※この作品はR-18です。

ガチャ姫   作:ブリコたっぷりっ子

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シーシェラ、いやその解釈はどうかと思うよ?

「うぅぅぅ……、う゛ぅ゛ぅぅ……」

 

 悲しみに暮れ涙するリーリヤ。

 

 もし彼女の今の心境を述べたとしたら、

 

『信じて故郷を送り出してくれた後輩が、変態下着テイスティングにドハマリしてアへ顔恍惚スマイルで折檻を求めてくるなんて』

 

 といった所だろうか? ……文字にすると酷すぎる。

 

「ああっ、涙する御姉様も美しい……♥️」

 

 しかも当の本人はこんなだし……

 

「……それはそうと、さっきからなんです? そこの人間よ」

 

 うわっ、目があった。

 

「……さては私の様な美女を前に劣情をもよおしてるのですね? ふっ、残念ながらこの体、この心、その他含め全ては愛しの御姉様の為に存在しているのです」

 

「つまり、人間の男なんぞが不埒な視線を向けていいものでは無いのです、弁えなさい! シッ、シッ!」

 

 目があった途端何を勘違いしたのかこの女、勝手に捲し立てて手を払うときたもんだ。流石にイラッとこめかみがひきつるのを感じる。

 

「おい、何が弁えろだ? そもそも御姉様の為とか言いながらゴリゴリにパンツ盗んでる様なヤツがどの口で言いやがる! よっぽどお前の方が劣情にまみれてるじゃねぇか、変態レズ!」

 

「はんっ、其については私がこの先御姉様を幸福にして差し上げるので問題ないんです! 最終的に収支がプラス、トータルでは勝ちなんでいいんですぅ~」

 

「なんじゃそりゃ! というか、長寿種族のトータル論なんて死ぬほど胡散臭いわ! あとお前の記憶力に欠陥があるとしか思えねぇ!」

 

「なんですってぇ!?」

 

「なんだぁ!?」

 

 歪んだ御姉様ファースト思想、しかもその奥底には自分の欲を満たそうとする思惑がぷんぷんしている。これに正論は通じないし、かといって野放しにはできない。

 できないんだか……

 

「……」

 

「きぇぇぇい! ふしゅぅぅぅ!! こおぉぉぉぉ……!!」

 

「……」

 

「グルルルルゥ……! ガルルルル……!」

 

 け、獣かな? 

 

 捕縛されながらもよく分からない奇声で威嚇するような輩は、いくら美女だとしてもできれば触れたくない。むしろ顔の整ったヤツの奇行は、常人の何倍もの圧があって怖いまである。

 

 ……ほんとこれ、どうしましょ? 

 

 

「……ぐすっ、あなたの気持ちはよくわかったわシシェ……」

 

 俺がシーシェラへの対応に尻込みしている合間に何とか気持ちを立て直したらしいリーリヤさん。

 ゆらりと立ち上がるとふん縛って転がしていた彼女に再び近寄り、側で膝を付く。

 

「グルル……ウウウゥ……、くん、くんくん……? グルル、ルル……」

 

「お、おい、リリ……!」

 

 ちょっとリーリヤさん、もう大丈夫なの!? その変態に触ると危ないよ? たぶん威嚇の仕方から見て噛んでくるよ? 

 

 

「きゅ~ん♥️きゅぅぅ~~ん♥️はぁ、はぁ……、御姉様ぁ♥️」

 

 一瞬で寝返り腹を見せる降参ポーズで媚びるシーシェラ、驚きの変わり身の早さである。

 

「はぁはぁ……御姉さっ♥️……ああっ、おみ足が眩しい!? もっ、もっと首を伸ばせば御姉様の秘密の花園を……くっ、絶妙に角度がぁ……」

 

 降参を表している割には我欲を隠しきれていない。

 ……まあ、そりゃそうか。

 

「ふう……、私も気持ちの整理がついたわ。つまり貴女は私を好いていて、その身も心のも捧げるつもりであると……そう言うことよね、シシェ?」

 

 しかし涙を払い、一変落ち着きを払ったリーリヤは動じない。

 どうやら、彼女の『気持ちの整理がついた』と言うのは本当らしい。

 

 ……今は二人の話に割って入る真似などせずにいた方が良さそうだ。

 

 出来る姐さんエルフ感を取り戻したリーリヤの雰囲気に当てられ、パンチラを必死に狙っていたシーシェラの動きがピタリと止まる。

 

「……! 流石御姉様、私の事ならば全てお見通しですね。そして私も御姉様の事は全て知っている……これはもはや相思相愛。……つまり御姉様は私の物、私は御姉様の物♥️ということでよろしいか……?」

 

 ……いやキリッとした顔で『よろしいか?』じゃないよ。

 あ、ほら、リーリヤもゆっくり横に首を振ってる。

 

「いいえ……、いいえ、それは違うわシシェ。たしかに貴女と私は故郷で長い時を共に過ごした、互いをよく知る間柄よ? しかしそれは、貴女の言う相思相愛の関係ではないの。そしてこの先もそうは成り得ない……!!」

 

 ズビシッ! と現実を突き付けるリーリヤ。

 

「そっ、そんなっ!? う、嘘ですよね御姉様っ!?」

 

「嘘ではないわシーシェラ……、何故なら……」

 

「な、何故なら……?」

 

「……」……チラッ

 

「……ゴクリッ」

 

 リーリヤの意味深な溜めに固唾を飲むシーシェラ。

 てか、なんで今こっちをチラ見した? 

 

「何故なら既に私が!! 彼にこの身も心のも捧げているからよ!!!」

 

 ババーン! とでも効果音をつけたくなるような大仰な仕草で俺を指差したと思えば続けてシーシェラに言い放つ。そしてそれを認めたくないシーシェラの拒絶反応。

 

「イヤー!? 聞きたくありませんわそんな事!」

 

「式はまだだけどお嫁に行くって約束してるし♥️」

 

「ぐふぅ!?」

 

「ぶっちゃけ今も私の中で彼のモノがなみなみと波打っているからな~♥️」

 

「ひぎぃ!?」

 

「何ならもう妊娠と出産(ガチャ排出)も経験しちゃってるんだぞ? ♥️あれ(出産)は良いものよ、シシェ? ♥️」

 

「ノォォォ──ーゥ!?」

 

 ゴロゴロゴロゴロ!!!! 

 

 腕を縛られ耳を塞ぐこともできないシーシェラはせめてもの抵抗にゴロゴロと地面を転がる。

 

「オネイサマ ガ ワタシ デハナク……ソンナ、ソンナ、ソンナ……オ、オ、オネッ……イ?」

 

「貴女が私の物となれば、そのまま私ごと彼の物になるのよ! ……それは嫌でしょう?」

 

「ウソ、ウソデス イヤイヤイヤ! ワタシ オネイサマノ イモウト。 オネイサマ、ワタシノモノ…… ドウニカシテ、オネイサマト シマイ」

 

 リーリヤの言葉を脳が拒否しているのか、バグって片言になるシーシェラ。瞳からハイライトが消えている。

 

 それを好機と見たか、リーリヤは畳み掛ける。

 

「……そんなに言うなら1つだけ、……1つだけ方法が有るけど聞きたい?」

 

「ホウ、ホウ ガアル? シリ、タイ……!」

 

 なんだか雲行きが怪しくなってきた。

 あの……、リリさん? ……それは心理操作か何かですか? 

 えっ、今なんか魔力を高めてます? 

 

「よく聞いてね? 『ウォッシュボイス』

 

 何やら魔法を発動してシーシェラの耳元に口を寄せるリーリヤさん。

 

「ゴニョゴニョ……、ゴニョゴニョ……」

 

「……ハイ、……ハイ。 ……ナルホド」

 

「ゴニョゴニョ。……あ、やばっ……? ……『ウォッシュボイス』

 

「イイエ……アッ、アッ……! ……、……ハイ、オネイサマ」

 

「……そうそう、あとは……ね?」

 

 何故だろう、シーシェラに何を話しているのか全く聞こえないのだが、その内容がろくでもない事を吹き込んでる気がしてならない。

 

 そしてシーシェラはどうして時折ビクンと震えるのか……。

 

 

 

 

 

 

 秘密のお話を始めてから数分後。

 

 

「……ゴニョゴニョ…………うん、こんなもんかな? ──分かったわねシシェ。……じゃあ手を叩いたら貴女は正気に戻ります、ハイッ!」

 

 パチンとリリが手を叩く。

 

「ハッ!? その手がありましたか! それで私も御姉様の真の姉妹に……! 私、やります!!」

 

 催眠術士リーリヤさんの合図で我に返るシーシェラ。先程とは違い、普通の言葉使いに戻っている。

 

 

「うんうん! そうと決まれば行こうかシシェ♪」

 

「ハイ、御姉様!!」

 

「えっ、ちょっ!?」

 

 これで話がすんだと縄をほどいて立ち上がらせて、汚れを払ってあげているリーリヤ。

 そして、そこから逃げ出すでもなく、襲い掛かるでもないシーシェラ。一体どうしたというのか。

 

「はい、綺麗になった! うんうん、これでこの子はもう安心だ。それじゃあ、デートの再開と行こう! いや~、両手に花だね君ぃ♥️」

 

「えっ? えっ?」

 

「今までのご無礼をお許しください、御姉様の夫とあらば私の兄も同然のお方。私としたことが不覚ですわ」

 

「は? えっ? ええっ!?」

 

 変態の態度が一変、怖すぎる急変に今度は俺の脳がバグりそうになる。

 

「ジ──ー……♥️」

 

 し、視線が。無遠慮な熱い視線を体の一部に感じる。

 

 えっ、この子謝ってる最中から全く目が合わないんだけど? なんでそんな下の方を凝視して……

 

「……リ、リリさんや、一体この子に何吹き込んだの?」

 

「ん~? 知りたい?」

 

 俺の横に立ち戻り腕を捕まえると、のほほんと返しながら勿体ぶる。

 

「……あらっ、御姉様の夫と言えど、姉妹の内緒話について詮索するのは野暮というものです♥️ですよねっ、御姉様?」

 

 反対の腕に同じく抱きつかれ俺越しにリーリヤに話しかけるシーシェラ。え、マジで急にこれ何!? 

 

「ちょっ!? 明らかにおかしいよねこの変わり様! 本当何したのリリさん!?」

 

「大丈夫、君には損が無いように上手く説得したから♥️……スリスリ」

 

「そうですわ♥️使徒さんには一切、ご迷惑をおかけしませんから……ナデナデ」

 

「そう言いながら股間や尻をなで回さないで!? やめっ……ぐうおっ、力強っ!?」

 

 両腕をガッチリホールドされて抵抗が出来ない。

 左右を見れば、方やにやけた含み笑いの姉エルフ、方や股間から目を離さない鼻息の荒いエルフ。

 

「そんなに知りたい? ……ツンツン♪」

 

 尻から手が離れ、頬を指で突っつかれる。

 

 構わずうんうん頷くと、しょうがないな~と人差し指を立てながらリリが続ける。

 

「いやね~、魔法で悪い思考を洗い流したのよね。そのついでに、この子の深層心理に語りかけたら上手くいっちゃった♪」

 

「それって洗脳ですよね!?」

 

 怪しい魔法っぽいなとは思っていたが、精神操作系ですかリリさんっ! 

 

「いやいや、そんな大層なもんじゃないよ! ただこの子の秘めたる願望を軌道修正しただけで……本当はもうちょっと精神抵抗があるはずなんだけど、何故かスルッと……ね?」

 

「私が御姉様に対して閉じる心の扉など、1つ足りともありませんから!」

 

 反対側にいる本人から補足が入る。

 なるほど、メンタルについてはノーガード、むしろ御姉様ならなんでもウェルカムであったと。

 

「そんでまあ、そこに刷り込んじゃったんだよね? 『竿姉妹なら成れるし歓迎するわよ』って……」

 

「えっ……」

 

「そうすれば御姉様と真の『姉妹』にっ!! 更には合法的に御姉様との性のくんずぼぐれつ状態に……♥️……ぽっ♥️」

 

「君はその姉妹の形でいいの!? 嘘でしょ!?」

 

「貴方の『御姉様と致した直後のおち○ちん』で孕めば、それは『御姉様のおち○ちんで子を孕んだ』と同義……! そしてその逆もまた然り……!! つまり、御姉様の子を授かり、御姉様を孕ませることも出来るのです!!!」

 

「絶っっ対違うぅぅう!? おかしい、その解釈は絶対におかしい!! リリさん、今すぐこの子に魔法使って!? 悪い思考をもう一回洗い流してあげて!?」

 

「私は真理にたどり着きました……これで性別の壁を越えた御姉様とのお子を授かれる……♥️」

 

 人の股間をさすりながら悟り顔でなんか言ってる。

 リセット! リセットを要求します! 

 

「いや~、スゴいよねこの子。途中でこの解釈にたどり着いたとたん、精神防御全振りしちゃって……」

 

 もともと魔法の実力は里で一番なのよこの子~と頭を撫でるリリさん。

 

「私も直そうとはしたんだけど歯が立たない立たない、……なのでもう修正効かなくなっちゃっいました♥️テヘペロ♪」

 

「盛大にブッ転がってる!?」

 

「因みに、先程の御姉様囁きボイス♥️によって私の準備は十二分に整っています。さあ、今すぐ真理の実現を……さあ!!」

 

「おっ!? デート開始の一件目から宿かいシシェ? まあ、私もそれで構わないけどねぇ♥️」

 

「事態の展開が目紛るし過ぎてツッコミが追い付かない!? あっ、ちょっ!? 二人がかりで引き摺られ……ぬぁぁ~~!!?」

 

 路地に俺の声が響き渡るも、誰一人としてこの人気の無い路地に駆けつける者は居なかった。




愛しの御姉様との『姉妹』関係に見境がなかったエルフさんイメージ

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