低身長スレンダーふたなりJKと、高身長巨乳ふたなりJK ~雌雄を分けるセイキの一戦~ 作:ごぼう大臣
「はっ……はっ……くうぅ……♥️」
――薄暗い、タイル張りの壁に覆われた一室。一つきりの小さな窓から差す夕暮れの陽が、向かい合わせに三つずつ並んだドアを照らしている。
その中には、それぞれ洋式便器やトイレットペーパーが備え付けられている。とある高校のトイレである。
そのトイレの個室の一つに、女子生徒が一人座っている。小柄な体型で、栗色のロングヘア。下着を脱いで脚を広げ、スカートをめくり背を後ろ寄りに倒している。
それだけなら別におかしな部分はないが、彼女の体のある一点……股間の部位に、驚くべきものが存在するのだ。片手でにぎれる太さの棒状の、ピンと上を向いたモノ。長さは12、3センチほどで、少女の色白の肌の中でうっすら浅黒かった。
少女はその器官を手で上下にせわしなく扱き、熱っぽい息を吐いていた。手に合わせて動く皮から赤い先端がむき出しになったり、また隠れたりしている。
その先端……鈴に似た部位の小さな穴から、透明にきらめく粘液がとろりと流れると、少女はそれを指にからめていっそう強く器官を扱きあげ、目をつぶって声をもらした。
「はぅ……おっ、おおぅ♥️ イク、おちんぽイキますわ♥️ はあぁっ……♥️♥️」
……そう、その少女から生えているモノ、それは紛れもなく男性器であった。竿の部分には生々しい血管が浮き出て脈動し、下には小さな玉袋が二つ付いている。
断っておくが、彼女は決して男性ではない。体は細く、肩や腰に丸みがあり、控えめではあるが乳房もふくらんでいる。
それがなぜ、男性器など付いているか。いやそもそも、なぜよりによって学校でそれを嫌悪もせずに弄ってなどいるのか……。その理由は、少し時間をさかのぼってみると分かりやすい。
発端は、数時間ほど前。彼女が体育の授業を受けていた頃である……。
――
「よしっ! 3ポイント決まりですわ!」
「よっしゃ
広い室内に、ドタドタと大人数の足音が絶え間なくこだましている。固いボールの跳ねる音が、それに引っ張られるようについていく。
その日の体育では、体育館を半分に区切り、男女がそれぞれバスケットボールの授業にいそしんでいた。体操服と短パンの上にビブスを着た男女それぞれ十人ずつが、他のクラスメイトらに見守られながら激しくボールを奪い合っている。
特に、女子のスペースではギャラリーがキャアキャアと黄色い声をあげていた。原因は、試合を動かしているある生徒たちにあった。
「さあ、これで一点リードですわ! 残り時間、守りきりますわよ!」
3ポイントシュートを決めてガッツポーズをとる、身長150センチほどの小柄な少女。栗色の長い髪が、スレンダーな体が跳ねるのに合わせてファサファサと揺れる。
それこそが先ほど見た、トイレでオナニーしていた女子。名は
――しかし、彼女には一つ奇妙な……そして、困った特徴があった。
「ディフェンス! 戻りを早く!」
チームメイトを鼓舞し、相手チームが攻め上がってくるのに備えて構えをとる郁乃。しかし、目の前で動いている女子たちを見た時、彼女の表情がふと変わった。
試合をものにせんと、真剣な顔をして動き回る女子たち。スポーツをしているので当然、脚や腰、そして全身の筋肉を存分に使う。短パンからは女子高生のしなやかな脚がのぞき、腰を落とすと成長期を終えた尻が後ろへぐっと突き出され、胸が大きい生徒は、動く度に柔らかなふくらみがフルフルと揺れる。
それを目にした瞬間、郁乃は自身の股間にくすぐったい感覚をおぼえた。
「あっ……」
かすかに吐息をもらし、一瞬だけ構えを崩しかける。そしてモジモジと腰を引かせ、彼女は心の中である事を後悔した。
(まずい……最近、"処理"をおこたっていましたわ……)
何やら注意が散漫になる郁乃。その隙に、彼女の脇を相手チームの一人が駆け抜けていく。それに気づいて振り向いた時には、他のディフェンスも次々とその生徒に抜き去られてしまっていた。
「っさせませんわ!」
気を取り直し、ボールを持った生徒を追う郁乃。背の高い、体格のいい女子だった。その背中を猛然と追いかけ、追いついた時には、その女子はシュートを決める寸前だった。
「ふんっ!」
ゴール脇からシュートを決めようとする相手に合わせ、郁乃も飛び上がってそれを阻止しようとする。しかし背の高さが足りずにボールに届かなかった上、強引に肉薄したのでその生徒にぶつかってしまった。
「きゃっ!!」
郁乃が悲鳴をあげると同時に、頭上でスパッとボールが網をくぐる音がした。尻餅をついたすぐそばを、ボールがコロコロと転がっていく。得点を阻止できなかった。そう思って郁乃がくやしがっていると、そこに一人、手を差しのべる影があった。
「あかん、郁乃ちゃん大丈夫?」
「…………」
「ホンマ悪い事したわ。ケガしてへん? 平気?」
関西弁で話しかけてくる女子。それは先ほどシュートを決めた生徒だった。身長は見たところ180近くもあり、すらりとしてスタイルのいい、スポーツマン風の見た目だった。黒のショートヘアで前髪をピンで留め、化粧っけの薄い端正な顔立ちがスッキリした印象をあたえる。大きな目と長いまつ毛、そして肉厚な唇は飾りけのない女性的な魅力をにじませていた。
そして、特徴的なのは……衣服の下からでも目立つHカップにも届こうかという胸と、長身をささえるたくましい足腰だった。その迫力さえ感じさせる体格の反面、心配する彼女の表情は明るいお人好しのそれだった。
一方、その抜群のスタイルを間近で見た郁乃はゴクリと唾を呑み、なぜか股間を腕で隠しながら後ろを向いて立ち上がった。
「平気ですわ、
「えらいすまんなぁ。ウチも気ぃつけるさかい」
「…………」
愛と呼ばれた少女は安堵したように笑う。それをちらと見て、郁乃はわずかに照れたように目を泳がせた。
ところがその時、体育館内に耳障りな音が鳴り響く。試合終了を告げるブザーだった。それを聞いた瞬間、郁乃は顔色を変えて声をあげた。
「お待ちなさい! ロスタイムがあるはずですわ! 私と彼女が先ほどぶつかった!」
「悪い、次の授業もあるから。試合はギリギリお前らの敗けだな」
「そんなぁ……」
そばにいた教師に抗議するも、あえなく却下されてしまう。敗北した郁乃はあからさまに落胆し、その場にへなへなと崩れ落ちた。そこに先ほどまで試合していた女子たちがゾロゾロと集まり、軽い調子で励ました。。
「まあまあ郁乃。出ちゃった結果は仕方ないじゃない」
「皆さん……」
「それに、相手も強力だからねぇ」
「以前は郁乃がいれば勝ち確だったんだけど」
「……? なんやー?」
一人がそう言うと、女子たちの視線が愛へと向く。きょとんと小首をかしげる彼女だったが、郁乃だけは愛の下半身の一部分……特に、股間の部分を盗み見ていた。
そこは……短パンに覆われ目立たないが、確かに女子らしからぬふくらみがウッスラと浮き出ていた。郁乃が自身の股間に目を移すと、そこもわずかに隆起しており、あわてて手をやると、少しずつしぼんでいった。
――"ふたなり"。それはこの十数年、この世界において少しずつ増えはじめた特異体質である。本来男女で分かれる性器が、どういう訳か二種類とも持って機能させる人間がおり、生命力の関係か女体をベースに生まれる事が多い。
このクラスでふたなりに該当するのが愛……もとい
ふたなりは男性機能もとい男性ホルモンが多いのか、女子としては運動能力がずば抜けている場合が多い。つまりは、そのおかげで郁乃も愛も今回のような体育の授業などで重宝されるのだが……。
「ホンマ、転校してきて良かったわぁ。学校にふたなりが一人きりじゃ、心細くてしゃーないもん」
……そう、二ヶ月ほど前に愛がこの学校に転校してきてから、郁乃の立場は変わった。学内唯一のふたなり。女子の中で否応なしに目立っていたその地位は、愛の登場によって変容した。
今でも、女子たちは郁乃ではなく愛のそばに集まり話しかけている。
「関西だとイジメとかあったの?」
「イジメまでは行かへんけど、しょっちゅう弄られたなぁ。西特有なんかなぁ、あのノリ」
「あー、そんな感じだったんだ」
「地域は関係ありませんわ。イジメなんてするような輩、全国共通で下劣な連中でしてよ」
会話をさえぎるように、郁乃が鼻を鳴らして言った。ところがその直後、郁乃はふと空気が気まずくなったのを感じて振り向く。
郁乃にとってはイジメっ子への非難をふくめた正直な感想だったが、言葉はキツく、しかも聞きようによっては愛の偏見をたしなめていると受け取られかねない。案の定、女子たちは答えにくそうに互いに視線をかわしている。
その沈黙を破ったのは、当の愛だった。
「そうやんなぁ、ここの皆が優しくて助かったわぁ」
「もー、郁乃は言葉が強すぎなんだって」
「し、失礼しましたわ……」
気まずそうに郁乃がつぶやくと、女子たちはゾロゾロと歩き出した。郁乃は後ろをついて行きながら、周りの女子たちより頭一つ抜けて見える愛の姿を見つめていた。
前からそうだった。ハッキリと物を言う郁乃は皆から頼もしく見られる反面、こうして空気を壊してしまう場面も多々あった。そして愛が転校してきてからは、同じようにスポーツ万能で人当たりも柔らかい愛に人気が集まるようになったのだ。
(……長らく女子のまとめ役だった私の……影が薄くなるだなんて。確かにおおらかで優しくて、私なんかより……)
郁乃は愛の背中を見ながら悔しさを覚える。だが、同時になぜか胸の奥に熱い感情がのぼってくる気がした。
――
「……ああぁっ!️ もう無理ですわっ、イク♥️ イクイクイクッッ……♥️♥️」
……そんないきさつがあり、放課後にトイレに入った郁乃は最近ためていた性欲と、悔しさとわだかまりと、後は愛へのなんだかよく分からない感情とを発散させようと、オナニーにいそしんでいたのだった。
そして、それは間もなく終焉を迎える。
「ぁ、イッ……あはあああぁんっ️♥️ あぉおオッ♥️♥️ おぅっ♥️♥️️」
下品なよがり声と共に、ペニスの先から白いものが飛び出す。粘り気があり、独特な匂いを放つそれは、便器どころか足元の床、果ては壁にまでびゅるびゅると勢いよくへばりついた。
「はーっ……はーっ……♥️」
盛大な射精を終え、郁乃は細かく身を震わせながら天を向く。そして一息ついて視線を下に向け、精子とカウパーにまみれたペニスを拭く。同時に頭の片隅で、また愛の事を考えだした。
(それにしても……どうにか愛さんに格の違いを見せられないものでしょうか。私が自慢できるものなら、いくつかありますが……)
郁乃は自分の趣味や得意分野をあれこれ思い浮かべてみる。バスケにはじまり、テニス、空手、水泳、乗馬、茶道………彼女はさいわい、教育に恵まれていたのだ。しかし……。
(それで、あのいつもニッコニコしてる愛さんが敗北を認めるかどうか……)
郁乃の脳裏に、あのバスケの時に見た愛の顔がよみがえる。勝手にぶつかられたにも関わらず、カケラも迷惑そうにせず手を差しのべてきたあの表情。
器が大きく、純粋で嫉妬しない。少なくとも郁乃の中では、愛はそんな人間だった。おそらくどんな事をやってみせても『わーすごーい』みたいな反応が返ってくると思われる。
パンツをはいて床や壁を掃除しながら、郁乃はどうにかして愛を屈服させられないかと考えた。白黒つけたい、目にもの見せてやりたい。そんな事ばかり考えていると、彼女の頭にふと、突拍子もない発想が浮かんだ。
『雌雄を決する』という言葉がある。文字通りオスとメスを、勝ち負けにたとえた言い回しだ。人間ではむろん現実の性別は関係ないのだが、世の中には実際に勝負でオスメスの役割が決まる生物がいる。
たとえばヒラムシという雌雄同体の生物の一部は、交尾の際にペニスを押しつけあい、挿入に成功した方が父親、挿入された方が母親になるのだという。その様はまるで"勝負"、"決闘"である。
「…………」
郁乃はそろそろと自分の股間を見る。すると、先ほどオナニーを終えたばかりだというのに、雌雄を決するという言葉からの連想で相棒が頭をもたげていた。
同時に、自分も愛もふたなりであるというのを妙に意識しだした。もし……もし、自分がヒラムシの交尾のごとく、愛にペニスを突っ込んで気持ちよくさせる事ができれば、さすがに愛も態度を変えるのではないか。それこそふたなりだから出来る"勝負"なのではないか。
……精液の匂いにあてられ、少し変になっていたのかもしれない。しかし郁乃は、自身の愛に対するよく分からない感情と、おさまらないプライドへ決着をつけるにはそれしか無いような気がしていた。
(……実際にやったらどんな感触でしょうか……愛さん……)
郁乃は悶々としながら個室を出て、窓を全開にして換気すると、頭の隅で作戦を練りながら学校を出た。