ベアトリクス・ブレーメの淫靡な夢 作:雄渾
アイリスディーナは準備運動もそこそこに、海に飛び込んだ。
そうしなければ、体の火照りが落ち着きそうにもなかったからだ。
海に潜って、頭を上げると、恐る恐る兄とベアトリクスを見た。
一瞬、わが目を疑った。
ユルゲンとベアトリクスは、全裸だった。
「どうなんだ。つらいのか。つらいのならやめようか」
ユルゲンの低く通る声。
ベアトリクスの返事がなかった代わりに、一段と辛そうなうめき声が聞こえる。
途端にベアトリクスは哀しい声を上げ、切なそうに身を悶えた。
いじめていると思った。
ベアトリクスの嫌がることをして、ユルゲンだけが楽しんでいるに違いないと。
「何か言えよ。どうなんだ」
ユルゲンは顔をゆがめてほくそ笑みつつ、高いところから見下ろすようにつぶやいた。
「ああああっ、お願い!許してっ、あなた」
ベアトリクスは半泣きになって、許しを乞うている。
「ああ、許してやるよ。でも、どうしたらいいんだろうか」
許してやるという以上、こんな行為は止めればいいではないか。
兄の歪んだ笑みにアイリスディーナは、呆れを通り越して吐き気すら催した。
しかし、ベアトリクスはそれに答えず、唇をかんで、何かに耐えている。
「やはり、お前にはこうしないと駄目なようだな」
ユルゲンは渇望するベアトリクスの要請にこたえるべく、中腰になると怒張した肉茎を右手で軌道修正した。
霞み目でベアトリクスは見あげながら、ベアトリクスは両足の付け根を広げる。
クレヴァスを覆っていた
ベアトリクスはよじれるように身をよじる。
苦痛の火にちかいうめきを、歯の根にかんで熱い息をあらく吐いた。
「もう、早くして!ユルゲン!私の中に……」
ユルゲンは加えるものを与えず、妻のまぶたをむごたらしく上から見すえる。
ベアトリクスは、目も気も霞み、
細めているが艶を超えて生き物の極美を放つような虹が、ベアトリクスの眼の中にたぎる。
その様をみると、ユルゲンは、はじめて心に誇りきっていたものを悠々と女の望むところへ充たした。
単調な自慰では醸し出せない快感は、たちまち10代の幼な妻をとりこにした。
ついこの間まで処女だった、ベアトリクスを狂喜させた。
「ううううーん」
ベアトリクスは、喘ぎながら入っていく男根を熱っぽい目で見ていた。
「もっと奥に……」
ベアトリクスのくもぐった声にうながされて、一気に突っ込む。
嗚咽していた義姉の変貌ぶりに、アイリスディーナはまたしても目を疑った。
ベアトリクスは、つらさで泣いていたのではなかった。
官能の、寛悦のあまりの奥深さにうれし泣きをしていたのだ。
「そんなにいいのか。ベア」
ユルゲンはせわしなく腰を動かしていた。
肉茎で抉られるたびに、ベアトリクスは快楽のうめきを迸らせる。
「それよ。それして!」
ユルゲンは緩急をつけ、抽送を繰り返すと、開いた両手で雪山の様な乳房を、揉みつぶす。
ベアトリクスは、喘ぎ、呻き、負けじと女陰を押し上げる。
「ど、どうしよう、おかしくなっちゃいそう……」
汗にまみれた細面の美貌を、左右に揺らしながら、官能の波にわななくベアトリクス。
ユルゲンは、止めを刺すかのように、彼女の腰の括れに、手を掛け、速度を上げた。
「あああっ、ふぁああああ」
身体の奥底から、聞いた事のない様なよがり声をあげ、それから細腰と豊かな双臀をユラユラとくねらせる。
その艶めかしい腰の動きに、ユルゲンは追い詰められていく。
「私、もう……」
ベアトリクスが、一瞬、
「ひぇ!」
いきなりベアトリクスは白目をむいて、
ユルゲンは、精を放った。
ベアトリクスは自らの体を痙攣させた後、ユルゲンの脇に崩れ落ちた。
人気のない海岸に静寂が戻った。
しかし、ほんの一瞬だった。
アイリスディーナの体は、火を感じさせるような不思議な感覚に陥った。
それは貞淑なアイリスディーナほどの女も、かつて味わったことのない無性な挑みと情熱のふるえだった。
その時になって、アイリスディーナは自らの股の付け根から込み上げてくる高ぶりを意識した。
早朝の海岸の、淫猥な構図に意識を取られている余り、自らの肉体の変化に気づいていなかった。
アイリスディーナは、花も恥じらう18歳の乙女。
9月生まれの彼女は、もう2か月もしないうちに19歳にはなるが、まだまだ気持ちは子供だった。
そんな彼女が兄とベアトリクスの房事を垣間見てしまった。
肺腑をえぐるような衝撃であった。
正直な話、不快感より好奇心の方が強かった。
ただ、その房事がアイリスディーナが想像していたものとは全く違っていたことに、ショックを受けた。
そして、兄のユルゲンに複雑な感情をいだいた。
アイリスディーナは、ユルゲンとベアトリクスを見て、わが目を疑った。
早朝の事など微塵も感じさせない。
普通の仲の良い夫婦にしか見えなかった。
己が垣間見たものが、夢や幻のように思えてきたのだ。
しかし、あれは現実だったのだ。
海岸での秘められた光景……
まるで銀塩写真の様に、若い彼女の脳裏にしっかりと焼付けられていた。
なのに二人は、早朝の事など忘れてしまったかのように、とりとめのない話をしている。
部屋に戻ったアイリスディーナは、ベッドに横になり、胸に枕を抱きしめた。
天井を見つめていると、早朝の出来事が脳裏の中によみがえってくる。
早暁の海岸で起きた、夫婦の問題。
およそ他人には、うかがい知れぬものである。
そういうことを理解するのに、まだまだアイリスディーナは子供だった。
なにしてもアイリスディーナは、この出来事に頭の芯まで忘れられないものに焼かれてしまった。
申し訳ございませんが、大変遅くなってしまいました。
アンケート結果は、すべて拝読させていただいております。
アイリスディーナのIFルートに関して
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