「ぅ……あ……ぅ……」
薄暗い室内に、一糸纏わぬ少女が横たわっていた。
その双眸は虚ろに、もはや何者も映してはおらず──ただ空を見つめ、小刻みにその身体を震わせている。
「……あ、ぁ……あぁっ……!!」
一際強く、少女の身体は絶頂に跳ねる。
そうして絶頂が通り過ぎれば、糸が切れたように倒れこむ。
それはさながら、人形のように。
意思を持たず、思考を持たず、ただ快感に身を震わせるだけの存在。
もう少女は、自分が何であったかすらも覚えていない。
何もかも遠い過去に──飲まれ流され砕けた記憶は、その光を灯さない。
「…………ひっ…………!!」
少女が顔をこわばらせ、息を呑んだ。
今しがた室内に足を踏み入れた人物の姿を視界にいれたその瞬間に、少女はひどく怯えだす。
「いい子にしていたかい? ナイア」
口角を歪めて、男はその少女──ナイア・ラピュセアの顎を持ち上げる。
「あ、ぁ…………」
ナイアの双眸はより一層、絶望と恐怖に沈む。
この男こそ、ナイアをここまで壊し尽くし──もはや別人というほどに変えてしまった張本人だった。
男はナイアを拉致して自らの研究室に監禁し、地獄のような快感を一時の休みさえなく責め続けた。
精神防衛効果により、壊れることさえ許されなかったナイアは限界を超え続け、精神防衛効果を上回り壊れて果てたのだ。
「今日は面白いものを見せようか」
男が手を叩くと、扉を空けて来訪者が現れる。
コードΩ96ドール──男の製作したアンドロイドにして、ナイアを壊した元凶が男の傍らに制止した。
「始めろ、ドール」
男の言葉を受けて、ドールは身に付けた服を脱ぎ捨てる。
そして一糸纏わぬ姿になった後──その腹部から無数のコードを放ちナイアへと絡み付かせた。
「修復作業、開始」
ナイアに巻き付けられた無数のコードが、それぞれ淡い色の光を帯びる。
失われていたものが、再転し、復元され、一体の人形だったものはあるべき姿を取り戻していく。
少女の双眸に、ゆっくりと光が宿る。
「────」
ナイアに巻き付いていたコードが取り払われ、空間が静寂に包まれた。
「さて、気分はどうだナイア?」
返答がわりに、ナイアの拳が男の顔面へと迫る。
「……くっ……うぅっ……」
その拳はドールによってあっさりと受け止められ、ナイアはその動きを止められた。
「躊躇無く攻撃に移れるのは流石だがな。そんな事くらい予想していないとでも思っていたか?」
そう笑う男が、ナイアの乳首を指で弾いた。
「あうぅっ……!!」
絶頂に身を震わせ、ナイアはその場に崩れ落ちる。
「……お前、一体何の、ために」
ナイアには理解ができない。
眼前の男の思考も目的も何もかも。
まるで濃霧の中を漂う影のごとく、ひたすら不気味で──そして、怖い。
「何のために? そんな事、聞かずとも理解が及びそうなものだがな」
男が一層深く笑う。
楽しげに、愉快げに、これ以上無い愉悦を以て。
「性奴隷調教だよ、ナイア・ラピュセア」
「────」
あまりにもおぞましい言葉に、ナイアが絶句する。
眼前の現実を受け入れることができないまま、呆然としているナイアの背後から男はその乳房を揉みしだき始めた。
「あっ……!! やっ、やめっ……あ、あぁっ……!!」
全身を蹂躙していく快感に、ナイアはその身を震わせる。
いくら精神が正常に戻ったと言っても、快感によって壊されたその身体は元に戻ることはない。
今のナイアの身体は、触れられるだけで絶頂してしまうほどに敏感に──淫乱に成り果てているのだ。
「素晴らしい感度だな。徹底的に壊した甲斐があったようだ」
立っている事さえままならず、ナイアは床へと崩れ落ちた。
夥しい汗を滴らせながら肩で息をするナイアの髪を掴み、男はその顔を持ち上げる。
「さあ、性奴隷の一歩目だ」
ナイアの前に、男のペニスが突きつけられる。
嫌悪と絶望──そして恐怖で動けないでいるナイアに、男がその耳元で囁いた。
「
その言葉に、ナイアの表情が凍りつく。
そう、男が最初にドールを用いてナイアを凌辱し、壊したのはそのためだった。
文字通りの意味で、男はその気になればナイアをいつでも壊すことができるのだ。
「……あ……ぁ……」
視界がぐらつく。
音が遠くなっていく。
見えない鎖が身体を雁字搦めにして、全てを闇に閉ざしていく。
「…………」
ナイアは眼を伏せて、男のそれを舐めしゃぶり始める。
「んっ……んぅ、む、ぅ……」
男の醜い笑みと、ドールの冷たい視線に捕らえられながら男のペニスを口に含んでいる自分。
この上なく惨めで屈辱的で、可能ならば今すぐにでもこの男を殺してやりたいと、怒りを抱く己の脳と。
「む、うぅ……ん……ぅ……」
そんな状況下でさえ、快感によって秘部から蜜を滴らせ始める己の身体に、ナイアは混乱し何もかもが分からなくなっていた。
程なくして、ナイアの口内へ精液が放たれた。
放たれた精液を吐き出し苦しむナイアを、男が満足げな表情で見下ろしている。
「飲み込めずに吐き出したか……全くなっていないな。これはどうやら、徹底的な躾が必要なようだ」
見上げた男の表情は、あまりにもおぞましく。
それが、これから始まる事の苦痛を示唆しているかのようだった。
「……ぅ……う、ぅ……」
再びナイアは、男によって厳重に拘束されていた。
磔台に固定された手足は枷によって完全に動かせなくされ、亀甲型に縛られた身体にぎちぎちと縄が食い込み、その快感が思考を削ぐ。
次いで乳首とクリトリスにはローターが二つずつ取り付けられ、その口にはペニスギャグがねじ込まれていて発生することさえ叶わない。
秘部とアナルにもそれぞれディルドーが埋められており、その全てが苛烈にナイアを責め立てていた。
ナイアからはとっくに時間感覚が消失していて、この状態にされてからどれくらいの時間が経過しているかも分からない。
ただ、絶頂に震え滴り落ちる蜜の冷たさが、辛うじて正気を失わせていないことだけを痛感させた。
「ぅ……ン…………う……」
眼前には男が、そしてその傍らにはドールが控えている。
そのドールの存在が、ナイアを恐怖の坩堝に飲み込み現状の拘束以上に精神を絡め取っている。
「ぅ……!! ぐ……っ……!!」
何度目かも分からない絶頂。
思考が弾けて、溶けて、砕けていく。
緩やかに侵食する闇は、ナイアを蹂躙してその全てを塗り潰す。
「そろそろいいか」
そう呟き、男はナイアの拘束を外し始める。
ペニスギャグも、ローターもディルドーも全てが外され、身体を固定する枷も外された。
虚ろな瞳でその場に倒れ伏すナイアに、男は首輪を取り付ける。
「理解できたか? ナイア。お前はもう、俺の所有物の一つに過ぎないということを」
辛うじて首を縦に動かすナイアを後にし、男は扉の向こうへその姿を消す。
後には息も絶え絶えのナイアが一人、ぼんやりと虚空を見つめてその身体を微かに震わせていた。
「ぅ……う……うぅ……!!」
男に連れられて、ナイアは四つん這いで歩かされている。
乳首にはローターが取り付けられ、秘部とアナルにはディルドーが埋まっている。
その口にはバイトギャグが噛まされており、当然のように発声は許されていない。
時折振動がナイアを絶頂させ、その都度ナイアは崩れ落ちる。
そうするたびに男は手にした鞭で、ナイアの尻を軽く叩く。
それがまた快感の呼び水となって、通ってきた道には転々と水溜まりが作られている。
「散歩もまともにできないのか? 全く、情けないメス犬め」
何を言われたところで、ナイアに反応は追い付かない。
濁流のように押し寄せる快感を前に意識を保つのが精一杯で、言葉など風景のように通りすぎていくだけだ。
幾度となく絶頂を繰り返し、その散歩は終わりを告げる。
ナイアにはもう、意思も自由も何も残ってはいない。
名実ともに、この男の性奴隷と成り果てたのだった。
好きなキャラだからこそ徹底的に壊したいって、ありますよね? これが、愛か!