「それで、何か言い訳はありますか、主」
そう言いながら、赤い看護服を身に纏っている女性がミカヅキに向けて話しかける。
普段は戦闘などで冷静に戦っており、表情を崩れる事のないミカヅキだが、その女性に対しては恐怖を隠す事はできなかった。
「今回の旅での傷の数はかなり多い。
私が、いつも、どのような事を言っている理由、分かりますよね」
「いや、その、旅先で色々と厄介な奴と出会って、厄介な事に巻き込まれたんだ。
ナイチンゲール」
そう、ナイチンゲールに向けて、ミカヅキは言う。
ナイチンゲール。
ミカヅキの眷属の1人であり、僧侶の駒を持つ女性。
本来ならば、ミカヅキが主でナイチンゲールがその従者。
だが、ナイチンゲールの場合は
「ほとんど無傷に見えますが、身体強化の魔法を使った為に、肉体の様々な箇所で筋肉痛を確認しています。
刀での戦いに関しても、あなた自身は意識していない怪我も多く見られます。
戦いに夢中になっても、怪我は少なくしろと言ったはずですが」
そう、狂気染みた目でナイチンゲールはミカヅキを睨みつける。
普段から無愛想であり、感情らしい感情を見せない事が多い彼女がここまで怒りを見せる事に驚きながらも、ミカヅキはその言葉に対して反論することはできなかった。
確かに彼女の指摘通りだったからだ。
実際問題として、今回の戦いでミカヅキ自身も傷を負った。
しかしそれはあくまでも戦闘による負傷だ。
そして何よりも重要な事は、彼女はあくまで敵との戦いに集中していただけであり、決して油断していたわけではないのだ。
故にミカヅキとしては、むしろ彼女を責めるわけにはいかないと思っていたのだが―――
「私はあなたに怪我を負わせない為に、あなたの眷属になったのです。
あの時に、あなたに命を救われた時から」
その言葉と共に、ゆっくりとナイチンゲールはミカヅキの身体に触れる。
怪我をしている箇所はないのか、確認するように全身に触れていく。
最初は特に気にしていなかったミカヅキだったが、次第に自分の肌の上を這いまわっている指先が妙な動きを見せていることに気付く。
まるで蛇のように絡みついてくるような感覚を覚えながら、それでもミカヅキはあえて何も言わずにされるがままになっていた。
「分かっていますよね。
あなたが、どのような怪我をしても、あなたを治しましょう。
例え、あなたが死にそうになっても、絶対に助けてあげます。
それが私の使命です」
「ああ、そうだね」
そう言って、ミカヅキは苦笑を浮かべる。
「でも、私だって我慢の限界があるんですよ。
あまり傷ばかり増やすと、私も怒ってしまいますよ」
「いや、既に怒っているのでは「何か言いましたか?」えっ、いや、なんでもないです」有無を言わせぬ迫力でナイチンゲールに言われ、ミカヅキは慌てて首を横に振る。
そんなミカヅキを見て、ナイチンゲールが微笑む。
いつも通りの優しい笑顔ではあるが、その瞳の奥に得体の知れないものを感じてミカヅキは背筋に冷たいものを感じた。
ミカヅキは改めて自分が、目の前にいる女性に抱いている恐怖を再認識した。
登場するヒロインは
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ロイガン・ベルフェゴール
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キスショット
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妖精騎士ガウェイン
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アルトリア・ペンドラゴン
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ブラダマンテ
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ナイチンゲール
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長尾景虎
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マシュ・キリエライト
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ニキチッチ
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巴御前
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玉藻の前
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ミラ
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ウィズ
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2B
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クレア・ヴィクトリアス
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カリオストロ