俺と、叶は部屋から出ると
視線の先には、安藤さんが
椅子に鎖で縛られ白目を剥
きおぞましい、表情をした
光景が映った
「───あっ、安藤さん
!!!」
「なっ、何であんな!?」
叶は、両手で口元を抑え
涙目になり、身体全身が
震えていた
「どうやら、もう生きてな
いみたいね」
「しっ、しっ──」
「もう、息してないわ」
「あ、ああ‥‥でも、何で?」
「あの、機械の声の命令に
逆らったのよ」
「そっ、そうなんだ‥‥」
俺は、その状況にふさわし
くない息が荒くなり頭の天
辺から、脚の爪先まで熱く
なったそんな感情が湧き出
ていた
「彼女も、大人しく言う事
聞いてればよかったのよ」
「そう‥‥だな‥‥」
【皆さん 集まりましたね】
「おい、何であんな事する
んだ?」
俺は、冷静かつ平然を装い
天井に向かって問いただした
【ゲームを参加したくないと
断言致しましたので】
「それで、あんな事を?」
【はい 何か問題でも】
「だからって、あれはないだろ
!!」
【私の命令に従えない者は
徹底的に即排除と見なします】
その後、何も言い返す事が
出来ずにいるとあの機械の
声は、そんなのお構い無し
に次の命令を下し始めた
【さて 続いてのゲームは
高遠 恵輔さん 此処に居る
5人の鍵穴から1人選び出し
───】
「えっ、またかよ?!」
【はい ですが先程の鍵穴
とは違う別の者を選んで下
さい】
「あのさ、これゲームって
いうかただの」
【いいえ ちゃんとしたゲーム
ですよ】
「勝手に言ってろ」
【では始めます まず鍵穴を
選ぶ前にその者達は真ん中に
横一列に並んで下さい】
「‥‥わっ、私も‥‥??」
【はい 並んで下さい そして
一切私語は禁止とします】
「もし、喋った場合はどう
なるんだよ?」
【もし喋った場合ですと
ペナルティとして拷問を
受けていただきます】
「‥‥ごっ、ごっ拷問?!!」
叶は、みるみるうちに顔色
が青ざめていってまた身体
全身が震え出した
「拷問って‥‥‥」
【あのように 安藤 都子さん
のようになる可能性が有り
ます】
「何でそこまでして」
「分かったわ、皆さっそく横
に一列になって並びましょう!」
そう、女の教師らしき人は
俺達に仕切った
「俺も、並ぶのか?」
【高遠 恵輔さんは鍵穴達
の目の前に立っていて下
さい】
言われた通り、叶や教師ら
しき人に他女子らが横一列
に並ぶ中、俺は真中さんの
目の前に一応立った
(他に、誰選べってんだよ)
【それでは高遠 恵輔さん
次の鍵穴をお選び下さい】
「って言われてもいな───」
「‥‥わっ、私は‥‥やっ、や
め‥‥‥ヒャッ!!」
後輩らしき、その子は聞き
取りずらい小さな声でそう
言うと慌てて、両手で口元
を覆った
(何だ?やめ‥‥やめてって
言おうとしたのか?)
【さあ早く 次の鍵穴を】
「んな事言われたってよ!!」
【決まるまで ずっとこの
状態ですよ】
頭上から、聞こえてくる
機械の声に苛々しつつも
適当に、次の人を決めよ
うとしていた
(叶は無しとして‥あの後輩
は嫌みたいだし‥後は真中
さんかあの女子か先生っぽ
い人か‥‥ん?)
ふと、真中さんの方に視線
を向けると彼女は艶かしい
笑みを浮かべ、口元を動か
していた
(何て、言ってるんだ‥?)
【さあ早く 時間がもった
いないですよ】
(‥ワ‥‥タシ‥‥‥ヲ?)
理解は、出来たのだがその
後の、更なる口元の動きで
俺は衝動的に彼女を選ぶ羽
目になってしまう
(‥まだ何か‥‥ワタシ‥ヲ‥‥
タ‥メ‥シ‥テ‥‥)
【さあ 次の鍵穴を───】
「真中さんで」
【では そこのお部屋にお
入り下さい】
俺の前を、歩ていた真中
さんが足を止めくるりと
振り向き、微笑むとこっ
ちへと歩いてきた
「ど、どうした?」
「フフッ、貴方のヒ・ミ・
ツ」
「俺の‥‥秘密??」
「ええ、秘密知ってしま
ったわっ」
「そんなもん無い」
「フフッ、早く入りましょう」
そう言うと、真中さんはあの
笑みを浮かべ、部屋に向かっ
て足早に歩き始めた