※この作品はR-18です。

プリキュアじゃない彼女たちと世界を征服する話   作:a-su

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4/4 (ジェントルー)

 シャワーヘッドから噴き出す湯が、ジェントルーの全身を濡らす。

 

「熱くないか?」

 

「あ……うん……」

 

 ユージの問いに、彼女は小さな声で答える。その声は緊張に震えていた。

 ユージは、スポンジを手に取った。泡立てたそれで、まずは首筋から洗い始める。

 

(う……くすぐったい……)

 

 スポンジが動く度に、ゾクッとする感覚が走る。だが、嫌な感じではない。むしろ心地良いくらいだ。

 

(……どうして、ユージに洗ってもらうことに、なったのだったかな……)

 

 それは帰宅した時、ジェントルーが目まいを起こして倒れかけたからだ。泥だらけになった彼女をユージは抱きかかえて、すぐに浴室に連れていった。

 ユージはジェントルーの服を脱がせて、自分はトランクス一枚になると、彼女の体を丁寧に洗い始めた。

 最初は自分でやると言ったのだが、彼は頑として譲らなかった。結局、折れたのはこちらの方だ。

 

(ユージに、嫌われたくない……)

 

 彼は、いやらしい目的でこうしているのだろうか? わからないが、少なくとも不快ではなかった。

 

(ユージの手が……私の肌に触れている……触られている……ユージに……)

 

 心臓がドキドキと音を立てる。体が熱い。頭もボーっとなる。

 

「よし、背中は終わり。腕を上げられるか?」

 

「あ、うん……」

 

 言われるままに両腕を上げると、ユージはジェントルーの脇から腕を洗っていく。

 

(あ……あ……)

 

 触れられた部分が、さらに敏感になる気がする。

 指の一本一本まで優しく洗われる。指と指を絡めて、泡立てた石鹸を擦りつけるようにして、ゆっくりと……

 

(あっ……)

 

 ユージが手を離すと、ジェントルーの腕には、白い泡がたっぷりと付いていた。それはまるで、自分の中の欲望を表しているようで、とてもいやらしく見えた。

 続いて、脚を洗われた。太ももを撫でるようにして、脛を揉むように……膝の裏をくすぐる様に……ふくらはぎを軽く握って……踵を……足の甲を……足首を……つま先に……爪の隙間を……

(こ、これは……いけない……変な気分になってきた……!)

 

 胸の奥が疼き、下半身が切なくなっていく。自然と内股になり、腰が引けてしまう。

 

(ああ……)

 

 ユージの股間も膨らんでいて、時折、彼女の体に触れる。

 

(ユージも興奮してるんだ……)

 

 そう思うだけで、子宮がきゅんとなった。目の前にいる男の裸体に欲情してしまっている。

 ユージの身体は、無駄のない筋肉で覆われていて、腹筋は綺麗に割れている。胸板は厚く、肩幅は広い。

 見惚れているうちに、彼の手が下腹部へと伸びてきた。

 

「前は、俺がやってもいい?」

 

「あ……!」

 

 その言葉の意味を理解して、思わず声を上げてしまう。

 

「ダメかい?」

 

「……いいよ」

 

 恥ずかしくて消え入りそうな声で返事をした。ユージは微笑みを浮かべると、再びスポンジを握り直す。

 

「それじゃ、お邪魔します」

 

「ど、どうぞ……」

 

 ユージは、ジェントルーの背後に回った。彼の吐息を感じて、思わず目を閉じてしまう。すると、耳元で囁かれた。

 

「じゃあ、まずは……お腹」

 

「ひゃぁ……!?」

 

 思わず悲鳴を上げて、身を震わせる。ユージはクスリと笑うと、お構いなしにスポンジで彼女のおヘソの周りを撫で回した。

 

「んんん~……!」

 

 お腹に力が入る。ユージはしばらく撫で続けた後、おへそを中心に円を描くようにマッサージを始めた。

 

「あ……あ……!」

 

 お腹の中がじんわりと温かくなってくる。同時に、全身に鳥肌が立った。

 

「腹筋って、意外と固くなりやすい筋肉なんだ。特に女性はね」

 

「そ、そうなんだ……」

 

「だからこうして解すといいんだって」

 

「うん……」

 

 彼の言う通り、力が抜けていく。気持ち良くなって、何も考えられなくなる。

 

「次は……ここ」

 

「あ……!」

 

 スポンジが可愛らしい乳房に伸びる。その瞬間、電流のような快感が走った。

 

「ここは念入りに洗わないとね」

 

「あ……あん……! そ、そこは……!」

 

「大丈夫。痛くしないよ」

 

 ユージは手で触れようとせず、あくまでスポンジを使って洗うだけだ。しかしそれがかえって忌避感を薄め、ジェントルーを昂ぶらせていった。

 

「ふぅ……! あ……ああ……!」

 

「声を出しても平気だよ。この家は防音がしっかりしているから」

 

「あ……! でも……恥ずかしいよ……」

 

「俺しか聞いていないよ」

 

 そう言って、ユージはジェントルーのささやかな脂肪をほぐしていく。そして、先端にある蕾にも、そっと触れる。

 

「あ! そこぉ……! あふぅ……! ああ……!」

 

「うん、ここも汚れが溜まっているみたいだ」

 

「そんなこと……! あるはずない……! あ……ああああああ……!」

 

「そう? こんな風にされると、何か出てくるんじゃない?」

 

 スポンジを折りたたむと、ユージはそれをジェントルーの乳首に押し当てた。そして、上下左右に動かしながら、さらに刺激を与える。

 

「はうぅ……! ああ……! ああああ……!!」

 

「おっぱいはデリケートだからね。丁寧に洗おう」

 

「は……はいぃ……あ……あ……! ああああ……!!」

 

 ジェントルーは、ついつい敬語で答えてしまった。それだけ快楽が強かったのだ。

 スポンジのざらついた表面が、彼女の乳首を容赦なく責め立てる。

 

「あ……! だめぇ……! それ……! 気持ち良すぎるからぁ……!! あはあ……!!」

 

 全身がビクビクと痙攣した。恥ずかしいのと嬉しいのとで、頭がおかしくなりそうだ。

 

「あ……! ユージ……! お願い……! もう……! 許して……!」

 

「もう少しだけ我慢してくれ。ほら、お尻を少し浮かせて」

 

「う、うん……わかった……」

 

 ユージの言葉に従い、腰を少し上げる。男の言いなりになるのは、たまらなく官能的で、甘美な背徳感があった。

 ユージは、手にしたスポンジを再び泡立たせる。それを優しく、ジェントルーのお尻に塗りつけた。

 

「ううっ……」

 

 冷たい感触に身をすくませる。ユージの手つきは慎重で、決して乱暴ではなかった。むしろ、繊細なガラス細工を扱うような手際の良さを感じる。

 スポンジがお尻を滑る度に、背筋がゾクリとした。

 

「あっ……!」

 

「少し我慢してくれ」

 

 ユージは泡を広げるように、ゆっくりとお尻全体を撫で回す。

 

「は……はい……!」

 

 その動きはやがて、臀部の谷間へと移動していった。

 

「あうっ……!」

 

 敏感な部分を触れられ、体が反応してしまう。だが、彼は気にせずにスポンジを動かし続けた。

 スポンジが女の秘部に近づくにつれ、ジェントルーの呼吸が激しくなる。心臓が高鳴り、鼓動が早くなった。

 

(落ち着け……落ち着くんだ……我は怪盗ジェントルー……優雅に、エレガントに振る舞うのが、怪盗の嗜みというもの……)

 

 自分にそう言い聞かせて、心を鎮めようと思った。しかし、そんな彼女に対して、ユージはさらなる追い打ちをかける。

 

「せっかくだから、お尻の穴も綺麗にしようか」

 

「え……ええぇ!?」

 

 さすがにそれは予想外だった。ジェントルーは動揺し、顔を真っ赤にする。

 ユージはジェントルーの肛門にスポンジを当てた。その途端、彼女は背筋を仰け反らせる。

 

「あ! やめ……!! そこは汚い……!」

 

「だから洗うんじゃないか。心配しなくても、優しくしてあげるよ」

 

 さすがに拒絶すべきではないかと思った。だが、一度覚えた屈従の心地よさは、簡単には忘れられなかった。

 

「わ、わかった……。やってくれ……優しく、頼む……!」

 

「任せろ」

 

 ユージは優しく答えると、左手の指で、ジェントルーの尻肉を左右に割り開いた。

 

「あ……! 見ないで、くれ……!」

 

 羞恥心に駆られ、声を上げる。ユージは微笑みを浮かべると、右手に持つスポンジで、彼女の菊門を撫で始めた。

 

「ん……!」

 

 スポンジが優しくお尻に触れる。そこから熱が広がるように感じられた。スポンジの表面についた石鹸が溶け出し、お湯となって流れ込んでくるようだ。

 

「はぁ……なにか、ぞくぞくする……」

 

「怖いかい?」

 

「い、いや……」

 

 本当は怖かったが、ユージに気遣われると嬉しかった。そのせいで恐怖は和らぎ、代わりに快感が強くなっていく。

 

「どうだい?」

 

「あ……! きもちいい……! すごくいい……!」

 

 素直に感想を述べると、ユージは嬉しそうに笑った。

 

「良かった。じゃあもっとよくするよ」

 

 ユージはスポンジを軽く握ると、肛門の周りを揉みほぐすように丁寧に洗い始める。最初は違和感があったが、すぐに慣れた。今はただひたすらに気持ち良い。

 

「くぅ……! スポンジが動くたびに、中まで洗われているようで……!」

 

「そういう風に洗っているからね」

 

 ユージは笑いながら言うと、スポンジを裏返した。その面には、突起がいくつもある。

 

「ひゃうっ!」

 

 その突起が、ジェントルーのアナルを擦り上げた。思わず声を上げてしまう。

 

「ははは。可愛い声だね。怪盗もこうなれば形無しかな」

 

「くぅ……! 馬鹿を言うなぁ……!」

 

 ジェントルーは抗議したが、ユージは意にも介さず、スポンジでお尻を弄び続けた。

 

「ひゃぁ……! あ……! ああ……!」

 

 スポンジは丁寧に、丹念に、何度も何度も往復する。その度に、ゾクッ、ゾクッ、ゾクッ、ゾクッと、強い刺激に襲われた。

 

「あ……! ダメ……! これぇ……! すごい……!」

 

 今まで味わったことのない感覚に、全身が支配される。スポンジが動く度に、身体が震えた。

 やがて、スポンジは排泄口から離れた。だが、それでも快感は終わらない。性器との間にある会陰部や、内腿、鼠径部にまでスポンジが這った。その度に、甘い痺れが走る。

 

「あ……! あふぅ……! あ……!」

 

「気持ちいいみたいだね」

 

「うん、うん……! 気持ちいい……! 気持ち良すぎて……どうにかなりそうだ……!」

 

「そっか。じゃあ、そろそろいいか」

 

 そう言うと、ユージはスポンジを置いた。そして、手にたっぷりとボディソープをつける。

 

「あ……」

 

 その光景を見て、ジェントルーは息を飲む。これから何をするつもりなのか、わかってしまったからだ。

 

「心配しなくていい。俺は君の全てを洗い流したいんだ。だから、安心して身を委ねてくれ」

 

 ユージはそう言うと、両手でジェントルーの体を撫で回し始めた。

 

「う〜〜♡」

 

 胸を撫でられると、自然と声が出てしまった。スポンジとは比べものにならないほど、彼の手つきは優しくて、そして巧みだった。

 

(ああ……! だめだ……! こんなの耐えられない……!)

 

 ユージの愛撫は的確で、ジェントルーの弱いところを熟知していた。

 スポンジで洗われながら、隅々まで調査されていたのだ。そう思うと、恥ずかしくて仕方がなかった。

 

「はうぅ……♡ ひ、卑怯者ぉ……! やはり、いやらしい魂胆があったんだろう……! 私の弱点ばかり責めるなんて……! ああ……! あはああ……! ああん……! ああ……!」

 

「ははは、今更だ。でも、バレてしまっては仕方ないね。君の心を盗むために、俺なりに努力したつもりだよ」

 

「ああ……! ば、バカぁ……! そんなこと言われたら、私は……!」

 

 ユージの言葉は、いちいちジェントルーの心を揺さぶる。その口調は紳士的で、優しさに満ちていた。

 彼の指先が乳首に触れた瞬間、「ああっ!」という悲鳴を上げてしまう。そのまま、くにゅっと押し潰された。

 

「あ……! それだめ! 敏感なところ触らないで! やめて……! そんなことされたら、私、わたしぃ……!」

 

「どうして? とっても気持ちよさそうなのに」

 

「い、言わないでくれ……」

 

 恥ずかしさに頬を染める。そんな彼女を嘲笑うかのごとく、ユージは執拗にそこを攻め立てた。爪先でカリッカリッと引っ掻いたり、親指と人差し指で摘んだりするたび、「あんっ♡」「やっ♡」などと喘ぎ声をあげてしまう。

 

「やめっ♡ やめてっ♡ おかしくなるっ♡ もう許してくれっ♡」

 

 懇願するが、聞き入れてもらえない。むしろ逆に激しくなった気がした。

 

(ああ……! だめぇ……!)

 

 あまりの快感に、頭がクラクラしてくる。何も考えられなくなり、ただ快楽だけを求めようとする自分を必死で制御する。

 

「ユージ……お願いだから、もう……許して……! これ以上されたら……私は……!」

 

「許さない。君は俺にとってのトロピカルフルーツなんだ。食べずにはいられないんだよ」

 

「あ……! そんなこと言われたら……!」

 

 その言葉だけで絶頂してしまいそうだ。フルーツという言葉が、これほど官能的な響きを持つなど知らなかった。

 

「それにしても、本当に綺麗な肌をしている。まるで芸術品のような美しさだ」

 

 ユージはジェントルーの乳首を撫でながら言った。その声はどこか楽しげで、同時に熱っぽい。

 彼はジェントルーの体に夢中になっていた。

 

(ユージが、私の体に興奮している……!)

 

 その事実に、ジェントルーはひどく喜びを感じた。

 全身がビクビクと痙攣した。頭の中で火花が散るような錯覚を覚える。女の秘所はとっくに蕩けて、雄を受け入れる準備を整えている。

 

「あ……! ああっ……!」

 

「なあ、ジェントルー。どうだい? 君の真ん中を、俺に洗わせてくれないかな。きっと綺麗になると思うんだ」

 

 ユージは耳元で囁いた。その声は、まるで悪魔の誘惑のように甘くて、抗えない魅力がある。

 

(だ、め……! そんなことを言われたら……!)

 

「あ……あ……ユージ、真ん中は駄目だ、そこ洗われたら私、私はきっと私でなくなってしまう……!」

 

「それの何がいけないんだい?」

 

「だって、私は怪盗ジェントルーなのだぞ……! 怪盗として、淑女としての誇りを忘れたくない……!」

 

「そうか。じゃあ、怪盗を止めればいいんじゃないか?」

 

「え……」

 

「怪盗を止めた君を、俺が受け入れる。それで解決だろう?」

 

「あ……」

 

 その一言を聞いた時、心の中に何かが生まれた。それはとても心地の良いもので、思わず身を預けてしまいそうになる。

 

「あ……あ……!」

 

「さあ、おいで」

 

 ユージはジェントルーの腰を抱くと、ゆっくりと引き寄せた。互いの体が密着し、肌と肌が触れ合う。

 

「あ……!」

 

 ユージの性器が、ジェントルーのお腹に当たった。硬く張り詰めたそれに、彼女の子宮はキュンと疼く。幼いジェントルーでも、それを何に利用するのかはすぐにわかった。

 

「あ……あ……あ……」

 

 無意識のうちに、声が漏れ出る。心臓が激しく脈打ち、呼吸が荒くなった。

 

「欲しいかい? 怪盗を止めて、ずっとここに居たい?」

 

「あ……! あ……!」

 

 理性が薄れていく。目の前の男に抱かれたい。ユージと穏やかに暮らしたいという欲望が湧き上がってきた。

 

「あ……! ああ……!」

 

「言ってごらん。そうしたら、君の望みを叶えてあげるよ」

 

 ユージはジェントルーの頭を撫でながら言った。その声は、優しく、温かく、包み込むように柔らかい。

 

(だ、駄目だ……! このままでは私は……!)

 

 ユージに堕とされる。そう思った。だから、最後の力でユージを突き飛ばした。

 

「ダメッ!」

 

 ユージは驚いたように目を見開く。ジェントルーはよろめきながらも距離を取り、ユージを睨みつけた。

 

「侮るな、ユージ……! 我は怪盗ジェントルーだ。それだけは譲れない……!」

 

「そうか。……ははっ」

 

 ユージはなぜか笑うと、両手を広げて見せた。

 

「やっぱり、君は誇り高いね。俺が思っていた通りの人だ」

 

「……どういう意味だ」

 

「そのままの意味だよ。俺は君を尊敬している」

 

「……っ!」

 

 その言葉に、胸が熱くなる。だが、すぐに首を振って否定した。

 

「嘘をつくな! 君は私を騙していやらしい行為をしたではないか!」

 

「君の嫌がることはしていないけど……いや、それでも俺が悪いな。すまなかった」

 

 ユージは素直に謝罪すると、再びジェントルーの体を抱き寄せた。

 

「あ……」

 

「もっと誠実に、丁寧に接すべきだったね。本当にすまない」

 

 ユージはジェントルーの背中を撫でながら言う。その声には、深い愛情が込められていた。

 

(違う……! これは罠だ……! でも……)

 

 ジェントルーは自分に言い聞かせた。だが、それでも拒めない。罠であるのは間違いない。ただ、ユージの目的がわからないのだ。ジェントルーを貶めるつもりなら、あんなに優しく接する必要はない。

 それに、お腹に感じる彼の性器は驚くほど硬く、欲望の在処を伝えてくる。もしかしたら、彼はただ単に女性としてのジェントルーを求めてくれただけかもしれない。

 どちらにせよ、今のユージは紳士的だ。彼の愛撫はとても優しく、こちらが気持ちよくなることだけを考えている。そのことに気付くと、警戒する気持ちが消えていった。

 

「あ……ユージ……ユージぃ……! 

 ユージの愛撫は優しく、そして巧みだった。思考力が鈍り、だんだんと何も考えられなくなっていく。全身の筋肉が弛緩し、ユージにもたれかかった。

 

「ふふ、いい子だね」

 

 ユージはそう言うと、ジェントルーの体を撫で回す。

 

「今日はもう、怪盗を止めろとは言わない。だから、気持ちいいコトだけ考えよう。そうすれば、楽になれるからね」

 

「あ……あ……うん……」

 

 耳元で囁かれ、うっとりとした声で返事をしてしまう。彼の言う通り、気持ちいいことだけを考えてしまえばいいと思った。

 

(きっと、妥協したフリをしているだけだ。身体を許せば、次は心を盗もうとするに違いない)

 

 そう思っていても、抵抗できない。なぜなら、ジェントルーは心のどこかで、この時間を楽しんでいるからだ。

 彼は、盗もうとしてく(・)れ(・)て(・)い(・)る(・)。男としてジェントルーを欲望し、ユージとしてジェントルーを愛そうとしてくれている。

 

(本当に、そうなら、嬉しい……)

 

 心の底からそう思う。こんな風に、誰かに求められたことなんて初めてだ。

 自分に安らぎと幸せを与えてくれたあのユージに、きっと自分は同じものを与えられる。それが嬉しかったし、誇らしくもあった。

 怪盗の誇りと女の自尊心がぶつかり合い、せめぎ合う。だが、女としての自分がほんの少しだけ強かった。

 

「ユージ……♡ ユージぃ……♡」

 

 ユージの胸に顔を埋め、甘えるような声で名前を呼ぶ。今はただ、ユージに甘えて、気持ちよくなりたかった。

 

「あ……♡ あ……♡ ああ……♡」

 

 ユージの手が、お尻に触れる。その瞬間、甘い声が漏れ出た。そのまま、指先で円を描くようにして撫でられる。

 

「約束するよ。怪盗を止めろとは言わない。何かする前に、君の許可を取る。だから……その……」

 

「? ……ユージ……?」

 

 見上げて、ジェントルーは少し意外に思った。甘い言葉と裏腹に、ユージの瞳は緊張で揺れていたからだ。

 その表情を見て、思わずクスリと笑ってしまう。

 

「ユージ。もしかして、怖いのか?」

 

「ああ。正直に言えば、とても怖い」

 

「そうか」

 

 ユージの言葉に、ジェントルーは微笑んだ。ユージの手を握り、自分の頬に当てる。

 

「君も大概悪党だな。そんなに怖がっているのに、私を愛してみたいのか」

 

「俺だって今は人間さ」

 

「そうだな。ならば……」

 

 ジェントルーはユージの男根を撫でると、ニヤリと笑った。

 

「勝負といこうか。君が私を盗むか、それとも私が君を満足させるか。勝った方が負けた方を自由にできるというのはどうだい?」

 

「……わかった。それで構わない」

 

 ユージはそう答えると、ジェントルーをそっと床に押し倒した。

 

「キスしてもいいかい?」

 

「まだ駄目だ。唇は私を盗んでからにしてもらおう」

 

「じゃあ、それ以外の場所は?」

 

「どこだって好きなところに」

 

 ユージはゆっくりと覆い被さってくると、首筋に口づけた。

 

「ん……」

 

 くすぐったい感触に、小さく声が漏れ出る。ユージはそのまま舌を這わせると、ジェントルーの乳首を口に含んだ。

 

「あ……!」

 

 突然の刺激に、体がビクンッ! と跳ね上がる。ユージは構わずに吸い付き、もう片方の乳房に手を伸ばして揉み始めた。

 

「あ……! 調子に乗るなよ、怪盗の牙は鋭いのだぞ……!」

 

 ジェントルーはそう言って、ユージの乳首を摘んだ。その途端、ユージの体が震える。

 

「あっ……!」

 

「ふふん。可愛い声だな。怪盗の爪は鋭く、毒もあるぞ? ほら、次はココだ」

 

 ユージの反応に気をよくしたジェントルーは、彼の股間へと手を伸ばす。

 

「おっと、動くな。大事なところを傷つけてしまうぞ?」

 

「君は俺を傷つけられない。怪盗のプライドにかけてね」

 

「それはどうかな? 怪盗とて、油断はできないものだ。例えば……」

 

「え……」

 

 次の瞬間、ユージは驚愕の声を上げた。なぜなら、いつの間にか、ジェントルーがユージに馬乗りになっていたからだ。しかも、お尻をユージの顔に向け、シックスナインの体勢になっている。

 

「ハハハ……怪盗は脱獄の達人だ。隙を見せれば、こうして簡単に逆転されるぞ」

 

「くっ……」

 

「とはいえ、安心するといい。私は紳士だ。傷つけるつもりはない」

 

 ジェントルーはそう言うと、ユージの性器を舐めた。

 

「う、塩辛い……私のことばかり気にしているから、自分を蔑ろにしてしまうんだ」

 

「はは……っ」

 

 ユージは笑うと、ジェントルーのお尻を撫でた。

 

「ひゃ……!」

 

「君の言う通りだ。確かに俺は、怪盗の牙を恐れている。だが、同時に怪盗の尻尾にも恐れを抱いているんだよ。ほら、小っちゃいクリトリスがプックリと膨らんで、美味しそうだ」

 

 そう言うと、ジェントルーのクリトリスを優しく口に含む。

 

「あんっ……! そ、そこは敏感だからぁ……! ああ……! だめぇ……!」

 

「大丈夫だよ。君は怪盗だ。怪盗はどんなときでも誇り高く振る舞う。だから、怪盗の弱点も誇り高いはずだ」

 

「どんな理屈だ! や、やめ……! 吸わないで……! あ……! 噛むなぁ! あ……! あ……! あ……! あ~~~!!」

 

 その瞬間、ジェントルーの頭の中で何かが弾けた。目の前が真っ白になり、意識が飛びそうになる。そして、下半身が熱くなり、愛液が吹き出した。

 

「あ……あ……ユージ……♡」

 

「ふふ、気持ちよかったかい? 勝負は俺の勝ちかな」

 

 ユージは楽しげに笑いながら言った。

 

「あ……ま、負けてない。まだ私は戦える……♡」

 

 ジェントルーは舌を伸ばして、ユージの肉棒に絡めた。そして、頭を上下に動かし始める。

 

「ん……ちゅ……♡ れろ……♡」

 

「あ……! こ、これは……!?」

 

 ユージは驚きながらも、快感に耐えた。ジェントルーの小さな口には大きすぎるほどの性器が喉奥まで飲み込まれ、温かい舌で包まれる。

 

「ん……♡ ん……♡ じゅう……♡ じゅぷ……♡ きもちひいのか? ゆーじぃ……♡」

 

「あ……ああ……気持ち良い……! ジェントルーの扱き方……凄すぎる……! まるで、蛇のように絡みついてくる……!」

 

「そうか……私を君を気持ちよくできているのか……♡ なら、もっと気持ちよくさせてやる……♡」

 

 そう言うと、ジェントルーは再びユージのモノをしゃぶり始めた。今度は、カリの部分を中心に責め立てる。亀頭が何度も柔らかい唇に包まれ、熱い息がかかり、チロチロと先端を舐められる。

 

「ああ……! すごい……! 気持ちいい……!」

 

「そうか……嬉しい。ユージが気持ちいいと、私も気持ちいい……♡」

 

 そう言うと、ジェントルーは顔を前後に動かすスピードを速めていく。そして、両手でユージの陰嚢を包み込み、揉み始めた。

 

「あ……ああ……!」

 

「ふふ……♡ ユージのタマタマ……♡ コロコロしてるぅ……♡」

 

「くっ……う……」

 

「いいぞぉ、ユージィ……♡ その苦しそうな声……たまらなくセクシーだ……♡」

 

 そう言いつつ、ジェントルーは舌の動きも激しくしていく。唾液と先走り汁を潤滑油にして、竿全体を滑らせるように刺激する。

 

「くそ、可愛い顔して、なんてテクニックだ……!」

 

「んふふ、ユージぃ……我慢しなくていいんだぞ……? 出してしまえ……♡ ほら、イけ……♡」

 

「あ、ぐ……」

 

 ユージは必死に堪えたが、ついに限界を迎えた。大量の精液が吐き出され、ジェントルーの口内を満たす。

 

「んぐっ、んむぅっ、ごくん……♡」

 

「あ……」

 

「はあ……はあ……♡ ユージの味……濃厚で、苦くて、美味しい……♡ お腹の中に広がっていく……♡」

 

 そう言って、微笑むジェントルー。その表情は妖艶で、とても可愛らしいものだった。

 

「ああ……俺も、最高だったよ」

 

「本当か? それなら良かった」

 

「君が俺のことを愛してくれていることがよく分かったよ」

 

「気が早いよ。まだ勝負は終わっていない」

 

「それもそうだ。じゃあ、次は……」

 

 ユージは、人差し指でジェントルーの割れ目に触れる。

 

「ここを可愛がってあげよう」

 

「あ……あ……♡ そこだめぇ……!」

 

「なんで? ここは女の子の一番大切なところじゃないか」

 

「あ、だってそこ、一番汚い……!」

 

「そんなことはないさ。君はとても美しい。だから、俺の舌で君の女の子を綺麗にしてあげたいんだ」

 

「あ……! そんなこと言われたら……!」

 

 ユージの優しい言葉は、ジェントルーの心を溶かす。彼女の口からは甘い吐息が漏れ、瞳は潤んでいた。

 

「ほら、足を開いて」

 

 ユージはジェントルーの太ももに手をかけると、左右に開いた。その中心にある花園は湯気が立ち上るほど濡れており、ヒクついている。

 

「さあ、許可して欲しい。怪盗ジェントルーのおまんこにキスする許可を」

 

「きょ……きょ……許可する……! 私のおま……おまんこにキスしていいぞ……!」

 

(い、言ってしまった……! なんて恥ずかしいことを……!)

 

 羞恥に悶えつつも、ジェントルーはユージの行為を受け入れる。

 

「じゃあ、行くよ。君のラブジュースをたっぷりと味わいたい」

 

「あ……あ……♡」

 

 ユージは舌を伸ばして、ジェントルーの秘所を舐めた。

 

「あ……! きたぁ……♡」

 

 生暖かい感触が、股間を襲う。ユージの舌が、ジェントルーのむき出しになった割れ目を這っていた。

 

「あ……♡ あ……♡ あ……♡」

 

「可愛い声だね。もっともっと聞かせて欲しい」

 

「うん……♡ いっぱい聞いてくれ……君を興奮させたいから」

 

「次はこっちだ」

 

 舌で割り開かれて、内側を舐められる。

 

「ん、あ、ひあ、あ、あ、あ」

 

「どうしたの?」

 

「きもち、いい、きもちいい、きもちいい」

 

 ユージは微笑みながら尋ねる。ジェントルーは涙を流しながら答えた。

 

「良かった。君の女の子をちゃんと洗ってあげられてるみたいだ」

 

 ユージはそう言うと、ジェントルーのクリトリスを吸う。その刺激で、彼女の身体がビクンと跳ねた。ユージの愛撫は丁寧で、優しかった。その優しさに、ジェントルーは感動さえ覚えていた。

 

「本当に君は素晴らしい。誇り高くて、優雅で、そして何よりエロい」

 

「エロくなんかないぃ……!」

 

「いいや、君はエロティックだ。その小さな胸とか、ぷっくりした唇とか、柔らかそうな太ももの内側に汗が浮いてるところとかね」

 

 そう言われて、思わず浴室の鏡を覗き込む。そこには、全身を桜色に染めて息を荒くする自分の姿があった。

 

「あ……あ……! 見ないでくれ……! こんなの私じゃない……! 私はこんなんじゃ……!」

 

「違うよ。これが本当の君なんだ。君は何も恥じることなんてしていない」

 

 本当の自分。そうだろうか。鏡の中で喘ぐ、黒(・)髪(・)に(・)青(・)い(・)瞳(・)の(・)少女は、本当に自分なのだろうか。

 

「君は可愛い。その銀髪も、透き通るような肌も、ワインのような瞳も、全てが美しい」

 

「やめてくれ……! 私を褒めるなぁ……!」

 

「どうしてだい? 君は自分のことが嫌いなのかい? 俺は好きだ。エロくていいじゃないか。もっと見せてくれ。怪盗の仮面を脱いだ君の姿を」

 

 ユージの言葉は、ジェントルーの心に染み渡っていく。その度に、心が溶けていくような感覚を覚えた。

 

「あ……♡ やめてやめてやめて……♡ それ以上言われたら……♡」

 

「やめない。君はもっと、自分の魅力に気づくべきだよ」

 

 ユージはジェントルーの両足を掴むと、大きく開かせた。そして、その中心部をじっと見つめる。

 ユージの視線を感じて、ジェントルーの体は熱くなった。心臓が激しく脈打ち、呼吸が荒くなる。

 

「いつも冷静で凛々しくて、誰よりも気品があって……でも、本当はすごくエッチで可愛い……。君の魅力を、俺は全部知りたい」

 

「し、知りたいのか……? 私を……? 私の全てを……? 本当か……?」

 

「ああ。教えてくれ」

 

「……わかった」

 

 ジェントルーはそう言うと、両手で自分の割れ目を広げた。そして、誘うように腰を振る。

 ユージの眼前では、ピンク色の粘膜がヒクついていた。まるで生き物のように動くその光景は、淫靡極まりないものだ。

 

「私の秘密を教えてやる。私も、君を知りたいからな」

 

「ありがとう。それじゃあ君の全てをさらけ出してほしい。大きな声で叫んで欲しい。俺に全てを委ねて、本当の君を俺に見せてくれ」

 

 そう言って、彼はゆっくりと手を伸ばした。

 彼の手が、彼女の入り口に触れる。そのまま優しく撫でられた。

 

「あ゛……♡」

 

 子宮の奥がきゅんとなり、愛液が流れ出る。その感覚に、彼女は震えた。

 

「ああ……、ゆび、指はいってきたぁ……♡」

 

「痛くないかい? ゆっくり動かすからね」

 

 ユージはそう言うと、指を動かし始めた。最初は優しく、入り口裏側のざらついた部分を撫でるように擦り上げる。最初はくすぐったかった。だけど次第に快感に変わり始める。

 

「ん……、強くしないんだ……優しく私をイカせてくれるんだな……」

 

「ああ。今日はジェントルーの体の準備をする日だからね」

 

「あ……準備……?」

 

「そう。ジェントルーは処女だろう? だから、最初は気持ちよくなる練習をしよう」

 

「最初はって……き、君にあげるなんて言ってないぞ……!」

 

「わかっているよ。だけど、いつかは俺のものになってもらう」

 

 ユージはそう言いながら、指の動きを速めた。

 

「あ……♡ んんっ♡」

 

「ほら、俺のことも気持ち良くしてくれ」

 

「あ……♡ ごめんなさい……♡」

 

(ああ……♡ こんなにも優しくしてくれるのに、強引なところもある……♡ こんなの、逆らえなくなるじゃないか……♡)

 

 ユージに促されて、ジェントルーは彼のモノを手でしごく。先ほど射精したばかりのはずなのにもう元気を取り戻している。

 

「あ……♡ だめぇ……♡ だめぇ……♡」

 

「気持ちいい?」

 

「気持ちいい……! 気持ちよすぎて、変になるぅ……! こんなの初めてだ……!」

 

 ユージの指使いは巧みだった。優しく、丁寧にジェントルーの性器をほぐしていく。指を曲げて、ジェントルーのGスポットを探り当てる。そして、そこを重点的に責め始めた。

 

「ああ……♡ 気持ちいい……♡ 気持ちいいよぉ……♡」

 

「そうかい? それは良かった」

 

 ユージはそう言いながら、指を曲げて中を引っ掻くように動かした。Gスポットを刺激され、ジェントルーの頭の中で火花が散った。

 

「ああ……♡ そこ……♡ すごい……♡ すごくいい……♡ さわさわされるのも……♡ とんとんするのも……♡ ぜんぶいい……♡」

 

 ユージの指がさわさわ、とんとんと動くたびに、彼女の口から喘ぎ声が漏れる。ジェントルーは目を閉じて、ユージの指の感触を味わっていた。

 

「はっ、はっ、いいっ、いいっ、きもちいいっ」

 

 ユージはジェントルーの反応を見ながら、さらに激しく手を動かす。その動きに合わせて、彼女も腰を振っていた。

 

「いいっ、いいっ、いいっ、イクッ、ユージ、イキそうだっ」

 

 絶頂に達しそうになった瞬間、ユージの手が止まる。そして、再びゆっくりと動かされる。

 

「あ〜、あ〜……♡ 頭おかしくなりそ……♡ ゆっくりされると切ないよぉ……♡」

 

 腰にまったく力が入らない。下半身が蕩けて、何も考えられない。ただひたすらに、この快楽に身を任せたい。そんな思いに支配されていく。

 ジェントルーの様子を見て、ユージは微笑む。

 

「良い感じになってきたね。じゃあ次は……」

 

 ユージはそう言うと、指を二本に増やした。突然増えた質量に、ジェントルーは目を見開く。

 

「んあ……!? ああっ……! おっきい……! ユージの指、太くて長い……!」

 

「大丈夫だよ。すぐに慣れるさ。ほら、上と下、どっちが好きだい? 上? 下? それとも両方?」

 

 ユージはそう言うと、二本の指をバラバラに動かした。膣内の上部にあるザラつきと、下部にある膨らみを同時に刺激する。

 

「ああっ……! だめぇ……! そんなにされたら……! 頭が変になる……! だめぇ……! だめだめだめぇ……! だめだってばぁ……!」

 

 二つの性感帯を同時に刺激され、ジェントル―の身体に電流が走る。彼女は身体を大きく仰け反らせた。

 指を締め付けて、指の動きから逃れるように体をくねる。だが、ユージはそれを許さなかった。

 

「逃げるんじゃない。君はもっと気持ち良くなってもいいんだよ」

 

 ユージはそう言って、ジェントルーの身体を押さえつけた。そして、彼女のクリトリスを強く摘む。その衝撃で、彼女の身体が大きく跳ねた。

 

「ひゃう! クリトリスつよい! あたまへんになる! きもちよすぎる! あー! あっあっあっあっあっ! だめ! ほんとうに! イク! イッちゃう! イっちゃうぅ!」

 

「ああ、イケばいい。君はもっと幸せに、もっと気持ちよくなれるようになる」

 

 ユージはそう言って、指をさらに速く動かす。そして、彼女の一番感じる部分を思い切り押し潰した。

 

「ふ……ぐぅ……! ぐぅ……! いぐぅ……!」

 

 強烈な快感に、ジェントルーは身体を痙攣させる。絶頂が彼女のストレスを溶かし、身体を幸福で満たした。

 高く掲げたお尻から、ジェントルーのラブジュースがポタポタとユージの顔に降り注ぐ。

 ユージは満足げに微笑んで、顔についた液体を舐め取る。そして、ぐったりとした彼女を床に転がし、隣に寄り添った。

 

「はぁ……♡ はぁ……♡ はぁ……♡」

 

「気持ちよかった?」

 

「うん……♡ 気持ち良かった……♡ 最高だ……♡ こんな幸せな気分になったのは、生まれて初めてだ……♡」

 

 ジェントルーはユージの腕にしがみつくと、甘える猫のように頬ずりした。ユージはその頭を優しく撫でてくれる。

 

「勝負は俺の勝ちでいいかな」

 

「しょうぶ……? 勝負ってなんだっけ……?」

 

 ぼんやりした意識の中、ジェントルーは首を傾げた。今、彼女の頭の中は幸福感で満たされている。何も考えられない。

 

「君が持ちかけたんじゃないか。俺が君の心を盗むか、それとも君が俺を満足させるか。勝った方が負けた方を自由にできるって」

 

「そうだったかな……? ん……? んん……?」

 

 段々と意識がはっきりしてくる。それと同時に、ジェントルーの脳裏に記憶が蘇ってきた。

 

「ああ、そうか……だが、まだ私の心は盗まれていないぞ……♡」

 

 そう言って、ユージの胸板に顔を擦り付ける。心音を聞きながら、うっとりと絶頂の余韻に浸る。

 

「なんだ、残念だな。それなら、これからも頑張らないとな」

 

「ああ……。私は負けない……」

 

 そう言って、ユージの首に腕を回す。そして、彼の唇に自分のそれを重ねた。

 ユージは少し驚いた様子だったが、そのままキスを受け入れてくれた。

 しばらく舌を絡め合い、互いの唾液を交換する。やがて、ユージの口が離れた。二人の間を銀色の糸が繋ぎ、切れて落ちる。

 

「ん……私のファーストキスだ。君に捧げよう」

 

「唇へのキスは、心を盗んでからじゃなかったっけ?」

 

「それは君から私にする場合だけだ。私からするのは私の自由さ。ふふ、ルール作りを主導する重要性を学びたまえ。ちゅっ……♡」

 

「なるほどね。ありがとう。嬉しいよ」

 

 ユージの言葉を聞いて、ジェントルーは自分の胸の奥に温かいものが広がるのを感じた。絶頂の時よりは弱い、しかしとてつもなく大きな多幸感に包まれる。

 

(ああ……これが恋なのか……)

 

 その感情の名前を自覚すると、ますます昂ってくる。

 

「私は、君から愛されてるんだな……」

 

「ああ。もちろんだ」

 

 ユージはそう言って笑うと、もう一度ジェントルーに顔を近づけた。ほんの少し舌を出して、キスの誘いをかけてくる。

 誘われるがままに、ジェントルーは吸い付いた。

 

「はむうっ……♡」

 

 ユージの舌が入ってくる。まるで生き物のような動きに翻弄され、頭の中に霧がかかったような感覚に襲われる。

 

(ああ……♡ すごい……♡ ユージの舌が……♡ 気持ちいい……♡)

 

「ん、んぐむっ……♡ んんっ……♡」

 

 ユージの舌が歯茎の裏をなぞり、口蓋をくすぐってくる。何度も何度も繰り返され、身体の力が抜けていく。

 

(あ……♡ これダメ……♡ 気持ち良すぎて……♡)

 

「んんっ……♡ んんんっ……♡」

 

 男の背中に回していた手に力が入る。爪を立てて、必死に抱きついた。

 ユージはそんなジェントルーを優しく抱きしめると、より深く、激しく、舌を絡ませてくる。

 密着したことで、お互いの体温を感じる。それが心地よくて、ジェントルーは目を細めた。

 

「ぷは、あ、ユージ、キスって気持ちいい、すごい、好き、大好き」

 

「可愛いよ、ジェントルー」

 

「ああ……♡ 嬉しい……♡ もう一回、舌出して、キスさせて、早く、早く、お願いだから」

 

「ああ、いいよ」

 

 ユージはそう言うと、口を開けてベロを出した。それを見たジェントルーは嬉々として飛び付く。

 

「んんっ♡」

 

 二人は再び、激しく絡み合った。今度は、ユージの方からも積極的に攻めてくる。

 頭が痺れる。思考回路を焼かれる感覚に襲われる。それでも構わないと思った。今はただこの快楽に身を預けたい。

 

(ああ、好きだ、好き好き大好き、ユージ、ユージィ)

 

「ぷは……なあ、ジェントルー。勝負はお預けで構わないけど、一つだけお願いをしても?」

 

「んっ……♡ やあ、キスしながら話しかけるなんて、マナー違反だぞ……♡」

 

「ごめん、でも聞いて欲しいんだ」

 

「んっ……♡ ちゅっ……♡ わかったよ、話してくれ……」

 

 ユージはありがとう、と言ってジェントルーの瞳を覗き込んでくる。

 

「怪盗を止めろとは言わない。でも、レシピッピを狙うのだけは止めてくれないか?」

 

「それは……どうして……?」

 

 ジェントルーは戸惑いながら尋ねる。ユージの瞳は、ジェントルーの心の奥底まで見通しそうなくらい澄んでいた。

 

「レシピッピを盗むって事は、幸せなごはんと、笑顔を盗むって事だ。俺はそれを許すわけにいかない」

 

「私に、ブンドル団を裏切れと……」

 

「ああ、そうだ。怪盗ジェントルーは、俺のレシピッピを盗まなかった。その優しさを、シャンティアのみんなに分けてあげて欲しい」

 

「ふうん……真剣に、頼んでいるんだな」

 

 ジェントルーはそう言うと、ユージの胸元に指を這わせた。心臓の鼓動を確かめるように指を動かす。

 

「……条件を付けても?」

 

「どんな?」

 

「今後、私と会う時は必ず抱きしめること。私がしたくなったら、『勝負』をすること。それでどうだい?」

 

「もちろん。いや、望むところだよ」

 

 ユージは即答する。ジェントルーはそれを聞いて笑った。

 

「いいだろう。約束する。レシピッピには手出ししない」

 

「良かった。これで安心して、君を愛せる」

 

 ユージはそう言って、ジェントルーの身体を強く抱き締める。

 

「あっ……♡」

 

 その強さに思わず声が出てしまった。全身が喜びに打ち震える。

 

「おっと、早速勝負に勝っちゃったかな? なんせ俺は、君のことが大好きな男だからね」

 

 ユージの言葉に、ジェントルーは顔を赤らめる。そして、恥ずかしさを誤魔化すかのように、彼の胸に顔を埋めた。

 

「……まだ負けてない。こんなの、ノーカウントだ」

 

「ははは、強情だなあ」

 

 ユージは満足げに笑みを浮かべ、ジェントルーの愛液で濡れた指を見せ付ける。

 

「これだけ濡らしておいて、負けないと言われてもな」

 

「あ……♡」

 

 それを見た瞬間、子宮の奥がきゅんとなる。彼女は顔を真っ赤にして俯いた。

 

「いやだ……見せないでくれ」

 

「どうして? こんなに可愛いのに」

 

 ユージはそう言って、自分の舌で指を舐め取った。その光景に、彼女の頬が赤く染まる。

 

「君のジュースは甘いな。本当に、君は俺にとってのトロピカルフルーツだ。甘くて美味しい」

 

「フルーツフルーツうるさい……! 恥ずかしいだろう……!」

 

「ごめんよ。でも、本当なんだ。君の全てが俺にとっては最高級のデザートなんだよ」

 

 ユージはそう言いながら、ジェントルーの頬に口づけをした。ジェントルーはため息をついて、ユージの髪を撫でた。

 

「そんなに連呼しなくても、もう分かったよユージ。私がデザートなら、君にとってのハンバーグがいるんだろう。……イースか?」

 

「気付いたかい? さすがに鋭いな」

 

 ユージはそう言いながら、ジェントルーのささやかな胸を揉んだ。そして、指先で乳首を刺激する。

 

「んっ……♡ んんっ……♡ あれだけヒントを与えられれば……♡ 誰でも分かる……♡」

 

「君のそういうところが、可愛くてたまらないよ」

 

 ユージはそう言いながら、指先を動かし続ける。その動きに合わせて、ジェントルーの口から吐息が漏れる。

 

「んっ……♡ こら……♡ ごまかそうとするな……♡」

 

「まあ、正直隠し事をするのは苦手だからね。俺向きの役柄じゃなかった」

 

 ユージは立ち上がり、シャワーでジェントルーの体を流し始めた。

 

「イース様にも、かなり怒られたけどね。でも偶然の出会いからここまでこぎ着けたんだから、少しは評価して欲しいな」

 

 ジェントルーは大人しくされるがままになっている。

 

「イース様、か。そうだな。作戦にしては、行き当たりばったりで杜撰だった。怪盗を懐柔するためにハンバーグ? プッ、ハハッ」

 

「笑わないでくれよ。どうしたら君に安らいでもらえるかって、色々考えた結果なんだけど」

 

 ユージはそう言いながら、ジェントルーの髪をタオルで拭き始めた。

 彼女は目を細めて、ユージの手に頭を擦り寄せる。

 

「ふふふ……♡ ああ、安らげたよ。君とハンバーグを食べるのが、唯一の幸せな時間だった」

 

 ジェントルーはそう言って、ユージに抱きついた。ユージも彼女を抱きしめ返す。

 

「私を依存させたいなら、薬でも魔法でも使えば良かったのに」

 

「そういう手もあったかもしれないけどね。でも、俺が欲しいのは、君の全部だから」

 

「ふん、その程度のことに一ヶ月もかけて、随分と手間暇をかけたものだ」

 

「そう言わないでくれ。それに、これはこれで悪くなかっただろ?」

 

 ユージはそう言って、ジェントルーのお尻を軽く叩いた。その振動が心地良い。

 

「……そうだな。君の愛をたっぷり感じられた」

 

 肌と肌を密着させて、お互いの鼓動を感じ合う。

 

「ちゃんと心臓は動いているな。人造人間の類ではなさそうだ」

 

「ああ。俺は正真正銘の合成人間だよ。生まれてからずっとこの居住区で暮らしてきた。最近引っ越したけど、この辺じゃ出世頭らしい」

 

「ふふ、PRも下手くそだ。君の美点が全く伝わってこないぞ? そんな調子でどうやって私の心を盗むつもりだ?」

 

「仕方ないだろ。女の子を口説く訓練なんて受けていないんだから」

 

 そう言いながらも、ユージの手はジェントルーの背中を撫でていた。

 

「ん……♡ その割に、私を気持ちよくするのだけは上手い……。他に女がいるな。それも複数」

 

「うん、イース様と、それからもう一人、お嫁さんが」

 

「馬鹿、正直に言うな。それでよく今まで生きてこられたな、『ユージ新総統』? ……馬鹿は私もか。たかが怪盗ひとりに、総統閣下がわざわざ出向いて来るとは思わなかった」

 

 彼女はそう言って、ユージの首筋にキスをする。ユージはクスリと笑って、彼女の唇を指でなぞった。

 

「そうかな? 君みたいな魅力的な女性に会える機会なんて、そうそう無いんだ。逃すわけがないじゃないか」

 

「よく言う……。君が本気で言っているのかどうか、見極められない自分が情けない」

 

「君はもっと自分に自信を持つべきだ。君は素敵なレディだ」

 

 そう言いながら、ユージもジェントルーの首筋にキスをする。その感覚に、彼女は小さく声を上げた。

 

「あ……♡ 首は止してくれ、服で隠せない所は困る……♡」

 

 ユージが素直に唇を離したので、ジェントルーは拍子抜けしたような表情になる。

 

「え……? もう終わりか……?」

 

「ああ、今日はこれくらいにしよう。あんまりしつこくすると嫌われちゃうし」

 

 ユージはそう言いながら、ジェントルーの身体をバスタオルで包んだ。そして、そのまま抱え上げる。

 

「もっとしたかった?」

 

「……ノーコメントだ。なあ、食事にしないか。私を籠絡したいなら、胃袋はしっかり掴んでおくべきだ」

 

 そう言って、ジェントルーはユージの手を握り締めた。指を絡ませる、いわゆる恋人つなぎだ。ユージは微笑み、彼女の額に優しく口づけを落とす。

 

「了解。すぐに用意しよう」

 

「ハンバーグだぞ。君が私のために覚えた料理で、私の心を盗んでみろ」

 

「ああ、任せておいて。最高の味に仕上げよう」

 

 その日、ジェントルーはこれまでで最高のディナーを楽しんだ。

 食卓には、笑顔が溢れていた。

 

(続く)




ここまでお読みいただきありがとうございました。

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ジェントルー、今日の放送を生き残れるんですかね……

→乗り切れなかった。
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