えるヴァルキリーの1人、ヒサメさんである。

 

髪は水色のショートヘアーで、左側頭部から白い髪が少し。こめかみから小さな角が生えているという容姿が特徴的だが。

 

「それにしても、これまでと違って、クローンじゃないのか」

 

「うん、私もこの子から話を聞いた時にはびっくりしたけど、どうやらロキに改造させられて、この姿になったらしいの」

 

「うーん……とりあえず、お前の名前ってなんていうんだ?」

 

俺は怪人の姿になっているとはいえ、一応は子供だと思うので、まず名前を聞いてみる。

 

すると、怪人は首を傾げてから口を開いた。

 

「オレナマエ、ワスレタ。

 

ロキカラ、コノカラダサレテカラ、オマエヲタオスコトシカオシエラレテナイ」

 

そう言ってバクバクと食べ続ける怪人を見て、俺は思った事を口に出す。

 

「なあ、こいつさ……」

 

「ちょっと待った!それ以上言わなくてもいいよ!!」

 

と、そこでヒサメさんが大声でそれを止める。

 

なんだろうと思って彼女を見ると、彼女は困り顔をしていた。

 

「この子は、本当に改造させられたこうなっただけだと思う。

 

だから」

 

「分かったよ。

 

まぁ、俺も、そんなの嫌だからな」

 

ヒサメさんの言う通り、こいつは改造されただけであって、元の子供だ。

 

それを無理矢理殺すような真似はできない。

 

「それにしても、まずはどうするかだよな」

 

ロキによって改造されたせいか、怪人となったその姿は、とても痛々しいものだった。

 

何よりも、元に戻す方法は。

 

「ワカラナイ、ケド、オレハシニタクナイ」

 

はぐれ悪魔の少年は、自分が殺されるかもしれない状況なのに、それでも死にたくないと言う。

 

それはそうだ。だってまだ彼は生きているのだから。

 

だからこそ、どうにかして助けたい。

 

「ウッ」

 

「どうしたのっ」

 

そう思っていると、はぐれ悪魔の少年の異変に気づくヒサメ。何かあったのかと尋ねると、はぐれ悪魔の少年が、自分の胸を押さえていた。

 

そして、苦しそうな表情をしながら、言葉を発する。

 

「ウアァッ……ヤメロォオオオッ!!!」

 

次の瞬間、彼の体は巨大化した。

 

それは、サイやゴリラを彷彿させる屈強な上半身になり、腕もゴリラのような形状になり、腰にもサイを思わせる鎧を身に纏っていた。

 

そして、意識はないのか、そのまま俺に襲い掛かる。「危ない!」

 

「おっと」

 

俺は間一髪で攻撃を避け、距離を取る。

 

「おい、大丈夫か!?」

 

「くそ、ロキの仕業か……」

 

そう言いながら、俺はベルトを巻いた。

 

「変身!」

 

【オレンジアームズ!花道・オンステージ!!】

 

鎧武へと変身し、そのまま大橙丸を構える。

 

「ぐっ」

 

襲い掛かる拳の衝撃、振り下ろされる足による蹴りを受け流し、隙を突いて大橙丸を振るう。

 

しかし、その斬撃すらも受け止められてしまい、そこから再び攻撃を受けてしまう。

 

「うあっ」

 

吹き飛ばされながらも体勢を整え着地し、無双セイバーを取り出して構える。

 

「まだまだ」

 

「駄目だよ、それじゃ、あの子が傷つけちゃう」

 

「それは」

 

暴走しているはぐれ悪魔を何とかしようとする俺だったが、ヒサメの言葉を聞いて動きを止めてしまう。

 

確かに彼女の言うとおりだった。

 

このままあの子を倒して良いのか。

 

それでは、まるで、理由のない悪意を屈するようだ。

 

「・・・いや、まだだ」

 

俺はそう言いながら、メロンエナジーロックシードを取り出す。

 

「まだ、終わっていないからな」

 

そう言いながら、俺はメロンエナジーロックシードをそんまま装填する。

 

【ミックス!ジンバーメロン!ハハー!】

 

鳴り響く音と共に、俺はそのままジンバーメロンへと変身すると共に、その手に持つソニックアローを構える。

 

「なぁ、ヒサメ。

 

聞きたいけど、はぐれ悪魔って、確か、悪魔の駒で悪魔になるんだよな」

 

「えっ、そうだけど」

 

「だったら」

 

ヒサメの言葉を聞くと共に、俺は走り出す。

 

狙いはもちろん、暴走しているはぐれ悪魔の少年だ。

 

しかし、俺の接近に気づいたのか、はぐれ悪魔がこちらに視線を向ける。

 

そして、そのまま腕を振り下ろしてきた。

 

それを、俺はソニックアローを振って弾き飛ばす。

 

同時に俺ははぐれ悪魔の背後へ周り、その背中を蹴って上空へと飛び上がる。

 

「紘汰っ」

 

「まぁ、見てろ」

 

俺はそう言いながら、ソニックアローにメロンエナジーロックシードを装填する。

 

【ロック・オン】

 

電子音が鳴ったと同時に、俺ははぐれ悪魔に狙いを定める。

 

同時に、目の前にある映像から、はぐれ悪魔の身体からエネルギーが集中部分が映し出され、それに向けて、ゆっくりと引き金を絞った。

 

「セイッ!!」

 

そして、俺は勢いよく矢を放つ。

 

放たれた矢はそのまま真っ直ぐに飛び、そして、命中した瞬間、爆発が起きた。

 

「ウガァアッ!?」

 

はぐれ悪魔は悲痛の声を上げながら地面を転げ回る。

 

だが、その身体は徐々に鎧が崩れ落ちていき、その姿は小さな少年へと変わっていた。

 

「今のは」

 

「原作にはないけどな。

けど、こういうのもありだろ」

 

「いや、どういう事なの?」

 

「さっき、ヒサメが教えてくれただろ。

悪魔の駒で悪魔になったて。

だったら、それを貫き、力を壊した。

ただ、それだけだ」

 

「そんな事は」

 

「不可能なんてルールはないだろ」

 

仮面ライダー鎧武には、ヘルヘイムの実が変身アイテムであり、同時に食べれば、もう2度と人間には戻らない。

 

だが、多くの仮面ライダーは怪人になった人間を元に戻す力がある。

 

それを込めて、俺はメロンエナジーロックシードを生成し、それを込めて変身した。

 

「だけど、少しは疲れた」

 

「おつかれさま」

 

地面に座り込む俺を労いながら、ヒサメは笑顔を浮かべていた。

 

はぐれ悪魔の少年との戦いの後、俺たちはとりあえず、はぐれ悪魔の少年を連れていった。

 

幸い、オーディンの爺さんに連絡し、この子を無事に保護する事になった。

 

一連のロキの動きを含めて、最近は世界では大きな動きが見えているらしい。

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