英雄派からの勧誘から誘いから、数日。
「けど、これからやばいな」
英雄と名乗る奴らの事も不安になるが、それと同じぐらいに考えなければならないのは、他の勢力から似た勧誘が来る可能性だ。
リアスさん達も含めた悪魔勢力もあるが、おそらくは堕天使や天使などの多くの勢力が来るのは、目に見えて分かる。
「だからこそ、爺さんは隠している訳か。
はぁ」
そうしながら、これまでと変わらない日常のように、俺は懐からロックシードを取り出し、そのまま戦国ドライバーを腰に巻く。
【オレンジアームズ!花道・オンステージ!】
戦国ドライバーから音が流れると共に、俺は鎧武へと変身し、その手に大橙丸と無双セイバーを手に取る。
同時に現れたのは、まるでボクシンググローブを思わせる拳が特徴的な怪物がいた。
おそらく、その見た目から分かるが、おそらくはゴブリンのクローンだろう。
目の前に立つゴブリン・クローンはまるでボクシングを思わせる構えを取りながら、こちらの様子を窺っている。
それに合わせるように、俺もまた両手に大橙丸と無双セイバーを構えながら、ゆっくりと様子を見る。
(さて……とりあえずどうするか?)
ただ倒すだけなら方法はあるのだが、まずはこのゴブリン・クローンの強さを知ることが先決だろう。
というかあの拳は厄介だ。
見るだけでも、その威力は容易に想像でき、まともに食らえばひとたまりもない。
しかもそれが何個も同時に放たれるとなれば、正直きついものがあるな。
(ならまずはこれかな?)
その言葉と共に無双セイバーから銃弾を真っ直ぐとゴブリン・クローンに向けて放つ。だがそれは奴に当たることなく空を切るだけで終わった。
(やはり避けられるか)
そう思いながらも今度は大橙丸を振るう。
しかしそれもまた同じように回避されてしまう。
それどころか反撃までされてしまい、咄嵯にそれを防いでしまう。
(やっぱり速いな……。だけどこれくらいなら何とかなるかも?いやでも油断はできないよなぁ~)
そんなことを思っている間にも次々と繰り出される攻撃をどうにか凌ぎつつ、隙を見て銃撃を放つ。
そして再び距離を取るために後ろへ飛び退こうとした瞬間だった。
「っ!?」
ゴブリン・クローンは瞬く間に俺に詰め寄り、その拳を放つ。
すぐに無双セイバーと大橙丸で、その攻撃を受け流すが、それでも勢いを殺しきれずに大きく吹き飛ばされてしまった。
「ぐぅ!」
地面に転がりつつも直ぐに起き上がり、体勢を整えると同時に地面を強く蹴ってその場から離れる。
その直後、今いた場所に無数の拳が叩き込まれた。
(マジかよ!あんなスピードで動けんのか!!)
今の一撃で分かったことがある。
こいつは強い。
単純な身体能力はもちろんのこと、反射神経も並外れているようだ。
このまま戦うにしてもかなり厳しい戦いになるだろう。
そう、疑問に思っていると共にゴブリン・クローンの攻撃を遮った。
「これは」
「あの、あなたが鎧武ですか!」
その言葉と共に見えたのは、まるで妖精を思わせる存在だった。
おそらく、新たなヴァルキリーだろう。
「えっと」
「とにかく、早く片付けましょう!
さぁ!!」
「せっかちだな」
そう言いながらも、俺はそのヴァルキリーの手を取る。
同時にその身体をロックシードへと変わると共に、俺はレモンエナジーロックシードを取り出す。
【ミックス!オレンジアームズ!花道 オンステージ!ジンバーレモン!ハハーッ!】
その音声と共に、俺の手にはソニックアローを手に持つ。
同時に無双セイバーに先程のヴァルキリーが変化したロックシードを装填する。
「うぉ!?」
それによって、俺の背中には翼が生え、そのまま空を飛ぶ事ができた。
「なるほど、これは良いかもしれないな」
これまでになかった空中戦が可能なった。
それと共に、俺は空を飛びながら、ソニックアローを真っ直ぐとゴブリン・クローンに向ける。それと同時に、奴もまたこちらに向かってきた。
そして互いの距離が縮まった瞬間に、互いに攻撃を仕掛けた。
だが、空を飛ぶ事ができる俺は、その距離を一瞬にして詰めて奴に狙いを定める。
それに反応したのか、ゴブリン・クローンはすぐに防御態勢を取った。
それを見た俺は、即座に引き金を引いた。
だが、それは攻撃のためではない。奴を拘束するためのものだった。
電子音が聞こえたかと思うと、矢の先端が展開し、ビーム状の矢が発射される。
同時に矢はその先端が開きゴブリンの手足に絡まるように突き刺さり奴を固定させる。
そしてすぐさまソニックアローを、構える。
【オレンジオーレ・ジンバーレモンオーレ】
その音共にソニックアローにオレンジ色のエネルギーが集まる。そしてそれが限界にまで達すると同時、ソニックアローを引き絞り放つ。
エネルギーによって極限まで加速された矢は、まるで弾丸の如くゴブリンクローンに向かって飛んで、一瞬で貫く。その結果、その攻撃を受けて、断末魔を上げることなくゴブリンクローンはそのまま消滅した。
「ふぅ、なんとかなったか」
『それは良いけど、なんだか奇妙な感覚。
これが、噂に聞いていたロックシードになるという事?」
そうして、ロックシードになって、一緒に戦ってくれたヴァルキリーの声が響いた。
「えっと、それで君は」
『私?
私はリーファ、これからよろしくね』