※この作品はR-18です。

野良着の隊士・改編   作:いとめ

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21歳⑤【謝罪と本音】
退院


(久しぶりの我が家だー!)

 

斗和は居間に寝転がり、左右にごろごろ転がる。

三週間と三日ぶりに自宅に帰って来た。

しばし慣れ親しんだ我が家を堪能する。

 

昨晩、胡蝶しのぶから退院していいと言われた。

早速翌日、つまり今日の朝に蝶屋敷を後にした。

朝餉を食べてから杏寿郎に挨拶し、斗和はすぐに帰路に着いたのだった。

 

その時に聞いたことがある。

炭治郎、善逸、伊之助の三人組は、蝶屋敷から任務に行っているとのことだ。

斗和は、彼らが病室に来て以来姿を見ていないが、元気で頑張っていることを喜んだ。

 

 

 

 

今まで長く家を空けたことはなかったせいか、斗和は不思議だった。

長期任務はたくさんあったが、三週間も空けたことはない。

少し埃っぽいかなと床間を指で触れば、やはり汚れている。

 

斗和はまずは掃除だなと、雑巾を絞る。

ひとまず使う部屋だけ掃除していると、玄関から呼ぶ声がした。

 

足早に向かうと、隠が食材と文を携えていた。

 

「お館様より蓬萊様に文です。これに書かれている通りにとのことです。ご不便なことがあれば、なんなりとお申し付け下さい」

 

頭を下げる隠に、斗和は戸惑う。

 

「ありがたいことですが、私はもう柱ではありません。そのようなことを受けるのは分不相応です」

 

「では今日のところは帰ります。何かあれば鴉を使いお呼び下さい」

 

斗和は帰って行く隠をぼーっと見てから、耀哉からだと言う文を開ける。

 

文には杏寿郎を救ってくれた礼と、これまでの労いだと一週間休みを取るようにと書いてあった。

その間に不便なことがあれば、隠に申しつけるようにとまで書かれている。

 

耀哉には感謝しかななかった。

記憶のことを伝えた斗和を咎めることなく、自由にしてくれたのだ。

もし耀哉がいなければ、斗和は杏寿郎を助けられなかった。

 

思いがけない一週間の休みを、斗和はどうしようか考える。

 

眠っている間も入れると、一ヶ月も何もしないことになってしまう。

警備も任務も柱に負担させているので、心苦しかった。

 

(あ、そういえば私の警備区域は誰がやってくれているんだろう?)

 

ふと疑問に湧いたことだが、調べようがない。

とにかく早めに警備だけでも復帰しないとと思った。

 

(よし、午後から鍛錬しよう)

 

斗和がいそいそと掃除に戻ると、今度は鴉が飛んできて庭先で騒ぐ。

 

(どこの鴉かな?)

 

見れば足に文が巻かれてあり、解いて驚いた。

 

なんとそれは、杏寿郎の父・槇寿郎からだった。

 

なぜ槇寿郎から文が来るのかと、斗和はしばし唖然とし右手の文を見つめる。

 

そういえばと、斗和は思い出す。

無限列車に乗る前に文を書いたのだった。

今までの無礼を詫び、後悔していないと堂々書いた。

やはり怒ったのかと思った。

 

(炭治郎君は煉獄家に行ったのかな?)

 

杏寿郎がもし、自分が死ぬと思い物語と同じことを炭治郎に告げていたら、行ったのではないかと考えられる。

蝶屋敷に運ばれた時点では、杏寿郎は生死の境を彷徨っていた。

いつ息を引き取るか分からない危険な状態だった。

炭治郎はそんな杏寿郎の姿を目の当たりにし、何か伝えたくて行った可能性はある。

 

しかしそのあたりは聞くこともできないので、斗和には分からない。

 

とにかく杏寿郎は生き抜いたので、斗和の目的は果たせた。

斗和はそれで満足なので、槇寿郎についてはもう何も言うこともない。

 

だがわざわざこうして文が来たのを、無視するわけにもいかない。

 

(ああでも読むのは怖いな…)

 

 

斗和は恐る恐る文を開いた。

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