学園の領内にあるポツンと一軒小屋に訪れた俺。
中へと招かれ座ると携えたドクターバック*1を置き、向かいに座る彼女に話しかける。
「やはりまた魔法が爆発したと……」
「そうなんです……」
練武場での出来事があった翌日。
やはりと言うべきか残念ながらと言うべきか、ブレンダちゃんから再び魔法が爆発したと連絡があり、こうして再び会い膝を突き合わせて詳しい話を聞くこととなった。
「……でも大体18時間? 位は効果があったみたいですその間は魔法も問題なく使えてました。……おかげでバイトも久々の黒字です」
「ふむふむ、なるほど」
部屋の中を見れば携行型の魔力回復アイテムが並んでいる。
これらに持っている魔力を充填し、それを満タン状態で納品するバイトなのだそうだ。
「私魔力量には自信があるので、そこそこお金になるんですよねこのバイト! まあ、その分容器が壊れたら弁償なんですけど……」
あははと苦笑いのブレンダちゃん。チラリと流れた視線の先には、ひび割れて壊れた容器が一つ床に転がっている。
どうやら何本か満タンにしたは良いが、爆発を確認したところで止めて連絡をよこしたらしい。
でもこれって、かなりの魔力量がないと全然充填できないとかって昔知り合いの魔法使いが言ってたような……? まあ、それはいいか。
とりあえず魔法が普通に使える時間が確実に伸びているとわかった。更にいえば、性的な快感でその効果が得られたということもである。
……だが、再発するようならば根本的解決とは呼べない。
これは別の方法を試すほうがよさそうだ。
「実はだねブレンダさん、あれから俺も色々と思い当たる節を調べてみて、これじゃないかという手段のアタリをつけてきてるんだが……聞いてくれるかね?」
「ほ、本当ですか!?」
ふふふ、しかしこちとら自他共に認める紳士の中の紳士!
俺は昨日のあの出来事の後、介抱したときに読めなかった症状をヒントに『
「なに、知り合いが多いとこんな時に役立つものなのさ。では、見解を述べても?」
「はい! 是非聞かせてください!」
俺の言葉に目を輝かせるブレンダちゃん。
「うむ、……まず今君の体に起こっている現象だが、病名は『魔力代謝不全』だ。魔法を使う際、体内での魔力の動きに不具合が生じている。胸を揉んでから数時間普通に魔法が使えただろう? あれは乳房のマッサージで受けた快感によって魔力代謝不全が一時的に改善していた結果だ。体内で循環する魔力が問題なく放出されれば、あのように普通に魔法が使える」
「魔力の代謝ですか」
なんでも体が快感を得ることで魔法の発動効率を向上させる秘術が乳魔族にはあるのだそうだ。リントちゃんが現在絶賛修業中らしく、「後で披露しますね!」と気合十分に修業の進捗を報告されました。
他にも、治癒術の補助として按摩を行い傷の治りを早める技術が教会では使われているとの話しもあった。「知らずに按摩術を行えるとは、流石は使徒様です……」と通信越しに祈られたりもしました、うん。
……まったくなんだそれは!? つまり二つの情報を合わせた場合っ、乳魔族のシスターさんに治癒術をお願いすると、シスターさんは自分で官能を高めながらこちらの患部をマッサージしつつ魔法で傷を癒してくれると言うことではないか!! 乳魔族が官能を高めるなんて、こっちにおっぱいを押し付ける一択なんだから合法的にぱふぱふされながら傷も癒せるって事だぞ!? くっそ、一体何処にそんな教会があるんだ!? こうしちゃ要られねぇ! これから怪我してすぐに向かうわ!!
手が勝手にワナワナと震える。
「……せ、先生?」
……ッハ!? いかん、思考が逸れてしまった。
「ゴホン! しかしだ、君の体は普段の魔力代謝不全を快感でなくスキルを使って何とかしようとしているわけだ」
診断した時に見た症状名は魔力代謝不全にスキルが被さって文字化けしていたみたいなのよね。
「それが爆発に……」
「代謝不全で魔法の発動が失敗しそうになるのを無理やり発動させている結果、魔法が爆発している……といえよう」
「そ、そんな事が私に……」
「おそらく、魔力代謝不全を誤魔化す為に何種類かのスキルが混じっている。簡単に言うと一種のスキルバグ、複数のスキルやデバフが重なって想定外の効果になっているんだ。そして症状の完治にはゴチャゴチャに混ざったスキルの中にあるであろう『爆破属性』のスキルを何とか出来れば爆発することが無くなる筈だ!」
「スキルとデバフがバグ……?」
しかし、無意識に発動しているスキルを何とかするなんてどうすれば……と俺も流石に悩んだね。けど手持ちのスキルやアイテムを眺めている内に思い付いてしまった訳ですよ!
「そう、……なのでブレンダさんの中で勝手に発動しちゃっているであろう『爆破属性』のスキルを狙って、排出してもらいます……ガチャで。魔法を爆発させているスキルが無くなれば、それによって魔法が変質する症状が起こらなくなります! ……たぶん」
「えっ、スキルを排出……? ガチャ……?」
日常では聞きなれない単語に首を傾げるブレンダちゃん。そんな彼女の事は気にせずに、この後行おうとしている事を伝えてしまおう!
「その為には、俺と性交して貰う必要があるんだ……! そうすれば悪さしているスキルを捨てることが出来る!」
「せ、性交って……つまり、セッ……! 捨てっ!? しょ、処女を捨てるんですか私!? あわ、あわわわわっ……」
驚きのあまり、要らないことまで口から滑べり出しちゃうブレンダちゃん。顔を真っ赤にして、ボフッと頭から湯気が上がる。そして頬に両手を当ててアワアワと、何とも可愛らしい反応を見せてくれる。
「うむ、驚くのも無理は無い! それに昨日のあったばかりの男にこんなことを言われても受け入れられないだろう……なので確実性は少し下がるが別の──「わわ、わかりましたっ! 私、初めてですけどお願いします!!」──えっ?」
「えっ?」
ちょっとお待ちよお嬢さん。貴女今、食い気味で承諾しやがりましたか? 話しに続きもあるんだよ、終わってないよ?
「せ、先生なら私も安心して体を預けられます! 一思いにズブッとお願いします!!」
ファ──ー!?!? どうしちゃったのこの子!? なんで俺が代案を話すより早く覚悟決めちゃってるの? ブレンダちゃんなんで!?
「いやいや、セックスだよ? 昨日みたいな胸を揉んで乳首つねる程度じゃ収まらない事するっていってるんだよ? 嫌じゃないの? 嫌でしょ? 嫌って言って!?」
「えっ、その……昨日もすっごく気持ち良かったので、その上のセッ、セックスになっても私、嫌じゃないです……♡」
……oh
なんということだろうか、昨日の俺のマッサージは初心な女学生さんのおっぱいには刺激が強すぎたらしい。そのたわわなおっぱいばかりか、心までもを鷲掴みにしてしまったらしい。
「それにまだ余裕が有るとはいえ、もしこのまま治らなければいずれ借金で首が回らなくなって、最悪お金持ちのおじさんに一晩買ってもらう事も考えてたので……」
……oh
前言撤回。甘っちょろい初心な反応どころか、覚悟ガンギマリのブレンダちゃんであった。一瞬で瞳が曇りまくりである。
俺はそっと収納スキルにローターをしまう。このヒリついた雰囲気……代替案であった『魔法を使う為に日常的に玩具で体を温めておく(意味深)』を言い出せる空気では無くなってしまった。
こ、これは失敗できねぇぞ……
「それに、この小屋なら爆発で人も寄り付きません。ですので、今からでも……できますから♡」
「ひゅっ……」
もしかしたら俺は虎穴に誘い込まれたのやもしれん……しかし紳士の俺は全て覚悟の上、背は見せぬっ!!!
覚悟を決め、うつむいたブレンダちゃんの肩に手を乗せまだブツブツ言っている彼女の言葉を遮る。
体が揺れると同時にぽよん♡と弾むおっぱいから気合で視線を上げ、ブレンダちゃんと目を合わせる。
「ん゛、んっ! き、君の気持と覚悟はよ~くわかった! 安心してくれ、大切な初体験含め、必ず成功させると約束しよう!」
「はい、お、おねがいします……♡」
ぽっ♡と頬を赤らめ頷く彼女。
こちとら
見せたるぜ! 使徒の本気ってやつをな!!!
ブレンダちゃんが言っていた『一晩を買ってくれるお金持ちのおじさん』とは、学園のお偉いさんである。もし彼女が自身の一晩をおじさんに売っていたなら…何することになっていたのでしょうねぇ…(ゲス顔)
…現在進行形で似たような状況だと言った人は、後で職員室に来なさい。