★R18表現あり
---
その頃、店番中だった
そして客足が途切れるとスマホを手に取り、数分おきに置き、また手に取って画面を眺めるという、依存性の垣間見える行動を繰り返していた。
「…返事来ねぇなぁ…」
彼がSNSに関心が低く、基本返信が遅いということは理解していたが、一日家にこもっているわけでスマホから遠い理由が見当たらず、烈は首をひねる。
「様子見に行った方がいいか…?」
思い立ち、一応
「……」
一時思案し、決心した烈は前掛けを外すと、彼に代わって配達中の母へSNSを送り、一旦暖簾を入れて店を閉めた。
戸締りをした烈は、小走りに
ものの3分程度で到着した髙城邸は、いつも通り木花や生活感のある物が一切無い綺麗過ぎる外観で建ち、烈はすりガラスの小窓に近付き、屋内に明かりの類が灯っていないことを確かめる。
「…まぁ、これはいつものこと」
ついで、インターホンを鳴らす。が、十秒程度経っても返事は無い。
「…」
…中には、多分いるはずだ。葉月さんが午前中に確認してる。
「蒼矢? 蒼矢ー」
やや声高に呼びつつ、烈は玄関を横に離れ、ガレージと外壁の間へ進む。
幼い頃一度だけ、2人で外遊びに行った時に蒼矢が鍵を持って出なかったことがあった。慌てかけた烈をよそに、小さくため息をついた蒼矢はてくてくと玄関から裏手へ回り、設置されていた金属製の小さな箱から鍵を取り出し、玄関を開けた。
烈の知る限り、鍵にまつわる蒼矢の手落ちは後にも先にもその時しか無い。だからこそ、印象に残っていた。蒼矢が回したダイヤルキーの番号も、横から眺めているだけだったのに、やけに鮮明に覚えていた。
呼びかけに返事が無いまま、キーボックスまで辿り着く。
…悪いな、鍵使うぞ。
スペアキーを手に玄関へ戻った烈は鍵穴に差し、開錠音に胸をなでおろすとドアノブを引く。
「……!?」
瞬時、引いたドアの隙間から漏れてきた中の空気に、烈は思わず手を放す。
指先に感じた、肌にまとわりつくような重く、ぬるい空気。
わずかに鼻腔に届いた、嗅ぎ覚えのある不自然な甘ったるい臭い。
「――!!」
烈は勢いよくドアを開ける。そして、一気に流れ出てきたおぞましいほどの濃い瘴気に、全身の毛が逆立った。
「蒼矢っ…、…っぐ…!!」
辺りに充満する臭いを不用意に嗅いでしまった烈は、急激な吐き気を催してその場に座り込む。視界が揺れ、足に力が入らず、立ち上がることもできない。
冷や汗をかきながら、烈は胸元から起動装置を引き抜く。紅いロードナイト鉱石は光っていない。
「…くっそっ…、なん、なんだよこれ…!?」
状況はよくわからない。でも、鉱石の反応は無くても[異界のもの]の仕業なのは間違いない。
そしてこの中に蒼矢がいることも、間違いない。
「……しっかりしろ、俺!!」
烈はシューズボックスに掴まりながらなんとか立ち上がり、ズボンの尻ポケットから手拭いを引っ張り出すと、鼻と口を覆う。そして一歩ずつ這うように、階段へと歩を進めていった。
…待ってろ…蒼矢…!!
★R18表現あり
---
「…っあ…」
口内と上半身を執拗に嬲られ、唇を解放された
「――ちょっと。寝ていいなんて言ってないですよ」
「これに綱付けて、首輪代わりにするのも面白いかも…」
そう歯列を見せながら嫌らしい笑みを浮かべると、その真下の股間へ目線を流す。脚で適当に甚振った以外は放っておいた局部だったが、いつの間にかズボンの中心を盛り上げ、静かに誇張し始めていた。
鱗はそれを眺めた後、蒼矢から身体を離して立ち上がった。
「…ねぇ、オナニーしてよ」
ふいに漏らしたその言葉に、蒼矢の肩がぴくりと揺れる。
「あんたのそこ、膨れちゃって苦しそう。慰めてあげなよ」
そう言いながら、鱗は蒼矢の手を取り、局部へと持っていく。ズボンの上から、勃起した自身の感触が手のひらに伝わる。
「…んっ…」
「ほら、もう我慢できないんでしょ? …手伝ってあげます」
わずかに漏れた蒼矢の艶声に口角をあげ、鱗はズボンのボタンを外し、ファスナーを下げる。中から現れた下着は、先端の当たる生地が小さな染みを作っていた。
「下着下げて、出して。それくらい自分でできるでしょ?」
蒼矢は浅く呼吸をしながら、下着を引っ張り、自身を露出させる。鈴口に先走りを滲ませてそそり勃つ陰茎は、熱く脈打っていた。
鱗はその光景に目をやりながら、正面で立ち、腕を組む。
「オナニーして。見ててあげるから」
「……っ」
蒼矢は、震える手で陰茎を握り、擦り始める。適度に濡れ、滑りの良くなっていた陰茎を、蒼矢の手のひらが上下に動いていく。
「零さないように扱いてね、僕が飲めないから」
「…んっ、あっ…っ…ああっ、あっん…」
「もっと速く。そんなんじゃイけないですよ」
「っああっ、…あんっ…ああっ! あぁぁっ…!!」
蒼矢の手は意思とは別に自然と強く握り込まれ、昂る快感に押し流されるように激しさを増していく。顎が上がり、背中が弓なりに反る。
「ああっ!! …んっ…」
自慰により射精したその先端に手を伸ばし、流れ落ちる精液を受け止めると、鱗は赤い舌をべろりと出してそれを舐め取った。
そして、荒く息を弾ませながら後ろへ倒れていく身体を、髪を掴んで起こし直す。
「まだ出るでしょ、続けて」
「…っ…!」
しかし、汗に濡れた髪を横に振って、蒼矢は拒絶する。その様子に、片眉を上げながら目を細める。
「…あんた、この状況で断れると思ってんの? 僕腹ペコなの、全然足りないの。早く出して」
「! んっぅ…」
鱗は、なおも拒む蒼矢の首を掴み、親指で喉を圧迫する。
「ん゛っ…、んぅっ…!」
「続けないと、別の意味で落ちますよ。ほら、ほら」
「…っ……」
蒼矢は引き剥がそうと腕に手を掛けるが、力が入らず小刻みに震え始める。苦しさに頭の中が少しずつ白くなっていき、全身の力が抜けていく。
……れ……っ…
と、鱗の後方にあった部屋のドアが勢いよく開かれる。
身体を前傾にかがめ、ドアノブに体重をかけながら、額に汗を浮かべる
「……!!」
蒼矢の首を絞めながら、鱗は不機嫌そうにじろりと烈を睨む。
「なぁに、『お仲間』? …今取り込んでるの。邪魔だから出てってくれない?」
次の瞬間、烈の拳が鱗へ振り被った。が、ワープするように一瞬で半歩横にずれた鱗には当たらず空を切る。
間髪入れずに裏拳を薙ぐが、またしてもかわされ、鱗は妖しく嗤いながらひらりと窓際へ飛んだ。
「つまんないな…『エイト先輩』だったら喜んで相手したのに。…じゃあね」
そのまま開かぬ窓を霧のようにすり抜けて、上空へ薄くなっていく。
「っ!!」
烈は即座に大股で窓へと跳び、全開して足を掛けたが、既に鱗の姿は消えていた。