パートナーがちょっと離れていく話 作:灰泥
今話は、二人が浴びてしまった花についての報告書もどきと、短いながらもおまけとしてとある少女のエロを書きました。
【 P-××× 指定有害動植物 『マージャ』 】
濃桃色の八重咲き大輪で黒斑の花。それは他を圧倒する優雅さを持ちながらも、人を惹きつけ惑わす怪しい美しさを持つ。
それが、魔の花と云われる程に美しい花――マージャ。
最初、マージャは幻の花と謳われており、こぞって人々はその花を求めていた。
しかし、人々はマージャの優雅さと美しさばかりにしか目を向けていなかった。その花に潜む危険性を誰も知らなかった。
その花は毒花であり、媚毒があったのだ。
特徴的である八重咲きの花びらが甘ったるい臭いを発散させて周囲を漂わせては、極限にまで性欲を、そして生殖器の機能をも高めさせる恐ろしい花であり、最早自然が作り出した兵器に近い。
仮に嗅いでしまうと、その媚毒は体内に残ってしまう。無論その媚毒成分は数日~数週間もすれば消失するため、抑制すれば何とかなる。
だが、消失するまでの間。体内に残った媚毒は容赦なく蝕み、生殖器が敏感となってしまう上に限界まで自ら絞り出してしまうだろう。
更にマージャの恐ろしさはそれだけではない。上記に媚毒が消失するには数日~数週間と合ったが、それはあくまで単独で毒を嗅いでしまった場合。
条件さえ揃ってしまえば、さらなる最悪を齎す。
もしも、このマージャの媚毒を男女で嗅いでしまった場合――その男女の身体に媚毒成分は体内に残るだけでなく、仮に性行為をしてしまった際には、互いの身体に残っている媚毒成分が共鳴し合い、更に媚毒成分を強くしてしまう。
精神的な関係と肉体的な関係といった男女関係をも高めさせ、媚毒成分も消失することなく残ってしまうだけでなく、その成分も強くしてしまう。
更に、この媚毒成分は共鳴し合っている同士だけではなく、第三者にまで移すことが可能である――性行為という方法で。
故に、指定有害植物として判断された。しかし、この花自体が自然保護隊に情報流出されていないのには訳がある。
そして、それはマージャが幻の花と云われていることにもつながっている。
冷涼な環境でしか成育できないため、自生地は非常に限定的で、日常の暮らしで目にすることはほどんどない。
標高や緯度が高い山地でひっそりと自生しているのだ。
しかも、この花は厄介なことに、一度臭い――くどいようだがそれは媚毒の臭い――を発散させてしまうと、枯れてしまうのだ。花に潜んでいる媚毒成分が撒かれることで、一気に栄養不足状態へと陥っては枯れ散っていく。
それ故にマージャを見た者は限りなく少なく、幻の花と謡われるのもそれが所以。
一番最初の行に記載された『濃桃色の八重咲き大輪で黒斑の花』というのも、他者から聞いた情報である。本来ならば添付されている写真データがないのもそれが原因である。
故に、濃桃色の八重咲き大輪で黒斑の花を見かけた際には絶対に触らず、近寄らず、見守るだけにしよう。
【長年にわたり、管理外世界及びに管理世界にて、マージャに対する情報皆無】
【架空の植物として認定。処分項目に該当し、廃棄】
* * * * * *
「――ってとこだな」
「でもまぁ、その後の二人はどうにもなってないんだろ? 見間違えたって可能性もある」
「濃桃色の八重咲き大輪で黒斑の花っていう情報だけじゃ、これしかなかった……一応他も当たってみたけどやっぱりなかった」
「了解。そんじゃ、この花の情報捜査は打ち切らせてもらうよ。支払いは忘れずに、毎度ありがとうございました」
そこは、管理世界ミッドチルダにある、一軒の駄菓子屋。普段から閑古鳥が鳴いているこの駄菓子屋は知る人ぞ知る、情報屋だ。
彼の取り扱う情報を喉から手が出る程に欲しがる人はいる。
そして、先ほどに連絡した相手は自然保護隊に属しているお得意様だ。情報をしっかりと伝えれば金は支払ってくれる上々の客人なので断る理由はない。
「……というわけなんだけど、どうする?」
「っ、んんっ、んあむっ、んん……ぷはっ、なにが?」
彼は、自らの肉棒にしゃぶりついている、黒い制服を着用したオレンジ色のロングヘアーの少女に声をかける。
しかし、少女は話を聞いていなかったのか、蕩けきった表情で肉棒に頬をスリスリと擦りつけている。
「あぁ、まぁ、以前執務官さんが油断して食らった媚毒は多分マージャのだ。しっかし、よくそんなもんを見つけては香水に仕立てたもんだ……それで女を商品としていたんだから恐ろし――うぉ」
「んんっ、あぁむっ、ちゅっ、おっきい……んんぶっ♡」
脈打つ彼の肉棒に少女――ティアナ・ランスターは嬉しそうにしながら、快楽に悦び悶える。再び肉棒を舐め始めると、口内に留まらず喉の奥まで咥え込み、一心不乱に頭を振り出す。
「んじゅっ、じゅるじゅるっ、れろぉっ、じゅるっ、ちゅるるるるるるるるっるるる」
目元には涙が見えるが、決して苦しいから泣いている訳ではないと分かった。
限界を迎えた彼は遠慮する事なくティアナの食道に精液を流し込んだ。
「っぶ♡ んん~っ♡」
濃い臭いと物量の白濁液を受け止め、飲み干していくティアナ。だが、口内で飲み干せなかったのか、口元から精液が垂れていく。
「んくんく……ぷあぁ♡」
たっぷりと精をご馳走してから彼が腰を引くと、ティアナの小さな口から唾液と精液で汚れた肉棒が引き抜かれる。
精液に当てられ、ティアナから妖艶とも無垢とも取れる興奮の吐息が零れる。
(……まだ勃起しているな。やれやれ、どうやらこの身体も媚毒に蝕んでるようだ)
普段だったら、絶対に出すことのない、ありえない程の精液を出したのにも関わらず、未だ勃起している肉棒を見る彼。
そして、次にティアナの顔を見る――執務官として凛とした表情は見当たらない。今の彼女は淫靡に蕩けた雌だった。
(お堅い執務官がこうなるなんてねぇ)
つい先日、彼は少女の任務にパートナーとして付き添った。
その任務の際に、少女が浴びてしまった香水。それが香水という名の媚毒で、少女を蝕んでおり、彼の肉棒を求めている。
彼自身は香水に掛かることはなかったが、媚毒を浴びた少女が我慢できずに彼を襲い性行為に及んだ。
――それ以降。彼女はこの駄菓子屋に来ては、彼とこうして性行為している。
(まぁ、こっちとしては役得だけど……今後どうすればいいかな)
そんな風に彼が思い馳せていると、ティアナは唇についていた精液を嘗めとってから再び肉棒に奉仕を始める。
「はぁむ、んちゅっ、んんっ、んぱぁ……それで、あんたはなにが言いたいのよっ、ああむ♡」
今度は肉棒から睾丸に対象を変えて、ティアナは咥える。
射精したばっかで特に敏感となっている睾丸を、口と舌で弄ばれる気持ちよさに彼は悶えつつも、話を続ける。
「んっ、だから、体内に残っている媚毒――うわっ、くっ、を消したきゃ、もうっ、うひっ、ここには来ないで治療に専念したらッてこと」
「ん、ぱぁ……馬鹿じゃないの♡」
睾丸から口を離して、ティアナは執務官の証である制服と、そのスカートをスルスルと脱いでいく。
自ら、黒いランジェリーのブラとパンツのみとなったティアナ・ランスターは笑みを浮かべる。
その笑みは、自然保護隊に属しているキャロ・ル・ルシエが愛しい男性に抱かれたときと同じような淫靡なもの。
「今更、あんたから離れることなんて出来ないわよ……今日もあたしを満足させてね♡」
勃起している肉棒を見つめ、舌で唇を嘗めては美味しそうに見つめるティアナ・ランスター……その姿は執務官という管理局の職員ではなく、一匹の雌でしかなかった。
そんな少女の妖艶な姿に、彼は唾を飲み込み、手を伸ばした。
こうして、マージャによって堕ちた男女が生まれた。
ティアナ・ランスターの話は機会があれば書くかもしれません……。需要があればですけど。