※この作品はR-18です。

ウソをつく日の女騎士、誰も信じてくれないホントを騙る   作:ナルキケーネ(ハーメルン支店)

7 / 8
フレン、解き放つ

 ディルドが抜けた刺激で小さな絶頂を迎えていた私は……おっぴろげにした秘花を乱れ咲かせて蜜を散らし、うんうんと唸りながら喘いでいた……のだと思う……。

 

 痛いほどに勃起してズル剥けていたクリトリスを指でつままれ、ちゅこちゅこっ♡としごかれた刺激で「んはぉっ!?♡」と潮を噴きながら意識を取り戻した。

 

 寝起きみたいな、目を開けたまま夢を見ているような、フラフラの状態で深呼吸を繰り返す。

 

 突き出していた腰が勝手にガクガクと震えて、力が入らないお股からは止め処なく体液が溢れていた。

 

「……は、れ……? わ、わたぃ……あぇ……?」

 

『ろ、呂律が死んでる……ぶっ壊しすぎたかな……? ……まいっか。準備もできたし、そろそろ仕上げに取り掛かっぞ!』

 

「はぇあっ――あぅうんっ……♡ ま、まって、今動かないっ――ぁっ……あぅ~……っ……♡ これマジでホントにひゃばっ――ぁああ~っ……♡」

 

 バカになった尿道から透明な液体をぴゅっぴゅと撒き散らしながら、私の手足が勝手に身体を動かした。

 

 腰砕けになっているときに、強制的に歩かされる。それはまるで、捕虜として囚われたときのような屈辱と……飛び出た神経をにぎにぎと弄ばれるような、じんわりと残る麻痺のせいで、尋常ではないほどの刺激が生まれていた。

 

 何度か失禁しかけながら歩みを進める。グラグラと揺れる視界の中で、収納の別の段が開かれ――またもや、いやらしい男性器を模したオモチャが顔を……いや、反り返った亀頭をぶりゅんっ♡と覗かせた。 

 

「ま、まだあったのかよ!?私どんだけディルド持ってんだよ……!? やだよー!なんかスケベな女みたいじゃん!」

 

『……フレン。スケベじゃない女はね、エンタメ感覚でAV鑑賞をしないんだよ』

 

「せ、正論言うなよ!私のクセに!!」

 

 そう強がってみたものの……私は、もう〝スケベ〟と言われても否定できなくなっていた。

 

 目の前で、鎌首をもたげた蛇のように身構えている勃起チ×ポから……なぜか、目を離せない。

 

 その猛々しい肉竿が描く弧を見ているだけでドキドキして、その鈴割れた可愛い口にキスをしたくなって……今すぐに、キュンキュンと疼くおま×こを、ぐちゃぐちゃに掻き回してもらいたくなってしまっていた。

 

『……フレンのえっち』

 

「はっ――はぁっ!? なんだよ急に、ヘンな言いがかりはやめろ……はぁっ……♡ んっ……ごくっ……♡」

 

『さっきから舌が出ちゃってるのわかってんのかねぇ、この淫乱娘は……チ×ポ見て、目にハートマークまで浮かべてんじゃん』 

 

「っ――!? あ、うぁっ……いや……あっ!ていうかさ! それつまり、お前だってスケベってことなんだからな!? あー!自滅してるー!!やーいやーい!!えっち、えっちー!」

 

『はいはい、フレンはえっちでスケベな女騎士ですよ。だから、こんなに罪深いディルドまで隠し持ってるんだよね』

 

「だから自虐はやめ――え……? 罪深い……って、なに……?」

 

 彼女は私の問いに答えず、再びベッドの上に戻って……少し緊張した様子で、その自立する張り型に跨った。

 

 さすがに二度目ということもあって、私自信もその騎乗位もどきの体勢を受け入れ始めてしまっていた……「このままセックスに羞恥とか感じなくなったら怖いな」と素直に思えるほどに……自然な雰囲気でディルドの鈴口と濡れた膣口で、くちゅっ♡とキスをする。

 

「あっ♡んっ……!?♡ くふっ……うっ……ふぅっ……ふう……♡」

 

 ……さっきと同じ状況なのに……なんでだろう……? このおち×ぽ……なんか、ヘンな感じがするような……?

 

『ま、トロトロにほぐしてあるし、一気に挿れても大丈夫だと思うけど……ゆっくり行くよ?』

 

「なんだよその気遣いは……っ……♡ぁっ……ん、んっ……♡ う、ぅうっ……また、ちんちん……ナカに、入ってっ……♡んあぁっ……♡」

 

 私の理性を壊すまで凌辱していたオークのペニスとは全然違う、人間の興奮のカタチが、私の濡れてゆるんだ膣穴を塞いでいく。

 

 その普通……よりちょっと大きくて、笠の角度がエグめな偽陰茎が、ほぐれた膣の柔らかさにぴったりと馴染む。おま×こが、ちゅぅっ♡とキスをするように吸い付いて……私に、快感以上の幸せを漬け込んできた。

 

 ……私の中にあるメスの本能が、この立派なおち×ちんを求めてしまっている。こちゅんっ♡と最奥でくちづけを交わすだけで、下腹部に甘い疼痛が走るほどに興奮していた。

 

「う、へひぃっ……♡? ん、にゃっ……ぁああっ……♡ な、なに、これっ……? オークのより、小さくて、優しいのに……っ……♡ こんなっ……ぁ、はぁっ……♡」

 

『……これ……アンジュさんが、錬金術で作ってくれたヤツ……。錬金事故で、とこ先輩におち×ちんが生えちゃったときのブツを完璧再現したディルド……だって』

 

「えっ――そ、そんなチン……いや、珍事があったの……!? 私それ初めて聞いたけど……!?」

 

『あのとき、収録が重なったせいで寝不足すぎて、私がフレン代行してたからね。こういうときのために、こっそり保管しておいたんだ』

 

 ……??? こいつは何を言っているんだ……? だいじょうぶ?話、聞こうか……? いや聞いてるわ……聞いたうえで意味わかんねぇ……。

 

 なんか私が知らない情報ばっかり出てくるし……っ……イイ感じに、太くて硬い肉棒で、おま×こがビリビリ痺れるぐらいに気持ちいいし……もう、ワケがわからなかった……。

 

「そもそも〝フレン代行〟ってなんだよ」ってツッコミをできるほど、私の心身には余裕もない。その話を聞いて、この身体がディルドを……とこ先輩に生えたらしい幻のペニスを求めている理由もわかってしまった。

 

「っ……♡ だ、だめっ……こんなの……不義理にも、程がある……のにっ……♡」

 

 尊くて、眩しくて、愛しいとこ先輩を……淫らに覚醒した、私の秘花が穢そうとしている。

 

 憧れの人の写真におしっこを浴びせるような背徳感が……どうしてか、私の背筋をゾクゾクと震わせた。

 

「あ……あっ……♡まって……だめ、ホントにだめ……っ……♡ そんなこと……しちゃ、だめ……とこ先輩に、顔向けできなくなっちゃう……っ……♡」

 

 ちゅぷっ……ちゅぷぷっ……♡ ちゅくっ……ちゅっく……にゅっちゅ……♡ ぬっちゅ……ぬちゅうっ……♡

 

 トロトロに融けた頭が快感を欲して、心で煌めく理性が必死に抵抗して……痒みに似たもどかしさが全身を駆け巡る。

 

 ……ダメだよフレン……こんなの、とこ先輩が見たら悲しむよ……。

 

 私が髪を振り乱して、イヤイヤと拒もうとしても……合わせて動く腰が、とこ先輩のふたなりチ×ポにほじられる刺激で悦んでしまう。

 

 脳髄まで快獄に堕とされた身体は、イヤになるほどに正直だった。キュンキュンとしゃぶるように蠢く膣全体で、ペニスの肉竿をみっちりと咥えて……腰をかすかに振り、甘酸っぱい蜜で自分のニオイをこすりつけるように、くちゅくちゅと水音を鳴らしてしまう。

 

 身体を伝う汗が肌に光の尾を引いていく感触すらも、官能が性感として受容する。膨らんだ乳輪と乳首の境目に風が溜まって、じれったい……おっぱいを振り乱して、その渇望を満たしてやりたくなる……。

 

「ぁっ……だめ、だめっ……♡あっ♡あ~っ……♡ すっごい、これぇっ……♡ ごめんなさい……ごめん、なさいっ……♡ とこ先輩……違うんです……違う、ちがうのっ……ぉっ……♡」

 

 ちゅぷっ……ちゅっ♡ぬちゅっ……♡ ちゅっく♡ちゅっく♡ぬちゅぷっ……♡ ぐぷっ……♡ぐっぷ♡ぐぽぽっ……♡

 

 少しずつ、腰の上下のストロークが大きく……いやらしく乱れていくのが、自分でもわかってしまう。

 

 ローションも使っていないのに、発情した膣からどんどん愛液が溢れて、ディルドの土台までべちゃべちゃに濡らしていく。

 

 こんなこと、シてはいけない――そうわかっているのに……快感に屈した肢体は、恥を忘れて、道徳に雌汁を垂らして、本能でとこ先輩を貪ろうとしていた。

 

 ……それでも、全力で腰を振って、アヘ顔を晒すような失態を演ずることはなかった。ふーふーと鼻息が荒くなってはしまうけれど……どうにか、表面張力で耐えられそうな快感のレベルに抑えられている。

 

 なけなしの我慢が、ぴーんと細い糸のように張り詰める。捨てていたはずの理性が厳戒態勢のために呼び戻され、健気にはたらいているようだった。

 

「ふっ……ん、ふぅううっ……♡ ふぎゅっ……ふぅっ……んんぅううっ……♡」

 

 だいじょうぶっ……まだ戻れるっ……♡ こんなの、いつでも止まれるしっ……まだ……もうちょっとだけなら、我慢できる……っ……♡

 

 そう言い聞かせる自分が、どれだけはしたないオナニーに没頭しているのか……頭の片隅で、わかっていた。

 

 ヒクつく尿道口からぴゅっぴゅとスケベ汁を噴きながら、瞳を昼猫のように狭めて……鼻をふんふん鳴らして、お尻のお肉が波打つほどに腰を振っているのだから、もう言い訳もできないだろう。

 

 もはや、自分の手足が自由に動かない理由すら覚えていない。ズブズブと自分の中に身を沈める、憧れの先輩のふたなりペニスと、自分のトロついた愛液を見て……子宮に反響する、甘い痛みの切なさにしか意識が向かなくなっている。

 

 ……私は……この、爆発寸前の快感を弄ぶように、綱渡りをするような自慰行為に……この上ない気持ちよさを感じてしまっていた……。

 

『ねぇ、フレン。もっと激しく……とこ先輩のおち×ぽで、ズコバコしてみたくない……?』

 

「~っ……!?♡ はっ……♡はっ……♡ や、ぁっ……そ、れは……んっ♡くっ……ぅううっ~……♡」

 

 刺激に慣れ始めたクリトリスを、優しく……くるくるとくすぐられながら……それ以上にもどかしい誘惑を嗅がされた。私の理性の横っ腹を、砂糖でできたハンマーがぶん殴ってきたみたいだった。

 

『さっきのオークチ×ポで、子宮をガンガン揺さぶって……一番深いトコロでぐちゅぐちゅ~ってサれたみたいにさ……。とこ先輩のおち×ぽにシてもらったら……めっちゃ気持ちいいと思わんか……?』

 

「うっ……うぅううっ……♡ で、でもぉっ……そんなこと、シたらっ……あぁっ……♡ も、もう……とこ先輩に……顔向け、できないよ……!」

 

『それは〝バレたら〟の話でしょ? 今なら、誰も見てないし……誰も、フレンのオナニーを咎める人なんていないよ? 登り棒でお股が擦れる快感を知ったときみたいにさ……子供みたいに、ヤりたいようにヤッちゃわない?』

 

「えっ……ぁ、ぁあっ……♡ だめ……そんなの許したら……私、どんどん自分に甘えちゃうよ……! せっかく……せっかく、大人になれたのに……!」

 

 ……私は……子供と大人の境界線って、とても曖昧なものだと思うんだ。自分では気づけないほどの差異があって、それでいて、終わりがなくて。

 

 でも……明らかなこともある。我慢しないといけないことが増える。感情を殺さないといけない場面が増える。そして……外に出しちゃいけない、想いや願いも増えていく。

 

 歳を重ねて、身体と心に余裕が生まれていくに連れて……そういう、〝大人っぽさ〟を少しずつ学んできた。その道はまだ途中だけど……それでも、前に進んでいることだけは理解している。

 

 つまり……この悪魔の囁きみたいな提案は……私の積み重ねてきたものを、雑になぎ払うようにぶっ壊すことと同義なのだ……。

 

 ……そんなの……頷けるはずがないだろう……。

 

『自分に厳しいのはイイことだけど……こんな状況で今さら取り繕っても、しょうがなくね? もっと素直に……自分が思ってること、言っちゃえば?』

 

 こんな状況って……「お前のせいだろ!」と叫びたいところだったが……。たしかに、彼女の……私の、言う通りなのかもしれない。

 

 ベッドにおしっこを漏らして、オークのチ×ポに潮吹きアクメまでキメさせられて……今度は、全裸でとこ先輩のふたなりディルドに跨っている。

 

 …………これ以上恥ずかしいことなんて、自分史をどれだけ探してもないだろう。

 

 ……こんな酷い状況まで堕とされたのだ。それっぽい理屈をこねくり回すほどの賢さも、自分の意地汚さを恥ずかしがって隠そうとする乙女心も……欠片すら残っていなくても、それはそれで自然なのかもしれない。

 

 それこそ……もう一人の私が、この状況を狙って作ったとしか思えないほどに……〝自分〟をさらけ出す場として、これ以上ないほどのステージだと思えた。

 

『……フレンってさ、ヘンに頭が回るからよく考えるし、たくさん悩むし……自分の中で〝答え〟を見つけるの、意外と得意なんだよね。【とこ先輩の幸せを祈ることが、自分がすべきことの最適解だ】って……さ』

 

「……っ……………………」

 

『えらいね、フレン。我慢できたね。大人として最高の〝答え〟がちゃんとわかってる……それで、自分のキズを隠す方法、必死に考えようとしたもんね』

 

 …………やめろよ………………やめてよ……。

 

 そんなこと、言わないでよ……そんな風に、甘やかさないでよ……!

 

 私は……結局、できなかったんだ…………とこ先輩の幸せのために、諦めなきゃいけないものを……捨てられなかったのに……。

 

『……でも、今は甘えていいんだよ。そんな、フレンを悩ませる〝答え〟なんて……私がぶっ飛ばしてあげる。それは、自分じゃない自分……私にしかできないことだからさ』

 

 私を嗜めてくれる、もう一人の私。その存在がこうして現れた意味に気づいて……まったく感覚がなかった手足に、痺れたような感覚が戻り始めた。

 

 でも、まだ完全ではない。私の理性が押し留めようとする欲望を助長するかのように、半分ずつ手綱を握った四肢が、暴れ馬を乗りこなして疑似男根に体重をかけていく。

 

 自分のイイところに、ちゃんと凹凸が食い込んでくれるように。自分の手でシーツを握り締めて……脚で腰の角度を調整して……愛しい存在を全身で受け止めると……最奥をノックする亀頭が、キュンキュンと疼きっぱなしの乙女心を刺激させてきた。

 

 子宮口のくぼみにぴったりとキスをしてもらうだけで、儚すぎる幸せと悲しみが……あふれて、雫となって、頬に流れた。

 

「ぐすっ……うっ、ぅうっ……♡ とこ先輩っ……好きです……好き、なんですっ……!」

 

 ……言ってしまった……とうとう、言ってしまった……。

 

 それっぽい理論を重ねて、自分の気持ちを必死にごまかして……頑張って、自分の決断を正当化しようとしていたのに。その努力が、こんな……オナニーの中で壊れてしまった。

 

 鈴口と子宮口でついばむように、何度も触れ合って、何度も内側を小突き上げられると……心にまとわりついていた、硬くて重たいサビが……ポロポロと剥がれ落ちていく……。

 

「私が……私が幸せにしたいんです……! んっ……く、ぅうっ……♡ 他の人に満たされて、楽しそうに笑うとこ先輩なんてっ……見たくないですよ……っ……!」

 

 鼻水と涙でぐしゃぐしゃになった顔は、きっと醜く歪んでいる。配信で流せないどころか、友人にだって――いや、普段なら自分相手でも見せられないぐらいにみっともない顔を晒しているはずだ。

 

 醜悪で我儘な泣き顔を晒して、知性の欠片も感じないほど野性的な腰の動きで陰茎を貪り、バカになった尿道口からぴゅっぴゅっ♡と潮を漏らし続ける。大好きな人のペニスを食んだ膣口からは、白く濁った本気汁がドロリと溢れ出す。

 

 ……こんな酷い状況だからこそ、なのかもしれない。私の胸の奥にしまっていた、綺麗事で覆い隠した本音が嬌声に引きずり出されていく。

 

「私っ……私と一緒じゃなきゃイヤです……! とこ先輩の隣に、誰も居てほしくないんですっ……ぐ、ぅうううっ……!!」

 

 どれだけ大人ぶっても、幸せなんて、祈れるわけがなかった。きっと、その恋人同士の絡みやノロケを見て、聞いて……私の顔は、絶対に曇ることだろう。

 

 ……それぐらい好きなんだ。それぐらい、譲りたくないんだ。他人に渡したくない。いつまでも独り占めしたいんだ。

 

 フレンらしくない、ただ醜いだけの本音を漏らし続ける……それが、これまでの激しい絶頂なんかより、ずっと、ずっと気持ちよかった。

 

 心の中で凝り固まった、セメントのような嫉妬心と、接着剤のような我儘がトロトロとほどけていく。

 

 大人として生きるために培わざるを得なかった倫理観と、煌びやかで頬がゆるむほどだった憧憬を守るために、心に築いてしまった城塞が――快楽の奔流に圧され、音を立てながら陥落する。

 

 同性に負けただとか、異性じゃないからダメだとか。そんなの、どうだってよかった。

 

 

 

 私は……私は、とこ先輩の隣を――〝一番〟を、誰にも譲りたくないだけだった。

 

 

 

「とこ先輩っ……とこ先輩っ……♡ ぐすんっ……もっと……もっと近くで、私だけを……ぅあああっ……♡」

 

 私はそんなに賢くないし……今は、難しいことを考える余裕もなかった。ただ気持ちいいことだけを欲した。ただ、とこ先輩に恋い焦がれた。

 

 鎖でギチギチに縛っていた心の叫びが、隙間から溢れてこぼれていくような。『そんなの大人の考え方じゃない』と抑えつけていた想いが、張り裂けたヒビから滝のように溢れ出るような。

 

 頬を伝う涙と、勝手に震える声を通じて……快楽に押し出された悲痛が、私の外へと漏れ出ていく解放感に酔い痴れた。

 

「なんでもいいんです……うっ……ぅうっ……♡ わたしの……私の、ことだけっ……ぁあ……♡ 考えて、ほしい……それだけ、なんですっ……♡」

 

 全てをさらけ出して、恥じらいを捨てて。私は夢中になって、とこ先輩のカタチに腰を打ち付け、自分の心を弾ませて、ひしゃげるほどにたわませた。

 

 オークのペニスより、太さもエグさも、与えてくる性感の量もひかえめのハズなのに。私は、女体を凌辱する刺激よりも強い〝気持ちよさ〟に打ち震えていた。

 

 気づけば、夢中になって腰を振っていた。手足を動かす権限は完全に戻り……私の意思で、とこ先輩を求めていた。

 

 はしたない音を立てて、恥じらう様子も見せずに陰茎を咥え込む。それが他人の目にどう映るかなんて気にせず……ただ、とこ先輩を欲する気持ちだけを爆発させた。

 

 膣を掻き回すストロークを激しく、速いものに変えていき――せり上がってきた絶頂感が、限界の縁をたぽたぽと揺らして――。

 

「あっ♡あっ♡イくっ……イくぅっ……!!♡ と、とこ先輩っ……とこ先輩っ……♡ すきっ……すき、すきっ……いっしょにっ――ぁっ♡あああっ――ひあぁああああああッ……!!♡」

 

 ――どばっ、と壁が壊れた。私という存在の枠がちぎれて、意識が体外に弾け飛ぶほどの絶頂感に見舞われた。

 

 シーツを引き裂くほどに指を食い込ませて、足の指を全部丸めて……快感の奔流に耐えようとして、失敗する。

 

 これまでの長い、本当に長かったオナニーを忘れるような……恥辱を全部洗い流すような爽快感が心の中に満ちていく。

 

「あっ……♡あっ……はっ……♡ はぁっ……ぁ……はぁあああっ……♡」

 

 にゅぽるっ……♡と、とこ先輩と寂しいお別れをして……自由に動く手足を投げ出し、私は天上の世界に寝転がった。

 

 膀胱のおしっこもお潮もからっぽ。心に溜まった涙も切れた。宙に浮くみたいに軽やかだ。

 

 ……空を飛んでいるときの気分って、きっとこんな感じなんだろうな……。そう思うほどに心地良い、地面に背中がついていないような浮遊感に包まれていた。

 

『自分で自分を罰するのって、意外と難しいんだよね。それに……自分の罪を赦してあげることも、ね……』

 

 空の向こうから響くような……優しい声が、私の意識の遠いところで聞こえた気がした。 

 

 ……そうだ……この子は、私と同じ……フレンなんだよな……。

 

 口汚い言葉が出てしまったとき。ミスをしたとき。自分を振り返りたいとき。

 

 いつも、〝私を嗜めてくれる存在〟が出てきた理由なんて……考えなくてもわかるだろう。

 

 今回だって同じだ……『自分の身体や想いを殺そうとした』……悪いことをした私を、叱って、正そうとしてくれていただけなのだ。

 

 ……そのために選んだ手段がオナニーっていうのはマジで意味わからんけど……まあ、気持ちよかったことは否定できんな……うん……。

 

『さて……と。そろそろ時間だから、私も戻るけど……安心しなよ、フレン。私が大好きな先輩は、こんなバッドエンドをヨシとしない、かっこいい人なんだからさ!』

 

 涙が涸れた目。嬌声を上げすぎて、ひからびた喉。すっからかんになった下腹部と、粘っこい蜜の残滓だけが伝う花びら。

 

 快感によって身体中から水分を追い出され、カラカラに乾いたはずの身体には……何かをやり遂げたときのような、不思議な充足感が満ちている。

 

 もう一人のフレンの気配が完全になくなったと同時に――疲れ果てた私は、そのまま意識を手放した。

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