訓練施設に到着すると既に何人もの生徒達がやって来て談笑したり自主練したりしていた。
どうやら案外早く着いたようである。雫は、自主練でもして待つかと、ハイリヒ王国直属の筆頭錬成師ウォルペン・スタークが創り出した日本刀モドキを取り出した。
「ふっ、疾っ!」
宙に無数の剣閃が描かれる。綺麗な円を描くそれは、しかし、残像が消えるよりも早く、微かな音と共に鞘へと収められ、刹那、再び抜く手も見せずに抜刀される。
空間そのものを切り裂くような鋭い斬撃。それが振るわれる度に、少しだけポニーテルの毛先がひゅるんと揺れる。
「やあ雫、随分と気合が入ってるみたいだな」
雫は、連続して繰り出している抜刀術を止めると、一度、ゆっくりと深呼吸をして声をかけてきた人物に視線を向けた。
「……光輝。私に何かようかしら?」
「雫。幼馴染と話すのにそれ以上の理由が必要なのかい? 俺達は同じ道場で育った家族みたいなものだろう? 家族が努力する姿を応援するのは当然のことじゃないか」
爽やかに笑いながらキザなセリフを吐く光輝に何とも言えない表情をする雫。
八重樫流――地元に古くから根ざしている剣術道場だ。一般向けの剣道教室とは区別されていて、警備会社や警察関係者への武術指導等もしている業界では名の通った流派である。
門下生になれる者は限られていて、逆に、一度入門すれば、八重樫家は彼等を”身内”と見做す。
――家族は、決して家族を見捨てない。見捨てないからこそ家族なのだ。
八重樫流の師範であり、雫の祖父である八重樫鷲三は、数ある八重樫流の教えの中で、それを最も大事にしていた。
実際、門下生がいかなる災難に見舞われようと、過去一度として八重樫の人間は彼等を見捨てなかった。故に、八重樫に連なる者達の絆は深く、そんな祖父や父、母、門下生達を見てきた雫であるから、その教えは雫にも刻まれている。
「聞いたよ、雫。まだ南雲と関わっているそうじゃないか。いい加減に彼のような不真面目な人間と関わるのは止めた方がいい。香織……君もだ。君の優しいところは俺も好きだ。だが、いつまでも甘やかしてばかりじゃ南雲も成長しない。いい加減に彼を甘やかすのは止めるべきだ」
しかし、何事にも限界というものがある。小学生の頃、自分の事を”痛み”から救ってくれた”王子様”を馬鹿にするのは、いくら家族も同然の相手だろうと許せることではない。
それも、その苦い思い出の原因が光輝であるのだから、尚更、光輝の口にした暴言は彼女の癪に障った。
雫は、温かみの欠片もない冷たい眼差しを光輝に向けると一言。
「私が誰と関わるかは、私が決めるわ。光輝、貴方に指図されるようなことじゃない」
「指図なんて……俺は!」
「香織、行きましょう」
「分かりました」
何かを言おうとした光輝を置いて雫は、香織と共に光輝とは反対の方向に歩いていく。
「どうしてわかってくれない!? 俺の方が正しいのに……!」
その背中を見て、光輝は拳を強く握り締め、思いの丈を吐き出した。そして、雫と光輝は各々の感情をぶつけるように、いつもより激しく訓練に打ち込んだ。
訓練が終了した後、いつもなら夕食の時間まで自由時間になるのだが、今回はメルド団長から伝えることがあると引き止められた。何事かと注目する生徒達に、メルド団長は野太い声で告げる。
「明日から、実戦訓練の一環として【オルクス大迷宮】へと遠征へ行く。必要なものはこちらで用意してあるが、今までの王都近郊での実戦訓練とは一線を画すと思ってくれ! まぁ、要するに気合を入れろってことだ! 今日はゆっくり休めよ! では、解散!」
そう言って、メルド団長は伝えることだけ伝えると直ぐにその場を後にした。ざわざわと喧騒に包まれる生徒達の最後尾で雫は額に手を当てた。
「……本当に行くことになったわね」
「……ということがありまして」
「あちゃー。これ、【オルクス大迷宮】の話をしたことがフラグになっちゃったかな?」
その日の夜、ハジメは自分の寝室で香織から訓練の時の話を聞いていた。
トラブルメーカーズの4人と同じく前世の記憶を保有する彼女は、他の生徒達とは一線を画す実力の持ち主であり、他の生徒達が受けているような基礎訓練をする必要性はあまりない。
それなのに、香織が訓練に参加している理由は、問題児達とは違い彼女が真面目な性格をしていることと、彼女の天職が稀少な治癒系の天職というのが理由だ。
天職”聖女”――回復魔法と光属性の魔法に高い適性を持ち、他の追随を許さない回復能力と浄化能力、防御能力を併せ持つ超稀少天職。治癒系の天職に於ける最上位クラス。
生徒達の中では辻綾子が下位互換である”治癒師”の天職を持つが、前世持ちのアドバンテージも相まってその実力差は絶大なものとなっている。
少なくとも、ハイリヒ王国で最も回復能力に優れているのが香織であることは間違いない。
(にしても……)
月明かりが照らす純白の彼女を見ていると頭から思考が抜け落ちてしまいそうになる。
窓から差し込む月の光を背後に立つ彼女は、夜空の如き黒髪に浮かぶ天使の輪も相まって、まるで本物の天使のような神秘性を纏っている。
現在、香織の年齢は17歳。彼女の前世に当たる聖女ベアトリスと出会ったのも、ベアトリスが17歳の頃だったな、とかつての救世の勇者は思い出す。
(このおっぱいで聖女は無理でしょ)
視線を下に移すと、雫とお揃いの純白のネグリジェを内側から押し上げるモノが。
前世の魂魄による影響に依るものか、それとも中学生の頃から胸を揉まれていたからか。何を食べたらそうなるの、と言いたくなるほどに彼女のおっぱいは育っていた。
そのくせ、蜂のように括れたウェスト。その下は、如何にも元気な赤ちゃんが産めそうな、安産型のヒップにむっちりした太もも。
前世にて、『人を愛するに、もっとも優れた者』と神殿の総意を受けたのは伊達ではない。
「ふふっ、ハジメ様のお大事はもう我慢できないみたいですね」
「へ?」
その言葉に、香織の視線を追うと、そこには既に聖剣が屹立していた。
咄嗟に、両手で股間を覆い隠すハジメ。威厳の欠片もない何とも情けない姿を見て、しかし香織は優しく微笑みかけた。堂々たる覗き魔を前に、正しく聖女の微笑みである。
「それではどうぞ、ご覧下さいませ」
そう言うと、香織は肩紐を抜いて美しい裸体を男の前に露わにした。
ぷるんとまろびでた聖なる乳房は、もうIカップはありそうな圧倒的爆乳だ。その巨峰の頂点では綺麗なピンク色の乳首がツンと固くなり、弄ってほしいと目の前の男に誘いかけている。
救世の勇者にも限界はある。目の前でぷるんぷるんと弾むおっぱいを見せつけられて、邪神より女性に弱い元勇者が我慢できるはずがない。
「なんてデカいんだ、このおっぱい……!」
「んっ、はぁっ、激しいですっ」
ベッドの上に押し倒して、むんずとおっぱいを鷲掴み。いやらしい指がわきわきと動いて柔肉にめり込んでいく。まるでつきたてのお餅のような、絶妙な弾力と柔らかさだ。
大きい胸は感度が悪いという都市伝説があるが、目の前で喘ぎ声を上げる聖女様はそんなことはなく。元勇者が乳を絞る度に、アンアンと敏感に反応する。
むにむに揉んでいる内に体温も上がっていき、白い肌がピンクに染まっていくので、とてもタイミングが測りやすい。男に抱かれるために最適化されたような、奇跡のようなボディである。
「んくぅ……次は、わたくしがハジメ様を気持ちよくしますね♡」
「う、うん!」
昂奮で体中を赤く染めた美少女が、今度は愛する人の衣服に手をかけた。
男の服に指を引っかけ、身体の輪郭をなぞるような手付きで、邪魔な布を剥ぎ取っていく。
フルボッキしたモノが引っかかり、ズボンと格闘する羽目になったものの。
聖女様は、とうとう、お目当てのものを引き出した。
カチカチに硬く膨らみ、先端から先走りをねっとりと垂らした、準備万端のオチンポ。
白魚のような指が、熱い肉に絡みつき、男が「おうふ」と声を漏らす。
「まあ……♡ すごい、お大事がパンパンになってますっ!」
「お、おほっ」
チンポに顔を近づけた香織は、ちゅぽん、と可愛いお口でそのままパクリ。
湯気が立ちそうなくらい滾ったペニスにペロペロとご奉仕してくれる。
「んっ、ちゅうっ、ちゅちゅっ、ふぅっ」
「ああ、くうっ……!」
「我慢なさらないでください。わたくしに、ハジメ様の邪淫を出して下さいませっ♡」
「おほっ」
天使のような美少女が、麗しいお顔を歪め、口を窄めてちゅーちゅー吸い上げてくる。
それどころか、ぐぽっぐぽっと顔を前後に動かして、竿を扱き上げる。前世では寿命を迎えるまでの何十年も共に生活を送り、今生でも幼少の頃から一緒に過ごしてきた彼女だからこその献身的なフェラチオだった。
チラチラと、上目遣いに男の表情を確認しつつ、試すように舌を絡ませていく。ほじるように鈴口を舐め回したその時、「おふぅ」と男が呻いたのを聖女様は見逃さない。
「ちゅぱっ、ちゅぱっ、ちゅっ」
小さな口を輪っかのように、鬼頭をちゅぽちゅぽ責められて、腰をガクガク揺らしてしまう。
学園で二大女神と称されるほどの美少女が、今は自分の腰にしがみつき、慈しむようにチンポにキスをしている。
この状況に昂奮しないのは、それこそ聖人か何かくらいのものだろう。
無論、聖人という言葉から最もかけ離れた人間であるハジメが我慢できるはずもなく。
「はふっ、ふぅっ、んんっ……」
「香織っ! 出る、出るよっ!」
「んっ、はむっ、んんっ」
びゅぶっ、びゅるるるっ!
煮え滾った白い毒液が、清浄な乙女の口に流れ込み、咽頭を流れ落ちていく。
こく、こくっと喉が動いて、男の穢れを飲み干すのが分かってしまう。
香織は、男が股ぐらから吐き出した穢れを懸命に飲み込んでいく。火をかけたスープのように熱くて、ドロドロとして生臭く、美味しくないはずのに、何故か胸がドキドキするような味。
口の中でペニスがびゅくびゅくと震え、何度も何度も精液を吐き出してくる。聖女は油断することなく、放出が終わるまで暴れる竿を咥え続けた。
「……んっ、こくっ……♡」
瞳を閉じ、心なしかうっとりした様子で、香織はザーメンを飲み干す。
流石に小さなお口では受け止めきれず、暴れたペニスが子種を撒き散らし、頬や口元に垂れているのが、ゾクゾクするほどいやらしい。
そして男のモノは、直ぐにむくむくと元気になってしまった。
「ぷはっ……美味しゅうございました」
口元に付いた精液を指で掬うと、ペロリと妖艶に舐め上げる香織。
「え、エロすぎっ!」
「ひゃんっ!?」
ハジメは我慢ならず、再びベッドの上に香織を押し倒すと、ムチムチの身体の上に飛び乗った。