薄暗い中―――
「せ、先生・・オレ、オレは・・!!」
『そうせがまなくても、すぐ・・可愛がってやる』
「――ぁ、ぁ・・」
『くすっ。お前という漢は・・俺の前でこうも身体を開いてくれる。非常に嬉しいぞ』
「そんな・・オレ・・恥ずかしい、ってンだ・・ぁ」
『そんな事はないぞ。「可愛い」の一言だ―――』
大道寺義影がにやりと笑う。大股開きで全てを露に見せてくる“悠也”を眺めながら。
暗い闇の中、肌の色だけが明るさを保つ様子は闇に映えた。
『そら・・――――俺の悠也・・』
そっと指を這わせるのは、最も純粋な場所に違いなかった。
「オレ・・・すげ、っ・・ってンだ・・・・・あ、ァ・・――――」
『俺のを欲しくて堪らなくなるまで遊んでやる』
指が第二間接まで沈む。内部で間接を曲げて弄ってやると、悠也は身体をぶるっと震わ
せて、大道寺の責めに応じてきた。
『本当に―――可愛い奴だ・・もっとヨクしてやろうな』
「せ、せんせ・・!?―――ハァハァ・・も、もっとォ・・ぉぉ・・」
『悠也―――俺の悠也・・』
相当に引き締まった強靭さが見られる筋肉が、快感に触れて捩れる動きを見せる。その
動きこそ大道寺が求めるものに違いなく、表情に緩慢さが満ちる笑みを作る。
大道寺より見える悠也は、最も可愛らしかった。もう自分のペットだと思えるほど、悠
也を愛おしく思った。
大道寺の肉棒が熱く滾る。荒れ狂うモノを即座に取り出すと、数回だけ激しく扱き、そ
れから熱く燃える様な亀頭を悠也へと押し付けた。
『何をして欲しいか・・・言え』
「アッ、あぁ・・そんな、先生・・オレ、ぇ・・恥ずかしいってンだ・・ぁ」
『駄目だ。言え・・』
“何度も”繰り返してきた。その度に悠也は愛らしく啼いて強請ってくる。大道寺に少
しでも触れて貰いたいと筋肉達が悦びを見せる。
激しく動き、時に繊細に微弱する肉より汗を滲ませ、麗しい姿へと遂げさせていく。
卑猥に美しく輝く汗が闇を彩る。その中で熱く燃えた。
『くっ―――ゆ、う・・・くあぁ!!―――くぅ、くっ――くっ!!』
「あン・・あン―――あっぁぁ、せんせ・・・くっぅ。も、も・・ぉ!!」
唾液が絡み合う様な音が鳴り響いてくる。熱い汗同士が合流し、何通りもの流れを醸し
出す。激しく筋肉は悶え踊り狂った。
大道寺の腰付きが次第に速まってくる。それに加えて悠也は嬉しそうな顔を強張らせて
両目を強く瞑っている。
身体が前に押し出される。全てを投げ打って大道寺に支配される事に全部が悦びを激し
く乱しながら発散する。
大道寺を受け入れる態勢の悠也。両足は大きく開いて股を露にさせる開脚の様で大道寺
の熱く滾る肉棒を受け止める。
『ゆ、う!!―――ゆ、う!!』
「くぅ、アぁん。アアンぅ!―――せ、せんえ・・ぇ!!!さいこゅ・・ってン。だぁ」
更に悠也の卑猥な姿を見たいと欲する。飽くなき欲望が大きく花開く中、悠也の両足首
を掴む。両足の五本の指を巧みに使い分けて激しく扱き上げる―――胸を大きく張る態勢
で闇の中に白色光を飛び散らせる。そして、更に激しく・・・
『くぅ!!――――イクぞ!!!』
「はうぅン―――はうぅん。ンン~~~!!!」
―――くっ。くっ!!!!!
白く彩る床―――
『はぁ、はぁ・・ハァ・・ちくしょ・・・』
薄闇色に灯る室内で大道寺は射精した。脳内で想像する悠也が次第に薄れていく。
肉棒が痛い。包皮がヒリヒリしている程に扱いてしまった。
無残に散らばる自分の精液を見る。近くに備えてあったティッシュ箱より数枚のティッ
シュを抜き取ると、丁寧に肉棒の汚れを拭き取っていった。
『先生。悔しそうですね―――ふふ』
『・・・・貴様は・・どうしてあの時、邪魔をした』
大道寺に声を掛ける少年は、甚大高校の制服を着ており、容姿は可憐なほどの可愛らし
さがある―――御影真治。
ここはあるレジャー施設の事務所であり、夏休み始まりと共にオープンする予定との事
であるが、大道寺には興味がない。
『各務先輩は強いですよ。それに、その回りに居る人達も油断は出来ませんし・・・亡者
の行動が主に夜に制限されるって意味も加えての事だけど』
『・・・それがどうした』
自分が亡者であると言う事実を既に知っている大道寺は、御影と接触して後、自分のす
べき事を見出していた。それ故に悠也を激しく求める欲望に駆り立てられてしまうのだ。
真治は、大道寺の性格を良く把握し、敢えて我慢させる方針を取っている。そうすれば
大道寺の欲望は更に高まり、純度の高い亡者を生み出す苗床となってくれるからだ。
『先ずは御鏡神社を落とすのを先決にしたいんです。それで徹底的に凌辱して欲しい人が
居ますけど』
『ほお・・』
「凌辱」と聞けば、嬉しく納得してしまうのが今の大道寺である。二回、三回と頷きを
強くして真治に不気味に顔を歪ませる笑みを見せる。
『俺は筋肉のある奴が好きだ・・だが、マッチョ過ぎる奴はお断りだ』
『・・・ふふっ。あははっ、先生らしいですね。それじゃあ自分の身体が嫌いだって事で
すよね?―――ふふっ』
真治は大道寺の言葉に面白くなって笑った。その笑いは少年の闊達さが見られる。
『そんなに可笑しいか。俺の性癖だしな。しょうがない』
『あははっ。・・・すいません。大丈夫です―――――きっと好みです』
一枚の写真を大道寺に向けて放る。写真は軽やかに空気を割いて大道寺の足元の傍に落
ちる。それを拾い上げる大道寺は、写っている者の姿を見た。
写真に写る人物―――甚大高校の生徒であり、彫りの深い横顔、陽にやけ、若々しく引
き締まった容貌は漢らしく、且つ、広い肩幅に均整の取れた頑強な肉体は、まさに悠也に
勝るとも劣らない。
『こいつは・・・・桐生将星』
『ええ。どうです?―――彼を泣かせちゃうのも・・楽しそうでしょう?』
将星は悠也と同じ三学年であるが、あまり馴染みがない。つまりは普段から物静か過ぎ
て影が薄いのだ。優等生であるが体育には全く参加せず、何かの役員に入ったり部活動に
勤しんだりという行動すら全く見られない。いつの間にか居て、いつの間にか消えている
といった印象が強い。
真治の発言に、大道寺は興味を覚えた。悠也という存在で霞んではいるが、良く考えて
みれば、非常に好みな肉体をしているのは確かだ。
『ほお・・・泣かす。か・・果たして泣くと思うか?』
『ふふっ、果たしても何も無いですよ・・・強引に泣かすんです・・・男泣きとかじゃな
いですからね、この場合。解りますよね?―――先生?』
『そうか・・・それは、面白そうだな。良いだろう・・・作戦を拝聴するとしよう』
立ち上がる大道寺は、右腕に染み付くスライムを愛しそうに左手で表面を撫ぜた。
真治の軽やかな笑みが印象的である。そんな少年が語る・・・
各務家では―――
『あぁーん・・・ぱくっ、もぐもぐ・・・』
『はぁ・・・はい。どうぞ』
『あぁーーーーん・・・ぱくっ、もぐもぐ・・』
『はぁ・・・』
絆が、「悠也に馬鹿にされているのでは?」と何度も思いながら、度重ねてしまう溜息
を吐いていた。