※この作品はR-18です。

アンジュ・ヴィエルジュ 短編集   作:黄昏の魔人

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こちらも短編集として統合。読んでくださった方、評価してくださった方、お気に入りに入れてくださった方、ほんとうにありがとうございます。
今回の主役はSIGNsからアリスさん。金髪の少女騎士っていいですよね!


狂気の回廊 (アリス)

「アリス、まだ来ないの~?」

 

 広々としたトレーニング用のドームに、ハルプの不満げな声が小さく響いた。

 時計の時刻は、八時と二十分を少し過ぎた頃──八時に集合の取り決めにあって、しかしまだ少女騎士(アリス)はその姿を見せていない。

 

「……連絡も来てないね。どうしたんだろう、風邪かな?」

 

 千尋が心配そうに呟き。

 

「…………」

 

 シオンはあからさまに怪訝な表情を浮かべていた。

 

「シオンちゃん、何か知らない?」

 

 千尋の問いかけにも、シオンは答えを返さない。

 知っている。

 シオンは自身の持つエクシード能力故に、アリスがなぜ今姿を見せないかを知ってしまっていた。

 

「…………もうじき、来るわ?」

 

 シオンの言葉に呼応するかのように、走り抜けていく足音。

 

「すまない、遅れてしまったな」

 

 麗しき風貌の少女騎士が、颯爽とその姿を現した。

 だが。

 

「……どうしたの、アリスちゃん。顔色……凄く悪いよ?」

 

 それは誰の目から見ても、正常な状態とは言えなかった。

 顔はどことなく紅潮し、尋常ではない程に息を切らしている。

 断じて走ってきたからなどではない。

 まるで、そう──熱に浮かされているかのように。

 

「アリス」

 

 背後から投げ掛けられたシオンの言葉に、アリスはその両肩を竦めた。

 

「──隠し事は、よくないわ?」

 

 ゆっくりと、シオンはアリスに近付いていく。

 

「シオン、や、やめろっ……近寄るな……!」

 

 普段とは別人のような調子で、逃げる事さえできずにアリスはただ狼狽する。

 

「私たちにとっても大事な事だから──ね?」

 

「やっ……やめ──」

 

 シオンがぴったりとアリスの背後へ陣取り、アリスのスラックスに手を掛け、ショーツ諸共引きずり下ろした。

 

「────!」

 

 息を呑む音、そして。

 

「ななななな、なによそれ、アリス!」

 

 金切り声に近い叫びをあげるハルプ。

 

「僕が知りたいくらいだ! なんで、なんでこんな──」

 

 顔を真っ赤にし、そう叫ぶアリス。

 

「原因はともあれ、これが現実よアリス?」

 

 宥めるように、どこまでも落ち着いた口調のシオン。

 

「お兄ちゃんのと同じくらい……?」

 

 さりげなく、とんでもない事を口走る千尋。

 四人の視線が向けられているその先には──。

 少女騎士(アリス)に本来ついているはずの無い、男性器が鎮座しているのだ。

 

 上へと向かっていきり立ち、ぴくぴくと小刻みに動き続けるそれは何とも嫌な黒光りを放って、その存在を誇示している。

 

「シオン……最初から知ってたわね、これを。どおりでアリスが来ないことに何も言わないわけだわ」

 

 不満げに口を尖らせ、ハルプが大きめの溜息をついた。

 

「わたくしの口から言ってしまうのはかわいそうでしょう? そも、仮にわたくしが話したとしてあなた達は信じていたかしら?」

 

「……まあ、信じられなかったんじゃないかな」

 

 シオンの言葉を、千尋が肯定する。

 

「ちなみにこの場にピコがいないのは、わたくしがそう仕向けたからよ。幾ら何でも教育に悪すぎるわ?」

 

「確かに」

 

 千尋とハルプは同時に頷く。

 

「で、これは一体何が原因なのよアリス」

 

「多分、魔力の暴走によるものじゃないかと僕は考えているんだが……」

 

「それじゃ、魔力の暴走が収まれば戻るの?なーんだ、簡単じゃない」

 

 そう笑うハルプと。

 

「そんな都合の良い話があるわけないわ?ハルプ」

 

 その幻を一言で打ち砕くシオン。

 

「そのペニスは放っておくと、自我をどんどん削って性衝動を高めていくわ?そして最終的には、見境なく女性を襲うようになるの」

 

 まるで追撃のごとくシオンの口から語られるとんでもない事実に、その場にいる全員が目を丸くした。

 

「このままアリスを放っておいたら、私たちは連帯責任に問われて即退学よ?」

 

「じゃ、じゃあどうするってのこれを」

 

 ハルプがアリスのモノを指差して。

 

「どうにかするしかないわ? ──私たちの、力で」

 

 シオンは目を伏せ、呟くようにそう言ったのだった。

 

 

 そこは、青蘭島でかつて邪悪な試みがなされていた場所の残滓。

 防音機能に優れ、来る人間は恐らくほとんどいないであろうその場所に、アリスは一人で立っていた。

 

 ──アリスは先にここに行っていて?わたくし達も、あとから行くわ?

 

 そうシオンに言われ、この場所へと来たのはつい先程。

 人気も音も感じられないこの場所は、ひどく嫌な気配を醸していた。

 まるで、これからここで起こるであろう事を──うっすらと示しているかのように。

 

 かつ、かつ、かつ。

 二人分の靴音を響かせて、来訪者が現れる。

 

「待たせてしまったかしら?アリス?」

 

 シオンはうっすらと、底の知れない笑みを湛えていた。

 頬から滑り落ち、地に落ちていく冷汗。

 

「別に……僕も今来たところだからな」

 

 軽口も、そこまでが限界だった。

 うまく口が回らない。

 叶うのなら、今すぐにだって逃げ出してしまいたい。

 

『──絶対拘束(ウンベディンクトツヴァング)』

 

 その場に響く、新たな声。

 それは、絶望の始まりを告げる音。

 もう逃げることも抵抗することさえも許されない──アリスの身体の芯へ、淫らな熱がちりちりと灯る。

 

「準備はできたわ?さあ、パーティーを始めましょう?」

 

 シオンの冷笑に、アリスは俯き──己の身体を呪うことしかできなかった。

 

 

 

「…………はっ……はっ……ぁ……は……」

 

 それは、文字通りの地獄だった。

 ハルプのエクシードによって身動き一つ取れなくなったアリスは、一糸纏わぬ姿にされ、二人がかりで責められ続けていた。

 

「こういうのはどうかしら?アリス?」

 

 シオンの繊手が、アリスのペニスをなぞっていく。

 

「ひっ…………ひぃぃ……」

 

 固く充血し怒張したペニスに触れられる──それだけでアリスはすぐさま絶頂へ達しそうになる。

 

「おちんちんばかりに気を取られてていーの?アリス?」

 

 その残酷な声は、眼前の僅かに下から。

 ハルプがアリスの乳首を的確に責めていた。

 指の腹で触り、二つの指で挟み転がし、獣人特有のざらついた舌で乳首を舐め回す。

 ペニスへの刺激も相まって、アリスは意図も容易く絶頂へと追いやられた。

 

「ぅぅ……ぁ、ぁぁぁっ……」

 

「早速イッたわね?アリス?」

 

 シオンの言葉にも、もはや反応する余裕はない。

 頭の中でぶちぶちと何かが千切れ、もはや何が何だか分かったものではない。

 

「でも──本番は、ここからよ?」

 

 シオンが、ペニスを掴んでいる手を素早く上下に動かし始める。

 

「──ぁ──ぁ」

 

 ひどくおぞましく、背徳的で──甘美な感覚。

 嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ。

 

「…………ぃ」

 

 嫌なのに嫌なのに。

 

「…………気持ち、いぃ……」 

 

 身体と心が別物になったみたいに、そんなことを口走っていた。

 

「素直なのはいいことだわ? ごほうびに──もっともっと気持ちよくしてあげる」

 

 シオンが取り出したのは、太めの張型だ。

 その造形に目を奪われ、無意識のうちに喉がなる。

 

「すぐにあげるわ?壊れちゃダメよ──アリス」

 

 シオンの手によって、アリスの秘部へ張型が侵食する。

 

「あ……っ……あぁっ……ぁぁぁぁっ……」

 

 すぐさま絶頂を迎え、アリスはその身体を弓なりにのけ反らせる。

 だが、それは。

 

「それじゃあ、行くわよ?」

 

 これから始まる悪夢の、その序曲でしかない。

 

「────っっ!!!!」

 

 シオンの手によって、張型のスイッチが入れられる。

 張型はアリスの膣内(なか)で暴れ回り、アリスの思考を溶かしていく。

 

「ぁっ!!うぁぁっ!!!ぁぁぁ!!!」

 

 獣じみた叫び声をあげ悶えるアリスに、更なる追撃を加えるシオンとハルプ。

 シオンは手にしたペニスをより激しく──そして柔らかな緩急をつけて扱き、ハルプは指と舌と、そしてその尻尾をも使いアリスの乳首を蹂躙していた。

 

「がぁっ!!!あ、ああ!!!うあぁぁっっ!!!」

 

 アリスが絶頂にその身を大きく震えさせるのと同時に、扱かれていたペニスからは、大量の白濁液が吐き出される。

 

「あ……ぁ……ぁぁ……」

 

 全身の力が抜けその場に崩れこみそうになるアリスを、真正面にいたハルプが抱き止めた。

 

「随分なイキッぷりねえ。そんなに良かった?」

 

 けらけら笑うハルプの声も、アリスの耳には届いていない。

 肩で息をするのが精一杯のアリスの顎へ、白く細い指が当てられた。

 

「残念だけれど、アリス?」

 

 アリスが顔をその指の主へと向けると。

 

「まだまだ、終わりそうにないわ?」

 

 もう片方の手で、未だにその固さを失わないペニスを握るシオンの微笑む顔が。

 

「これを全部──出しきるまではね?」

 

 無情な宣告を、静かに告げた。

 

 

 それはさながら、無限地獄の様相だった。

 自らの意思で動かすことのできない身体に、恐ろしい程の手技を以ていとも容易く絶頂を叩き込む二人の少女。

 いくら泣き叫ぼうとも、終わりの見えない絶望がアリスの身体を苛み続ける。

 

「は……ぁ、ぁ……」

 

 身体はもう弛緩しきって、力などどこにも入らない。

 蕩けきった頭はもう何も考えることさえできずに、ただもたらされる快感を享受するだけだ。

 終わらない終わらない終わらない。

 もう何度果てただろうか。

 何度射精をさせられただろうか。

 絶頂を迎える度に、脳漿が弾けていく。

 射精をさせられる度に、脳髄が砕けていく。

 あと何度果てれば許されるだろうか。

 わからない、わからない、わからない。

 消えていく、全部。

 どろどろに溶けて、のみこまれて。

 もう、なにもかも。

 ──わからない、から。

 

 アリスはその意識の全てを、無限の闇へと投げ出した。

 

 

「…………ス」

 

「………リス」

 

「──アリス」

 

 誰かの呼び掛ける声に、アリスは深い闇から意識を取り戻す。

 

「……ここは……?」

 

 視界に映るのは、白い天井。

 それは、意識を失う前に見たものとは明らかに異なる光景。

 

「保健室……?」

 

「ぴんぽーん」

 

 確認するようにアリスが呟くと、真横からよく知った声が聞こえた。

 

「よーやく起きたのね、アリス。あんた三時間は意識を失ってたんだけど」

 

 ハルプが、そう声をかけてくる。

 その顔に、どことなく小さな笑みを浮かべながら。

 

「なぁに、そんなによかったの?アレが」

 

 己の痴態を否応なしに自覚させられ、アリスは顔を赤くする。

 

「そ、そんなわけがあるか!!!そんな事より──」

 

 アリスは自分の姿を省みる。

 乱れなく着せられた服──スラックスに僅かに隙間を作ってみれば、あの忌まわしいモノはすっかり消えてなくなっていた。

 

「消えてる……」

 

 アリスの言葉に、ハルプが頷く。

 

「見てのとーり、アレは綺麗に消えたわ。といっても、あんたが気絶した段階で消えたわけじゃなくてね」

 

 もの凄い苦笑いを浮かべながら。

 

「気絶したあんたを、かまわずあたしとシオンでイカせまくってたら、光って消えたわ」

 

 そんな、とんでもない事を。

 

「多分その後遺症で、しばらく事あるごとにイキそうになるかもしれないけど、ま、仕方ないよね?」

 

 ハルプは、告げる。

 

「な、な、なななな」

 

 わなわなと、アリスが震える。

 やり場のない怒りが、全身を駆け巡って。

 

「なんでだぁぁーー!!!!」

 

 アリスの絶叫が、青蘭学園に木霊したのだった。




当初は千尋もいる予定でしたが、流石に三人はきつかったので諦めました
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