サリアとサイレンスがイチャイチャ(意味深)するだけの話 作:駄馬
胸で逝かされた、絶頂の波は引いた。
それでも、私の体から絶頂の余韻が抜けるまでキスを続けたサリアの意図は分かる。
例え絶頂し、時間を置いたとしても。
その体が真に冷えるのは、もっと膨大な時間が必要なのだ。
ましてや今回など、余韻が抜けるまでキスを続けられたことにより、絶頂が引きはすれどいつでもすぐに押し寄せられる位置に留められてしまっている。
そしてそれを、当然のようにサリアは把握しているのだ。
元々私の体調など、手に取るように彼女には分かる。
悔しいが、自分よりもずっと詳しいだろう。
だから、先程のように自分では逝かないと宣言しながらも、あっさりと胸だけで果てさせられたし、もうすぐ秘部を触られてまた昇らされる。
分かっている。分かっているのだ。
――なのに、それが。
それが、どうしようもなく嬉しいと思っている自分が居る。
何故サリアが私より私の体調に詳しいか。それはもちろん、自分以上に私を気にかけているからだ。
何故私より、私の感じる所を熟知しているのか。それは、それほどまでに身体を重ねてきたからだ。
何故サリアが、そうまでして私の事を隅々まで知っているのか。
――それは、もっと、私を求めたいからだ。
「随分と期待しているな」
僅かな時間が経ち、絶頂の波が引いた私の体。
そんな私の体の、内ももの部分を人差し指で一撫で。
「んくっ♡」
僅かそれだけの行為で、私の体にスイッチが入る。
……いや、スイッチを入れられる。
「いつものように足を閉じて抵抗しないのか?」
「抵抗したら、止めるの?」
「いや?」
どれだけ私が抵抗したところで、力でサリアに敵うまい。
だが、そんな事は関係なく、私が本気で拒否すれば、きっとサリアは止めてくれる。
そんな信頼を置いてなお、私は脚を閉じての抵抗はしない。
「素直なサイレンスも可愛いよ」
そう言って額にキスをされ、その場所がボーっと熱を帯びる。
そして、
「んっ!♡」
サリアの指が、私の一番敏感な場所に、皮越しに触れる。
ギュッと力を入れず、ただ、皮の上に指を置いただけ。
たったそれだけの刺激で、私の体は快楽に強張ってしまう。
「可愛い反応だ」
そうして、サリアは片手で私の両手の自由を奪い、唇を奪い。
ゆっくりと、皮の上から私の陰核を往復し。
私の体に、ゆっくりと快感を流し込んでいく。
「んちゅ♡ はぁ♡♡」
舌が絡み合い、唇の端から吐息が漏れる。
へその下あたりに大きな熱を持った塊が、徐々に顔を覗かせてくる。
先ほどの愛撫から、ピンと立った胸の突起が外気に晒され、そこからも快楽が流れ込んでくる。
……そして、
「んんっ!!」
いとも簡単に、絶頂へと登り詰めた。
――だが、
「ん~~~っ!?♡♡」
キスは離れず、指の動きも止まらず。
まるで機械かのような、一定のリズムで淡々と私に快楽を送り込み続ける。
……時に、サリアは確実に『S』だ。
ただ、その『S』はいわゆる加虐趣味としての意味ではなく。
相手を喜ばせる事が好き、というサービスの『S』。
そして、私はと言えば……まぁ『M』なのだろう。
だが、サリアと同じく私も被虐趣味のそれではなく。
相手に喜ばれるのが好きな、まごころの『M』としたい。
つまり、今この状況は、私を喜ばせようとすサービスを提供するサリアと。
受けたサービスをまごころで返す私が居るという状況なわけで。
そのサリアのサービスが止まらない限り、私はまごころを返し続けるしかないわけで。
結果として、
「んんっ!!♡♡」
連続で、昇り詰めることになった。
「ぷは。本当に愛おしいよ」
「さりあぁ♡♡」
唇を離し、私の両手を解放し。
私から離れ、全身を見下ろすサリアに。
私は、もっとサービスをおねだりする。
潤んだ瞳で見つめ、他の誰にも聞かせないような甘えた声で。
秘部を隠すように脚を動かし、サリアへと手を伸ばす。
――だが、
「次は何をして欲しい?」
サービスも、そう簡単には与えてくれない。
それ相応の前払いが必要な時もある。
「さ、触って////」
「どこを?」
分かっているはずだ。説明すら不要のはずだ。
それでもサリアは、私に言わせたがる。
私を、羞恥で染めて、昂らせたいのだ。
「あ、アソコを////」
「あそこでは皆目見当がつかんな」
脚を開き、自然にそこへと目が向くようにするも、ハッキリと口にしろ、と暗に告げられ。
それでも、それでも。
私は少しだけ、彼女の思い通りにはならないと、ささやかな抵抗をすることにした。
例えそれが、口に出した方が恥ずかしくない行為だったとしても、である。
「ここ! ここを触って!」
仰向けからうつ伏せになり、腰を上げて膝を立てる。
そして、サリアの顔の高さまでお尻を持ち上げたら、私自らその場所を開いて示す。
隠すものなどない。きっとサリアには、私の二つの穴がハッキリと見えている事だろう。
……かなり恥ずかしい。早く、早く。
「ふふ、分かった」
そして、ようやく私の思い通りに触ってくれるサリアは……。
親指で陰核を押し、もう片方の人差し指を私の前の穴へと滑り込ませると。
「この辺りだったか?」
入口付近で指を曲げ、私のスウィートスポットをピンポイントで刺激。
突然の快楽にきゅうっと肉穴が反射で窄めば、よりサリアの指を感じることとなり。
「表裏で感じてくれ」
陰核と、その内側と。
気持ちのいい箇所二つを、サリアの指で刺激され続ける。
力……入らない。
と、膝の力が抜けそうになると……。
ぺシリ、と、私のお尻をサリアが軽く叩いた。
「崩れたらダメだ」
突然の快楽とは違う鋭い刺激、それに反射し、膝は力を取り戻すも、
「あぁぁぁああぁぁぁあぁぁあああ♡♡♡」
当然、サリアの指は止まってくれることはなく。
また、膝から力が抜ける。
すると、またペシリと、陰核を弄っていた方の手でお尻を叩くのだ。
そのある種のループが続くと、私のお尻はじっとりとした熱を持ち始め。
「叩き過ぎたか? 赤くなっているな」
と、絶対に思っていない事を、満足気に言うサリア。
ただ、そんな事を指摘する余裕は今の私には存在せず。
「逝く! 逝くっ!! イっ!!♡♡♡」
人差し指と親指。
そして、手の平で翻弄された私は、ベッドに倒れ込むように、押し寄せる絶頂の波に沈んでいくのだった。