寝ている女性のくずれた服装を整えるという
ふにゅん♥️さわさわ……
「ふあっ……あふっ、……はんっ♥️」
彼女の着込んでいる白いブラウスは肌触りが良く、俺が手のひらを滑べらせると薄い生地がキシキシと小さく音を立てる。パリッとノリの効いた高価な繊維が、はち切れんばかりにパンパンに張り詰められた中に収まる双丘の雄大さを主張する。
ふにゅん、もにゅん……♥️
「……ん、──ーんッ、……ふぁ♥️」
手に収まりきらない程のふんわりパツパツクッションがぷにぷにと形を歪める。
ぷにゅり♥️と手が沈む、もにゅもにゅと揉み込んでしまう脱出不可能な
「んん……♥️」
い、いかん、耐えるのだ紳士よ……! 鋼の精神でこの極楽からその手を引き剥がし、本来の目的を果たすのだっ!!
「くぉぉおおおお! ウオォォォォ!!!」
漢が吠えた、その唸る右手を捕らえて離さないおっぱいから引き剥がす為に!
「ぐっ、ぐぎぎぎぎっ……!!」
正に聖戦である。今世紀最大の、漢の意地を賭けた……誰にも知られざる密かなるジハード。
なんならこの自称紳士は、無意識に身体強化効果のある魔力も纏って、心と力と魔、全てを総動員しての大攻勢にうつっている程だ。
モミモミモ……、…………ぐぐぐっ
「ふぉぉぉおおおおおお!!」
と、止まった……?
甘美なるおっぱいの感触に抗い、徐々に沈んだでいた手が浮き上がってくる。
いいぞっ! そのまま……そのまま手を引け使徒ぉぉ!!
「ううん♥️」
……ひしっ♥️
あとほんの少しであった、あと高々数ミリ距離をあければ良かったモノを……
飛び立つ寸前の使徒の手を抱き枕でも捕まえるように唐突に、逞しい腕を自らの胸元へと抱え込んだ眠れる制服美女。
一人の紳士の右腕は、彼女の両手が絡み豊かなバストに引き寄せられてその逃走劇の幕を下ろす。
「ああっ!?」
あー、もう無理だわ!
ただ乗っけてるだけならまだしも、谷間に挟まれて両手に抱え込まれたはもう駄目だわっ! 外せやしねぇよ!
手のひらで感じていた天国が今度は手の甲、手首、腕とフルコースで御歓迎の意を表明、これについては誠に遺憾であると遺憾の意を対抗表明。
「……うへへ♥️ううぅん……」
なんか幸せそうな寝顔で涎垂らしてるし、しょうがないからもう少しこのままでいようかな! あー、しょうがないからなー!
結局彼女の意識が戻るまで、その桃源郷から右腕が抜け出すことはなかった。
ついでに『見えざる手』でブレザーのボタンは付けてあげた。案外探せば見つかるものである。
────
──ー
──
「すみませんっ! ほんと、とんだご迷惑を~!!」
ペコペコと頭を下げるお嬢さん。
意識を取り戻して早々自分が倒れた所を助けてもらったのだと合点して、慌てた様子で謝罪を繰り返す彼女は、いそいそと乱れた服装を整えた。
ボタンを直しておいてよかった、うん。
「いやいや、こちらこそ良い思いをさせてもらって……」
「へっ?」
「えっ?」
……どうやらおっぱいに腕をうずもれさせていたことについては自覚がなかった様子。
余計なことは言わない方が良さそうだ、先ほどの出来事はこの紳士の胸の内にしまっておくとしよう。
「……いえ、何でもありません。ただ倒れた貴方をそこに寝かせていただけですから、お気になさらずに」
「はいぃぃ、恐縮ですぅ」
身をすくめる彼女をなだめ、ところでと原因を探る事にする。
「というよりも、そもそも何でふっ飛んで来たんだ? いや、何となく鳴り響いていた爆発音のせいだとは察しがつくけれども……、貴方の攻撃魔法だよね?」
「あー、響いてましたか?」
頬を人差し指でポリポリ、苦笑いのお嬢さん。
ここが練習施設でなかったらテロかと誤解した住人が通報するレベルでしたよ?
「アレ、実は『ウィンドドーム』と『ハイヒーリング』なんですよね……」
「……?」
何いってんだコイツ? と理解できない者を見る俺に、暗いお顔で目を反らす魔術都市学園生。
「今、
「……そうです」
「遠くから聞こえたズゴゴ──ン! って爆音が防御魔法でチュゴ──ン!って爆音が回復魔法だって言うの!? えっ、何いってんの!?」
「あっ、順番的にチュゴ──ンの方が防御魔法でズゴゴ──ンが回復魔法です!!」
元気一杯に間違いを訂正してくれる爆発魔法使い。
ご丁寧にどうも、しかしそこは聞いとらんわ!!
「んなこたぁどうでも良いわ!! どっちも爆音と爆炎あがっとったし同じだわ!? 立ち上る煙と閃光をこの目で見た!! ほら、君の服も煤が着いてる! なんでそんな嘘つくの!!」
「う、嘘じゃないんですぅ~」
はわあわと慌て揺れる乳娘。
このやろぉ、嘘みたいな乳しやがって……信用毀損及び卑猥褻物陳列罪の現行犯で逮捕するぞ!?
俺の中のおっぱい警察がサイレンを回しだす一歩手前で乳娘が事情を説明し始める。
「実は私、何故か発動させた魔法がランダムに爆発する体質になってまして! 調子が良いと極たまに普通の魔法が発動出来るんですけど……ともかく、そんな体質なんです!!」
「はぁ~~??」
疑いの目を隠そうともせず、穴が空くほどにこの自称自爆娘を見つめる。
「見てくださいっ! 例えばこうやって……『アースロック』!!」
やって見せるが早いと思ってか、魔力を練り上げ地属性の初級魔法を唱える娘さん。
地面から小さな尖った石が飛び出し、前面へと射出される!!
「……普通に『アースロック』だね?」
普通の誰もが知る初級魔法だが?
あれは爆発魔法ですか? いいえ、あれは地属性魔法です。
「ち、ちょっとお昼寝出来たので調子が良かったみたいです! でも、次の魔法は……『サンダーウィップ』!!」
再び魔法を唱える娘さん、青白い閃光が形を成し鞭のようにしなる稲妻の帯となる!!
バチチチチッ!!!
「おぉぉ……普通に『サンダーウィップ』だね」
「ふぇぇ!? 二回連続でっ……どうしちゃったの私!!」
魔法を発動している本人が一番驚いている。
どうしちゃったのって、普通ですよ? 魔法。
「『フレイムリーフ』! 『ウィンドドーム』! 『ホワイトミスト』!!」
連続して複数の魔法、しかも多属性というおまけ付で発動する魔法使いさん。
炎によって形作られた葉が風によって舞い上がるも、最後に発生した霧が覆い被さり全てが鎮火される。
「おぉぉ! やるもんだねぇ~」
パチパチと思わず拍手を送って称賛する。
緻密な魔法制御を見させてもらった、流石は魔術都市の学園に通う学生さんだ。
「ちっ、ちがっ!! 違うんです~!! いつもならそれはもうボカンボカンと! ……ア、『アクアボール』?」
だんだん自分に自信が無くなって来たのか、疑問交じりに魔法を唱える優秀魔導学生さん。
当然のように指先に水球が現れ、ぷよぷよと形を保って空中に留まる。
「……で? 本当はなんでぶっ飛んできたの? 爆発魔法をミスしたってのが恥ずかしいなら黙っとくよ俺」
「えぇい! 『ヒーリングレイン』! 『ダークカーテン』! 『アイスランス』!!!』
ボガ────ン!!!
「ひえぇぇぇぇ!?!?」
やけっぱちで発動された魔法、闇のヴェールが見えたと思ったら、次の瞬間には全てが爆発した。
くおっ!? 砂が口に!!!
「あ! コレですコレ!! こうなっちゃうんですよ私の魔法! 『アースロック』!! 『フレイムリーフ』!!」
ドゴ──ーン!! バゴ──ーン!!
爆発に次ぐ爆発。
おそらく失敗した現象だというのに、何故か嬉しそうにバコバコと爆発を繰り返す爆裂娘。
「わ、わかったから!! 分かったから一回止めて!?」
ドッゴ──ーン!! ボゴ──ーン!!
爆音で良く聞こえないが、魔法の詠唱を続けているらしい彼女を止めにかかる。
しかし叫んでも聞こえないのは向こうも同じなのか、一向に爆音は止まずに巻き上がる砂煙で視界も悪い!
「ぬぁぁ! 止まれぇぇぃい!!!」
かろうじて見えていたひらめくマントの端。もはや考えている暇もないと、見えた背に向かって飛びつく!!
もにゅん♡もにゅん♡
「『アクアスラッ……』ひゃぁ!?」
後ろから娘さんの両乳を鷲掴みにするという蛮行で、ようやく爆音がなりやんだ。
シュパッパパ!! とたった今発動した水刃が、辺りに漂っていた煙を引き裂く。
だがそんなことはこの両の手の感触に比べたら、もうどうでもいい……。
もみ、もみ、もみ……♡
「はわぁっ♡!? あんっ♡……はっ!!! お兄さん、そのまま胸に触っててください!!」
「……へ?」
娘さんが何か叫んでいたようだが、きっと耳鳴り痛んだ耳が聞き間違えたのだろう。
おっぱいを触られて怒らない女性がいるわけがない、当然さっきの彼女の言葉は、俺みたいな変質者に罵声を浴びせたセリフだったに違いない。
……くっ! 俺は無実だ!!!
「『アクアボール』!!」
彼女の体が揺れ、また我々の目の前に現れた水球。
……普通の魔法ですね。
「や、やっぱり!! …はんっ♡あ、ちょっ♡お兄さん!? 触っててとは言ったけど、そんな揉まれたらっ♡♡ひゃんっ♡」
痴漢の現行犯としてヤケになりかけの俺と、自分の身に起こった何かに気が付いた自称爆破体質娘。
第三者が見れば単なる事案でしかないこの状況は、いずれ娘さんのその立派な爆弾を使徒が鍛え上げたテクで解除することにより落ち着くのだが……
「ああんっ♡ちょっ! お兄さっ♡♡ひゃぁ♡!?」
どうやら、まだもう少しかかるようだ。
この話中もそうですが、爆発によってアレは大そう揺れていたに違いない…
くぅ……!やはり爆発と巨乳の相性は抜群だな!