「もっと前足を近くに寄せて! そう、その調子!」
俺は今日も愛先輩とボール投げの練習をしていた。
「よし、今度は後ろ足を前に出して!」
言われた通り、俺は後ろ足を前に出す。
「おぉ! いいよ、そのまま!」
「えいっ!」
俺は勢いよくボールを投げる。するとコツを掴んだのか、先程よりも遠くに飛んでいった。
「いいじゃん! 、その感覚を忘れないようにね」
「はい! 、ありがとうございます!」
「じゃあ休憩しよっか」
「分かりました」
俺はその場に座り込んで休憩する。そしてスポーツドリンクを飲みながら一息つく。
(ふう……やっぱり疲れるな…)
「ゆっきーボール投げするのって、初心者なんでしょ? なかなかうまいじゃん!」
「そうですか? でも、まだ全然だめですよね」
「そんなことないよ。昨日に比べたらかなり進歩したし、これから頑張っていけばもっと上手になると思うよ」
「本当ですか?」
「うん、自信持って大丈夫だよ!」
「そうですね、頑張ります」
(手抜いてるんだから、そりゃ上達するように見えるよな)
俺は昨日の練習では手を抜いていた。理由は、もし上手いと愛は親身になってくれないと思ったからだ。だからわざと下手にやって、愛の気を引こうというわけだ。
だから愛の中では、俺は初心者と認識されてるだろう。
(だがやっぱり距離はあまり縮まらないな…)
正直練習の時間だけではあまり話せないし、話題もボール投げに偏ってしまう。今の俺と愛の関係は、よくて仲のいい後輩程度だろう。
(あれ?そういえば今日食事に誘われてなかったか? )
俺は昨日愛に、一緒にご飯を食べないかと誘われたことを思い出す。昨日の璃奈とのセックスで完全に忘れていた…。
(ってことは意外とチャンスあるのか? )
いくら愛がコミュ力の塊でも、ほぼ初対面の人間を食事には誘わないだろう。ということは、俺に少しは気があるってことだ。
(これはワンチャンありそうだぞ……)
原作ではありえもしない展開だが、今は原作とは違う世界線なのだ。そもそも璃奈が愛と出会ってない時点で、今更な話だ。
(よし……食事の時にアプローチかけてみるか……)
そう思いながら俺は立ち上がる。
「よし、じゃあ続きやりましょうか」
「うん、今度はもうちょっと低めに投げてみて!」
「はい」
そう言って俺達はまた練習を始める。
「ふぅ…」
今日の分の練習が終わった。俺達は食事に行くため一緒に帰っていた。
「ちなみに愛先輩」
「ん、どーしたの?」
「今日ってどこに食べに行くとか決まってるんですか?」
「あー、無難にファミレスとかにしようと思ったんだけど、ダメかな?」
「いえ、別に」
(まぁ妥当だな)
あまり高級店に行かれても困る。金欠な高校生にとって、3000円超えの料理なんてご馳走だ。いくら金持ちの家に住んでるとはいえ、前世が貧乏性な俺からしたらもったいなく感じてしまう。きっと高校生のうちはこの癖は治らないんだろうな。
「それならよかった! 、じゃあ駅近くの『サイゼリア』に行こう!」
「いいですね、俺初めてなんで楽しみです。」
この発言は嘘じゃなくて本当だ。俺は20代後半にもなってサイゼリアに行ったことが無いのであった。だって一人じゃファミレスは入りづらいんだから仕方ないだろう。
(確かに一人で行くような場所じゃないよな
この辺りのファミリー層御用達の、『サイゼリア』。そこの内装はかなり綺麗で、値段もリーズナブル。まさに学生、家族連れのためのレストランと言えるだろう。
(まさかこんな形で入ることになるとはな…)
「そういえばゆっきーはさ、学校生活どんな感じ? 、楽しい?」
「そうですね……ぼちぼちかなぁと思います。でも、一人友達がいるんで楽しくないことはないですよ」
「そっか! よかった!」
「愛先輩はどうですか? 、楽しめていますか?」
「もちろん! 、最高だよ! 毎日が幸せ!」
「それは良かったです。愛先輩はいつも元気いっぱいだから、こっちまで明るくなりますよ」
「へぇ〜、そうなんだ〜」
(おっと、つい口が緩んでてしまった……)
これではまるで、俺が愛のことを好きみたいに見えるじゃないか。
(いや……まぁ好きなんだけどな……)
そう思いながら俺は愛の顔を見る。すると彼女はニヤリとした顔でこちらを見てきた。
「ゆっきーってば、アタシと付き合いたいの?」
(い、いきなり何言ってるんだ!? )
突然の発言に俺は思わず動揺してしまう。
「あれ? 違った? てっきりアタシは付き合ってほしいのかと思ってたよ?」
「べ、べつにそんなんじゃ…」
俺は愛の顔を見てみる。彼女はこっちを見てニヤニヤしており、完全にからかってたと言うことがわかった。
(なんか腹立つな…)
愛にからかわれたまま終わるのも癪なので、俺は言い返してみる。
「いや〜、付き合ってみたいですね」
「えっ!?」
俺がそう言うと、びっくりしたような顔でこちらを見てきた。顔も心なしか赤く染まっている。
「だって愛先輩可愛いじゃないですか、それに性格もいいし、めっちゃ魅力的な女性だと思うんですよね」
俺は愛を褒めちぎってみた。俺の言葉を聞いた愛はどんどん顔を赤らめていく。そしてとうとう俯いてしまい、何も言わなくなってしまった。
(あれ? 思ったより効いてしまったな…)
愛の変わりように驚いた俺は、慌ててこう言う。
「な〜んて、冗談ですよ、冗談」
「へ?」
「だってさっき俺のことからかってた面白がってたじゃないですか、だからそのお返しです」
「あ、あぁそういうこと! そういうことね……」
(危なかった……危うく告白するところだったぜ……)
俺はなんとか誤魔化せたことに安堵する。これでもしOKされたら璃奈に何も言えなくなっちまう…。だが告白するのはダメでも、告白されるのは別だ、だから告白したいならいつでもしてきてくれ。
「もう! ビックリさせないでよ!」
愛は頬を膨らませながら言ってきた。
「ははは、すいません。でも最初にからかったのは愛先輩ですよ?」
「それはそうだけどさー!」
「はいはい、わかりましたって。そろそろ料理来ますよ」
「……わかった」
愛は拗ねたようにそう言った。その後料理を食べ終え、店を後にした俺達は家まで歩いていた。
(やっぱりこの時間が一番落ち着くんだよなぁ)
夕方という時間帯は、一日の中で一番安心できる時間帯だ。昼間の喧騒からは考えられないほど静まり返り、車もあまり通らないため、非常にゆったりとした時間が流れているのだ。
「ねぇゆっきー……」
「なんですか?」
「あのさ……」
(どうしたんだ? )
愛が何かを言いかけて俺が身構えた時である。突如後ろから声をかけられた。
「あ! 、愛さん!」
「あっ、りっちゃんじゃん! 、どったの?」
「ちょっと買い物帰りで……」
そう言って話しかけてきた女の子は俺の方を見た。茶髪でロングヘアーの可愛らしい女の子だ。愛と同じような感じのメイクをしているため、ギャル友かなんかなんだろう。
(早く帰らなくちゃな)
俺はそう思い、帰ることを愛に伝える。
「愛先輩、お取り込み中失礼しますが、家こっちの方なんで帰りますね」
「う、うん! またね!」
俺は愛に手を振りその場を去る。
(ふぅ……今日は忙しかったな…)
そう思って歩き出そうとした俺は、立ち止まることになる。
(あれは…近江遥!? )
そう、目の前にいた少女は、近江彼方の妹、近江遥だった。
(どうしてこんなところにいるんだ……)
俺は動揺しながら、彼女を見てみる。そうすると、彼女の周りに複数の同じ制服の少女がいることが分かった。
(なるほど、学校帰りか…)
それにしても、まさか遥がここの駅を使っているとは思わなかった。
(棚ぼた…だな)
俺はまさかの遭遇に、少しだけワクワクしていた。
(せっかくだし、彼女も抱いてみようか…)
遥は彼方の妹だけあって当然可愛い。しかもスクールアイドルとしての実力も高く、なんと一年生で彼女が所属する東雲学院のセンターを務めるほどだ。そんな美少女を抱けるのなら、多少の面倒ごとなど苦にならないだろう。俺はこれからのことを考えて、胸を弾ませながら帰った。
「ゆっきー…」
アタシは一人、部屋でそう呟く。ゆっきー。坂下優樹、私の友達であり、アタシが初めて恋した男の子。
最初はただの一年生の友達だった。だけど、ちょっと前にボール投げを教えて欲しいってアタシに言ってきて、それがきっかけで話すようになって、いつのまにか好きになってた。正直、言ってて自分でもおかしいと思ってる。
だって優樹とは会って二日しか経ってない。普通そんな短期間で人を好きになったりしないでしょ?
でも……それでもアタシは彼を好きになった。理由はわからないけど、気がついたら彼に惹かれていた。それからは頑張ってアプローチした。彼の名前を呼ぶのは照れ臭くて、ついあだ名を付けちゃったりしたけど…。
彼のボール投げに付き合って分かった、彼は努力家だ。そうでなければ、1日であんなに上達なんて出来るわけがない。そういう魅力を知って彼をもっと好きになった私は、勇気を出して彼に告白しようとした。しかし邪魔が入った。いや、邪魔という方は失礼だ。アタシの友達が声を掛けてきただけ、しかしその一瞬で彼は家の方に帰ってしまった。
「ゆっきー……」
何回呼んでみても返事は来ない。当たり前だ。
(ふぅ……)
今日は色々あったから疲れた。早く眠ってしまおう。そうしてアタシは眠りについた。
「優樹君…」
私は優樹君のことを考えていた。彼は、今日も先輩にボール投げを教わってもらうと言って、先に教室から出て行ってしまった。私は、最近そのことが気がかりになっている。
(大丈夫かな……)
帰る時に彼と先輩が一緒に練習してるのをチラッと見た。優樹くんによると先輩は優しい人らしい。でも、私からしたらまだ少し怖い……。それに、先輩といる時の優樹君は楽しそうだった。それがどうしても気に食わない。
(なんで……なんで女の子なの? )
どうして他の女なのだろうか、男の先輩でもいいじゃないか。
「あぁ……もう…」
イラつきを抑えきれずに思わず叫んでしまう。幸い両親はほとんどいないし防音仕様のため、迷惑をかけることはない。
「なんでこんな気持ちになるんだろう…」
私が彼しか見ていないように、彼も私しか見ていないはずなのに。なぜこんなにも不安になってしまうのか。
「んっ…優樹君…」
私はこのドロドロした気持ちをぶつけるように、オナニーを始める。
「優樹君……好きっ……」
私は、自分の秘部を弄り始める。
「んっ、ひゃっ……んんっ…」
段々と声が大きくなっていく。そして絶頂を迎えそうになる。
「んっ、ふぁぁ……イッちゃう…!」
ビクンっと体が跳ね、頭が真っ白になる。
「はぁ……はぁ……はぁ……」
しかし私はそれに満足することができず、呼吸を乱したままローターを秘部に入れ、電源をつける。
「あっ! 、んっ!! ……んんっ…」
振動による快感が、体を駆け巡る。(ダメだ……これじゃあ足りない……)そう思った私は、バイブを手に取り、スイッチを入れる。
「あぅ! 、はぁ……ああ!!」
激しい刺激が体を襲う。私は頭の中で彼を思い浮かべる。
(優樹君……優樹君……)
「ふぅっ………あっ……いっ………ゆうき、くんっ!」
私は、何度も彼のことを考えながら、オナニーを続けるのだった。
俺は自宅に戻っていた。
(まさかこんなところで会うとはな……)
正直驚いた。遥があの駅を使うということは、彼女の家は俺の家からそこまで離れていないということだ。それにしても遥は可愛かった。彼女や彼方をいつか抱けるということを考えると、自然と笑みがこぼれる。
(さてと、そろそろ準備するか……)
俺はこれからのことを楽しみにしながら、部屋の中に入った。次に堕とす相手は、愛だ。今週の土曜日に彼女を誘っている。その日に堕とす予定だ。土曜日のことを考えただけで股間が熱くなる。
(この性欲は璃奈にぶつけるか)
璃奈とは今日も一緒に帰っていない、だからその分スキンシップをしてやろう。俺はそう考え、璃奈の家に向かう。チャイムを押してしばらくすると、扉の向こうから足音が聞こえてきた。ガチャリと鍵を開ける音が鳴り、ドアが開かれる。
「こんばんは、優樹君…」
いつも通り璃奈が出迎えてくれる。しかし、今日はどことなく息が荒い。
(妙だな…)
息が荒い…さては自慰でもしてたのだろうか。俺はその疑問を璃奈にぶつけてみる。
「璃奈、お前オナニーしてたか?」
「え!?」
どうやら図星らしい。顔を赤くして目を逸らす。そんな反応も可愛い。
「いや、してないよ……」
嘘だ。明らかに動揺している。しかしここで追求しては面白くない。
「へぇー、してないんだ」
「……うん……」
「何回ぐらいしたんだ?」
「3回……」
3回でこの様子だと、相当溜まってたんだろう。昨日したばかりなのに、淫乱な奴だな。
「ははは、今日はいっぱい抜いてやるよ」
そう言って俺は、強引に家の中に入り、璃奈をベッドに押し倒す。
「ちょ、ちょっと待って優樹君…」
抵抗しようとする璃奈を押さえつけ、キスをする。
「んっ……」
璃奈の口の中を舌でかき回し、唾液を交換する。
「んっ、んんっ……」
キスをしながら、服の中に手を入れ、胸を揉む。
「んんっ、ふぁ……ん……」
璃奈の口から甘い吐息が漏れる。その声を聞いて興奮してきた。
「んっ……ぷはぁ……」
口を離すと、二人の間に銀色の糸ができていた。
「優樹君……」
トロンとした目で俺を見つめてくる。もう我慢できないようだ。
「それじゃあ早速始めようか……」
そう言いながら俺は璃奈のパンツを脱がせる。さっきまでオナニーしていたからなのか、璃奈の陰内はトロトロだった。
「ほら見ろよこれ……」
俺は指についた愛液を見せつける。
「優樹君のバカ……」
璃奈はそう言って、恥ずかしそうな顔をする。その姿も可愛い。
「こんなに濡らしちゃってたのか? 変態だなお前は……」
俺はさらに言葉責めを続けていく。その度に璃奈の顔は真っ赤に染まっていく。
「うぅ……早く入れて……」
涙目になりながらも、必死におねだりしてくる。しかし、俺は肉棒ではなく、指を璃奈の中に入れた。
「あっ! 、優樹君、どうして……」
「もっと焦らせよ……なぁ?」
俺はニヤリと笑い、璃奈に囁くように言う。
「そんなぁ……お願いだからぁ……」
「ダメだ、もう少しだけな……」
俺はそう言って、璃奈の膣内に入っている二本の指を動かす。
「あっ! 、あぁっ!!」
クチュクチュという音を立てながら、指を出し入れする。璃奈の体がビクビクと震え出す。
「あっ!! 、ゆうき、くんっ!」
「どうした?」
「もぉだめぇ……イっちゃうぅ……」
「いいぞ、イけ」
俺はさらに激しく動かす。そして……
「ああぁぁ!!! んっ……イッちゃううう!!!」
絶叫と共に、潮を吹き出した。
「はは、すごい量だな……」
シーツに大きな染みができている。それほどまでに感じたのだろう。俺は満足感を覚えつつ、璃奈を見る。
「はぁ……はぁ……」
余韻に浸っているのか、ビクビクと体を震わせている。
(さてと、そろそろいいか)
俺はズボンのチャックを開け、肉棒を取り出す。
「ほら、これが欲しいんだろ」
そう言って俺は、璃奈に見せつける。すると彼女は、ゴクリと唾を飲み込んだ。
「ほしい……優樹君のおちんちん……」
璃奈は俺に抱きついてきた。俺は彼女の腰を掴む。
「入れるぞ……」
ゆっくりと対面座位の姿勢で挿入していく。濡れまくっていたせいか、すんなり入っていった。
「はぁ……んっ……」
璃奈の口から艶っぽい声が漏れる。俺は一気に突き上げた。
「ひゃあっ!」
璃奈は甲高い声で喘ぐ。どうやら軽く達してしまったらしい。
「おい、勝手にイクんじゃねぇよ」
「だって、いきなり、奥まで……」
「悪いな、我慢できなかったんだ」
そう言いながら俺は、再び動き始める。
「あんっ! 、激しすぎ……」
「仕方ないだろ……璃奈がエロすぎるのが悪い」
俺は欲望のままに動く。パンッ、パンッと肌同士がぶつかり合う音が響く。その度に璃奈の体は跳ね上がる。
「ゆうき、くん、わたしもう、げんかいっ!」
「俺もだ、一緒に、いくぞ」
「うんっ、きてぇ……」
ラストスパートをかける。俺は璃奈の仲の一際大きく打ち付け、射精した。
「あぁっ! 、熱いのでてる……んんっ!!」
ドクンドクンと脈打つ度に精液が流れ込んでくる。その感覚で璃奈は再び絶頂を迎えた。
「ふぅ……」
全て出し終えると、俺は一息ついた。
「大丈夫か?」
「ん……」
璃奈は力なく返事をする。その顔には疲労の色が浮かんでいて、かなり無理をさせてしまったようだ。
「ごめんな……」
そう言いながら頭を撫でてやる。璃奈はそれを受け入れるように目を細める。その姿はまるで猫のようで可愛かった。
「ねえ優樹君……」
「なんだ?」
「その、まだしたいんだけど……ダメかな」
上目遣いで言う璃奈。もちろん答えなんて決まっていた。
「いいよ、まだやろうぜ」
俺の言葉を聞いた璃奈の顔に笑顔が戻る。どうやら元気を取り戻したようだ。
「ありがとう……」
そう言って璃奈はキスしてくる。どうやら俺たちの夜はまだ終わらないようだ。俺達は夜の営みに熱中するのだった。
しかし学生という職種は難儀なものであって、翌日俺たちが朝起きた時には時計は10時を回っており二人揃っての遅刻が確定したため、本格的に夜遅くまでの行為を考え直す羽目になってしまったのだった。
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