――――そして三人は再びマンションまで戻ってきていた。
「やっと終わったし……長い一日だった」
「同意。流石に疲れました」
「うん、でもあそこまできれいな夕弦を見れたんだからもう思い残すことはないよ。何て言うかキラキラしてた。……今回は形だけて言ったけど、それだけじゃなくてずっと大事にするから」
士道の惚気に、赤面しつつもたれかかる夕弦。もうドレスは来ていないが、指には光るリングがある。流石にダイヤでプラチナとはいかなかったので今回はシルバーだが、絶対そのうち何かの折にもっとふさわしい物を買うと、士道は決意する。
「回想。耶倶矢が進行の途中で噛んだときは少し焦りましたが、結果的にとてもらしかったです」
「嚙んでないし! 我が溢れる言霊力を制御し損ねただけだし! ……まあその後助けてくれたのは、その、ありがとう」
「俺はただ、耶倶矢の言葉で言えば良いって言っただけだ、礼を言うのはこっちの方だ」
結局最後は、『夕弦、士道! 二人とも最後に誓い』キスをしてよ!』と言う様な感じだったが多少笑いを抑えながらのそれも、いかにもらしかった…カメラマンの人も感慨深そうに笑っていたし。
「ともかく、改めて夕弦、士道おめでとう。これからもずっと一緒でね…幸せになってよね?」
「勿論だ、幸せだし、幸せにする」
「同意。夕弦と士道は元より伴侶です。今回はありがとうございました、耶倶矢。ですが耶倶矢も……」
「あー私は良いの。それよりさ、もう一回ドレス着てくれない? 私夕弦のウエディングドレス、撮ってないからさ」
「怪訝。今からですが? まあ、構いませんが」
他でもない耶倶矢の頼みだ。夕弦は再びウエディングドレスを着なおす。
何度見てもきれいだ。いっそウエディングを着て暮らせばいいのに、と耶倶矢は思う。
「――――詰問。何故夕弦は耶倶矢に縛られているのでしょうか」
「だから、撮影の為だって」
フフフフっと笑いながら答える耶俱矢。そう、今夕弦は耶倶矢によって縛られていた。
後ろ手に両手を束ねられ、さらけ出された胸の谷間と上下を巻くように縄を通され拘束されている。耶倶矢の拘束ではそこまでだが、それでも今までで一番いけないことをしている様な光景だ。
「くく、油断したな夕弦よ、貴様は此処で末代までの消えぬ烙印を刻まれるのだ……いや、士道も興味津々だったし。べ、別に普段からやられてばっかりだから一回くらいとか思ってないし」
「――――疑義。士道、どうなのですか」
「え、俺? うん、いやそれは縛ったら似合うんじゃないかとは言ったけども……」
「えー何さ、めっちゃ興味津々だったじゃん!」
「だからってなんでこんなタイミングだよ」
士道と耶倶矢が微妙な言い争いをしていると、夕弦は目を伏せそして微笑んだ――――それはそれは何とも言えない良い笑顔で。
「失望。夕弦は激おこです」
「「ゆ、夕弦……?」」
「憤然。そもそもそれなら言えば良いではないですか。ドレスが傷になったらどうするのです、猛省して下さい」
「「ご、ごめんなさい!!」」
「却下。駄目です。そう言葉だけでは……」
「「ゆ、夕弦……?」」
夕弦は誘う様に笑っていた。自分の薄い唇を舌で嘗め、湿らせると口を少しだけ開く。体を僅かにくねらせると豊満なバストが揺れ、そこに舌先から唾液を垂らした。
たわわな胸が、光の加減で照かる。膝立ちでこちらを見つめる夕弦はどんな娼婦よりも蠱惑的だった。
――――誘う新婦
今までに夕弦の誘惑を何度も受けてきた士道は勿論、同性の耶倶矢もその光景から目を離せなかった。
「悲哀。夕弦は失望してしまいました。このままだと悲しすぎてどうにかなってしまいそうです」
ですから、と続ける夕弦。
薄く目を開き嗤いかける。小悪魔はいかにも楽しそうに宣う。
「懇願。そんなことが考えられなくなるくらい、淫らな淫らな奴隷夕弦を楽しませて下さい♡」
自らを奴隷と言う女の断れない『お願い』は二人にそれ以外の行動をとらせなかった。
ウエディングドレスの上から縛られた夕弦の姿は、何度見ても美しく、扇情的で、何よりも背徳的だった。
「ちゅ…ん、あむ……じゅるじゅる…んちゅ、むちゅちゅちゅ……ふふ、優越。どうですか士道?」
「お、おう……思ったよりも凄い光景だ」
「ん……歓喜。良いですよ、夕弦はご主人様の為に何でもしてあげます…んふぅ、凄く士道の匂いがして興奮します…んぶ、んんん…ぐぽ…んむっ…むぐ…んむむ…んむっ」
動けない夕弦が士道のモノをくわえ込む。白いドレスの間から豊満な胸が縄で絞り出すようにはみ出て、その上に唾液が垂れる様は、背徳感と相まって士道をかつてないほど高ぶらせた。
「夕弦……もっとくわえ込んでくれたら嬉しい……」
「んぶ…! 同意。ふは……こうですか……ふむぅ……んぐ……んむぅ……んぶぅ……んんんん……」
「ああ、凄く良い……すまん、夕弦」
「んぐぅ……! ん、んぶぅ……んむぅ……んんん……っぶぶ……んぶぅ……!」
高まりから夕弦の頭を押さえつける士道。勿論夕弦は抵抗すらできずに、竿に押さえつけられてしまう。
「んぼ……んぐ、んんんん、ふぐぅ! んぐ、むぐぐ、うぶぅ……」
「夕弦、夕弦…出る……!」
「ぶぐっ! むぐぐぐ……っ! むぐぐぐ……むご、っぐぐ……ごほ、けほ……」
射精。思っていたよりずっと大きな放出感。何度もしてくれたフェラチオが、今回のそれは酷く来るものがあった。まるで、夕弦の純潔をもう一度奪ったような酷く尖った優越感。
夕弦も予想していなかったのだろう、ねばつく感覚にえづく。
「ん……んんっ……ぷは……はぁっ……はぁっ……抗議。やっと飲み込めました……酷いです、士道。そんなに今の夕弦に興奮しましたか……?」
「恥ずかしながら、過去一番、かな……」
「微笑。それなら許してあげます。その代わり――――」
夕弦が士道の収まったものに顔をよせ嘗める。
「ぺろ、れろ……期待。もう一度大きくして、夕弦を楽しませてください……」
「勿論だ……でも、ちょっとだけ待ってくれると助か……いた! わ、わかったから、歯を立てるな……ああ、それなら手でさすってくれ」
「首肯。……ふふふ、士道のモノ、ぴくぴくしてますよ、可愛いです。……あん、キスもして下さい。ちゅちゅう……ぺろ、れろ……あむ、むう……」
後ろ手に縛られた夕弦は、背後に回った士道のモノをさする。縄で絞り出すように張った胸を後から揉まれ、不自由な格好でフェラチオした後の士道の匂いが付いたまま舌を絡めあう。
一生に一度のウエディング姿のまま縛りあげられ、全く身動きができないまま、自分を犯し孕ませようとするペニスを手でさすり大きくする。
夕弦は自分が士道の奴隷であることを思い知り、自分の被虐心が煽られていることに絶望的な喜びを感じた。
湯だちつつある頭のまま、夕弦の視界にこちらを食い入るように見入る耶倶矢の姿が入る。
全裸の耶倶矢も夕弦と同じように、(夕弦ほどではないが)胸を強調し後ろ手に縛り上げられている。違いがあるのは耶倶矢に開口具を嵌められ、アナルに黒いプラグが差し込まれていることだろう。
これもまた夕弦の『お願い』の賜物だ。
夕弦も耶倶矢も、そして士道も一度もお尻は試したことが無かった。一応道具は用意したのだが、使用を躊躇ったまま、今回初めて使用することになる。
浣腸をし(この間ギャンギャン泣いていた、可愛い)、ローションを塗りたくられたアナルを塞がれるという、人に見せられない姿を二人に見せた耶俱矢は、しばらく放心していたが、今では構ってほしそうにもじもじしている。
「待機。我慢です耶倶矢。夕弦が終わるまではそのままです」
「……ふぁい……」
「そうだな、夕弦ももうすっかり出来上がってるしな……ここも」
「ああん……! こ、抗議。いきなり指を入れないで下さい……はう、み、耳は嫌……」
「待たせてごめんな……今からこれで、たくさんかわいがるから」
「……あっ……」
股間をいじられ、耳を甘噛みされた夕弦は口調とは裏腹にその先を期待する。
そして自分のお尻に士道もモノが当てられた事で、いよいよ我慢ができなくなった。
「……懇願。夕弦はもう我慢したくありません……たくさん気持ち良くしますから、士道の奴隷をたくさん可愛がってください……」
「ああ、俺ももう夕弦を抱きたくて仕方ない、このままいくぞ」
「士道……んく……! んんんんう……ああ、やっと入ってきたぁ……」
士道は夕弦の膣に挿入する。すっかり準備が整っていた夕弦の奴隷妻穴は自分のご主人様の竿を喜んで締め始めた。
「はぁっ、んっ、んんんっ……はあぁ……質問。んくっ、士道……今の夕弦は、んふぅ、いつもと比べてどうですか……? んくぅ!」
「……今までで一番きれいな夕弦が、俺の奴隷として喘いでるのは凄く来るな……」
「はあっ…、愉悦。もっと感じてください士道。はうっ……士道だけの夕弦です……ああっ……!」
出し入れを速める士道。一度出しているというのに、思った以上に高ぶってしまった。
――――それもこれも夕弦が可愛いせいだ、と湯だった頭の衝動のまま、夕弦をわからせようとする。
「あふ……! あっああ……ふふ、確認。あん、何だかいつもより、余裕が無さそうですよ、士道?」
「夕弦がその格好で喘いでるとな……なあ、夕弦……」
「疑問。何でしょうか士道……」
「その……耶倶矢と同じようにしていいか……」
「……吐息。士道は変態ですか……変態ですね、夕弦と同じく……夕弦はご主人様の『お願い』は嫌だと言います」
呆れたように、そして誘うように上気した笑みを浮かべる夕弦。形だけの拒否、そして遠回しな同意を受けて、普段とは異なる笑みを浮かべながら士道は夕弦を辱めるべく『命令』する。
「そうか、じゃあ命令だ俺の奴隷。前も後も犯すぞ、夕弦」
「~~~~っ!! ふ、服従……はい、夕弦の後ろを犯してください♡」
縛られた姿のまま士道の前でお尻を突き出し、いじりやすい様に上げる――――奴隷らしくご主人様に使われるために。
「っ……ああ……! ど、鈍痛。お腹の違和感が凄いです。これで、耶倶矢と同じ……ゾクゾクします」
「良く濡らしてるとはいえ思ったよりはすんなり入ったな……流石夕弦」
「追及。何が流石ですか…んひっ!いきなり動かすのは駄目です……士道、お願いですから一通り終わるまでプラグを抜かないで下さい…抜いてもし万が一このドレスが汚れたら……絶縁です」
「そ、そうだな…あの夕弦、先にドレスを脱が「論外。このまましたいと言い出したのは士道です。ちゃんと責任を取って、夕弦を調教して下さい。一生に一度ですよ?」
「ああ、そうだな……今日は俺の奴隷に徹底的にわからせる。覚悟しとけよ?」
「期待。ええ、お預けを食らった夕弦はもう我慢できません……早く犯して、キスも沢山して、夕弦の全てを士道で埋めて下さい♡……ああっ!」
士道もとっくに我慢の限界だった。夕弦の膣に、再び剛直を突き立てる。先ほどよりも膣の間隔が狭い。夕弦の今の被虐的な姿と相まって、士道の嗜虐心はかつてないほど煽られた。
「こ、懇願。士道、キスも……はむ、うむ、ちゅる……ちゅるちゅ、ちゅ、ぺろ、はむ……」
すべての穴を塞がれた夕弦は、士道から犯されるだけの肉の人形の様だ。
――――まだ足らない。もっと辱めたい。
士道は近くにあったタオルで夕弦の目を覆った。
「! 士道、い、嫌……盲目。嫌です、士道の顔を見せて下さい……ひっ……!」
夕弦のお尻を平手で打つ。痛みはあまりないだろうが子気味の良い音は夕弦を苛むだろう。
スパッキングは何度も経験しているが、夕弦は士道のモノとプラグに振動が響くような感覚に恐れを――――そしてある種の快感を感じる。
「夕弦、気が付いてるか? さっきから耶倶矢のやつ、お前がいつもより喘いでるのを見て、ずっと股を擦りつけてオナニーしてるのを」
「ひゃい!?」
「あーラックがびしょびしょだ……それもこれも夕弦がエッチなのが悪いんだからな?」
「ふ、不服。したのは全部士道ではありませんか……あ、あん……! ゆ、夕弦はただ士道の攻めの犠牲者です……ひぐっ……!」
「へーそれじゃあ、夕弦を可愛がるのはもうやめて、耶倶矢の方を何とかしてやった方が良いのか…?」
「っ!?ひ、非道……。どうしてそんなことを言うのですか……駄目……駄目です、夕弦から……離れないで下さい。離れたら……夕弦は枯れてしまいます……」
目隠しのせいで表情は分かりにくいが、声は涙声でそれが士道の良心に刺さる。
やりすぎた。士道は黙って夕弦に口づける。
「悪かった、夕弦。このままいくから、あと少し我慢な」
「歓喜。はい、今度こそ最後まで夕弦だけを可愛がって下さい……ちゅ」
士道は夕弦に再び口づけると再び挿入する。片手で夕弦の頭を抱き、もう片方の手で夕弦の後ろ手に縛った手を握る。
「ちゅ、ちゅう、うむ、ぺろ、はむ…はあぁ……敏感。士道、そこ……普段よりきつくなってます。……ああっ……いつもより感じます、ひうっ!」
「ここか、わかった。ちょっと速めるから」
「ちが……あうっ……あっあっああ……! 執着……。ああ士道……後少しでいけるから、絶対離れないで下さい……!」
士道はペースを速め、きつい夕弦の中を高速で最後のピストンをする。夕弦は絶頂することに夢中で、それを全身全てで表現していた。
そして
「ああ、いけ、いっちまえ……!」
「あ、ああ……絶頂……! いく、いきます…ああああああぁぁっ!」
達した。夕弦のいつもより狭い膣に大量のの精を出す。しばらくの間士道は漏らしたような放出の感覚に身を委ねる。
暫らくして。ふと、士道は痙攣して動かない夕弦の目隠しを取ってみた。
油断していたのだろう。顔が見えないことに安心していたのだろう。
夕弦の目は今まで見たことが無いようないってしまったようなだらしない目――――いわゆるアヘ顔を晒していた。
上気した夕弦の淫らな顔
縄で乱れた純白のドレス
隙間から見える汗ばんだ皮膚
秘所から流れ出た自分と夕弦の混合物――――それらが夕弦に渡した指輪が付着している。
思わず罪悪感に駆られ指輪に手を伸ばし外そうとする士道だが、その途端夕弦は手を握りこみ、拒絶の意を示した。
「……静止。それは駄目ですよ……妻から……指輪を取ろうとするなんて……絶対にだめです……」
「確かにそうだな……夕弦大丈夫か?」
「頑健。大丈夫です。それより……」
夕弦が呆けたような表情のまま笑みを浮かべ、視線を向ける。その先には、顔の赤い耶倶矢が視線から逃れる様に身をよじっていた。
「提案。そろそろ耶倶矢を構ってあげて下さい。夕弦もお手伝いします」
「ひゅぅ……」
夕弦の嗤う様な目に恐れをなしたかの様に身を震わせる耶倶矢。その震えが本当に恐れか、あるいは期待かどちらかは、士道には判然としなかった。
「…質問。あの、士道……夕弦のこの格好は一体……」
「お色直し可愛いぞ、夕弦」
「謝辞。ありがとうございます……って流石に誤魔化されませんよ」
お色直し――――夕弦は縛り直されていた。
ウエディングドレスは脱がされたが上半身は夕弦の豊満な胸を強調する様に縛り上げられた。
丸出しの下半身はM字に足を拘束され、さらにポールに結わえ付けた形で士道の前に晒されている。
首に巻かれたチョーカーに通った縄とうなじの上で拘束された両腕が繋がっており、うかつに手を動かすと自分で自分の首を絞めてしまうサド使用。
アナルプラグは抜かれたが、それを全く喜べないのは、自分は台の上に座らされているのに、床にひかれたビニールシートと洗濯桶、そして士道の手に握られたものの為だ。
「戦慄。士道……それは……?」
「さっき夕弦が耶倶矢に使ったのと同じ、グリセリン浣腸の注射だけど」
さも当然の様に答える士道。
その通り、先ほど夕弦が耶倶矢に使って辱めたそれが、今まさに夕弦のアナルに刺さろうとしていた。――――しかも
「……しゅ、羞恥。そのカメラは……」
「耶倶矢が使い損ねた奴だな」
「……懇願。無駄と分かっていますが止めて下さい……士道の妻にして奴隷の心からの願いです……」
弱気な夕弦の訴え。非があったとは言え、先ほど嬉々として耶倶矢を辱めた本人とは思えない可愛らしさ。
(ほんと、受けに回ると弱いなこいつ)
背中がゾクゾクする。嗜虐心がそそられる。正直こういう夕弦が見たくてやっていることではある。
士道は夕弦の頬に手を当てると微笑みながら安心させるように告げる。
「夕弦の恥ずかしい所も含めて全部見せてくれ。夕弦の旦那でご主人様のお願いだ」
「……嘆息。ええ、わかっていましたとも。夕弦に選択肢が無いことくらい。……ずるいです、士道にそういう風にお願いされたら、断れるはずがありません……要求。必ず埋め合わせしてください」
「ん……悪いな。それじゃあ始めるぞ」
「んく……! うああっ……は、入ってくる……ど、鈍痛。冷たくて、お腹が別の生き物になったみたいです……ひゃっ!今目隠しは嫌です……」
「夕弦、凄くエロいぞ……それと、耶倶矢」
「ふぁい……ぷはっ……やっと外してくれたぁ……正直ちょっと顎が痛いし……」
「まじか……すまん。代わりと言っては何だが」
「……悪寒。まさか、止め、ふぐぅ……!」
夕弦が静止する間もなく、耶倶矢の口を閉じれなくしていたリングギャグが、そのまま夕弦の開口具となる。これで夕弦は何をされても受け入れるしかない淫らな肉の人形そのものだ。
「うわぁ、夕弦…私のそのまま使ってる……酷い顔……♡」
「耶倶矢もほとんど似たような格好だぞ。それじゃあ当初の約束通り今から耶倶矢を抱くけど、一応聞くけどどっち「絶対前で」
「……やっぱり怖いか?」
「それもあるけど、普通に抱いてよ。何でいきなりそこになるのさ……」
かなり強い口調で文句を言う耶倶矢。正直ちょっと試してみたい気持ちもあったが、この状況で無茶をして怪我でもされたら最悪だ。
「そうだな。それじゃあ遠慮なく……!」
「あふっ……! もう、ずっと我慢してたから強く動いても大丈夫だよ…ああっ!」
「むぐ……ふぅふぅ…むぅむぅ……うううぅぅぅ……」
「ねぇ、夕弦どんな気持ち?ひゃっ!あん! ああぁ……! 式の後に、私もあんたのお願いで犯されてるんだよ?あっあっあふぅ…! しかも、排泄するする所録画とか…終わってるよね」
「ひぐ……!? っむむむぅー!」
「あは、今のでもしかして感じたの?普段から散々私にサドみたいな空気出してるのに……ホントにどうしようもないマゾメスじゃん……ねえ、夕弦…私そんな夕弦の事…大好きだよ♡」
「んんんっ~~~~!?」
恍惚とした表情の耶倶矢が、夕弦を言葉で嬲る。いつもと真逆の光景は、どうやら夕弦をいつも以上に苛んでいる様だ。
「あんっ……士道今凄い興奮してる…ひゃん……! はっはっ、はう……夕弦……見えてないでしょうけど、今士道にすっごい勢いで犯されてるんだよ……私も夕弦ももう逃げられないし、離れられない様にされてるんだ……わかる?」
「耶倶矢、お前絶好調だな……っと!」
「ひっ! ……お、お尻はいきなりやめてよ……ああぁぁん……! ……もう、士道が焦らすからじゃん……ひうっ!」
「ふぅ……ふぅ……ふ……」
夕弦の頭の中はとうにまともに思考できなくなっていた。
このまま士道と耶俱矢の前でアナルから漏らし、それが永遠の烙印になる恐怖。
――――お腹の違和感と便意はどんどん増し、限界か近いことを悟らせる。
自分がみじめな姿をさらし、それを耶倶矢に罵られるかのように説明される屈辱。
――――耶倶矢の悲鳴のような報告は、見えない夕弦も犯されているように感じさせる。
先ほどまで夕弦を貫いていた士道のモノが今は耶倶矢を犯しているという苦痛。
――――耶倶矢は士道に今まさに抱かれ愛されているのに、自分には何も言ってくれない。
それら全てが夕弦の中のマゾヒズムな部分をこれ以上ないほど高揚させ、悦ばせてしまう。
もし夕弦が喋れたら以前の耶倶矢の様に士道に服従の言葉を発していただろう。
「ああ、あん……士道また、硬くなった……そろそろいきそうなの? ……うん、良いよ。出して……夕弦の奴に沢山教えてあげようよ……私がいくところ……私がどれだけ気持ちいいかさぁ…♡」
「ぐっ!? が、がふぁ…ふぅ…ふぅ…あえぅ…むぅ…ふんふぅ……うぅぅ……」
夕弦の体がガタガタと震える。誤って腕を動かしてしまい思わず自分の首を絞めてしまう。
便意と煽情で夕弦は崩壊寸前だった。崩壊したらもう元の自分ではいられない----そんな予感すらしてしまう。
――――そして
「いく、ああっいっちゃう……士道思いっきり抱きしめて……壊れるくらい……壊れたい、私夕弦と一緒に壊れたい……♡あああっぁああ!!」
「ふぐぅ!? ……ぇあえ?……ああっ……ぅぁあああああ………」
耶倶矢が絶頂を宣言し、達する。その言葉を聞いた夕弦も同時に達し、さらに括約筋が決壊した。
音もなく漏れたそれは、我慢しすぎたことによるマヒした感覚のせいで、最初夕弦本人も分からなかった。
理解と同時に勢いを増した放出は、夕弦の自尊心や羞恥心、その他もろもろも流してしまった。夕弦にはそのことに、奇妙な安堵と安心を覚えている自分がいる様に思えた。
「良く頑張ったな夕弦」
士道が夕弦の頭を抱きしめる。
先ほどまでの拘束の一部――――開口具、目隠し、腕と足の拘束が解かれかなり自由になったがそれでも夕弦は士道に抱かれるまま放心しているかのように、士道にもたれかかったままだ。
――――実際放心していた。
サディスト、鬼畜、不潔、最低、すけこまし、絶倫、女の敵……様々な文句が頭をよぎるが、士道の体温を感じたらそんなことはどうでもよくなってしまった。
耶倶矢に対する態度など自分が身勝手とはわかっているが、その分自分もチョロいとは思う。
不意に先ほどの式での言葉が思い出される。
――――汝、健やかなるときも、やめる時も、喜びの時も、悲しみの時も、富める時も貧しい時も、これを愛し、敬い、慰め合い、共に助け合い、そして命ある限り真心を尽くすことを誓いますか?
「……反覆。誓います」
「へ? 夕弦、どうしたんだ…ってうお……!?」
突如立ち上がり抱き着く夕弦に驚く士道。何かを言おうとするも、それは夕弦の口付けに阻まれる。
柔らかなキス。先ほどまでの性交の様なそれと異なる純粋な愛情表現。
士道も何かを察したのだろう、そのまま動きを止め、夕弦を強く抱きしめ、接吻を続ける。
どれほど時間が経ったか。どちらともなく唇を離す。
「……宣誓。改めて誓いたくなりました。士道は夕弦が付いていてあげないと地獄行き間違いなさそうですから」
「何だよその自信…でもありがとう。俺も夕弦とずっと一緒に居たい」
「士道……」
「あの……二人の世界作ってるところ悪いんだけど、私もそろそろ一度開放してくれない? 私だけ縛られっぱなしでそれされるのは嫌なんだけど」
「ああ、悪い。今解くよ……って夕弦?」
耶倶矢に何かする前に士道の手を掴む夕弦。汗ばんだ頬を紅潮させ、とろんとした目で士道を見つめ薄く微笑む様は淫靡で、今までのプレイの疲労を感じさせぬものがあった。
「…催促。士道、約束の埋め合わせをお願いします。夕弦は、いえ耶倶矢も欲しくてたまりません」
「な、何言ってるのさ、夕弦……「告白。……夕弦は壊れてしまいました。もっと犯されたいです。もっと耶倶矢が犯されるところが見たいです……」ゆ、夕弦ぅ―!? ってうわっ!」
そう言う夕弦は耶倶矢を押し倒す。縛られたままの耶倶矢に抵抗する術はなく、なすがまま芋虫のようになり夕弦に口づけられる。
「……誓約。耶倶矢にも誓いましょう……耶倶矢には何時か夕弦の時よりもしっかりとした式を行います。そして式が終わったら夕弦の時よりもしっかりと調教してあげます。勿論最初から全部記録してあげましょう……」
「い、嫌、そんなのありがた迷惑だし…普通にやめてよ……」
「確定。耶倶矢に拒否権はありません。さぁ士道、約束を実行して下さい。耶倶矢が懇願するまで今日は辞めてあげませんよ……♡」
「ま、待って……士道も見てないで助けて……いっ、いやぁぁぁぁぁぁぁー!!」
士道は自分が口にしたことの重みを感じ、同時に若干耶倶矢に申し訳なく思いながら、夕弦の手を握り返し耶倶矢に近づく。
……耶倶矢の顔と嘆願は見ないふりをしながら。
「ああああぁっぁぁぁ!! お、し、り……馬鹿になる……馬鹿になっていいから出して、いって……あああぁあっぁ! いくぅぅぅぅぅ!!」
今日何度目の射精かわからないが、耶倶矢のアナルを犯す士道のものが射精する。初アナルなのでコンドームを付けての性交だが、それでも膣との異なる感覚、耶倶矢を完全に征服した支配欲は凄まじく、大量の精をゴムに貯める。
「……見物。耶倶矢もとうとうお尻でいきましたね。これで夕弦とお尻でも竿姉妹達成です」
「はぁ……はぁ……んくぅ、人が黄昏てる時に変なこと言うの辞めてもらえる……?」
諸悪の根源、夕弦が悪そうな笑みを浮かべて手にした剃刀を弄んでいる。他でもない、耶倶矢と、そして士道の陰毛を刈り取った凶刃を。
今や士道の股間は子供の様にツルツルで、そこにマジックで「八舞専用 きかん棒」と書かれる始末。最初二人で士道を押えていた耶倶矢も、返す刀で今や「士道専用 孕み穴」と書かれるに至る。
無論、夕弦に対し速やかに同様の報復を行ったが、犯人は無敵の人であった模様。
耶倶矢と同じ文面に「嘆息。何を今さらわかりきったことを。まぁ、士道と耶倶矢と同じと言うのは興奮しますが」と頬を赤らめ、己の変態さを吐露、二人を戦慄させたのであった。
今士道の両手は自由にならない。士道のそれぞれの手が、夕弦と耶倶矢の片手をそれぞれ握る形で縛られている。
改めてすごい状況だ、とふと冷静になった耶倶矢は自分と夕弦の縄のかかった体を見てまた気恥ずかしさに襲われる。同時に、もう少しこれを続けたいとも。
「ねぇ……このままさ、三人でどこかに閉じ込められてさ、どんなに頑張っても出られなくて、それで家畜みたいに扱われて、家畜みたいにずっとセックスだけ繰り返す、とか今なんかそんな妄想思いついた」
「拝聴。大概ですね、耶倶矢……どんな状況で誰がしてくれるんですか、それ」
「いーじゃん、唯の妄想だよ妄想。てかさ、くれるんですかって言い方、夕弦もちょっと期待したでしょ? ……ん今誰か来た?」
耶倶矢の言う通り、玄関で来訪のブザーが鳴る。流石にこの格好で出られないのでやり過ごそうとすると、その人物はドアノブをガチャガチャ鳴らし始めた。
士道と夕弦が危機感を顔に浮かべる中、耶倶矢は何かハッとした表情になる。
「……いけない、忘れてたし……多分折紙達だ……」
「へっ?」
耶倶矢は渋々説明する。元精霊の皆がサプライズでパーティーを用意していることを。今回のプランを八舞二人と士道だけで内々にやったことはやはり彼女達に大変不満だったのだが、耶倶矢は五河亭で後で吊るし上げる、もとい祝うことで説得したのだった。
「まじか……そういえば結構スマホ揺れてたな。何か悪いことしたな、耶倶矢」
「ううん、いいって。折紙達には悪いけど一旦やり過ごすしかないし。取り合えず一回この縄を解いて……」
ガチャリと鍵の開く音がする。
驚愕する三人。
士道は思い出す。そういえば琴里にはここの鍵を預けていることを。
必死に制止する三人の声と、ドアが勢いよく開く音は同時だった。