名門トレーナーズスクールの教育法 作:お隣の池の中のプラナリさん
「...........」
『...........』
私は一人、厳密には支給されたモノズと一緒に部屋でうずくまっていた。既にここに来て二日目になる。それまでの間、私はここから逃げ出すことも叶わずずっと座り尽くしていた。
だって、開幕みた景色があんな獣みたいなセッ....セッ....セックスなんだもん。そりゃ誰だって困惑するよ。
あの人たちはいつもあんな様子で授業に励んでいるのだろうか。他にヤることがないからヤっているのだろうか。ここに私がいる意味はあるのだろうか。
「ん、ポケモンフーズだよ。」
『ギュウ!!』
.....意味なら一応与えられたか。不思議とモノズは私からのポケモンフーズは断らない。他のトレーナーから逃げ出すほどの臆病さだと聞いていたが、類友ってやつなのだろうか。
私はフーズを食べるモノズを他所に、少しばかり意味のない考え事に耽る。あんなに開放的になって悦楽に浸っている彼女達。その姿にドン引きこそすれども、ほんの少しだけ羨ましいと感じてしまう。
【当学院の有方、学生とポケモンの学びを第一に。あらゆる可能性を模索し提供する。合理性があると認められればあらゆる行為を可能にする。】
壁掛けのスローガンを目にし、私は溜め息をついた。寮という住む場所と、食事、ポケモンを与えられて自分達は安泰な状況下で行為をこの上なく楽しむことができる。そんな環境は最早楽園というか、ヒトという生物としての理想系ではないだろうか。
「....シャワー浴びてくる。」
『.......』
おっと.....とんでもない思考に至ってしまったと自分を戒め頭を冷やすためにシャワーを浴びてくることにする。一応モノズにはその事を伝えたのだが、フーズを貪っているためか反応はなかった。
パーカーとタイツ、ショートパンツを脱いで全裸になり、私は風呂場に上がる。クルっとシャワーのノブを捻ると、温かな水が身体に降り注いだ。
「 .......」
心地よい。昨日はあれから外に一歩も出ず、食事すら断念してきたから心が休まる時間はこれだけだ。ゆっくりと....ゆっくりと時間と温かさを感じて......
くちゅっ、くちっ、ぐちゅっ....
「っう......」
開放的になるにつれて、昨日の光景が甦ってきた。年も近い少女がポケモンやトレーナーと対等になって子作りに励んでいる姿。野生全快で喘ぎ、解放することを認められた居場所。
それに対する羨望と、私もしたいという渇望が何処からか湧いてきてしまい、気づけば私の手は自分の秘部に伸びていた。というか触っていた。
「っ!最低っ!最低だ私っ!!」
私は自分の舌をぎゅっと噛んで自分の考えを否定し、頭を冷やす。昨日の今日でまさかそんな感情を抱くなんて自我が弱すぎる。
めちゃくちゃ弱すぎだろ、私。ここまで来ると、自分が本当に嫌いになってくる。
トレーナーを志したはいいものの、こちらに向かってくるポッポ一匹に怯えて逃げ惑い、ポケモンの一匹も捕まえられないまま気づけばここに辿り着いてしまった。
ポケモンの知識はまああると思うが、経験とポケモン嫌いが祟ってこんなところまで来てしまったのだ。
こんな自分を変えることが出来たなら、そんな一心でこんな場所に着いてしまったのである。
「っ....はあ。」
自分の不甲斐なさはつくづく私を苦しめる。今さら断ることも出来ないし、一度も教室に姿を現さないとなると流石に不安がるだろうか。
「はあっ....自分が嫌いだ!!こんな私なんてっ!!はあっ...っう....」
気づけば再び自分の股間を手で弄くってしまっていた。しかしさっきと違って明らか自己嫌悪に陥ってしまい、こうでもしないとずっとずっとずっと暗い負のスパイラルに陥ってしまいそうだった。
指が止まらない。身体の熱が上がり、感じ得たことのない快感が全身を目まぐるしく駆け回る。
ぐちっ、ぐちっ、ぐちゅっ!
「はっ.....はあ────」
先程よりも明らかにスパンの速い自慰に、自分も制御が利かなくなってきた。ただ目の前の快楽だけを求め、自分の意思や制止を振り切り指は動く。
「────あっ、ぁぁぁぁぁぁあ!!!!っっ─────!!」
これまでに感じたことない感覚が私の身体の限界を超え、出したこともない声が私の脱け殻のような身体から漏れる。絶頂で支えられなくなった身体は崩れ落ちるようにその場に倒れ、全身が痙攣して動けなくなる。
「あっ....ぐ.....これが....絶頂.....?」
勝手に吐息が漏れ、脚が震えてまともに立つこともかなわない。片手で浴槽を掴み、なんとか地面に突っ伏すのだけは避けている。
シャワーの水が上から容赦なく全身に降り注ぐ。今はそれを止める体力さえ、残ってはいなかった。たった一回の自慰でここまで狂ってしまうなんて。本当にしてしまったら、ポケモンや人間としてしまったら私は一体どうなってしまうのだろう。
私は心底自分が恐ろしくなりながら、暫く風呂場で身体を休ませていた。