ここは木組みの家が並び、路面に石畳が敷かれた街。街並みの情景は美しく、観光名所としても人気のある街だ。時にはこの街を気に入った観光客が引っ越してくることもあり、かくいう僕もその一人だった。
皿を作って売る皿職人である僕は、引っ越してから皿専門のお店──《ショータイム》を構えて商売を始めた。この街の特徴としてカフェやバー、レストランといった飲食店が数多くあり、その分皿を求める顧客も多い。今では複数の店舗から『うちだけのオリジナルの皿を作って欲しい』とオーダーメイドを受けることもあり、皿職人の腕を振るうという意味でもここは最高の街だった。
だけど、僕がこの街を最高だと感じる理由はもうひとつあった。
「こんにちはー、ショウくんいるー?」
店でお客さんが来るのを待っていると、ドアが開いて明るい少女の声が響きわたる。店に入ってきたのは、赤みがかった茶色の髪をセミロングにした少女。名前はココア。まるで春の訪れを感じるような髪色をした彼女は、僕を見つけるなり笑顔を見せる。春のように暖かく朗らかな笑顔だ。
「ショウさん、失礼します」
「やあ店長」
続けて、淡い水色の髪を腰あたりまで伸ばした背丈の低い少女──チノちゃんに、若干紫色を帯びた黒髪をツインテールにしている少女──リゼさん。三人とも喫茶店、《ラビットハウス》で働いている少女たちである。
ラビットハウスで使われている食器には、うちのお店《ショータイム》製の皿もあり、オーダーメイドを受けたこともある。日頃からご贔屓にしてもらってるありがたい取引先ということだ。そういう関係を通じ、僕と彼女たちはいつの間にか仲良い関係になっていた。
ショウくんとかショウさんと呼ばれているが、これは僕のニックネームであり、店の名前《ショータイム》のショーから取ったもの。ちなみに店をショータイムと名付けた理由はなんとなくオシャレに感じたからで、深い意味はない。
「わぁー、ショウくんの作るお皿はいつ見ても綺麗だねー。綺麗なお皿が沢山並んでて、まるでお店全体が宝石箱みたいに輝いてるよ! あ、チノちゃん見て見て、このお皿可愛い!」
「ココアさん、子どもみたいにはしゃがないで落ち着いてください。割ったりしたらどうするんですか」
楽しそうに目を輝かせながら棚に並べた皿を見て回るココアに、それに焦って追随するチノちゃん。その様はまるで姉妹……と言いたいところだが、あれじゃ逆だな。背丈は小さくても姉がチノちゃんで、無邪気にしてるココアが妹だ。
「えー子どもじゃないんだからそんなことしないよ! って、おとととっ」
「こ、ココアさんっ!? えい!」
はしゃぎすぎて前のめりに倒れそうになるココアを、チノちゃんが後ろから服を引っ張り上げてなんとか助ける。……あ、危ねえ。
「もう言ったそばから危ないんですから」
「あはは、ごめんごめん」
「もし割って弁償しても、店の経費からは出ませんからね。ココアさんのお給料から引きますから」
「そ、そんな無慈悲な! チノちゃん可愛い顔して容赦ない!?」
「とーぜんですっ」
コミカルなやり取りをする二人。まあきっと大丈夫だろうと見ていると、正面にリゼさんが近づいてきた。
「すまないな店長、来て早々騒がしくして」
「大丈夫だよ。ココアが騒がしいのには慣れてるし……ああ、そう言えば注文の皿の受け取りが今日だったっけ」
「ああ、その注文していた皿のお代だ」
僕はリゼさんから差し出した数枚のお札と硬貨を受け取り、会計を始める。注文していた皿の合計の値段を改めて確認し、それから預かったお金の計算っと…………うん、ちょうどある。カウンター裏の棚に予め用意しておいた、注文の皿が入った箱を取り出してカウンターの上に置いた。
「はいこれ、注文してたやつ。箱の中の皿もちゃんと紙で包んであるけど、割れないように注意してね。もし不安なら僕がラビットハウスまで持っていこうか?」
「大丈夫。というか店長が店を出たら、店に誰もいなくなるだろ。これは私が責任もって運ぶから安心しろ」
そう言って、リゼさんは自信満々に皿の入った箱を抱えて店を出る。それに続きチノちゃんも玄関を出る直前に僕の方を向いて頭をぺこり。
「それではショウさん。よかったらまたラビットハウスに遊びに来てくださいね。いつでも待ってますから……」
「……あ、思い出した! 私、ショウくんに用事があるんだった! ごめんねチノちゃん。先に帰ってて」
「分かりました。失礼します」
そうして店を出ていくチノちゃん。窓越しに先にゆくリゼさんを追いかける姿が見えた。店に残ったのは店主の僕とココアの二人になった。
「ココア、僕に用事って……」
ココアの瞳を見て、僕は言葉が続けることができなかった。端的に言うと、彼女の瞳は艶めいており色気を帯びていた。
「もうショウくんってば。本当に見境ないんだね」
「な、何の話かな?」
「さっき、私たちの代わりにお皿をラビットハウスに届けようとしてくれたでしょ」
結局断られたけどね、と言いながら僕は頷く。すると、ココアはこちらにグイグイと距離を詰めてきた。僕は逃げることも忘れ、緊張に身体を震わせる。
「親切したようにも見えたけど、本当の目的は実は私やチノちゃんやリゼちゃん……お気に入りの女の子たちとラビットハウスで仲良くお茶でも飲みたかったから。違うかな?」
あ、当たりだ。代わりに皿を運ぼうとした理由の半分は親切心だったが……いや、やっぱり訂正。そうしようとした半分以上の理由は、僕が可愛い美少女たちである三人との時間は過ごしたいからだった。でも、こんな簡単にバレるなんてそんなに分かりやすかったか?
「なんとなくショウくんの考えてること分かるんだもん。だって、私はショウくんのことが……」
好きだから。そう呟いた直後、僕の唇にココアの唇が優しく触れた。一度だけじゃない。彼女は僕の両肩にそれぞれ手を置いて背筋を伸ばしながら、その柔らかな唇で溶けかけのアイスでも舐めるかのように何度も静かなキスをしてきた。「ふぅ……」とまだ満足してなさそうな生暖かい吐息を零し、こちらをじっと見つめてくる。
「ショウくん。そんなに欲求不満なら、私が……あなたのココアがその欲求を満たしてあげるよ」
「本当にいいの? だって僕は……」
「ショウくんが私以外の女の子とも何回もエッチしてるのにってこと? それは……ほんとうは私だけ見て欲しいけど、それでもショウくんが好きなんだもん。それはきっと、ショウくんと特別な関係を持ってる他の女の子も一緒。
私も、チノちゃんも、リゼちゃんも、千夜ちゃんも、シャロちゃんも……みんなあなたが好き。みんな、あなたが自分以外の女の子とエッチなことしてるのも知ってる。だけど、私はその中でも一番になりたい……て、こんなこと言うのは私らしくないかな」
「そんなことない。すごく可愛いと思う」
「……そういうの私以外の女の子にも平気で言うんでしょ」
うっ……すごく痛いところを突かれた。しかし、ココアはくすくすと笑うと僕の袖をつまんで、二階に上がるための階段のほうを指さした。二階には僕の部屋がある。
「ショウくん、私をベッドまで連れてって……私を抱いて欲しいな」
現在の僕は仕事中。これから皿を買いにお客さんがやってくるかもしれない。
だけど思い悩んだのはほんの数秒。ココアの熱っぽい表情と、男を誘うような声と視線に理性を打ち砕かれた僕は、彼女とともに二階にあがり、そして────
「ああっ、ああんっ♡ ショウくんの、す、すごいよっ。まだお昼なのに、どんどん大きくなって、わたしのなか、めちゃくちゃに……やああっ、あんっ♡ はぁぁ、んんぅ……き、気持ちいいよぅぅ」
ぐちゅっ、ぐちゅちゅっ、ずぷぷっ、ぱんっ、ぱんぱんっ
生まれたままの姿になって、テーブルに身体の軸を支えるように両手をつけて可愛らしいおしりを後ろに突き出すココア。僕は彼女の背後からその細い腰に両手をそえ、熱を秘めた膣内の奥へと何度も何度も肉棒を突き入れていく。
普段は年下のチノちゃんから心配されるくらいに明るく能天気で、ドジな面もあるココアだが、性格に反し体つきは割と大人びており、綺麗なおわん型に膨らんだ乳房が下に向かってぷるんぷるんと震えていた。僕は自身の胸板をココアの背中に近づけるように距離をつめて、そこから両手を前に回し魅惑的に揺れている乳房を鷲掴み。手のひらで存分に揉みつつ、膣の奥深くを熱り立った肉棒で攻めまくった。
「ひゃああっ、あぁ、ああんっ♡」
ココアの喘ぎ声がどんどん艶めいていき、そのぶん膣内の熱が高まって肉棒を締めつけてくる勢いもどんどん増していく。ちょっとでも気を抜けば肉棒が膣に吸い込まれていきそうな感覚に僕は必死に抵抗し、腰を振るスピードを上げ始める。
……さて、僕がこの街を最高だと感じたもうひとつの理由だが、それは複数の美少女と仲良い関係になれたことだ。
まずは今僕とセックスしている少女、保登心愛。彼女は僕の年下の幼なじみで、僕が故郷を離れてからは里帰りの時にしか会えなくなっていたけど、引っ越してきた街が偶然同じだったことで、昔の時のように一緒にいる時間が増えた。
それからココアがバイトしているお店──ラビットハウスの店主の娘、香風智乃ちゃんと、同じくバイトをしている天々座理世さん。和菓子がメインのお店、甘兎庵の看板娘の宇治松千夜さんに、その店の隣に住んでいる桐間紗路さん。
五人が五人、全員が美少女でありそれぞれの魅力ある少女たちだ。
そして、僕は彼女たちとどんどん距離を縮めたのをいいことに……あろうことか、五人全員と一線を超えてしまった。彼女たち全員の処女を奪ってしまったのである。最初は複数の女の子と関係を持っているのを隠していたが、結局五人にバレてしまう羽目になった。今は許してもらっているものの、条件として僕はこれからも五人全員を愛するようにと約束を交わした。まあそんな約束、僕にとっては万々歳であり、断るはずがないのだが。
とにかく僕は皿を売るかたわらで、今のように美少女と身体を重ねて過ごしていた。最初は自分でも最低だと思ったものの、彼女たちとも良好な仲を送れているので問題は何もない。
「くっ……」
断続的に一物を締めつけていたココアの膣内が、今度はぎゅううっと肉棒を長い時間拘束してくる。強烈な快楽が肉棒を通して叩きつけられ、一瞬でも油断するとすぐに射精してしまいそうだった。
「あぁぁぁっ、ショウくんとこうやってラブラブなエッチするの本当に幸せだよっ♡ チノちゃんたちが店で待ってるのに、本当はこんなことしてたらダメなのに……はっ、ああっ、ああんっ♡ やああっ、しょ、ショウくん、もっと私をっ、たくさんあいしてぇぇっ……やんっ、んあああっ♡」
ココアの可愛くて淫らな声が僕の脳を溶かし、代わりに欲望を刺激させる。膣奥を攻め続け、膣肉と散々交わった肉棒がビクビクと震え始め、身体の底から熱が波のように押し寄せてくる。僕はそのまま熱を膣内に解き放ち、ココアも盛大に背筋を仰け反らせて全ての熱を受け止めるのであった。
その日、ショータイムという皿専門のお店がなぜかお昼から閉店したのだという。その理由は、僕とココア以外誰も知らない。店の二階で、可愛らしい少女が喘ぎまくっていたのも誰も知ることはない……はずだ。
一方、その頃のラビットハウスにて。
「……ココアさん、帰り遅いですね」
「そうだな。用事があるって言ってたけど……まさか!?」
「たぶん、リゼさんの考えてる通りだと思います。ショウさんと幼なじみだからって抜け駆けするなんて、ココアさんずるいです」
カウンターでコーヒーカップを磨きながら、ココアの行動に愚痴る二人。ココアが皿屋の店主になんの用事があったのか、用事とは言えどなぜこんなにも帰りが遅いのか。それはきっと、店主とココアが二人きりで激しく愛し合っているからだろう。絶対とは言えないまでも、二人にはそうと思える確信があった。
まだ幼い少女だが、とある日に皿屋の店主と『初めての行為』に及んだチノ。早くに大人の経験を知ってしまった彼女は、頭の中で彼とココアが情事に浸っている様子を妄想してしまい、それだけで自身の小さな身体に熱を帯びるのを感じた。股の奥を突かれるような感覚もしたが、それが幻覚なのも分かっている。だけど……だからこそチノは不完全燃焼に陥り、仕事中でありながら彼に会いたい欲求を膨れ上がらせていた。
「……そう言えば、ショウさんにうちの新作のクッキーを試食してもらうのを忘れてました。あとから渡しに行ってきますね」
「な、お前もかチノ!?」
チノの言ってることは真実だ。しかしリゼはそれ以外の理由……いや、彼女が皿屋の店主に会いに行く本命の理由を見抜いた。
「だって……私、今日中にまたショウさんに会わないとおかしくなりそうなんです」
「わ、わかったよ。その代わり、明日の朝は私が店長に一人で会いに行くからな。私だって結構我慢してるんだ」
「明日は学校ですよね。リゼさん、制服のままでショウさんと……」
「ち、違う!! ちゃんと脱いでするさっ! ……ああ、でも制服のままの方があの人も喜んでくれるのかな……て、私はなんでチノにこんな恥ずかしい話をしなきゃならないんだ!」
両手で頭を抱え込むリゼ。今にもカウンターに頭をぶつけて意識を飛ばしそうなほどに羞恥心に悶えまくっていた。とはいえ、本当にカウンターに頭をぶつけられるのは困るので、チノはこう告げた。
「……リゼさん、そこはショウさんを恨みましょう。こうなったのは、私たちに五股かけたあの人が悪いんです」
「ほんとそれだ! よくもまあ五人も相手に関係持つ気になれたよな」
「……はぁ。ココアさん、遅いですね」
チノはため息を吐くと、手にしたカップに視線を落とす。隅々まで綺麗に磨きあげられたそのカップの奥底に、反射で映し出され頬を赤くしたチノの表情があった。
そんな彼女たちの心境も知らないまま、とある皿屋の二階では、その店の店主とココアが激しく交わっているのであった。
プロローグでは五人を攻略後のお話となっておりますが、次話から美少女たちを一人一人攻略するお話となります。
ひとまずはメインの五人を予定しております。