「え……?」
ユージはゆっくりと目を覚ます。裸だった。素肌を包む軽い感触。今まで経験がないほど、それは心地のよい上質なベッドだった。
眠い。頭がふわふわとして、現実感がない。ここは、どこだろうか。
ふと、先ほどと違うハスキーな声が忍び寄った。
「おはようございます、支配者様」
かつん、とヒールを鳴らして、一人の女が現れた。まるで見覚えがない。
「えっと……」
(いかにも「できる女」って感じだけど、あのアイマスク……まるで〇〇〇〇〇〇みたいだ……あれ?)
名前が出てこない。大切な誰かと、どこか似た衣装だとぼんやり思ったのだが……思い出せない。女はうやうやしく頭をさげ、取り繕ったような声で言った。
「ご機嫌麗しゅうございます、世界の支配者様。あなたのセクレトルーが朝のご挨拶に参りました」
赤いジャケットに、黒のタイトスカート。首元から足先までタイツに覆われていて肌は見えないが、抜群のプロポーションであることは分かる。後ろにまとめた艶のある黒髪は、薄い照明の下で緑の光沢を放っていた。
整った仕草なのに、どこか
「そんな大仰な……俺なんて……俺なんて……あれ、俺ってどんなだっけ?」
「はい?」
「ああ……なんか、自分の名前がよく思い出せなくて……まあいいや。ねえ君、悪いけど鏡持ってない?」
「申し訳ございません。いまは手持ちがございませんので……」
そう言いながらも、女の口元がかすかに歪んだように見えた。口元を釣り上げるようにして微笑みの形を作ると、ゆっくりと近づいてくる。
一歩ごとに靴音が大きくなり、やがてベッドの横まで来るとピタリと止まった。
女が身を乗り出すようにして、顔を近づけてくる。至近距離で見つめ合い、お互いの吐息がかかる距離にまで接近した。
「ふふふ……それでは、
女が笑う。香料で彩られた吐息が、ふわりと鼻腔をくすぐった。
そしておもむろに手を伸ばし、ユージの顔に触れたかと思うと、するりと
「ああ……♡ なんと可愛らしいのでしょう♡」
うっとりと
目を閉じていてもなお感じられる視線の気配に、気恥ずかしさを覚えた。身じろぎすると、衣さすれの音が耳に届く。その音に反応するように、細い指先が頬を伝い下りてきた。
「支配者様は、この世界で最も尊い男性でいらっしゃいます。褐色のお肌はまるでチョコレートのよう。瞳は太陽のような輝きを宿し、その唇から紡ぎ出されるお言葉はまさに天啓そのものですわ」
目蓋の裏に感じる光量が変わった気がした。まぶたに
「そして、お体も……れるぅ……ああ、たくましくていらっしゃいます。世界を支配するに相応しいお方ですわ……ふぅん……♡」
ぴちゃぴちゃという音と息遣いだけが聞こえる。その中で、胸板に指先の感触があった。つつつ、と筋肉の溝に沿ってなぞられるたび、ぞくぞくとした快感が走った。
「あン、胸板が厚くて……セクレトルーは卑しい女でございます。こんなに
指が動くたびに体の芯が熱くなってくるような気がする。ささやき声は熱を帯びて、甘く脳髄に響いた。耳孔の中に熱い吐息を吹き込まれると、股間の一物がビクンと反応したのが分かった。
それを見透かしたように、女が微笑んだ気配がした。胸元を探るようにしていた手が離れ、下腹部へと移る。そっと触れられただけなのに、電流のような衝撃が背筋を駆け抜けた。
「うッ!?」
情けない声が漏れてしまう。それを聞いた女がくすりと笑ったような気がした。
また唇が近づいてきて、今度は耳をついばむように軽くキスをした。それから舌を伸ばしてきて、ぬらぬらと
「そして、最も尊い場所……♡ この世に生きる全ての女に
女が言うとおり、そこはすでにパンパンに膨れ上がっていた。はちきれんばかりに張り詰めたテントの頂点を指で
(だんだん思い出してきた……そうだ、俺は世界の支配者で……世界の女は、全て俺のモノで……)
頭の中で記憶が
「ああ……この
セクレトルーはそう言ってから一度体を離し、再び覆いかぶさってきた。耳元に息がかかるほどの距離でささやかれる。低い美声が徐々に近づき、甘い言葉が耳たぶを打った。
「さあ、起きてくださいまし。いと気高きオス様の性欲を処理させていただきます。ほら、おっき、おっき……♡」
(なんだこのエロい声……頭クラクラする)
ユージは立ち上がった。大きなベッドは丁度いい反発があって、仁王立ちしてもバランスを崩すことがない。それが自分の権力を物語っているようで、なんとも心地よいと思えた。
そんなユージの目の前に、いかにも「できる女」風の美女、セクレトルーがひざまずく。そればかりか、額をこすりつけるようにして言った。
「世界の支配者様に、恐れながら申し上げます。どうか私の忠誠をお受け取りくださいませ……セクレトルーの忠誠を、オチンポ様に
「早くしろ。おまえの仕事だろ?」
自分でも驚くほど冷たい声で言う。セクレトルーは、そんな態度を意に介さない。むしろ喜悦すらにじませている表情で顔を上げた。アイマスクから覗くブラウンの瞳は
「はい、仰る通りです。セクレトルーめは、いやしいメス犬秘書。至高なる支配者様のおちんぽ様の前にひれ伏すだけの卑しい存在でございます……ふがっ♡」
言いながらユージの股間に鼻をうずめる。陰毛に顔をなすりつけるようにして匂いを嗅ぐ姿は、まるで発情した犬のように見えた。
「はァン……くっさ……♡ オス様の匂いが濃ゆいぃ……♡ ふぅぅっ♡」
大きく息を吸い込み、
「ふすー♡ すうぅぅぅぅ…………ふすー♡ すうぅぅぅぅ…………ふすー♡ すうぅぅぅぅ…………」
彼女はひとしきり深呼吸を繰り返した後、名残惜しそうにゆっくりと顔を離した。唾液まみれになった口元をぬぐいもせずに、呆けたように
「貴方様が勃起したら、貴方様の望む女性が性処理するのが、世界の常識でございますぅ……その中でセクレトルーめにご奉仕の権利を与えていただけるなど、身に余る光栄にございます……はぁぁん……♡」
と言う。
「それでは、失礼いたします……」
そう言うと、彼女はうやうやしく一物を
「先端が先走りでぬらぬらと光って、太い血管がいくつも走り回って……あぁん……♡」
彼女の鼻がヒクヒクと動き、熱い吐息が吹きかかる。思わず腰が引けてしまったが、すぐに我を取り戻した。この女は自分に服従しているんだから、何をしてもいいのだと考え直す。
「おい、もっと褒めろ。俺が気持ちよく射精できるように」
命令すると、女はうなずいた。そして亀頭の先に口をつけてチュパチュパと吸いながら、上目遣いに見つめてくる。その表情には明らかな媚態があった。
「はい……かしこまりましたぁ……♡ 偉大なる支配者様……♡ このガチガチのおちんぽ様はとっても
黒いルージュを引いた唇の間から、舌がチロチロと伸びてくる。蛇のように絡みつき、巻き付くようにしてカリ首をはい回ると、得も言われぬ快感に襲われた。たまらず声を上げると、女はさらに責めを強めてくる。
舌先を
「特に、この色……んっ♡ オンナ焼けして、どす黒い色素沈着を起こした凶悪カリ高デカチン様、とぉっても素敵ですわぁ……♡」
女の言葉は途切れない。それどころか、より熱っぽくなり始めたようにも思える。裏筋に舌を当て、レロレロれろれろと
「おふっ! お゛ッ、おぉぉ……!」
堪えきれない快感にうめき声が漏れる。我慢しようにも勝手に漏れ出してしまうような快楽だった。そうこうしているうちに、
「あふゥン♡ それから長さ……♡ 私の顔と同じくらいありますものぉ♡ それに皮もずる剥けだから、恥垢が溜まりにくくて衛生的♡ おフェラしやすい、最高のおちんぽ様ですわ♡」
そう言ってから一旦口を離すと、彼女は躊躇なく男根を口に含んだ。亀頭をすっぽりとくわえ込むと、舌で丹念に
「んっ……!」
「お射精ですね……? どうぞ遠慮なくお出しになってくださいませ……お望みのままに、セクレトルーの口に注ぎ込んでくださいまし……♡」
彼女はうっとりとつぶやくように言ったかと思うと、一層激しくしゃぶり始めた。
「んっぼ、んっぼ、じゅぽっ、ぢゅるるるるるうぅぅぅぅ〜♡」
下品極まる音が響いていた。ユージの耳を楽しませるためか、セクレトルーは大量の唾液を分泌させているらしい。口端からダラダラと
(くうっ……もうダメだ……!)
そう思った瞬間、セクレトルーがひときわ強く吸い上げた。同時に鈴口を割り開いて舌の先をねじ込み、敏感な部分をぐりぐりと
「うおっ!」
どぴゅっ、びゅぶぶっ、びゅるっ!
ユージの一物から白濁液が迸り、セクレトルーの口内を穢していく。粘度の高いそれは喉に絡みつくはずだが、女は嫌がる素振りも見せず全てを飲み干した。
(ああ、すげえ出る……めっちゃ気持ちいい……)
ユージは思わず天を仰いだ。精を放出する快感はもちろんのこと、この美人秘書が俺のザーメンを飲んでくれているというシチュエーションそのものに興奮する。征服感というか支配欲のようなものが満たされていくようだった。
(あー……最高……)
やがて最後の一滴まで搾り尽くすと、女はゆっくりと精液を味わい始めた。まるでワインのテイスティングでもするかのように目を閉じてじっくりと味わっている。しかしすぐに喉を鳴らして
「あー……♡」
全て飲み干してしまったことをアピールしているのだろう。口の端から垂れる一筋を指ですくってやると、女は目を伏せて指先をしゃぶった。
「んふー……♡ はぷ……んむぅ……♡」
爪の間を舌で掃除するようにねぶりながら、時折指先を軽く甘噛みする。それだけで背筋がゾクゾクするような快感を覚えるほどだった。
しかも指全体をくまなく
唇から指先へ銀糸が伸び、それを赤い舌がぺろりと絡め取るところまで見せつけてくる。
「ご満足いただけましたでしょうか……♡ セクレトルーは、今後とも世界の支配者様の性欲処理係として誠心誠意尽くさせていただきたく存じます……♡」
◆◆◆
性奉仕のあと、セクレトルーは3人のメイドを呼び出して体を清めさせた。
彼女たちは全員が選ばれた存在で、ユージのために働くことを至上の喜びとする従順な美女・美少女・美幼女だ。胸元の開いたミニ丈メイド服に身を包み、てきぱきと仕事をこなす。
一方で、むき出しになったユージのチンポにちらちらと視線を送り、口々に
「なんてたくましいのかしら……私、見ているだけで
「ああ、いつ見ても素敵……ぼくもセクレトルー様みたいなメス犬になりたい……」
「アタシも大人になったら、あのたくましいおチンコで征服されたいなぁ……」
と
なぜなら、彼女らはユージの所有物だからだ。ただの人間と、世界の支配者であるユージの間には絶対的な主従関係がある。意に反する行為は決して許されないのだ。
そんな彼女たちに微笑みかけながら、セクレトルーは言う。
「あなたたちも、いずれ性処理用のオナホとして使っていただけるわ。頑張れば、私のようにメス犬として飼っていただけるかも……」
その言葉に美メイドたちは目を輝かせた。中には涙を流しながら、
「本当ですか!? ぼく、頑張って立派なメス犬になります……! ううっ、嬉しいよぉ……」
と言って
しかしその言葉を聞いたところでユージの心は少しも動かない。彼はベッドに寝そべったまま、ただ少女たちのパンチラや絶対領域の白い生足、あるいはエプロンからチラチラ見える胸の谷間に視線を注いでいた。
(それにしてもいい眺めだな……)
そう思わずにはいられないほど魅力的な光景が広がっている。ここはハーレムと呼ぶにふさわしい場所だと言えるだろう。
(はあ、みんな可愛いなあ……でも俺っていま何してるんだっけ? まあいいか……)
揺れるお尻を眺めているうちにどうでもよくなってきた。しばらくぼーっとしていると、メイドたちに3人がかりで抱き起こされる。
「支配者様、いま『馬』が参ります。どうかお楽しみくださいませ」
「ぼくたち、頑張って『馬』をキレイにしてきました!」
「ほら、セクレトルー様が『馬』を引いてきました♪」
メイドたちがそう言っている間にも、じゃらりと長いクサリを引きずる音がした。ユージはそれを目で追わず、視線だけを音の方に向ける。
やがて部屋に入ってきた『馬』を見て、思わず感嘆の声が漏れた。
「おお……!」
そこに
「…………くっ……」
少女が小さく呻いた。床についた手に力がこもり、肩が小刻みに震えている。
その後ろから鎖を持ったセクレトルーが現れ、口を開いた。
「それではどうぞ、この『馬』をご鑑賞ください。そしてたっぷり愉しんでいただければ幸いです」
彼女はそれだけ言うとクサリを引いて部屋の中を一周した。首輪でつながった少女の体が引きずられるように動く。ユージの視線も自然とその動きを追った。
乳房はほとんど膨らんでおらず、乳首はつんと突き出ている程度だ。
腰回りは細くくびれているのに
陰毛は生えておらず、つるんとした恥丘からは一筋の割れ目が見えるだけだった。
苦しげな吐息の合間に、少女が
「殺しなさい……このような辱めを受けるくらいなら、死んだ方がマシだわ」
と言う。その声は怒りに満ちていて、それでいて気高さを感じられた。
そして当のユージだが──
「……きれいだ」
ユージは、目を奪われていた。少女はあまりにも美しかった。拘束され、四つんばいになっている姿すら尊く思えた。
「セクレトルー……この『馬』の名前は?」
「はい、トワイライトと申します。ですが支配者様は好きにお呼びください」
「わかった、ありがとう」
ユージは彼女の名前を舌の上で転がしてみた。トワイライト。響きもいいし、とても似合った名前だと思った。セクレトルーは好きに呼べというが、その名こそ彼女のような麗しい姫君に相応しいと思った。
「うん、トワイライトにしよう。初めまして、俺は世界の支配者だ」
「ふざけているのかしら、シャンティア総統。わたくしを忘れたとは言わせませんわよ」
(続く)