※この作品はR-18です。

アッシュコーポレーション   作:イエローケーキ兵器設計局

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 Cityの電源は表向きは火山活動による地熱発電や、化石燃料の燃焼に伴う熱を利用した火力発電、風力発電等を利用していることになっているが、本当は半分近くが彼らが犠牲となることで得られるエネルギーである。


歌う機械担当者の記録

 

 

 ここに送られたテロリストやDOLLSは長い期間、危険な業務に望み、期間が終わるまで生き残った者は帰ることができる、そう聞いている。目の前のお嬢ちゃんは灰燼教会に歯向かったらしく、生き残った仲間とともにここに収容されたらしい。まあ、もっとも仲間の一人は顔のある花の虜になって頭が破裂したらしいがな。

 俺の担当はこの業務用挽肉製造機(ミートチョッパー)の清掃と整備。まったく……ただDOLLSに人権を!と叫んだだけだってのに。あ?DOLLSに人権なんて不要!と叫んでたろってか?覚えてないねぇ……そんなこと。

 あーあ、異動願いが受理されて配置変わらねぇかな。

 

 このミートチョッパーはあのクソッタレでお高く留まりやがるDOLLS曰く「歌う機械」とあだ名されているものらしい。何が「歌う」機械だ。本当に歌えるなら歌ってみやがれ、この屑肉製造機!

 

 歌う機械と言えばハンスが行方不明になって数日後に発見された事故を思い出す。加害者はスピットファイア。あいつは歌う機械担当ではなかったと思うが……

「管理人!今日のあいつの担当は誰だ!俺じゃないよな?」

『えーとね…………君だね。おめでとう。』

「……異動願いを出したはずだが。」

『清掃を頼むよ。誰かがネズミか何かを突っ込んだようでね。血と肉がこびり着いているんだ。』

「ちょっと待ってくれ!」

『なんだい?』

「俺一人か!?」

『そうだよ?何か問題?』

「一体何をどう思ったらあんなクソチョッパーを一人で清掃させようと思うんだ!?」

『だって、君、死刑囚でしょう?』

「は……?」

『どうせ死ぬなら一緒一緒。』

「死刑囚だからってこんな実験に使うのか!?」

『君はさ、DOLLSに人権は不要って叫んだんでしょう?君は人間だけれど、DOLLSに人権が不要なら君のような人間にだって人権は不要だと叫んだっていいじゃない。』

「狂ってやがる!」

『ほら、職務につく。一日が終わってしまうよ。じゃあ、今日も安全に!ファイトー♪』

 

 床清掃用のデッキブラシ、内部清掃用のスポンジ付き棒、感染症予防のマスクとゴーグル、そして使い捨ての防護服……様々なものを用意して収容室に。歌う機械は歌わない。ただ静かに口を閉じて待っている。

「うげぇ……さっさと戻りてぇ……」

「えーと……水道のホースはここだな。」

 コンクリートを打っただけの床を水で洗い流す。血と肉塊、吐き気がする。

「あーあ、どうせまた流す羽目になるなら後で流せばよかった。」

 蓋もとい"口"を開けると意外なものが。

「これは……スピットファイアの服……?」

 まさか、飛び込んだのか!?

 不意に浮く身体。暴れまわってなんとか振り解いた。

「お前は!?」

「ええ、スピットファイアです。私は聞きたいのです。聞かなくてはならないのです。あなたなら良い音色を奏でてくれるかと。」

「くそっ!管理人!」

「管理人は来ません。この収容室に監視カメラはありませんわ。もしあったとしても、あの人は見て見ぬふりをしますもの。」

「ここで、死にたくはない!そんなに聞きたいなら、自分の身体で響かせやがれ!」

 DOLLSはとても強い。普通は人間なんて勝てもしない。火事場の馬鹿力でも出ない限りは。

「うわ……!」

 スピットファイアの頭部をデッキブラシでぶっ叩く!叩く!叩く!気絶したのか、機能停止したのかスピットファイアが動かなくなった。

「はぁ……はぁ……」

「うっ……」

 突然頭に音楽が響いた。明らかに不快な音楽だった。だけれど同時にもっと聞きたいと思わせるような音楽でもあった。

「ぐっ……」

 これが歌う機械……もっと……もっと……

「よいしょ……」

 気がつけばスピットファイアの足を持っていた。足先を機械に飲ませると……

「ぎゃぁぁぁぁー!」

 機械が作動、スピットファイアの足をゆっくりと時間を掛けて挽き肉にしていく。あまりの痛みに彼女は意識を取り戻した。この曲だ……

「止めて!止メテ!」

 もっと……もっと……

「離して!離せ!」

 デッキブラシでまた彼女の頭を打って、今度は左腕。"口"に挟まれた身体も引き抜こうとすれば簡単に抜けてしまう。

「いやぁぁぁぁ!」

 右腕。

「……」

 あまりの痛みに気絶したままになってしまった。曲をすべて聞きたい。

「じゃあな、スピットファイア。君の音楽は好きだよ。」

 呼応するように大口を開けた歌う機械。よいしょっと!

 歌う機械がバリボリと音を出しながらスピットファイアをスピットファイアだったものにしていく。一見すると曲に聞こえないようなこの音の羅列が俺を突き動かした。

「あーあ……床がまた汚れちまった。」

『やっほー……ってあれ?スピットファイアがこの収容室に来たって聞いたから見に来たのに……君、スピットファイアは?』

「ああ、彼女なら飛び込んでいきました。」

『そっか。清掃活動の続きよろしく〜』

「了解。」

 一時間くらい機械は動き続けて止まった。曲の終わりとともにまた聞きたいと思うようになった。死体でも良い、いや、死体じゃ駄目だ。生きた肉だ。生きた肉を入れないと。

 

 ネズミじゃあ駄目だ。音が汚い。人間か……DOLLS。一週間前に放り込んだ規則違反のあー……誰だっけ?BT……まあ、あの幼女だ。あれも悪くはなかった。至高はスピットファイア。最初にして至高。これぞ"救国戦闘機"。




今週の収支報告

得られたエネルギー
電力換算:City全体での数日分
失った職員
スピットファイア×3
人間×5
BT-5×3
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