「それで、俺に何の様だ」
「単刀直入に言う。
俺達の仲間にならないか」
「なに?」
その言葉に俺は首を傾げる。
「未だに君に関しては謎が多いが、分かっている限りでも、君は人間で間違いない。
それにも関わらず、その力で数々の神獣のクローン達を倒した。
まさに現代の英雄と言うべき存在だ」
「それはどうも」
褒められて悪い気はしなかったが、どうも嫌な感じがする。
「異形は人間の敵であり、人間の手で討たなければならない。
それは英雄である君ならば、分かるだろう」
「そうか、異形は人間の敵か」
その言葉を聞いた瞬間、俺の答えは決まった。
「悪いが、その答えはノーだ」
「ふむ、なぜかな」
「そうだな、一言で言えば、気に入らないだ。
異形は人間の敵?確かに異形の奴らは中には人間を襲う最低の奴もいるな。
だが、同時に異形の存在が人間を守る事だってある」
「それはこの領地にいる悪魔達の事か?それとも教会の天使達か?
彼らはそんな酔狂な存在ではない」
「さぁな。
俺も分からない。
けどな」
鎧武を初めとした仮面ライダー作品の多くはその身体を異形の存在は多くいた。
だが、彼らは人間の為に戦い続けた。
だからこそかな。
「俺は英雄になるつもりはない。
なるならば、皆を守るヒーローになってやるよ」
「そうか、非常に残念だ。
君とは気が合いそうだったんだがな。
特に、君と会った時から、黄昏の聖槍の輝きが凄まじいからな」
それに関しては、俺も同感だ。
どういう訳か、俺の内側にある黄金の果実が鼓動が止まらない。
共鳴というべき現象が起きているのだろう。
「さて、返答は残念だが、君にはここで死んで貰おうか」
その言葉を合図に霧の中からインベスと共にで剣で形作った巨大なドラゴンが襲い掛かった。
「マジかよ!!」
それを見て、俺はすぐに大橙丸と無双セイバーを構えながら、回避行動を取る。
しかし、その攻撃はあまりにも早く、俺は直撃を受けてしまう。
吹き飛ばされた俺は、そのまま地面を転がる。
どうにか、立ち上がると同時に俺は自分の状態を確認する。
幸い、怪我らしい怪我はなく、無事だったが、それでもダメージはあるようで少しばかり息苦しかった。
だが、そんな俺に休息を与えないばかりにインベス達が、巨大なドラゴンが襲い続ける。
「この状況じゃ、アームズチェンジもできない」
アームズチェンジをしようにも、その隙がない上に、下手をすれば、あの一撃を喰らいかねない状況だ。
このままでは、ジリ貧だ。
そう思った時だった。
「ここに祈りを捧げましょう……我が友、我が仲間を守らせ給え!リュミノジテ・エテルネッル!」
「っ」「なんだっ」
聞こえた声、それと共に、俺を包み込む光。
それは目の前に迫っていたインベスとドラゴン達の攻撃を跳ね返した。
「今のうちに」
「誰だが、分からないが、助かった!」
その言葉と共に、俺は二つのロックシードを取り出し、そのまま戦国ドライバーに装填する。
【ミックス!スイカアームズ!大玉ビッグバン!ジンバーメロン!ハハーッ!】
鳴り響く音声と共に、俺は巨大なスイカアームズに身を包む。
同時にヨロイモードになると、メロンエナジーロックシードの影響なのか、左手に巨大なメロンの盾が現れる。
「なんだ、それは」
この姿は本編の仮面ライダー鎧武では現れなかった亜種フォーム。
エナジーロックシードと同等の力を持つスイカロックシード。
そのスイカロックシードとエナジーロックシードを同時に使用する事は、おそらく他のアームズと比べても高い戦闘力は獲得できるだろう。
「けど、やっぱり」
そのエネルギー消費量は通常のスイカアームズよりも激しいのか、俺の身体から力が抜き取られる感じがする。
これは早く決着をつける必要がある。
俺はすぐにスイカ双刃刀を構える。
それに合わせるように光の壁が消え、インベス達とドラゴンが襲い掛かる。
まずは手始めに、俺はスイカ双刃刀で薙ぎ払う。
その一撃だけで、まるで嵐が起きたように、その場にいた全てのインベスを切り裂く。
さらに、その勢いのまま、俺は無双セイバーと大橙丸の二振りの剣を振るい続け、次々とインベスを切り刻む。
「す、すごい」
その様子を見ていて、俺は思わず呟く。
初めて実戦で使ってみたが、とんでもないな。
「ここまでとは」
「一気に決めるか!」
その言葉と共に今度はドラゴンへと向ける。
【スイカスカッシュ・ジンバーメロンスカッシュ!】
それと共に、俺は飛び上がり、空中で一回転しながら、ドラゴンに向かってメロン型のオーラをスイカ双刃刀が纏い、それを思いっきり叩きつける。
その一撃によって、完全に真っ二つになったドラゴンはそのまま爆発して消える。
「まさか、ここまでとはな。
本当に惜しいな」
その言葉と共に、俺を助けてくれた人物を見る。
そこには金髪の女性がおり、まるで聖女を思わせる格好をしていた。
「それで、そこにいるあなたは」
「我が真名は、ジャンヌ・ダルク。
この場で、鎧武を守護する者」
「はっはぁ」
その名前を聞いて、俺は思わず驚きを隠せなかった。
まさか、ヴァルキリーの1人なのか?
「ジャンヌ・ダルクだと?
何を馬鹿な事を」
「嘘を言って、何になるんですか」
何やら、揉めている様子だが
「ふむ、仕方ない。
この場は退かせて貰おう。
しかし、鎧武、もしも気が変われば
いつでも来るといい」
「誰が」
「それではまた会おう」
それと共に、周りの霧は消えていった。
それと同時に変身も解除する。
「まさか、インベスを作り出す奴がいるとはな。
それで、えっとジャンヌさんだっけ、詳しい話は家で良いですか?」
「えぇ」
そう言うと、俺はそのまま家に帰る。