二人で酒をノマノマして時間が流れ、いつしか俺は元爆発娘ことブレンダちゃんの身に起きていた事と、その解決が如何に大変だったのかという話をアルコールでふやかしながら臨場感たっぷりにリーリヤに対して語らっていた。
「だからよ~、乳魔族に限らず魔法を使う時にエッチになってる奴らがいるはずなんだよぉ……しかも大っぴらに広まる技術じゃなく、秘伝とかで密かに伝えられているらしくて俺も知らなかったしさ……? けどソレを先天的に使える人もいるって言うし」
「うんうん、……うん?」
「つまりだリリさんや! ソイツは『あれ? なんだかムラムラしてたのを発散しながら魔法使ったら強くなった!?』って一人で気が付ける根っからのスケベさんでしかねぇんだよぉ!? わかる? 生え抜きのムッツリっ子なの!!!」
「あ~、でも確かに昔何度か見たことあるかな……。あれって男の人だと、気持ち良くなりすぎて出しちゃったら魔力が霧散して失敗しやすいんだって~君も、試してみる?」
「うえっ!? いや、男はいいんだよ! 俺は美女が自慰で火照った体を持て甘した状態のヒールをかけて欲しいの!」
「うわ~、君ってば変態さんだ~」
呆れ半分なニヤケ顔を隠そうとせず、によによと弛んだ口元にグラスを持っていくリーリヤ。細く白い喉がゴクリとアルコールを落とし込んでいく様が色っぽく見えてきたのは、俺も酒が回ってきた証拠かもしれない。
「──ぷはっ、……しかし君の話にあった文字化けスキルの方は、長いこと冒険者してる私でも知らなかったなー。他にも知ってる人居るみたいだし、なんだか疎外感~」
「おお? リリでも文字化けスキルについては知らかったのか、それは以外だな」
生き字引といっても過言ではないエルフ族の彼女も初耳だったとは、しかしそんな彼女が知らないと言うのなら本当に世の中で初の事例だったのではないか?
更にはそんな病気? を治しちゃった俺ってすごいんじゃね? と、ちょっぴり鼻高な気分に浸りながら、追加で頼んだつまみをパクつきつつ──ーん? ちょいと待った。
「リリさんや、“他にも知ってる人”ってどゆこと?」
「え? ソコのカウンターで飲んでる人の独り言が君の話してた事と共通点多いな~って……」
「はあぁぁぁ!?」
突拍子も無いことを言い出すリーリヤさん。
「ふんふん、おや? なるほど……、あの客ってば、結構悪どい事考えてるな~」
エルフ特有の長い耳がピコピコと動き、良く聞こえますよと手まであてがって頷く。それって兎人族の
「おいおい、マジかよリリさんや!?」
「信じられないなら君にも聞かせてあげるよ、ほりゃ! 『風のささやき』」
そういうとリーリヤは人差し指を立て、タクトでも振るように手を動かす。小さなボヤけた光が指先で瞬き消える、するとサヤサヤとした風のささめきに乗って耳元にカウンターで飲んだくれる女の独り言が聞こえてくるようになる。
〝ブレンダのやつ、すっかり元の調子を取り戻して負債をひっくり返さんばかりにバイトで荒稼ぎを……このままではお爺様まで巻き込んで立てた計画が……せっかく借金で首が回らなくなったら──〟
おうおう、まさしく俺がリリに説明していたブレンダちゃんの事をつぶやいてらっしゃる。というか、計画たとか言ってるし、完全にブレンダちゃんを借金苦に追いやった黒幕じゃね?
〝そもそも何故あのデバフを……またあの薬を作るのか? だが材料はもう無いし……〟
そして聞き続けること自供とも呼べる内容が出るわ出るわ。
えっ? いずれは人体実験を視野に入れていた? 返済を盾に色々と作った試薬を飲ませて?
……これはギルティですな。
〝くそっ!! うまくいかないっ!! んぁ? もう空ではないか……〟「店主よ、もう一杯酒ぇ!」
ダンッ! と空いたグラスをカウンターに置いて声を張り上げる。
「その辺にしといた方がいんじゃないかい? もうかなり飲んでますぜ?」
「うるひゃい! 金ははりゃっとるんだ! 大人しく酒を出せ、酒をぉぉ!」
「うわっ、ちょっ!? お客さん、あぶなっ!!」
もはや盗み聞く必要すら無いほどに大きな声量で酒だ酒だとうるさい酔っ払い客もとい、黒幕。
飲みすぎを心配したおっちゃんの制止など聴きもせず、暴れ出しやがったし……まあ、丁度よかった。
「お店に迷惑じゃい、当て身っ!!!」
ドスッ!!
「ぎゃぁぁぁあ!?」
バターンッ!!!! ドサッ……
素早い身のこなしから繰り出された手刀が背を向けていた迷惑客にクリーンヒット。
アルコールで足元が少々おぼつかなかったからか、踏み込みに力が入り過ぎていた気がしないでもないが……
「いやいや、オーバーキルだよ君~。あー、完全にのびてる……てか首が曲がっちゃいけない方を……」
「えっ、まじ?」
フラフラ後を追って来ていたリリさんが何だか不穏な事を言い出す。
思わず足元に倒れた酔っ払いを見るが……
「……いや、ただ気絶してるだけじゃん! 首も変な方向いてねーから!!」
「あれ~? あっ、人族はこの向きであってるか~! 逆向くのはオウル族だった! アッハッハ~」
「もういいです。……おっちゃん、酒と料理ご馳走さまでした」
……陽気なリーリヤさんに一応『ヒール』をお願いしつつ、迷惑をかけた分の御代を置く。
「ああ、いや、ウチは別に構わないんですがね? ……またの起こしを!」
「どーもー♪ また来るから、それまで長生きしててよね~」
ほろ酔いリーリヤさんがそんな挨拶をしながら外に向かう。
ぶっ倒れた女を一人担ぎ俺も店を出る。外はようやく日が暮れ暗くなりだした所。
つまりは、夜はまだまだ始まったばかりという事だ。
────
──―
──
飲み屋での
「ブレンダちゃんをまだ狙うつもりだってな?」
「……」ぷいっ
「あの子を借金まみれにしてどうするつもりだったんだ?」
「……」ツーンッ
「……スキルを治されたのは想定外だって言ってたが、またあの状態にできるっていうのか?」
「…………ふんっ」
は、話を聞くことに…………。
「も~、さっきからこの子なんにも答えてくれないよ? どうするの? さっき『ここは俺に任せとけっ』キリッ! って言ってたけどもうちょい頑張る?」
「リリさんやめてっ! 無駄に上手い物真似までしないでっ!」
容赦なく現実を突きつけてくる相棒のエルフさん。わざわざ俺が尋問し始める時にほざいたセリフを、それはそれは完成度高くリピートして下さりやがりました、ちくしょう。
「ははは、しょうがないな~。どれ! ここはお姉さんが一肌脱ごうじゃないか!」
腕捲りなんかしちゃって尋問への参戦を宣言するリーリヤさん。そのまま俺の横に位置取り?
「君ってば秘密兵器を出し惜しみして披露しないんだから~えいっ! ♥️」
「えっ!? ちょっ!? おわっ!!」ボロンっ!!
俺のズボンとパンツを一気に下ろしやがった!?
「────ッ!?!?!?」
突然のマイサンご登場に、盛大にたじろぎ動揺する黒幕女。
「ちょっ!? やめ──ー!?!?」
それに負けないくらい俺も動揺。
「あっは~♥️どうどう? このまま素直にお話してくれないと、このお兄さんのおっかな~いお仕置き棒が体に直接聞くことになっちゃうよ~? ♥️」
「…………ッ」
「ちょっとリリさん!? あっ、そんな刺激しないで……あっ、あっ」
ムクムクムクッ、ビキ──ーンッ!!
悲しきかな、アルコールでほろ酔いな気分の頭では千年を生きた美女エルフのフィンガーテクに抗うことは出来ない。
巧みな指使いで寝起きを揺すられたマイサンは、瞬く間に起き上がり臨戦態勢に。
ビキッ! ビキッ! ビクンビクンッ!!
「あは~♥️相変わらず凶悪~♥️ほらほら、君もこの子の体に突きつけてあげなよ。そしたらあのかたーい口も、もう少し軽くなるって♪」グニッ♪
天を穿たんばかりにいきり立っていたイチモツの先を、グイッと下ろして鼻先に向ける。
「……ッ」ビクッ!?
目前に迫る特大の凶器と脅し文句に肩を震わせ怯える黒幕ちゃん。な、なるほど。男のシンボル♂を添えれば単なる尋問の時よりもより良い結果を得られると。
「さあさあ、黙っていても良いことはないぞ~? あっ、それともコレが欲しくてわざとやってるのかな~♥️」
「ッ!?」ブンブンブンッ!!!
盛大に首を横に振る黒幕女。あまりに勢いよく振るもんだから被っていたフードも自然と振り落とされる。
はらりと広がる髪、意外と整った顔立ち、怯えを滲ませた瞳。
「や、やめろぉ……、そんなことを私にして、ただでは……」
うむ、か細いが可愛らしいお声を聞くとちょっぴり罪悪感。
「ふへへへ、今更そんな虚勢が通じるかぁ~! コイツで今すぐ素直にしてやるよぉ♡」
ペチペチ♡
リーリヤさん、人の息子を勝手に突き付けないで貰いたいな。
あっ、ほっぺが柔らかい……
「ひゃぁぁぁ!? 助けてぇっ!! お爺様ーッッッ!!!!」
恐怖が頂点に達したのか、助けを求めて悲鳴を上げる黒幕ちゃん。
しかし尋問エルフさんは容赦なく──―
「エイッ! ♡! ♡」
「モゴォォォ!?!?」
助けを求めて声を上げたが最後、口を目の前に突き付けていた剛直にて塞がれてしまう。
ああ、ぬくぬくでいい感じなフィット感が……
「モモォォ、ム──ー! ム──!?!」
抵抗して剛直から逃れようとしても、しっかりと尋問官リーリヤさんが押さえ付けて離さない。
奥から溢れてくる唾液と抗う舌がぬちゃぬちゃと蠢き、勝手に腰が震えてくる。
「使徒君っ! 使徒君ってば!」
「へぁ?」
小声でリーリヤに呼ばれ、目を合わせればコクリと小さく頷き返される。
「いや、どゆこと!?」
「ム──ー! ム──ー!!」
「よーし! 覚悟は決まったな? え──-いっ! ♡」
気の抜ける掛け声が響き、何の心の準備をする暇もなく、黒幕女の喉奥にイチモツが押し込まれた。
グブブッ!! グブゴォオオ!!!
「ムギュゥゥゥウウウウ!?!?!?」
顎が外れてしまう程に開かれた口が何とか俺の怒張を根元までを飲み込む。
唇がぶちゃり♡と股間に付くと同時に、彼女は白目をむいて気を失ってしまった。
「ん~♡やっぱりこの子、見込みあるよ♪ こりゃ今夜は楽しめそうだなぁ♡♡」
何故か嬉しそうにウキウキなリーリヤさん。
……どうやら、尋問はすでに、拷問に代わっていたようだぜ!?
次回!『リーリヤさんの優しい拷問教室』