※この作品はR-18です。

神技一刀´   作:TETUYA

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六章・三話:呼び合うモノ

 悠也の補習授業・一週間前―――

 

 甚大高校の校舎の一つ・職員棟内にある体育科準備室が、体育教師の集まる一種の職員

室である。通常はここで授業の準備などの作業をする。

 夕方、体育教師の大道寺義影が椅子にふんぞり返って豪快に座る。

『くそっ。各務の奴、今日も来なかったな!!』

 大声を張り上げても気にすることは無い。今は誰も居ないからだ。他の体育教師は部活

動で忙しい。

 今日、悠也は欠席だった。その前も、確かその前も。しかし、教室を覗けば席に座って

いる。それなりに出席もしているらしいが、体育の授業には出てこない。その生意気な態

度を注意すれば、公然と堂々と歯向かってくる。

 今の悠也は、一年の頃と比べるとこれでも落ち着いているといえる。一番荒れていた頃

が一年の時なのだ。誰も手が付けられない有様で、止めようとした大道寺でさえも入院送

りされてしまうほどだった。

 あの時の痛みが今も残るようで、右頬を擦る。

『くそ・・ぎゃふんと言わせてやりたい。顔が真っ赤になるくらい、あいつに恥ずかしい

事をしてやりたいぞ・・・くそっ!!』

 大道寺は生徒指導の名目で生徒に八つ当たりする事がある。それが事ある毎に悠也に阻

まれてストレス解消が出来ずに鬱憤が溜まりに溜まっている。それを象徴して股間が滾る

ほどに熱い。

 机の引き出しから、悠也の写真を取り出す。これは女子が持っていた写真で、校則違反

であると無理矢理に取り上げたものだ。

『各務悠也っ・・お前だけは絶対に許さんからな』

 トレーニングパンツを下ろして局部を露出させる。そして、写真を見ながら扱き始め、

想像に耽る。

 大道寺の自慰行為の対象は常に悠也である。

 想像の悠也を卑猥な姿にしたり、容赦なく屈服させたりと様々である。その中でも酷く

興奮するのは、競泳水着を穿かせたプレイである。

『くっ・・・各務ぃ、お前を・・・扱いてやるぞ・・・くくっく・・そら、そら・・』

 自分の肉棒を激しく扱く事で、悠也の股間を揉み漁る妄想を膨らます。大道寺の脳内で

は卑猥な表情で切実に訴え掛けてくる悠也が想像されている。

『くはっ!!―――・・・ハァハァ。ハァ・・』

 吐精する。白く濁った精液が写真に降り掛かり、悠也の顔を酷く汚した。そして、すぐ

に正気に戻ると、慌ててティッシュで精液を拭った。

『くそっ・・・これも使い物にならんな。まあ、誰かが持っているだろう、そいつから奪

えば問題ないか』

 こうして何枚の写真を破棄してきた事か。破棄する度に悠也への感情が憎しみと共に昂

り、心を占拠していく。

 机の引き出しの一つを開く。そこには男子用の競泳水着が、サイズの枚数分の二枚が仕

舞ってある。

『半年間、費やせるだけ費やして製作したこの「新・競泳水着」。更に半年間を無駄に費

やして教頭と校長を説得したんだ・・・俺の全財産が掛かっているんだ』

 サイズはSとMのみに限定させた。表向きは運動不足解消を促進させる為としているが、

本当の目的は悠也に辱めを与える為である。それと逞しい男子生徒達に穿かせる事で目の

保養にとも考えている。

 

 ―――こ、この水着を各務に穿かせてやる

 

 衣服を脱ぎ捨てる。悠也が穿く姿を想像しながら水着をゆっくりと穿いていく。

『くぅ・・このきつさだ。このきつさに各務も驚くだろうな。顔を赤くするはずだ』

 何度も上げ直してようやく穿いた。きつく腰に付いた肉が食み出ているが、逞し過ぎる

肉体には良く似合うと、大道寺自身が鏡を見て自分を褒める。

 鏡の前でポーズを作る。

『俺の肉体は今も最高だ・・・美しい・・・』

 盛り上がる大胸筋がピクピクと動くのを、嬉しそうに眺めていた―――その時、

 

『へぇ。先生にそんな趣味が合ったなんて・・・驚き、って訳じゃないです』

 

 急な少年の声が響く。広くも無いこの体育科準備室であるが、少年の声は何処か遠くで

聞こえてくる感じがしてならない。

『だ、誰だ!!!』

 股間を今更の様に両手で押さえて、周囲を素早く見渡すが、何処にも誰も居ない。

 不気味に静まり返る。誰も居ない筈であるが誰かが潜んでいる・・・そんな気がしてな

らない。再び、周囲を見渡し、心臓の鼓動を高鳴らせながら視線を戻した時、

『―――!?ひうぁ!!』

 

『どうも。先生』

 

 少年が薄っすらと微笑を浮かべて立っていた。

 扉が開いた形跡が無い。この少年が何処から入って来たのかを疑問に思うが、少年の笑

みはそれすら思わせない妖艶さを孕んでいた。

 よく見れば見覚えがある。確か・・・

『お前は・・』

『先生は・・各務悠也が憎くて堪らないほど好きなんでしょ?彼に一泡吹かせたいんでし

ょ?―――だったら、ぼくが協力してあげましょうか?』

『何を・・・言って・・』

 大道寺が少年の言葉の魔力に引き寄せられる。股間を覆っていた手を退かすと、その水

着の布の一部が濡れ始めていた。

『この水着を穿かす良い方法を教えて上げましょうか?―――ふふっ。そして、先生に力

を上げますね・・・“ぼく達の仲間”になりません?』

 外では土砂降りの雨が降り始めていた。先程まで天候は悪くなかったはずであるが、今

はそれを全く感じさせない雨の降り方だった。

 雷までも鳴り、暗くなった体育科準備室に瞬きの光が過ぎる。その瞬間に壁に映った光

景と、そして・・・・

 

『う、うあぁぁぁぁぁ!!!!!!!!』

 

 大道寺の悲鳴は、雷鳴によって完全に掻き消されていた。

 

 

 そして、暫くして―――

 

 少年は薄暗い廊下へと出た。するとその少年を見つけた生徒が呼び掛けてくる。

『おぉーい。御影ぇ真治ぃ!』

『ん?―――やあ、元気?』

 御影真治が明るい声で返事をする。ニッコリと笑い生徒に応対する。

『――「やあ、元気」じゃないよ。準備室に呼ばれたのか?ひょっとして大道寺?』

 生徒は、真治の友人であり、心配する様子で体育科準備室の扉へと目を向ける。

『うん。けど、居なかったんだ・・・暫く待ってようかな、って思ったんだけど・・・雷

も鳴ってる事だし、とりあえず帰ろうって思って』

『ふぅーん。なんで真治の様な“良い奴”を大道寺が呼ぶのか不思議だよな。各務先輩だ

ったら、日頃から目の上のタンコブだし解るけど・・・』

『さあ。なんでだろうね?―――ねぇ。それよりも一緒に帰らない?』

『お、いいよ!――――じゃあ、帰る準備してくるから。後で教室でな!すぐ行く!』

『うん。解った』

 生徒は嬉しそうに駆け出して去っていった。真治は薄っすらと微笑を表情に作り、その

生徒を追い掛ける様に廊下を歩き始めた。

 

 ―――ふふっふ。面白くなりそう・・

 

 それから二日間、大道寺は無断で休み、音信不通で教師達を心配させるが、その心配を

他所に姿を見せ、夕方には急に職員会議を招集した。

 会議内容は、悠也の単位不足を強く指摘であり、そして、七月から予定している男子生

徒用の新競泳水着の購買部での販売を早める事、また、悠也を補修に出させ、その補修は

水泳とし、水着の試着を補修名目で悠也に穿かせる事として、それらを強行に採決させた。

 

 そして、補修授業・当日―――

 

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