私は徹底的に一之瀬先輩を痛めつけた。
非常に整った顔、私より大きい乳房など、あらゆる箇所を踏みつぶした。
止めとして股間を思いっきり蹴り上げた。
結果、一之瀬先輩は汚らしい悲鳴をあげて気絶してしまった。
さすがにやり過ぎたかと思ったけれど、先輩は褒めてくれた。
私たちは気絶した一之瀬先輩を放置してそのまま身体を重ねた。
気絶してるとはいえ、他人の前でセックスするのは恥ずかしかったけれど、すぐに快感に支配されてセックスのことしか考えられなくなった。
30分ほどで一之瀬先輩が目覚めた。
すると先輩は私に休憩するよう指示して、そのまま一之瀬先輩を抱いた。
先輩と一之瀬先輩のセックスはとても刺激的だった。
真っ赤になるまでお尻や乳房を叩いたり、金属クリップで乳首やクリトリスを痛めつけたり、首を絞めながらピストンするなど、荒々しいものだった。
そんな暴力的な行為をされているのに、一之瀬先輩は幸せそうな表情を浮かべていた。
最後に先輩に命令されて一緒に一之瀬先輩の肉体を蹂躙した。
私は一之瀬先輩の顔に股間を押しつけ、クンニというものをさせた。
先輩以外の人間に性器を舐められるのは嫌だったけれど、その先輩からの指示だったので我慢して一之瀬先輩に股間を舐めさせた。
鬼畜な先輩はそのまま放尿するよう言ってきた。
最初は断ったけれど、先輩の残念そうな顔を見るのが辛かったので、結局指示に従ってしまった。
一之瀬先輩は先輩に突かれながら、必死に私の尿を飲み続けた。
翌朝、一之瀬先輩と今後の関係について話し合ったところ、週に一回三人でセックスすることになった。
なぜ彼女がそんな提案をしてきたのかわからなかったけれど、邪魔な女を排除するいいチャンスなので快く了承した。
聞けば一之瀬先輩は就職した会社を退職して、吉原にあるソープランドに勤めているとのことだった。
あの一之瀬先輩が風俗嬢なんて。
風俗の仕事を見下すわけではないけれど、いくら借金返済のためとは言え、堕ちるところまで堕ちたのだと思ってしまった。
さらに両手首には無数のリストカットがあり、自傷癖があることも確認ができた。
やはりこの女は危険だ。
暴力で屈服させなければ。
幸い私には先輩からの命令という大義名分がある。
一之瀬先輩には悪いけれど、ドМの彼女が痛みを拒否するまで、徹底的に痛めつけてやる。
***
私たちの奇妙な関係が始まって一ヶ月が過ぎた。
相変わらず私たちは週に一回、三人で交わり合っている。
四回目となる今日はラブホに呼び出された。
しかもお部屋はSМルームだ。
ラブホには先輩と何回か来たことがあるけれど、こういった特殊な部屋は初めてだった。
入室すると、数多くのSМプレイに使用する道具が置かれていた。
さらに磔台や拘束椅子なども設置されており、一之瀬先輩を痛めつけるのに非常に効果的な場所だった。
入室してすぐに一之瀬先輩を痛めつけようとしたが、先輩からの指示でX字の磔台に全裸で拘束されることになった。
「あ、あの……先輩……?」
「どうした?」
「なんで私は拘束されているんでしょうか?」
拘束されたのは一之瀬先輩ではなく―――――私だった。
「そりゃ七瀬を調教するためだろ」
「わ、私をですか……?」
「ああ。いつもは七瀬が一之瀬を調教してるから、たまには逆にしないとな」
「え……?」
なんで私が一之瀬先輩に調教されなければならないのだろう。
理解が追い付かない。
「一之瀬から頼まれたんだよ。今日は七瀬を目覚めさせたいって」
「目覚めさせるですか……?」
「そうだよ」
私に問いに答えたのは一之瀬先輩だった。
「私が七瀬さんを目覚めさせてあげる」
「なにを言って……」
一之瀬先輩の手には、なんだかわからない器具のようなものがあった。
それを、私の下半身にゆっくりと近づけてくる。
「な、なにをするんですかっ……!?」
悲鳴を上げ、身体を身じろぎさせようとするが、磔されているため抵抗することも出来ない。
「ひうううぅぅっ!?」
下半身に、今まで感じたことのない感覚が襲い掛かる。
一瞬、私はクリトリスを抓り上げられたのかと勘違いした。
「ひあああっ!? いたっ……いたいですっ!」
オナニーの時も、先輩にだって優しく触れたことがない、その敏感な場所への強烈な刺激に、頭の中で火花のようなものがいくつも弾ける。
「ひっ……あぐっ……! ああっ……あぁ……!」
「まだ取り付けただけなのにそこまで感じてるの?」
感じる?
私は感じているのだろうか。
疑問が混乱した頭の中に浮かぶもの、それを咀嚼して鑑みる余裕は私にはなかった。
「あうぅっ……うっ……うぐっ……」
どうにか下半身の猛烈な不快感や痛みをやり過ごして、自分の身体に視線が向けられるようになった。
「な、なに……? なんですか……これっ……」
私のクリトリスには、一之瀬先輩が手にした器具が張り付いていた。
何かしらの機械に、スポイトがくっついている。
「なんですかこれはっ……! は、外してください……っ!」
股間の感覚から、それが吸盤のようなものでくっついているというのはかろうじてわかった。
「なんでこんなことをするんですか……っ! 先輩も何か言ってくださいっ!」
必死になって声を上げ、先輩にも助けを求める。
「続けるね」
でも先輩はただ私を見つめるだけだった。
一之瀬先輩はまるで私の声が聞こえていないかのように、また別の何かを用意し始めていく。
「さて、それじゃ……じっくり教えてあげるね」
次に一之瀬先輩が手にしていたのは、大きめの洗濯バサミだった。
「ひっ……!? なに……するもりなんですっ……!?」
今度はさっきと違い、私にもわかる身近なものだった。
それが逆に恐怖心を煽る。
「本当は金属クリップの方がいいんだけど、最初だからね」
一之瀬先輩は洗濯バサミを、私に見せつけるようにして開きながら、バネの勢いそのままに、私のお腹あたりを勢いよく挟みつけた。
「ひううぅぅっ! いたっ……痛いっ!」
「痛いよね」
「んぐぅぅぅぅっ!?」
私が戸惑うのも構わず、一之瀬先輩は脇腹あたりにも洗濯バサミを挟みつけた。
「いたっ……や、やめっ……やめてくださいっ……!」
ぱちん、ぱちんと……そのまま何個も同じように洗濯バサミが取り付けられていく。
「ひぐぅっ! やっ……いたぁっ! やめ……んぎぃっ!?」
そのたびに、私は悲鳴をあげてしまっていた。
「あっ……あぁっ……」
身体にはいくつもぶら下がっている洗濯バサミ。そして、股間には何だかよくわからないまま、じんじんと刺激を与え続けている正体不明の器具。
次々増えていく痛みと不快感のなか、その様子は酷く滑稽なものに見えていた。
「痛そうだね、七瀬さん」
「ひっ……ぎっ……。い、痛いに……決まってるじゃないですかっ……!」
「だよね。だったら……」
一之瀬先輩が例の器具に手を伸ばし、スイッチらしきところを操作するのが見えた。
「ひぐううぅぅぅぅぅっ!?」
股間の器具が、小さな機械音を立てると同時に、クリトリスを中心に、頭が理解しきれないほどの刺激が生じた。
「ひああっ!? なっ……なにっ!? んぐううっ……!」
腰がガクガクと震えて、電気のような刺激が下半身を揺さぶる。
痛みとも、痺れともつかないその刺激の正体を私が理解する前に……。
「はぁっ……! あっ……はぅっ……!?」
かちりと、スイッチが止められる。
「だいぶ、効いたみたいだね」
「はぁっ……! はぁっ……!」
磔台に拘束されたままの格好で、荒い息を何度も吐いた。
「続けるね」
一之瀬先輩が満足そうな笑みで、また洗濯バサミを手にする。
「ひぎいいぃぃぃっ!?」
今度は私の太ももの内側あたりを挟みつけた。
お腹とかに比べれば格段に敏感な場所への痛みに、悲鳴をあげられずにいられなくなる。
「痛いっ……! 痛いっ……!」
「痛いだけ……?」
「え……?」
洗濯バサミでこんな風にされたら、痛いに決まっている。
こんなことされて喜ぶのは変態の一之瀬先輩くらいだ。
「本当に痛いだけ?」
「んにいいぃぃぃぃぃぃぃぃっ!?」
また器具のスイッチが入れられ、私は再びあの刺激に悶絶させられる。
「いやぁぁぁぁっ! やめっ……やめてくださいっ……! きもち……わるいですっ……!」
「痛い、ではなくて?」
「…………はい?」
「えいっ」
「ひあああぁぁぁぁっ!?」
生じた疑問を理解する前に、また新しい洗濯バサミが挟みつけられた。
「あっ……ああっ……ああぁぁぁぁっ……」
「これも……そろそろ痛い、じゃなくなってきてるんじゃないかな」
「そ、そんなことっ……あるわけないじゃないですかっ……!」
「そうなの?」
「そうですよっ! 私は一之瀬先輩と違って……マゾじゃないんですっ……!」
私は困惑した。
言葉では否定したけれど、実際にそれは痛みであって痛みじゃなくなっていた。
「そんなわけ……んぐっ……な、ないですからっ……!」
「ふぅん。でも、こんなに濡れているよ?」
一之瀬先輩が私の股間に触れてきた。
「あっ……いやぁ……」
直後、くちゅりと、はっきり粘ついた音が聞こえた。
「オマンコも、こんなになってるよ」
「ひっ……!」
濡れてしまっている。
なんで一之瀬先輩に、こんなことをされて、私は愛液を分泌しているのだろう。
「七瀬さん、本当はわかってるんだよね? 自分がこんなことされて、それでも感じちゃってることに」
「そ……んなっ……! ちがいますっ……私、そんな……」
言い返そうとして、自分で理解してる部分も確かにあった。
クリトリスに張り付いて振動している機械。それの与える刺激は確かに気持ちよさ、快感になってきている。
「そんな……ことっ……。く……ぅぅっ……」
最初はあまりに強すぎて、痛いとさえ感じていたけど……どこかで私にも慣れがでてきているのかもしれない。
「……違うっ! そんな……はず……」
あくまで、濡れてきているのは、感じているのは……この機械のせいだ。
洗濯バサミで挟まれる痛みで、気持ちいいことになるはずがない。
「七瀬さんはね」
ぱちん、と……また洗濯バサミが追加される。
「んひいいいぃぃぃぃぃっ!?」
ジワリと、挟みつけられた乳房が痛む。
「М願望があるんだよ」
「えむ……がんぼう……?」
「痛いのが気持ちいいっていう、素敵な素養だよ」
痛いのが気持ちいい……?
「わ、わたしはっ……」
こくっ、と……喉が鳴った。
そんなはずがない。あるわけが……ない。
「ち、違います……。だって、私は一之瀬先輩を痛めつけて……」
そうだ。
私は一ヶ月近くも一之瀬先輩を痛めつけている。
その暴力的な行為を楽しんでさえもいた。
そんな私にМ願望があるはずがない。
「それは私に嫉妬してただけでしょ?」
「し、嫉妬……?」
「そう」
違う。
私は先輩の性癖を歪めた一之瀬先輩を許せなかっただけ。
「鈴木くんが自分には見せない暴力的な一面を、私には見せていたから」
「……っ」
「七瀬さんはそれが許せなかったんだよね」
「そ、それは……」
一之瀬先輩の声が、すっと沁み込むように耳に入ってくる。
「うっ……ぁぅっ……。わ、わたしっ……」
頭がぼうっとしてきて、考えることが難しくなってきているのがわかった。
「はぁっ……はぁっ……。あ、あぁ……」
ソファに座っている先輩の姿が、どうしても目に入ってしまう。
先輩は、まじまじと一之瀬先輩に痛めつけられている私を見ている。
「うっ……く……ぅぅっ……!」
また、喉が自分の意思とは無関係に鳴った。
「ああっ……あっ……はぁっ……」
胸が弾けそうなくらいに動悸が高まり、腰のあたりが疼くような熱さを持ち始めている。
「痛めつけられている自分を、鈴木くんに見られて……興奮してるんだよね?」
ものすごく近くで一之瀬先輩の声が聞こえたような気がした。
「わ、私っ……そんな……そんなっ……」
否定しようとするけど、どう否定していいのか、その言葉が見つからない。
目をそらそうとしているはずなのに、それができない。
「ほら、ここ……濡れてるよ」
「ひぐっ!?」
内腿をやんわりと撫でるようにされ、私は声を殺しきれなかった。
「あっ……や、やめ……やめてください……」
「なんで? 七瀬さんの身体は、こんなに正直に反応してきているのに」
一之瀬先輩が愛液をすくった指先を私に見せつけてくる。
「ち、ちがう……そんな、私……ちがいます……」
ようやく、まともな理性と羞恥心が追いかけてきて、私は首を振る。
「一之瀬先輩、私に仕返しをしているんですよね……?」
「仕返し……?」
「その、私が一之瀬先輩をずっと……痛めつけてたから……」
「ふふっ」
一之瀬先輩は、見通したような笑いを浮かべた。
「違うよ。さっきも言ったけど、七瀬さんを目覚めさせたいだけだよ」
「だ、だから……私はマゾなんかじゃ……」
必死になって否定すればするほど、自分の心を見透かされていくように思えてしまう。
「ちがうっ……ちがいますっ……! こんなの、私じゃ……」
「素直になってきたご褒美をあけるね」
「んぎぃっ!?」
刹那、私の乳首に強い痛みが走った。
「ひぐっ! あっ……あぐぅっ! い、いたいっ……!」
胸元に目を落とすと、乳首に大きな洗濯バサミが挟みつけられていることがようやくわかった。
「んいぃっ! と、取ってくださいっ! いやぁっ……こんなのっ……ううぅぅぅっ!」
私が痛みの根源をすぐに断言できなかったのは、その感覚が、乳首だけでなく胸全体に感じたからだ。
胸全体に、じゅっと染みこむような、痛みよりも痺れに近い感覚だ。
痛みは、こんな風な形で広がったりしてこない。
それを、一之瀬先輩に理解させられてしまった。
「あぁ……こ、こんなのっ……いやぁっ……! 先輩、助けて……助けてくださいっ……!」
助けてくれないのはわかっているけれど、とっさに最愛の人に助けを求めてしまう。
……違う。
私は、無様に助けを求める自分を先輩に見せたかった。
なんでそんな姿を先輩に見せたかったの?
それは私が……。
「七瀬さん」
「ひぃっ」
「言葉にしなくても顔を見ればわかるよ」
「な、なにを……ですか……?」
「自分のことを理解できたんだよね」
「そ、それ……は……」
「だからご褒美をあげるね」
一之瀬先輩は満足そうな笑みを浮かべながら、スイッチに手をかけた。
「あっ……や、やめっ……」
そんな言葉を発しても、今の私には無駄な抵抗でしかならないのはわかっていた。
無駄な抵抗というのは、こんな風に拘束されて自由がきかないからでなく、私が自分の本質を理解してしまったから。
「あひいいぃぃぃぃぃぃっ!?」
振動する機械が、これまで以上の激しさで震えた。
「ああああぁぁぁぁっ! だめぇっ……これだめですぅっ! んぃぃぃっ! いっ……ん゛いいいぃぃぃっ!」
刺激として感じられたのは、その振動だけじゃなかった。
乳首をはじめとした、全体に挟みつけられている洗濯バサミ。
その痛みが―――痛みとして感じていたものが、ぜんぶ、私の頭の中になにか違った感覚を叩き込むようにしてきていた。
「ひあっ! ひあああぁぁぁっ! らめっ……らめぇぇぇぇっ!」
もう、喉を呑み込むような余裕さえも、なかった。
私はだらしなく、口の中に堪った唾……涎を吐き出すようにして、淫らな声をあげてしまっている。
「ひっ……ん゛ぐううぅぅぅぅぅぅぅっ!!」
そして、そのまませり上がり、込み上げてきたその
「んむぅぅぅぅぅぅぅぅっ!!」
私は絶頂に達してしまった。
しかも、先輩に中出しされる時と同じくらい……ううん、それ以上のレベルだ。
「はッ……はぁッ……! はぁッ……はッ……!」
不規則な息を整えようとすることも出来ない。
「イッちゃったね」
「ひっ……ひがっ……ひがぅっ……」
一之瀬先輩の言葉に反射的に堪えた否定の言葉は、否定の体すらも成しえてなかった。
「あとは鈴木くんに任せようかな」
「……俺?」
「うん」
「わかったよ」
先輩はため息を吐くと、ゆっくりと磔台に拘束されたままの私に近づいてきた。
「せ、先輩……わたひぃ……」
私は涙を零しながら、すがるようなみっともない声を上げた。
「悪かった七瀬。いきなりで怖かっただろ?」
コクリと、頷く。
一之瀬先輩に仕返しされてしまうこと、自分自身が変えられてしまうこと、その二つの恐怖に私は怯えていた。
「七瀬とは普通のセックスで我慢するつもりだったんだよな」
やっぱり先輩は私とのセックスに満足していなかったんだ。
わかっていたけれど、やはりショックだ。
気持ちよくなっていたのは私だけだったんだ。
「でも、こんな七瀬を見たら……戻れなくなっちゃうのは仕方ないよな」
「せ、先輩……?」
急に先輩の顔つきが変わったような気がした。
「一之瀬、紐あるか?」
「あるよー」
「さすがだな」
「あ、あの……なにを……」
質問した私だけれど、何に使うかはなんとなくわかっていた。
「七瀬、洗濯バサミだらけで痛いだろう。今から全部取ってやるからな」
先輩と一之瀬先輩が、洗濯バサミに紐を次々に結んでいく。
「あっ……あぁ……」
そっか。
今から私は先輩に痛みを与えてもらえるんだ。
一之瀬先輩にしか見せてくれなかった、暴力的な一面を私に見せてくれる。
「せ、先輩……♡」
五分後、私は人生で一番の
そして、自身が救いのようないマゾヒストだったと思い知らされることになるのだった。
一之瀬を嬲ったんだから嬲られても仕方ないですよね!