コカビエルが待ち構えていた駒王学園の校庭。
そこにはコカビエルが召喚したケルベロス以外に、もう一体の存在がいた。
「あれって」
「河童」
一誠達は、その召喚した存在に首を傾げる。
「あぁ、河童だ。
少し面白い奴だからな、やれ」
その言葉と共に、河童は雄叫び声と共に一誠達に襲い掛かる。
その勢いは凄まじく、相撲のつっぱりを思わせる動きと共に、一誠達に襲い掛かる。
「なっマジかよ!?」
そのつっぱりの威力に、思わず驚きを隠せず、一誠達はその場から離れる。
それと共に、河童が突っ込んだ先にある校舎が、そのまま崩壊してしまう。
「なんという、馬鹿力なんだっ」
「くくっ、やはり面白いな。
カッパ・クローンと聞いた時には、どうなるかと思ったが」
そう言いながらコカビエルとカッパ・クローンはそのまま狙いを再び一誠達に向けていた。
「このままじゃっ」
「変身」
そう、一誠達が構えていると共に、聞こえてきた音。
同時にカッパ・クローンを切り裂く音。
「まさか」
「さてっと」
それは鎧武へと変身していた紘汰だった。
両手には大橙丸と無双セイバーを構えながら、カッパ・クローンを睨んでいた。
「なるほど、どうやら、あいつから貰っていたらしいな」
「ほぅ、一目で分かったか」
「さぁな」
そう言いながら、鎧武はそのままカッパ・クローンに向かって走り出す。
それと共に、大橙丸を振るう。
だが、カッパ・クローンはその攻撃をかわすと、そのまま鎧武に向かって突っ込む。
そして、つっぱりを放つ。
だが、鎧武はそれを難なく受け止める。
それを見ていたコカビエルも驚く。
「ほぅ、噂以上の力のようだな、鎧武。
これは退屈しそうにないな!」
「んっ」
それと共に光の槍を持ったコカビエルはそのまま紘汰に襲い掛かる。
すぐに大橙丸で、その攻撃を受け流す。
「紘汰っ!」
「お前達は、そいつらと遊んでいろ。
フリード」
「あいよっ旦那ぁ!!」
コカビエルが叫ぶと共に一誠達の前にケルベロスとフリードが立ち塞がる。
それによって、紘汰はカッパ・クローンとコカビエルを同時に戦う事になる。
つっぱりによる攻撃を紘汰は避けていく。
だが、一撃でも当たれば、そのまま吹き飛ばされてしまうほどの威力を持っている攻撃。
同時にコカビエルは光の槍で、攻め込んでくる。
光の力を使うコカビエルに対して、紘汰は互角の戦いを繰り広げていた。だが、それも長くは続かない。
次第に追い詰められていき、ついには壁際まで追い込まれる。そこに待っていたのは、巨大な拳。
それはカッパの頭部を模した腕であり、そこから発せられる衝撃によって、紘汰は吹き飛ぶ。
地面に転がった紘汰はすぐに立ち上がる
「くくっ、なかなかやるが、所詮、この程度か」
そうしながら、ゆっくりとコカビエルとカッパ・クローンが追い込もうとしていた。
「まだですよ」
その一言と共に、コカビエル達に向けて、巨大な爆風が起きる。
それは煙幕となって、紘汰の姿を消す。
「あれは、シエルさん!?」
「というよりも、銃でかっ!?」
それは校舎の上にいたシエルが手に持っていた巨大なスナイパーライフルでコカビエル達に向けて、牽制していた。
「まだって、何を【ドラゴンフルーツ】なに?」
【ミックス!オレンジアームズ!花道 オンステージ!ジンバードラゴンフルーツ!ハハーッ!】
その音声が鳴り響くと共に、カッパ・クローンが巨大なドラゴンをかたどったエネルギー矢に貫かれる。
「えっ、今のは」
そこに立っているのは、鎧武だった。
ドラゴンフルーツを模した怪物然とした陣馬羽織を身に纏っており、その手にはソニックアローを構えていた。
「まだ、本気を出していなかったのかっ!!」
その姿を見て、コカビエルは笑みを浮かべる。
「かかって来いよ」
その言葉と共にソニックアローを構える。
「面白い」
そう言うと共にコカビエルもまた構えを取る。そして、二人はぶつかり合う。
赤い煙を思わせる高速移動を紘汰は行いながら、コカビエルに向けて、次々とソニックアローで攻撃を行う。
そのどれもがドラゴンを思わせるエネルギー矢であり、それに対してコカビエルは槍を振り回して相殺していく。
「いいぞっ!! やはり貴様は俺の相手に相応しい!」
そう言いながらも、コカビエルの攻撃は徐々に苛烈になっていく。だが、それに負けじと紘汰もソニックアローによる攻撃を繰り出していく。
その光景を見て、一誠は
「これが、本気を出していないのか」
その光景を見ながら、一誠達はただ見守るしかなかった。
「くくっ、さすがだな。
ならば、これはどうする」
そう言いながら、コカビエルは空に覆う程の光の槍を生成する。それは今まで見た事もない程の大きさ。
それを見ている一誠達の顔が青ざめる。
だが、紘汰は
「ふぅ」
【ロックオン】
ドラゴンフルーツエナジーロックシードをソニックアローに装填し、そのまま構える。
ソニックアローには、ドラゴンフルーツエナジーのエネルギーが集まり、巨大なドラゴンをかたどっていく。
それを見たコカビエルは満足そうに笑う。
それと共に光の槍を投げ飛ばす。
それと同時に、紘汰は巨大なドラゴンと共に、ソニックアローから放つ。
二つの力がぶつかる。
そして、光が辺り一面に広がる。
それと共に、爆音が響き渡る。
誰もが目を覆い、そして、再び、目を開いた時には
「ここまで」
そう、コカビエルはゆっくりと地面へと落ちていた。
一誠達は確かにフリードを倒し、聖剣のエクスカリバーを破壊する事ができた。
だが、先程の戦いを見て、コカビエルを倒す事が自分達に出来ただろうか。
「・・・さて、用事も終わったし、帰るか」
「えっ、紘汰」
紘汰の一言に一誠は驚く。
すぐに呼び止めようとしたが、それよりも早く紘汰はサクラハリケーンを取り出し、その場を去って行った。
その、まるで嵐のような出来事に、ただ呆然としているだけだった。