※この作品はR-18です。

神技一刀´   作:TETUYA

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六章・五話:水も滴る好い漢

 外は雨―――

 

 水飛沫が上がる。激しく水を叩く音が木霊するのは、一人だけ泳いでいる所為だろう。

『よぉし!!まだまだぁ!!各務ッ、お前はまだ余力を残しているだろ!!それを使い切

れ!!もっと早くッ!早く泳げッ!!!』

 プールサイドで声を張り上げているのは、体育教師の大道寺義影である。何故か剣道で

使う竹刀を持っている。

 今の大道寺は競泳水着の姿をしている。勿論、泳いでいる悠也も同じだ。サイズは共に

Mであり、悠也にしても大道寺にしても若干の小ささを否めないのは明らかだ。

『各務の奴、堂々と穿きやがって・・・しかし、似合うぞ。お前にぴったりだ』

 激しいスピードで泳ぐ悠也のクロールを見つめ、盛り上がる股間を水着越しに右手で揉

む。揉まなければ股間が熱く滾ってしまうからだ。

 新開発の水着は、まさに悠也の為に作られた大道寺の傑作と豪語しても過言ではない。

その水着を今まさに悠也は穿いている。これほど嬉しく興奮させる事があろうかと、悠也

の泳ぎを卑猥に見る度に大道寺の顔は綻んだ。

 体育館と兼用のこのプール場は、体育館が一階に、プール場が二階に建設されている。

 大道寺の教師としての立場は、職員の中でも強く存在している。その勇ましさよりも声

の大きさと怒号に他の教師は負けてしまうのだが、それに対抗したのが教師側ではなく生

徒側―――つまりは悠也だった。

 悠也が一年の時になる。

 荒れる不良生徒が暴れていると聞いた大道寺が現場に向かったが、他の不良達を倒して

いきり立っている悠也が居た。喧嘩は既に終わっていたが、その殺気だった中に大道寺は

突入してしまった為に殴られて倒されてしまった。しかも追い討ちを仕掛けられての攻撃

で、入院する破目になって恥ずかしい思いをさせられた。その後も数々の経緯があり、悠

也に対する憎しみは深くなっている。

 何とか悠也を屈服させたい。その一心で作成した水着であり、計画された補習授業なの

だが、競泳水着を楽々と穿きこなす悠也の姿を見て、恥ずかしい姿を笑ってやろうと思う

以上に見惚れてしまった。

 7月より正式採用の男子・新競泳水着―――脇丈幅を狭くしたカッティングによるフィ

ット感の向上。サイドの一部を極限に薄くする事でのウォータージェット機能(水抜き)

の向上や、布地表面に薄いコーティングを施す事での撥水機能の充実など、美と機能性を

上げればきりが無い。

 赤で仕切られた線。左上部に「JINDAI」とローマ字の筆記体、その下に水を示す

青と白の刺繍が映える黒と灰色との水着は悠也に良く似合う。

 また、大道寺は、悠也の肉体の凄みをこの時に初めて見た。素直な感想から言えば驚愕

の一言に尽きる。

 均整の取れた身体であるが、その肉体は強靭で引き締まっており、尚且つ、若々しく木

目細かい肌は精悍さを伴わせる美が感じられる。

 両脚は鋭く引き締まり、臑毛はまだ薄い適度さがある。腋毛も同様だ。

 そして、何ものも染めさせない漆黒の髪に力強い瞳の輝きと漢らしい容貌は、大道寺の

好み中の好みなのだ。

 悠也の身体と顔までをジロジロと見てしまう大道寺に対し、悠也は不快感を示す。帽子

を被り、さっさとプールに入ってしまう。「泳げばいいンだろ?」と告げると、すぐさま

クロールで泳ぎ出した。それから2時間半は経過しているが、一向に速度は衰えない。そ

れどころか速まると思えるほどのスピードを出し続ける。

『何て奴だ・・・・これが各務の実力か・・』

 悠也の泳ぐ姿より実力を把握する所は、やはり体育教師なのだろう。しかし、同時に敗

北感に打ちのめされたのも確かだ。

『各務ッ、あと一時間は泳げ!!!―――スピードをもっと出せ!!腕をもっと上げろ』

 悠也の腋の下が更に見えるようにと、命令を叫ぶ大道寺であり、その命令に果敢に挑む

泳ぎを見せる悠也だった。

『濃くも無いが薄くも無い高校生(ガキ)だな―――』

 顔が緩むのを堪え、必死に下半身の滾りを押さえ込んだ。

 それから一時間、悠也は全力で泳ぎ切り、更に一時間追加されて泳がされた。

 

 

 ようやくプールサイドに上がる―――

 

『ハアハア・・ハア・・ハア・・・』

 プールサイドに仰向けで寝転がっている悠也は、被っていたキャップを脱ぎ捨て、荒々

しい呼吸で強靭な胸を激しく上下させている。

 筋肉が疲労感を訴えてくるが、奇妙なほどに充実感に満たされてもいた。そんな悠也に

大道寺は手を差し伸べる。

『良く頑張ったな。完敗だ・・俺のな』

『大道寺・・てめぇ・・』

『全く、凄い泳ぎを見せて貰ったぞ・・・流石は甚大水泳部、エース中のエースと有名だ

った「各務征司の弟」だな』

 その言葉は悠也の気持ちに付け入るには十分過ぎた。まさに褒め言葉として悠也は闊達

な笑みで応じた。

 大道寺の手を握り、支えられながら立ち上がる。その際に大道寺の膝に悠也の股間が触

れる。

『わりぃってンだ・・先生』

『ん?―――(おほっ・・良い感触だ)何だ、藪から棒に』

 悠也は、水に濡れた髪を掻き上げながら―――大道寺の至近で腋の下を見せながら、擽

ったそうに笑う。完全に緊張感が無くなっている事を大道寺は密かにほくそ笑む。

『先生を誤解してたンだ。・・・一年の時は病院送りしてわりぃってンだ』

 ポタポタと滴を肌の上に弾かせて伝い落ちさせながら、頭を大道寺に対して下げる。

 兄の事を褒められて素直にならざるを得ない―――それが悠也であると、大道寺は内心

で勝利した気分に満たされた。

『構わない――(俺の力の成果だな・・・ふっふっふ)各務。少しは喧嘩を自重しろよ』

『へへっ・・らしくねぇな』

『そうだな』

 笑う悠也を見習って大道寺も笑う。心では正反対に悠也に侮辱の言葉を投げ放ちながら 

平然とする様は、以前なら出来なかった事だ。しかも悠也の心にこうも簡単に隙を作らせ

るとは・・・“あの時”のお陰だと深く感謝した。

『着替えて来い。後で終了印を押してやる』

『分かったってンだ』

『早くしろよ』

 更衣室に向かう悠也の後姿を見つめる。お尻の引き締まり具合が歩く度に水着越しに浮

き出ている。また、両サイドの一部が透けて肌色に見えるのは色気さえある。

 大道寺は、悠也を眺めながら自身の股間を弄繰り回した。

『さて、“競パン”を脱ぐ前に、・・・凌辱してやるか』

 竹刀を改めて持ち直し、悠也を追って更衣室へと向かった。

 

 

 更衣室―――

 

 静けさの漂うこの場所にシャワー音が木霊している。

 水着をまだ脱いでいない悠也が、シャワーを終えて出て来ると、そこで大道寺と鉢合わ

せした。

『先生も一緒か?―――確か教員用って別にあったよな?』

『ははっ!!男同士の付き合いもさせてくれよ(けっ、我ながら鳥肌が立つ言葉だな)』

『別にいいけどな』

 あっさりと悠也は了承して、自分のロッカーの場所へと向かう。大道寺はシャワーを浴

びる振りをして悠也を観察した。

 悠也はロッカーの戸を開いてバスタオルで身体を拭く。それから、水着を脱ごうと布地

に両手を掛けた―――

 

 ―――今だ!!

 

 大道寺が力強い眼差しで悠也へ向かって駆け出した。そして、反応が何故か遅い悠也の

手首を取り、ロッカーへと押さえ付ける。

『な!?―――何するってンだ!!!くっ、ぅ・・』

 ロッカーにぶつかった所為の金属音が大きく鳴る。それほど押さえ付けられた衝撃は強

かった。悠也は胸を打って苦しくなり、顔を酷く歪ませた。

 更に大道寺が力を入れてくる。悠也の手首は背中で一纏めにされて押さえ付けられて身

動きを封じられている。

 忍の力を封印されていなければ、大道寺の突然の行動にも対処出来ただろうが、それも

今は叶わない。そして、大道寺の力技にも敵わない。

『くっ・・くア!!』

『へっへ―――へ・・ふざけるなよ。謝って済む事か!!各務ぃ・・各務ぃ、素敵なザマ

だなぁ~~』

『て、めぇ・・―――――うあ!?』

『ハァハァ・・・ハア、ハア・・』

 息が荒いのは、悠也の身体をこれから支配できる興奮によるものだ。シャワーで温めら

れた悠也の肉体より湯気が上がっている。その熱い温もりを頬で感じようと、悠也の背中

に吸い付いた。

 

 ―――やめろっ・・・くっ・・やめろぉっ!!!!!

 

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