エリスがエッチな夢を見て……という話です。
魔大陸へ転移してから早2年、ようやく中央大陸に辿り着いた私達は今、王竜王国という国のイーストポートという港町の宿に居る。
私とルーデウス、ルイジェルドの三人でこれからの行動を話し合った。王竜王国から故郷のアスラ王国へ行くには3つのルートがあると、ルーデウスが説明した。私の疑問にも、彼はわかりやすく全て答えてくれた。ルーデウスはすごい人だ。
◆ ◆ ◆
その日、難しい話を聞いたのと船旅の疲れもあってか、私はすぐに床に就いた。
寝付くまでの間、船の上で船員から冷やかされたことを思い出す。 『王竜王国で結婚式』という言葉が頭から離れなかった。私とルーデウスが結婚……想像するだけで胸が高鳴り、頬が熱くなるのを感じる。
私はやや幸せな心地で眠りに入っていった。
ふと、目が覚めた。
私の身体を誰かが触っているのを感じる。
目を開く。
視界には私の胸を触るルーデウスの姿があった。触るのに夢中でこちらには気付いていないようだ。
遂にこの時が来たかと思った。ルーデウスはエッチな人だから、いつか手を出されるかもと思っていた。
ぶん殴ってやろうかと思ったが、2年前にあの約束をした時の後悔を思い出す。
私はあの時、突き飛ばして殴ってしまった。2度も彼を拒絶したくはない。
ちょっとくらいなら、と寝たふりをした。
彼の手が私の服越しに敏感なところに触れる。
恥ずかしいけれど、不快じゃないことに気づいていた。寝る前にルーデウスとここで結ばれたら、なんて考えていたからかしら。
「んっ……!」
直接彼の手が私の身体に触れたので、思わず声が出てしまった。
ルーデウスが服の中に手を入れて私の身体をまさぐっている。彼の手は腹から胸へと移動し、遂に私の胸の一番敏感なところを刺激した。
「はぁっ……ん……ッ!」
ルーデウスの手が私の胸をエッチな手つきでこねくり回す。彼の吐息が荒くなっているのを感じる。
私の胸もドキドキが止まらない。下の方も切なく感じてきている。
ルーデウスは私の胸を揉んだ後、私のボトムスに手を掛けた。
このまま、なし崩しにそうなるのは嫌だ。
私は寝たふりを止めることにした。
目を開くと、ルーデウスと目が合った。
ルーデウスが咄嗟に顔を覆う。
私は彼のがら空きの胴体を、トンと軽く拳で突いた。彼は固まったまま動かない。
しばらくそうした後、手を下ろすとルーデウスが聞いてきた。
「エリス?」
「何よ」
「僕を殴らないんですか?」
「殴ったわ」
「……我慢できなくて約束を破るところでした。もっと殴っていいんですよ」
その時、私にある考えが浮かんだ。
「そうね。ふ、船の上で言ったこと、お、覚えてるわね?」
「はい。でもそれは冗談です。エリスもまだ早いと言ってたじゃないですか」
「や、約束……破ってもいいわ」
「へ?」
「その代わり、せ、責任!取ってもらうから……」
「駄目ですよ……約束は約束なんですから」
私はルーデウスの顔を見つめた。彼は困惑した様子だったけれど、目つきがエッチだった。ルーデウスの頭を両手で掴んで引き寄せると、私はキスをした。彼は拒まなかった。
キスの後、ルーデウスが私を押し倒した。
「ルーデウスはエッチね」
私がそう言うと、
「エリスが可愛いもので」
彼がそう言ってくれた。
遂に彼と一つになれるのだと思うと嬉しかった。
ルーデウスが私の服を脱がし、私の中に入ろうとするその時――。
ぱちりと目が覚めた。
上体を起こして辺りを見渡す。
隣のベッドではルーデウスが眠っているのが見える。同じ部屋の片隅にはルイジェルドがいつもの姿勢で眠っている。
どうやら、さっきのは夢だったらしい。ルイジェルドの姿も部屋に無かった気がする。
ただ、火照りだけが身体に残っていた。パンツはぐしょぐしょに濡れている。洗濯係が私で良かったと安堵する。
私は部屋から出ると、トイレに向かった。
扉を閉めて鍵を掛けると、左手を服の中に入れ、右手の指を私の中に伸ばした。
くちゅくちゅ……
右手で中を弄るとエッチな水音がして、私の火照りを増幅させる。左手で夢の中のルーデウスの手つきを意識しながら自分の胸を揉んだ。
「はぁ……あっ……んッ!」
自然と喘ぎ声が出る。
ルーデウスのことを思い浮かべながら、右手で気持ち良いところを探って動かした。
「ハァ、ハァ……んッ!……あッ……!」
ルーデウスの姿を思い浮かべるほど、両手の動きが自然と激しくなる。ぐちゅぐちゅという水音も私の興奮を掻き立てた。
彼の物がほしい、そんな浅ましい欲望を両手に乗せて、ただひたすらに動かした。
興奮と快感が最高潮に達したその時だった。
「んんんッ……!」
何も考えられない。
頭の中が真っ白になる。
「ハァ……ハァ……」
荒く息をする。
手を見ると私から出た物でぐしょ濡れになっている。
まだ、火照りが収まらない。
私はその後も何回か自分を慰めてから、部屋に戻った。
◆ ◆ ◆
「エリス、朝ですよ。起きてください」
次の日、ルーデウスの声がして私は目を覚ました。
身体を起こすと、彼と目が合う。脳裏に昨晩のことが蘇り、顔が熱くなる。
「ちょっエリス、まっ……!」
あまりに恥ずかしくて、思わず彼を殴ってしまった。
その日は一日中、ルーデウスを正視することができなかった。