ベアトリクス・ブレーメの淫靡な夢 作:雄渾
お許しください。
今回より読みやすさを考え、フリガナと難漢字の使用を減らしました。
あの感覚、忘れられようものか。
瀧の様に流れ出るシャワーを浴びながら、一糸まとわぬ姿のアイリスディーナは苦慮していた。
先程迄、ブラウスの上から揉みしごかれた豊満な胸を撫でまわしながら、一人思い悩む。
やはり、情に流されてこのまま、兄に抱かれるのは間違っているのではないか。
そんな気持ちが、頭の隅からぬぐえなかった。
175センチ近い身長……、このような大女を誰が愛してくれようか。
砲弾の弾頭を連想させるふくよかな胸を、ゆっくりと撫でまわす。
思わず指が桜色の乳首に触れると、全身に電撃が駆け巡るような感覚を覚える。
「ああぁ!」
思わず叫ぶように声を上げる。
彼女は自慰に気を取られ、背後より忍び寄った裸身のユルゲンに気が付かなかった。
実りに実った白桃のような
たわわと実った
手の平より溢れ出る白桃の美肉を、指先で弄ぶ。
すべすべで、張りのある素肌を何度も撫でまわした。
「あぁっ……、兄さん。嫌、止めてぇ……」
アイリスディーナが言い終わらないうちに、ユルゲンは彼女の左手を右手で力強く掴む。
「アイリスディーナ、お前がいけないんだ。こんな体を見せつけられたら、どんな男でも狂ってしまう。
例え兄であってもな!」
勢いよく引き寄せると、彼女の耳介に唇を近づける。
舌を出して、耳たぶを犬の様に舐めまわした。
ゾクゾクと全身の毛が逆立ち、身が震え、思わず嬌声を上げる。
花弁の奥底から、まるで蜜が如く滴り落ちる様に愛液が湧き出て、太ももまで湿らせていく。
「あぁっ……。嫌ぁ、止めてぇ……」
ユルゲンの左手が、下腹部の深い繫みの中に入れられる。
ゆっくりと陰裂を撫でる様に、指を動かす。
腰がしびれて来る……、こんな感覚は初めてだ。
「あぁっ……。許してぇ……、兄さん」
アイリスディーナは、身体を震わせると首を反らし、眉間に皴を寄せた。
「耳を舐めただけで感じるなんて、随分変態じゃないか。どうしてこうなった」
アイリスディーナの性感帯は耳だという推測は、数年前より思っていた。
ベアトリクスが戯れで、彼女の耳を舐めた時に発した何とも言えない嬌声。
あの時は17の小僧だったので、その行為に憤慨したが、あれはアイリスディーナにちょっかいを出されるのが我慢ならなかったからではないか。
しかし、それとて過去の事。
「白黒の百合姫」と士官学校で称された美姫二人は、既に我がものとしてこの手に有るのだ。
そう考えると寝ていた男根に力がみなぎる。
全身の血が下半身に集中したのが判る。
太刀のように反り返り、天を衝くかの如くビンビンになった。
ゆっくりと臀部に男根を近づける。
アイリスディーナの美肉は、ベアトリクス同様に熱かった。
「どうして?言わなければ、ずっとこのまま擦り続けるぞ」
そう言って、
「ああぁ、ううぅん!」
するとユルゲンは、左手の食指で陰裂を撫ではじめる。
「そんなっ、兄さん……き、汚い所を。いけませんっ」
何とも言えない感覚に、アイリスディーナは腰をくねらせる。
「触ったことないようだな……」
「ああ……、そうです。そんなところっ、触れませんよぉ」
余りの刺激に、アイリスディーナは為すがままだった。
これは兄からの近親愛への罰なのか、それとも感謝なのだろうか。
蕩ける様な官能の波に、初めて接して溺れかかっている彼女には解からなかった。
「他にいう事は……」
陰裂を撫でつつ、ユルゲンが
「分かりません。あぁっ……」
空いている右手で、美肉を再びまさぐる。
右手を一旦離すと、勢いよく臀部を張り付けた。
「アイリスディーナ、お前にはお仕置きが必要だな」
この期に及んで緊張していたのは、ユルゲンであった。
十数年来、頭の中だけで考えて来たアイリスディーナの痴態。
ベアトリクスを抱いてから収まったかに見えたが、それは理性で覆い隠しただけではなかったか。
そう自問しながら、熱い血が再び込み上げて来るのが判る。
白雪を思わせる様なきめ細かな柔肌、腰まで有る金糸のごとき長く艶やかな髪。
憂いを湛えたサファイヤブルーの瞳に、桃色の唇。
砲弾型で豊かな乳房……、張りがあり揉みごたえも十分。
脹脛や太ももは何とも言えぬ肉付きで、触れたらさぞ
この体に思いっきり精を放ちたい。
到底許されることではないが、心の奥底より薄暗い感情が湧き出て来る。
深緑色のバスローブに袖を通すと、浴室を後にした。
寝室に出向くと、既に風呂を出たアイリスディーナは俯き加減でベットに腰かけていた。
寝間着姿で座る彼女の目の前まで行き、左手を顎に沿える。
力なく項垂れるアイリスディーナの顔を持ち上げた。
「怖いのか……。ここで俺に抱かれればもう後戻りが出来ない。
そんなことが怖いのか、アイリス」
右手に持っていた酒杯とワインボトルを机の上に置き、封を切る。
栓抜きでコルクを抜き取った後、酒杯になみなみと注ぐ。
グラスを傾けると、一気に流し込んだ。
「俺もだよ、アイリス。いざ自分の妹と寝るなんてことに成ったら体の底から震えが止まらない。
思えば12、13の子供の頃から、お前を女として見て来た俺だが、こんな事しようなんて動くと最後の踏ん切りがつかない。
もし、お前が他人であったならば、血のつながりが無かったであらば、こんなにも焦がれ、悩む必要もあるまいのに……」
頬を流れ出る一筋の涙。
「こんなにも、こんなにも愛していても俺たちの関係は誰からも許されないし、祝福もされない。
なあ、アイリスよ。
傍らより、すすり泣く声が聞こえる。
「ユルゲン兄さん」
アイリスディーナの脇まで近寄ると、ユルゲンは彼女を自身の胸に抱きとめた。
そっと項垂れる。
「アイリスディーナ……、ユルゲンと呼んでくれ」
「ユルゲン……」
妹の顔から溢れ出る滂沱の涙を見たユルゲンは、思わずもらい泣きした。
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