※この作品はR-18です。

R18 才能の権化が才能を無駄遣いしていることを嘆くのは間違っているだろうか   作:柔らかいもち

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命を食ったんだからこっちも食わないとなぁ! というかナァーザのエロ小説なさすぎじゃない? エロいのに。

ダンメモのカジノイベ的には十八階層から帰還して、戦争遊戯が始まる一週間前ぐらい。映画のストーリーとか考えたら無理な気もする時系列。


 

 

 


ナァーザ

「訓練の調子はどうかしら?」

 

『最近歓楽街にオープンした「カジノ・パラディッソ」。そこに十中八九広告塔として招待されたフレイヤを【フレイヤ・ファミリア】を出し抜いて誘拐する』――一般人だろうが第一級冒険者だろうが聞いたら正気を疑う不可能任務(ミッション・インポッシブル)。それを提案した女神デメテルは協力者達に提供した小屋の一つに訪れていた。

 

 そこにいたのは二人の男女。オラリオでは強さと美貌と所属派閥によって知らない者はいない女剣士、アイズ・ヴァレンシュタイン。もう一人は色んな意味で有名な冒険者、ジーク・グレイマン。そして前者は何故か水着であった。

 

 デメテルが企てている『フレイヤ誘拐作戦』は誰が聞いても『無謀』と言わざるを得ないものだが、彼女はそれを覆すべく計画、準備、人材集めを念入りに進めた。良心の呵責もゴミ箱に突っ込んで。

 

 大金を積み上げてイカサマが得意な黒猫を引き入れ、最高のPOTATOで作った究極のジャガ丸くんで【剣姫】を引き入れ、【剣姫】のお目付け役として母親(ママ)を引き入れ……『フレイヤ誘拐』を告げた瞬間、作戦を下りると言い出した協力者達を『神威』で黙らせて。

 

 そこまで手段を選ばないデメテルがフレイヤが来る当日限定の『カジノ・パラディッソ』の規則(ドレスコード)、『女性は水着じゃないとカジノに入れない』によって必然的に水着の着用を強制させられる女性陣の羞恥心を叩き潰し作戦失敗の可能性を少しでもなくす『訓練』をしないはずがなく、ジークに協力を依頼しないはずもなかった。

 

 ――とある事情により、デメテルはジークの有能さを理解している。いざとなれば【フレイヤ・ファミリア】を暴力でも搦め手でも薙ぎ払える上に、痒い所に手が届く幅広い技術(スキル)を持つジークを放っておかないのは当然である。

 

 ジークは一週間も与えられず『カジノ・パラディッソ』の見取り図と魔法大国(アルテナ)が作った昇降機(エレベーター)の『鍵』、連絡用の『眼晶(オクルス)』を用意させられた。これがジークが所属する派閥の【万能者(ペルセウス)】であれば泣き言を漏らしながら期限までに用意するだけで終わるが、ジークは半日足らずで準備を終わらせ『訓練』の手伝いまで行っていた。

 

 その『訓練』を手伝っている相手が作戦当日は踊り子(ダンサー)として一般客の目を一手に引き受ける役目を与えられたアイズである。

 

「バッチリだぜデメテル様。俺がどれだけ天才なのかを貴女はよく知ってるはずだ……女の子に教え込むことが一番得意ということもね」

「今の私はデメテルではなく【大佐(カーネル)】よ」

「アッハイ」

 

 自信満々のキメ顔を晒したジークの冗談をさらりと受け流すだけでなく背筋を伸ばさせるデメテル。いつも通りの慈愛の微笑みを浮かべているはずの彼女からは考えられない凄みが滲んでいた。

 

「でも確かに『訓練』は上手くいってるようね。【美姫(ビューティ)】の様子を見ればよくわかるわ」

 

 ツイッと女神に視線を向けられても【美姫(ビューティ)】――アイズは平然としていた。

 

 さも当然のように、デメテルにジークとの情事を見せつけていた。

 

 普段の彼女なら身に付けない大胆な黒いビキニとサングラスという格好でありながら第一級冒険者の鍛え上げた【ステイタス】と体幹によって、ジークに足の先を頭の上まで真っ直ぐ持ち上げられたことにより、見せつける形になっていたビキニボトムスをずらされて露(あらわ)になった秘部に抽挿されながらもI字バランスの状態を保っていた。

 

 アイズの股間とジークの下腹部が触れ合う度にダンジョン探索で余計な贅肉を削ぎ落としたにも関わらず、女としての魅力を損なわない凹凸と艶めかしい肢体が揺れる。元の光沢と飛び散る汗によって金の髪が光り輝く。こんこんと溢れる淫蜜が雪色石膏(アラバスター)のように滑らかで白い肌を伝って床に流れる。彼女の足元の水溜まりは一度や二度の絶頂では足りないほど大きい。

 

 何度目かの抽挿でジークは肌を密着させて動きを止め、アイズの床に立っている方の足に触れた。その動作に込められた意図を汲んだアイズは即座に行動に移す。挿れられた陰茎を抜かないまましなやかな両手足を使い、ジークに子守熊(コアラ)のように抱き着いたのである。

 

 落ちないように強くしがみ付くことでビキニトップスに包まれた双丘は押し潰され、抱き着く力とのしかかる体重によって陰茎の先端の形にへしゃげる子宮。「んぉおっ……」と甘ったるい声と淫欲に蕩けた顔(かんばせ)を晒すアイズに唇を落としながらジークはデメテルに笑みを向けた。

 

「どうだ? デメテ……【大佐(カーネル)】に見られても動じることなく振舞ってるぜ」

「ええ。確かに注文通り……いえ、それ以上だわ」

 

 デメテルはアイズを踊り子(ダンサー)に抜擢したのはその才能を見抜いたから。しかし、彼女が有名で【ロキ・ファミリア】であることが問題だった。フレイヤ以外の女は眼中にない(アウト・オブ・ガンチュウ)な【フレイヤ・ファミリア】が踊り子を見に来なくても、引き寄せられた客が「【剣姫】が踊り子してる」なんて言おうものなら絶対に怪しまれる。

 

 故にデメテルはジークに丸投げした。決してアイズとバレないように普段の彼女とかけ離れた姿にしつつ、誰もが目を奪われずにはいられないようにしなさいと。

 

 依頼内容を吟味したジークはアイズにポールダンスをさせることを思い付き、趣味と実益を兼ねて快楽混じりに手取り足取り教えた結果、アイズは剣のように研ぎ澄まされた凛々しい雰囲気とは真逆、誰もを魅了し悩殺できる演技と魅惑的な所作を覚えた――これが作戦後にも大きな影響を残し数多の青少年の性癖を破壊するのだが、そのことはまだ誰も知らない。

 

 アイズの『訓練(ちょうきょう)』具合に満足したデメテルは他の協力者の様子を確認するため扉に向かい……少し心配そうに振り返る。彼女の目はジーク達の結合部、正確にはそこから滲み出る白く濁った液体に向けられていた。

 

「……避妊はしっかりしないと駄目よ? 他派閥の男女の問題もあるし、その子はロキのお気に入りなんだから」

「責任はしっかり取るんで大丈夫。それに【大佐(カーネル)】もそこまで本気で言ってないでしょ」

「……最初に見た時に薄々気付いてたけど、【女王(レギナ)】に水着を選ばせた時の反応で確信したわ。『あっ、この子妊娠してる』って」

 

 ピチピチの身体のラインが出る水着か、レースが多くてゆったりした水着かをリヴェリアに選ばせた際、彼女は『アイズ以外にも脅迫の道具をそろえていたのか』とジークを見ながら言っていた。ふざけていようと全知零能の神、答えを導くのは簡単だった。

 

「おまけに【女忍(クノイチ)】にも手を出していたでしょう? 『天然ジゴロを落とす指南講座』で勧誘できなくて大変だったって【黒猫(ブラット)】がぼやいてたわ」

「そんなんで勧誘できる奴がいるのか? いたとしたらそいつは相当追い詰められてるぞ」

 

 鈍感な天然ジゴロに熱を上げている奴は案外チョロいのだ。『くっ殺の館』で得た経験と話題に上がった天然ジゴロに想いを寄せていた極東少女をゲットしたことにより、ジークにはその確信があった。

 

 同様のことを考えていたのか、デメテルも物憂げなため息を吐く。

 

「私もそれが心配なのよねぇ……だからジークちゃん、貴方には基本的にあの子のサポートができる位置にいてもらうわ。顔が割れてるから隠れていてもらうけど。カジノで羽目を外している上に魅力的な女の子が水着を着て歩いてるんだもの。野蛮な真似をする輩が出ても不思議じゃないし……そもそもあの子にその野蛮な真似に近いことをさせるし」

「ふむん。念のため確認するけどあの子というのは【黒猫(ブラット)】ではないよな? あいつ少年趣味(ショタコン)だし」

「えぇ。貴方にサポートしてもらうのは【蒼狗007(シアン・ゼロゼロセブン)】――ナァーザちゃんよ」

 

 一人だけ雑っ。ジークは心の中で突っ込みながらナァーザに同情した。

 

 

 

「あれ、そういえば俺の暗号名(コードネーム)は?」

「そうねぇ……【槍男(ヤリマン)】でどうかしら?」

「それ読み方(ルビ)と単語の意味ぜってぇ違ぇだろ」

 

 ジークの暗号名(コードネーム)は【灰男(グレイ)】になった。ナァーザに劣らない雑な扱いにジークは泣いた。

 

 

 


 

 

 

(早まったかな……)

 

 極貧【ファミリア】の自分にとって縁遠いカジノで水色のビキニを身に纏い、黒いニ―ソックスとハイヒールを履き、ホワイトブリムと白衣を装着したナァーザは気怠げな様子を隠さずウェイターから貰ったドリンクのグラスを揺らしていた。腰から伸びるふさふさの尻尾も力なく垂れている。

 

 一見眠たげに見えて、よく観察すればうんざりしていることがわかる瞼が半分下りた目を向けられているのは、ずっと彼女を追いかけてくるチャラチャラした男。

 

「ねぇねぇいいでしょー。俺っち今日めっちゃツイててさー。大当たりしたからここ出て一杯やらなーい? ロイマンよりいい男よ、俺っち?」

(ウザい……)

 

 隠そうともせず自身の胸を視姦してくるチャラ男に眉を顰める。身体能力(フィジカル)で振り切ろうとしないのは相手の方が強いから。六年前に引退したとはいえ冒険者だったナァーザは男が最低でもLv.3であることを体捌きから見抜いていた。ほとんどのLv.3に至った冒険者は『耐異常(発展アビリティ)』を習得しているため、従業員を眠らせるために持ち込んだ薬も使えず歯痒い思いをするしかない。

 

 こうも絡まれているのは『フレイヤ誘拐作戦』の要であるリヴェリアを警備している【フレイヤ・ファミリア】に見つからないようカジノから脱出させるため、彼等に顔の割れてない【女忍(ヤマト・命)】とロイマンを取り合う気色の悪い真似をしたからだろう。『ギルドの豚』と呼ばれるほど醜い容貌のロイマンにどんな意図があるにせよ色目を使う女ならば、少しはチャンスがあると思われたに違いない。

 

 役割分担も悪かった。予期せぬトラブルが発生した時に備えてナァーザは一般客の層に残り、豊富な『魔力』を持つ命は万が一に備えリヴェリアのサポートに向かった。様子見のために姿を隠す訳にもいかずに壁の花となって手持ち無沙汰でいた故にこうしてナンパされているのだろう。

 

「ほんのちょっとでいいからさー、遊ぼうよー」

「……私、忙しいの。他を当たって」

 

 シッシッと手を振りながらグラスに口を付ける。早く作戦が終わらないだろうか――そう考えながらドリンクを喉に流し込んでいたが、舌の上に残る後味に違和感を覚える。

 

(初めの一口と味が違う……? それに、この香り……まさか)

 

 男を見れば口元が下劣に歪んでいた。慌てて吐き出そうとするが既に遅く、腹の奥から湧き上がる熱と甘い痺れによって身動きが取れなくなってしまう。

 

「いいっしょこの薬。これ使ったら弱っちい女ならすぐに股開くんだぜ」

(知ってるよ……お前なんかより、ずっと……!)

 

 得意げに笑う男が片手で弄ぶ小瓶に入った薬は『暗黒期』に流行した悪質な媚薬だ。服用してすぐに効果を発揮する即効性。汗や排尿では体内から除去できず、愛液腺からしか排出できない。一時間も放置していれば重度の依存性を発揮し、服用を繰り返す内に廃人になって死に至る。サンプルも少ない故に解毒剤は完成せず、アミッドの『魔法』くらいしか治す手段がない。

 

 唯一『耐異常』さえあれば効かない。だがナァーザはLv.2で『調合』の発展アビリティ持ちであったため、まんまと嵌まってしまった。男の言動からして一般人の女性を狙っていてナァーザも『恩恵』なしだと思って媚薬を盛ったのだろう。『恩恵』はあっても彼女に効いてしまったので関係ないが。

 

「ベッドの上でもいい男よ? 何人もの女が自分から抱いてほしいって言ってくるのよ。まっ、いくらでもいるし使った奴はどんどん汚くなるから気分で断るんだけどネ。そんな俺っちに選ばれるなんて幸運だよ?」

 

 ニタニタと嗤いながら触ってこようとする男から離れようとするも、壁に背中が当たって逃げられない。左右から抜け出そうとしても男が見逃さない。

 

(誰か、助けて)

 

 胸に伸びてくる男の手に怯えながら目を瞑る。……いつまで経っても触られる様子がない。恐る恐る目を開くと、チャラ男の手を別の誰かが掴んでいた。

 

「よぉ、俺の女に何か用か?」

 

 ――ナァーザのサポートを任されていたジークだったが、一気に故障させる予定の魔道具(マジックアイテム)の回路に不具合があると命から連絡を受け修理に向かい、『眼晶(オクルス)』から聞こえた状況がヤバいと悟って即行で修理を終わらせ引き返した。

 

 その際に『眼晶(オクルス)』ですぐ行くから合わせるよう伝えていたのだが、いっぱいいっぱいだったナァーザはそれを聞き逃してしまい――窮地を颯爽と救いに現れたジークの横顔と抱き寄せるように腰に回された手に彼女は胸を高鳴らせた。

 

 

 

 突然現れたジークにたじろぐ男。ちょっと頭を回せばLv.3に知覚を許さず接近できる時点でジークがヤバいと気付きそうなものだが、目を付けていた獲物に集中していたこととその獲物を横から搔っ攫われそうな悔しさによりそれに気付く機会を逃してしまった。

 

 チャラ男は自身の腕を掴むジークの手を振りほどきながら睨みつける。

 

「急に出てきて何かな? 俺っちはその巨乳ちゃんにしか用がないから消えてくんない?」

「残念だけどナァーザは俺のものなんだ。だから消えるのはお前の方になるね」

「ふーん。じゃあお前の女って言うなら証拠見せてよ」

 

 なんで名前も知らないお前みたいな輩にそんな証明をする必要がある――そう言おうとしてジークはできなかった。男が手を出してきたらすぐ庇えるように傍に置いていたナァーザがヒールから踵を浮かせながら背を伸ばし、ジークと唇を重ねたからである。

 

 両腕をジークの首に回して逃げられなくしたナァーザの接吻は続いた。くちゅくちゅと舌が絡み合う音が響き、じゅぷじゅぷと唾液が混ざる湿った音が鳴る。ヒールを含めても背の低いナァーザの喉に交換し合う唾液が流れていくが、彼女はうっとりと目を細めて飲み干していく。

 

「ふ……はぁ……っ」

 

 舌を絡めたまま顔を離すと、ナァーザは半開きの口から舌を垂らした官能的な表情をジークにだけ晒し、それ以外の誰にも見せないと言わんばかりにジークの首筋に顔をうずめた。尻尾は彼女の内心を表すようにぶんぶんと暴れ回っている。

 

 これ以上の証明が必要か? そういう意図を込めた眼差しを向けると、チャラ男は口をもごもごさせながら尚も言いつのろうとして――

 

 

 

 ――次の瞬間、全ての魔石灯(あかり)が消えた。

 

 再び光が戻った時、三人の姿はなかった。

 

 

 


 

 

 

「――厄介な薬、飲まされちゃったから。出すの手伝って」

 

 デメテルの『フレイヤ誘拐作戦』の最終段階で発生する予定だった停電に紛れて脱出したナァーザとジーク。ふざけた真似をした男の急所にキツイ一撃を入れてからゴミ箱に放り込んだ二人は外の小さなナイトプールにいた。魔石灯もポツポツと照らす程度で、ビーチチェアも二つしかない。

 

 ドレスコードで水着が強制されていたのにプールには客は見当たらず、使った形跡も見られない。まぁ大体の客はカジノがメインだろうし、プールもフレイヤ様が見えるでかい方に行くだろうな、とジークは一人納得する。

 

 それに人がいない、人が来そうにないというのは二人にとって好都合だった。

 

 ジークは趣味の仕事のために媚薬に関して調べ尽くした。中には当然『暗黒期』に出回った媚薬もある。媚薬本体は手に入れられなかったため効果や副作用、解毒方法しか知らないが。

 

 今からやろうとしているのは解毒……つまり、ナァーザに性的快感を与えて絶頂させ、愛液を分泌させることにより薬の排出を促すのである。

 

 媚薬によって正気を失っているのかと思い簡単な検査をしてみると、思いの他判断力は残っていた。『くっ殺の館』を除き薬漬けの女を抱く趣味はないジークだが、相手が望むなら拒まない。ナァーザのようないい女であれば尚のこと。

 

 多くの女性が羨む大きな曲線を描く胸、蜜がたっぷり詰まった白桃のような色艶と形をした臀部、今挙げた女性平均を上回る大きさの部位(パーツ)のおかげか細く見えるくびれ。男の獣欲を煽るには十分過ぎた。

 

「じゃあ始めるぞ」

「……うん。お願い」

 

 ビーチチェアに寝そべるジークに上下逆になる形で跨るナァーザ。ジークはナァーザのシミが広がりつつある水着に包まれた股間を見上げ、ナァーザはテントを張ってパンパンのズボンを見下ろした。

 

 秘部を隠す水着を下ろす。既に愛液を分泌させていた秘部からは女の香りがした。淫臭を漂わせる秘部の入口を指で拡張しながら、舌を膣道へ捻じ込む。体内に侵入してきたぬるりとした感触に枕代わりに後頭部に敷いたふさふさの犬の尻尾が震える。

 

 どこが気持ちいい、などと尋ねて口淫を止めることはしない。膣のザラついた箇所をなぞり、陰唇とその周辺をつぅーっとゆっくり舐め、舌先で転がして膨らんだ陰核に軽く歯を立てる。達するごとに枕にされている尻尾は跳ね、噴き出した愛液がジークの顔に降りかかった。

 

 そもそもナァーザに喋る余裕はなかった。いや、喋ることができなかった。彼女は話すための口を別のことに使っていたのである。

 

「ちゅっ、ぢゅぷ、んぇえろ……ぬろっ、ん゛ぐっ……」

 

 水着をたくし上げたナァーザは先程男に触れられまいとした巨乳の間に陰茎を招き入れ、隙間から飛び出した剛直の先端に布を被せその上から口で奉仕をしていた。

 

 人の肌とは異なるすべすべの感触が亀頭を擦り、布越しの舌が鈴口を舐めまわす。胸を寄せて押し潰そうとすれば大きくなる陰茎を布ごと口に含んで吸い上げると。ぞわぞわとした悪くない刺激が与えられる。

 

 お互いに口での愛撫を続ける中、何度目かの絶頂を迎えるナァーザと一緒にジークも限界を迎える。びゅくっ、びゅくっと胸の中で痙攣する陰茎から吐き出される精液は水着に拒まれ、女の口に届くことなく布に染み込んでいった。

 

(青臭い……でも……なんか、頭がクラクラする匂い……)

 

 男の欲望を代わりに受け止めてプールに入らぬままびしょ濡れになったビキニをナァーザはじっと見つめた。胸を開けば間で粘液が白い糸を引いている。もう何度も達して薬の効果は消えているはずなのに、ナァーザの股の疼きはより強くなっていた。

 

「どうだ、薬は抜けたか?」

「……まだみたい」

「じゃあまだ「それよりもいい方法がある」」

 

 ナァーザはジークの言葉を遮りながら彼と向かい合うように体位を変えた。真正面から向かい合えば自然とジークと見つめ合うことになり、自分の愛液に塗れた男の顔に舌なめずりする彼女は胎の奥が熱を帯びたのがわかった。

 

「さっき、貴方は私を『俺の女』って言った。……なら、貴方のこれを、私のここに入れてもおかしくない……というか限界だから、挿れるね」

 

 しなだれかかるようにジークの胸板に倒れ込みながら、ナァーザは蜜壺に陰茎を招き入れた。口淫によってほぐされた膣内はまるで咥えこむように陰茎を飲み込みながら子種を奪おうと締め付ける。

 

 半ば強姦(レイプ)同然に結合を果たしたジークだが、それに怒るどころか喜んで受け入れる。

 

 独自に調合したのか知らない匂いのするウェーブのかかった髪の毛を梳いてやり、ホワイトブリムに隠れた小さなたれ耳を撫でる。破瓜の痛みを誤魔化すように何度も突き出される唇と唇を重ねた。マーキングをするように顔を舐めまわして来たかと思えば、舌を搦めて唾液を流し込んでくる。

 

「ふーっ……ふー……んん……ふうぅっ!」

 

 少しして痛みに慣れたのかナァーザはキスを振らせることをやめ、次はセックスの快楽に集中するかのように身体を起こし、ジークの腹に手を置いて激しく腰を動かし始める。いつもは間延びした抑揚のない声が紡がれる口からは興奮を隠せない荒い息が漏れている。

 

 もちろんジークがただ射精するのを待っているはずもなく、ナァーザが騎乗位になったことで目の前で揺れているたわわな胸に手を伸ばす。

 

 手にした乳房はジークの手に収まりきらないほど豊満で、性交によって火照っている肌は吸い付くようなもちもち触感。それでいて形は崩れず大きな丸みを維持しており、視覚と触覚の二つで男を悦ばせる。

 

 ぐにぐにと乳肉をこねくり回し、桃色の突起を指の腹で撫でたり押し潰していたその時。

 

「――くふぅっ!?」

 

 陰茎が膣内のザラザラした所を摺り上げながら子宮口にめり込んだ。一際甲高い嬌声とともにジークが揉みしだく胸の先端からぴゅっと白い汁が飛び出す。指に付いたそれをジークは舐める。ほんのり甘かった。

 

(イヌ科の獣人は妊娠してなくても興奮状態で出るらしいが……)

 

 彼の知る限り一番ムッツリでエロい狐人(ルナール)の娼婦でも出たのは二度目以降のセックスである。それもちょっと意地悪して数日焦らして欲求不満にさせた時だ。

 

 じっとナァーザを見ると、腰を止めた彼女は恥ずかしそうに、気まずそうに目を逸らす。

 

「ミアハ様は私の気持ちに全然気付いてくれなくて……なのに、何度も私をドキドキさせる……。だから、自分で慰めてた……けど、どうしてもスッキリしなくて……」

 

 ジークはプッツンした。堪忍袋と理性の二重の意味で。こんなに想われておいて気付かない鈍感な野郎は彼女達が別の男の種で腹を膨らませるのを眺めて劣情を抱いてしまえばいいのだ。

 

 僅かばかりに残っていたナァーザの想い人への配慮が消え失せたジークはくるりと体位を逆転させて彼女を組み伏せる。突然の行動に驚くナァーザの手首を掴みながら、思い切り腰を叩き付けた。そこから何度も何度も抽挿を繰り返す。

 

「あ゛、くぁ……! んひっ、はっ、はっ……くぁあっ!?」

 

 腰を打ち付けられる度に子宮に響く衝撃を逃せず、頭がおかしくなりそうな快楽にぴんと指先まで伸びる足。腕に挟まれて谷間を深くした胸の先からは先程以上の量と勢いで白液が噴いていた。

 

 先程までナァーザの膣によって扱き抜かれていた陰茎はこの女を自分のものにするという意志に従い、一度目以上の勢いで白濁液を吐き出し、女の胎にある神聖な場所を白く染め上げていく。

 

(水着……どっちもぐちょぐちょだ……どう誤魔化そう)

 

 膣内でどくどくと脈打ちながら吐き出される精液。熱を帯びながら膨れていく腹の奥。まだまだ硬さを保ったままの男性器。それらをまるで他人事のように感じながらナァーザは夜の空で淡く輝く月を見上げながら最後までジークに身を委ねるのであった。

 

 ――子宮の中でウヨウヨ泳ぎ回る子種のために自身の卵巣が卵を輩出したことを彼女が知るのはおよそ一月後のことである。

 

 

 


 

 

 

『おふろの神様・ケヒトの湯』。

 

 オラリオを沸き立たせた【ヘスティア・ファミリア】と【アポロン・ファミリア】の『戦争遊戯(ウォーゲーム)』の熱が冷め切らない中、【フレイヤ・ファミリア】が壊滅させた【イシュタル・ファミリア】の跡地の一部に出来上がった天然温泉を謳うスーパー銭湯。

 

 怪し過ぎる。ナァーザは訝しんだ。歓楽街に天然温泉が湧くような場所があるなら【イシュタル・ファミリア】が見つけてそうだし、そのスーパー銭湯の原案はナァーザが考えた物だし、経営しているのが【ディアンケヒト・ファミリア】であることが何より怪しい。

 

 色んな意味で嫌っている派閥の銭湯の秘密を暴いてやるべく、ナァーザは主神や愉快な仲間、お得意様の世界最速兎(レコードホルダー)と一緒に潜入した。が、別動隊が騒ぎを起こしている隙に秘密があると思しき最上階に突入するはずが異常なほど堅い警備によって拒まれてしまい、仲間と散り散りになって逃げている内に追い詰められて適当な部屋に飛び込んだナァーザは――

 

「どうでしょうか、ジーク様?」

「文句のつけようがないくらい気持ちいいよ。いやー、個室の風呂を作ってもらうことを条件に設計、建築、警備を手伝った甲斐があった」

 

 同族(じゅうじん)の春姫と一緒にジークの身体を洗っていた。それも豊満な胸を使って。春姫は背中から、ナァーザは正面から石鹸まみれになって抱き着いている。むぎゅっ、にゅるっと柔らかな双丘が何度も形を変えては男の肌に押し付けられる。

 

 キッ、と鋭い半眼でナァーザはジークを睨みつけた。

 

「この厳重な警備はお前か……!」

「そうだよ。ここに逃げ込めて良かったね。もっと上に行ってたら服だけ溶かす液体とかを喰らうことになってたよ」

「地味にとんでもない物を……!」

 

 現在、仲間の二人がその服だけ溶かす液体の餌食になっているのだが、ナァーザが気付くことはなかった。

 

「というか同族、なんでそんなに手馴れてる」

「はぇっ!? それは、その……初めてではございませんので」

 

 頬を染めながらも谷間にジークの二の腕を挟みながら健気に丁寧に身体で奉仕する春姫。良妻という言葉がこの上なく似合いそうな同性の目から見ても魅力的な美少女が質の悪い男に騙されていることをナァーザは悲しんだ。

 

「それよりほら、腰の動きが止まってるぞ」

「つっ……妊娠初期に生でするのは、本当は悪いんだから……!」

 

 追手から隠れるために服を脱ぎ捨てジークの身体に隠れたはいいものの、ただ隠れただけじゃ顔を確認されるかもしれない。それを避けるべく風呂場で盛る男女を装うために挿入を許したのだが、失敗だったかもしれない。

 

「あの、嫌であれば私(わたくし)が変わりますので……」

「同族……貴方にこの男の相手はまだ早い……先達として私が引き受ける」

「何の先達だよ。それと! こんなに乳出しといて嫌そうなフリしてんじゃない」

「ッッッ!?」

 

 下から抱えるように持ち上げられた胸の桃色の突起から流れる白い液体がジークの掌に伝う。そう――妊娠が発覚してからというもの、ナァーザはセックスと同程度の快感を感じてしまうとすぐ母乳が出てしまうようになったのである。

 

 赤面しながら額に青筋を浮かべて膣を締め付けながら腰を動かす。泡を拭った胸に吸い付かれたり、春姫との接吻を見せつけられたりとしたが、膣内に広がるもう慣れ親しんだ熱に急いで腰を上げ脱いだ服を拾う。

 

「今度会ったら覚えておきなよ……! 養育費も義手の借金(ローン)が返せるくらいふんだくってやるんだから……!」

 

 そんな捨て台詞を吐いてナァーザは消えた。そして間を置かず、彼女と入れ替わるようにペタペタと近付いてくる足音が。

 

 湯煙でシルエットしか見えない人物にジークは気さくに声をかける。

 

「あれ? もう休憩?」

「えぇ。妊婦に長時間の入浴はお勧めできませんし、何やら侵入者がいるようなので」

 

 湯気の先から現れたのはアミッドである。バスタオルで要所を隠しているアミッドだが、大きなお腹は隠せていない。人形のように小柄な彼女の妊婦としての姿は多くの人間に倒錯的な感情を抱かせる衝撃を持っていた。

 

「そろそろ七か月か。時間が経つのはあっという間だね」

「それに双子ですので。もう仕事の方も休むべきかもしれません」

「仕事中毒(ワーカホリック)も改善されてる……マッサージして良かったな」

「あれは官能という言葉を付けてもマッサージとは言いません」

 

 馬鹿なこと言ってないで洗ってください。背中を晒すアミッドにジークは苦笑しながらスポンジを持ち、主治医である少女のために春姫は石鹸を用意する。

 

 その後、銭湯がディアンケヒトのやらかしによって爆発するまで三人は混浴を楽しんだ。

 




 チョロすぎるとか言わんといてや! 落差やねん。クソから見た目はイケメンの紳士に助けられたら落ちるで!

 くっころの館を使いたいなー。エロのために作ったんだから。
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