※この作品はR-18です。

アースガルズの次期当主   作:ボルメテウスさん

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堕天使のマッドサイエンティスト

「お前は、もう少し緊張感を持てよ」

 

そう言いながら、家の帰り道でクリスがそう愚痴る。

 

「そう言われてもな。

バレてしまったもんは仕方ないだろう」

 

それは先日のコカビエルの戦いで、俺が鎧武だという事を三大勢力にバレてしまった事だ。

 

あの時は、友奈の一件もあり、俺は頭に血が昇ってしまい、そのまま行動してしまった。

 

よく考えないで行動してしまう悪い癖だと思うが、今更後悔はない。

 

「それで、これからどうするつもりだ?

今は向こうも警戒して、手を出さないが、なんとか対策を考えないとやばいぞ」

 

「まぁ、そうだよな」

 

主に家では、モルガンを筆頭にすぐにでも制圧をするべきだという意見と、マリアを筆頭に穏便にするべきだという意見で別れている。

 

事態は、それ程重いという事は、分かりきっているが、問題はその行動だ。

 

「俺の今の所の目的は、ロキの奴をどうにかする事だからな」

 

今回の一件の事を考えても、コカビエルのような奴にクローンを流しているのは間違いない。

 

もしも、俺を理由に三大勢力にクローンが流されたら

 

「へぇ、ロキの奴が裏で関わっていたのか」

 

聞こえた声。

 

同時に俺は戦国ドライバーとオレンジロックシードを。

 

クリスもまた構えるが

 

「おいおい、物騒だな。

俺は別に戦うつもりはないぜ」

 

そう言いながら、見えたのはチョイワルオヤジを思わせる男性がおり、俺はそのまま警戒しながら、見つめる。

 

「信用できるか。

お前からは、思いっきりマッドサイエンティストの匂いがする」

 

目の前にいる男からは、なぜか戦国リョーマを思わせる雰囲気があった。

 

「マッドサイエンティストか。

まぁ、確かに、ある意味間違っていないな。

とりあえず自己紹介をするぜ」

 

俺の言葉を聞きながらも、笑みを絶やさず、そのまま話し続ける。

 

「俺の名前はアザゼル。

まぁ、お前がこの前倒したコカビエルの上司だな」

 

「それは、つまり。

コカビエルの仇討ちか」

 

「仇討ちか。

別にそんなのには、興味はないな。

それに、俺としては、少し礼を言いたいぐらいだからな」

 

「礼だと?」

 

その言葉に疑問に思いながら、首を傾げる。

 

「俺はお前の言う通り、まぁマッドサイエンティストだが、別に平和が嫌いな訳じゃない。

むしろ、研究をするのに、戦争は邪魔なぐらいだ。

そういう意味では、お前には感謝しているぜ、鎧武」

 

「それで、その感謝を込めて、俺に会いに来たとでも」

 

「まぁ、少しはな。

けど、本題はここからだな。

鎧武、お前にこれから行う三大勢力の会議に出席して欲しい。

アースガルズの次期当主としてな」

 

「「っ!!」」

 

同時にその言葉に、さらに警戒する。

 

「誰から聞いた」

 

「お前の知っているオーディンの爺さんだ。

この前、飲みに行った時に教えてくれた」

 

「・・・あの糞爺」

 

俺は思わず悪態を言ってしまう。

 

「まぁ、そう言うなよ。

爺さんはあれでもお前にはなかなか期待しているんだぜ。

それに俺自身もお前は結構面白い奴だと思っているぞ」

 

「面白い?」

 

その言葉に首を傾げる。

 

「お前の所に派遣される奴はどいつもこいつも実力はあるけど、色々と問題のあるヴァルキリーばかりだ。

そんな奴を魅了するなんて、それこそとんでもないぜ。

そうだろ、ウルの子」

 

「私の前で、その話はするな」

 

そう言いながら、クリスは再びボウガンを構える。

 

「まったく。

まぁ、そういう訳で、俺としてはお前には協力するつもりだぜ」

 

「そう言ってもなぁ」

 

「というよりも、お前、どんだけあのロキから嫌われているんだ」

 

同時に闇を切り裂くように、何かが俺に襲い掛かる。

 

慌てて、俺はすぐに戦国ドライバーにオレンジロックシードを装填するが

 

「のわっ!!」

 

予想していたよりも早く、その斬撃が俺の変身を邪魔する。

 

目の前に現れたそいつはまるで猫を思わせる怪人であり、その鋭い爪で俺に襲い掛かる。

 

「ケットシー。

本来ならば、それ程凶悪じゃないが、クローンでここまで凶悪なのかよ」

 

そう言いながら、ケットシー・クローンを観察するようにアザゼルは見つめる。

 

「そんな事を言っている場合か!!」

 

それと共にクリスはボウガンを構える。

 

「まったく、慌てているな。

んっ」

 

俺は必死にケットシー・クローンの攻撃を避けていると、アザゼルが地面に落ちている何かを見る。

 

「これは丁度良い。

おい、鎧武、少し借りるぞ」

 

「借りるって、あぁ!!」

 

アザゼルが手に持っていたのは、俺が持っているレモンエナジーロックシードだった。

 

そして、アザゼルが取り出したのは

 

「ゲネシスドライバーっ!」

 

それは俺が未だに創造する事ができないゲネシスドライバーだった。

 

「まぁ、俺はお前よりも神器に関する研究をやっているからな。

ドライバーは作る事はできたが、エネルギー源であるロックシードは作る事ができなかったからな」

 

【レモンエナジー】

 

そう言いながら、レモンエナジーを起動させる。

 

右手にロックシードを持ち、両腕をクロスさせながら突出する。

 

「さて、ゲネシスドライバーの性能実験だ。

変身」

 

ロックシードを起動しながら腕を回転させ右腕のみ戻し、その後ロックシードをゲネシスドライバーに装着する。

 

そして、ゲネシスドライバーをそのまま押し込む。

 

【ファイトパワー!ファイトパワー!ファイファイファイファイファファファファファイッ!】

 

それと共にアザゼルの上空にあるレモンエナジーアームズはそのままアザゼルに重なる。

 

同時にその姿は俺がよく知る姿、仮面ライダーデュークへと姿を変える。

 

「ほぅ、やはりとんでもないな。

試作品で幾つか使ったが、質がとんでもなく高いな」

 

そう言いながら、アザゼルはそのままソニックアローを構え、ケットシー・クローンに向けて矢を放つ。

 

それは、ケットシー・クローンの高速の斬撃を、まるで予知したように矢は当たる。

 

「っ」

 

それは、俺がジンバーレモンで行った時よりも上手い。

 

すぐにケットシー・クローンは俺からアザゼルの方へと攻撃対象を変えた。

 

「ふぅ、さて」

 

だが、額の赤い所を光らせ、自分の分身を創りだす。

 

「あれは、立体映像。

いやっ」

 

そうしていると、本来ならば立体映像であるはずの分身が持つソニックアローの攻撃がケットシー・クローンを切り裂く。

 

「俺の特性のデュークは、本編よりも強力だぜ。

さてっと」

 

その言葉と共にゲネシスドライバーに装填されていたレモンエナジーロックシードをソニックアローに装填する。

 

【レモンエナジー!】

 

ソニックアローから鳴り響く音と共に、弓が巨大化し、ゆっくりと構える。

 

そのまま二重螺旋構造の矢を放つ。

 

「ふぅ」

 

放たれた一撃は、そのままケットシー・クローンを貫く。

 

「よっと、こんなもんか」

 

そのままケットシー・クローンの戦いを終わらせると、笑みを浮かべる。

 

「それで、無事か鎧武」

 

「おかげさまで」

 

そう言いながら、俺はそのまま見つめる。

 

「さて、それじゃ、これを「別に良いぜ」んっ」

 

そのまま、俺はレモンエナジーロックシードをその場で創造する。

 

「へぇ、あいつから聞いていたけど、なるほど。

確かに創造系、いや全ての神器の始まりと言っても良い能力だ」

 

「それで、俺を攫って実験するか。

それならば、相手になるが」

 

同時に俺はカチドキロックシードを取り出す。

 

正直に言って、あまり勝てる気はしない。

 

だが

 

「だからそんな気はないと言っただろ。

それに、今回は思った以上の収穫で、結構満足しているんだぞ」

 

アザゼルは特に気にした様子もなく、言う。

 

「それに、お前の方も実際にそうなんじゃないのか」

 

「どういう事だ?」

 

そう俺に向けて言った言葉にクリスは疑問に思いながら、こちらを見る。

 

「三大勢力が和平しない限りは表に出ないつもりだった。

けど、どうやら和平する予定になったんなら、とりあえず正体を隠す理由もなくなった」

 

「あぁ、それを聞けただけでも良かっただろ」

 

「それに、あんたの戦いを見て、これまでできなかった事もできたしな」

 

それと共に俺は手の平を見せる。

 

それは、目の前にいるアザゼルが未だに腰に巻いているゲネシスドライバーと同じ物。

 

「あの戦いで一瞬で見て、覚え、創造できる所までできるのかよ」

 

「そっちにはレモンエナジーを渡したんだ。

こっちもそれ相当のを貰わないとな」

 

「まったく、とんでもない奴だな」

 

そうため息を吐きながらも、笑みを崩さない。

 

「クリス、帰ろっか」

 

「・・・良いのか」

 

「これ以上、ここにいる理由もないし。

戦う理由もない。

あとで、聞くとしたら」

 

「あぁ、三大勢力会議。

そんときに、また会おうぜ、鎧武」

 

その言葉を合図に、俺達はそのまま別れた。

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